言いたいことはそれだけですか。では始めましょう

井藤 美樹

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神罰が一回だけとは限らない

12 宣言されました

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「とはいえ、どうしましょうか?」

 屑たちの下半身を腐らしたのはイシリス様。腐らした件もそうだけど、人である私が直接手を下せはしない。ほんとはしたいけどね。だから、私ができるのは案を出すことだけ。

「人であることを自ら止めた奴らだ、それなりの対処をしてやるだけだ」

 案を出すまでもなく、イシリス様の中である程度決めてるみたい。すっごく、気になるわ。

「どのように?」

 私がそう尋ねると、イシリス様はニヤリと笑った。聖獣様なのにとっても真っ黒。そのギャップが魅力的なのよね。

 私が心の中でそう思ってると、イシリス様が顔をそむける。白い肌に赤って映えるわね、ほんと、羨ましい。

「うっ!! ……そんなに生きたいんだ、思い存分生かしてやる」

 照れるイシリス様を見てると、少し意地悪したくなっちゃった。

「生かしてやるですか……それは、どういう意味です?」

 イシリス様の耳元で尋ねてみた。

 すると、なぜか、イシリス様越しに天井を見上げている私。

 あっ……やりすぎた?

「……どうしてくれようか。なぁ、ミネリア、このまま食っても構わないよな?」

 色気だだ漏れの状態で、私を見下ろすイシリス様。その目は熱を帯びてギラギラしている。完全に捕食者の目だ。

 ヤバい!! やりすぎたわ!! 逃げなきゃ。

 上半身を起こそうとしたけど、なぜかピクリとも動かない。イシリス様の両手は私の顔の横にあるのに。

 えっ!? どうして!? ……マジで、こんな所で食われちゃうの!? 

「じゃあ、移動するか」

 そう言うと、イシリス様は私を横抱きにし立ち上がった。

「ヒェ!!」

 横抱きにされるのは慣れてるけど、今回は意味合いが違うわ。反射的に、淑女らしくない悲鳴が出ちゃった。

 そんな私を、イシリス様は愛おしいそうな目で見下ろし微笑む。

「優しくできるかわからないが、できる限り優しくする」

 これは、完全に食うきだわ。

 冷や汗が全身から吹き出す。だからか、イシリス様が顔を首筋に寄せてきた。

 匂い嗅がないで~!!

 バタバタと両足を動かし、必死で逃げようと暴れる。
 
「だ、駄目です!! まだ婚姻前です、イシリス様!!」

 思い留まってもらおうと、私はイシリス様に縋った。そんな私に、

「最後までしなかったらいいんだろ?」

 悪ぶれずに、イシリス様は言う。

 最後までって。なにされるの!? こんな形でなんて……

「…………嫌です。こんななし崩し的な形は嫌です」

 どうにか発した言葉は、とても小さかった。ポロリと涙が頬を伝う。

 イシリス様は大きな溜息を吐くと、そのまま私を抱いてソファーに座る。

「……ミネリア。本来、俺は獣だ。当然、人よりは性欲が強い。ましてや、ミネリアは俺の番。これでも、かなり我慢してるんだ。ミネリアはまだ小さいからな。俺を受け入れるのは、まだキツイだろ。……いいか、これ以上俺を煽ると、次からは有無を言わさずにやるからな」

 イシリス様は有言実行の方。最後までしなくても、絶対食われる。

 私は勢いよく、コクコクと頷いた。

 だって、こんな私でも、夢があるんだから!!



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