1 / 59
第一話 婚約破棄
しおりを挟む
第一話 婚約破棄騒動
建国祭の宴である。
とうの昔に見慣れた豪華絢爛な内装、着飾った貴族と外国からの賓客。国王の来場を待つ会場は既に賑やかだ。
レナートは二階席からホールを見下ろしシャンパンを傾けた。
「やぁ、レナート」
「おぉ、セヴァリアーノ。久しいな」
声を掛けてきたのは、旧くからのレナートの友人だ。貴族学園を統括する若き侯爵は、学園の卒業式典と建国祭、続く祭典に疲労しているようである。
「一年ぶりかな? 前に会ったのは君の外遊前だ」
「あぁ。子が生まれたそうだな。おめでとう、と改めて言わせてくれ」
「ありがとう」
セヴェリアーノは弾けんばかりの笑みを浮かべた。ひとつ年上の妻と結婚して6年、なかなか子が出来ずに悩んでいた折での懐妊に、友が喜び浮かれ、はしゃぎまわっていたのを知っている。
「名はなんだったか」
「アレッシオと名付けた。今度、見に来ておくれよ」
「暇になったら行こう」
他愛ないことを友人と語らっていると、突然耳にこんな宣言が飛び込んできた。
「カヴァリエリ令嬢! 私はここに、そなたとの婚約を破棄することを宣言する!」
水を打ったように静まり返ったホール内に、繊細な友人が落としたワイングラスが割れる音が細く響く。
「……レナート、今幻聴が」
「残念だな、幻聴ではないぞ。我が甥御殿――王太子殿下は婚約破棄すると宣言した」
レナートは階下を冷めた目で見下ろした。突然の騒動に、貴族たちや勅使たちは興味深そうな視線を向ける。
会場の中央、こちらからは表情が見えない方に王太子が、対峙する方に王太子の婚約者であるカヴァリエリ侯爵令嬢ヴェロニカが立っている。令嬢は困ったように笑みを浮かべていた。
「そなたは子爵家令嬢のジュリアマリアを妬み、嫌がらせを繰り返した! 悪評を流し、教科書を隠し、ドレスを裂き、剰え怪我をさせようとした!」
「身に覚えがございません」
ジュリアマリアなる令嬢はすぐに見つかった。彼女の周りだけ、ぽっかりと人がいなかった。亜麻色の髪と瞳、大して特徴もなさそうな令嬢だが、王太子はどこに惹かれたのだろう。婚約者の不貞に耐えきれず、流されたか。
「この証拠を見よ! 証言者がいるのだぞ!」
「このような場で証拠を検分するのはよろしくありません。後日、陛下と父を交えお話ししたく存じます」
「ならぬ!」
「殿下に恥をかかせぬためでございます」
「……何?」
「証拠の信憑性も分かりませんもの」
「しっかりとした証拠だ。宣誓書もあるのだぞ!」
レナートは目を瞬いた。神の名の下に宣誓を行うと記した宣誓書は、全ての文書の効力を高める。王太子がそれを持ち出してくるとは思わなかった。
「わたくしはこの場での検分は望まないと申し上げましたのに……仕方ありませんね」
カヴァリエリ嬢は紙を数枚拾い上げると、そこに書いてある証拠を次々否定していった。王妃教育で王宮にいた、友人邸でお茶をしていた……反駁の材料は、十分過ぎるほどだった。
勅使や貴族たちは興味深そうな顔をしているが、神殿関係者は厳しい顔をしている。
「ほぉ、これはなかなか面白い。甥御殿もその婚約者も、張りぼてが顕になっているぞ」
「面白い、の問題ではないだろう......殿下だけの問題では済まなくなってしまった」
「——それで、わたくしが何をしたと?」
「……っ、王太子に歯向かうとは不敬だぞ!」
「わたくしは過ちを正しただけですわ」
「黙れ! 貴様は……そなたは国外追放だ! 二度と顔を見せるなっ!」
そろそろ潮時か、と階下に声をかけようとした時だ。カヴァリエリ嬢に走り寄る者がいた。
「ヴェロニカ嬢。罪なきあなたが去ってしまうのならば、どうか私をお供に」
「ティベリオ様」
セヴェリアーノはとうとう倒れた。
「意識は保っておけ――全員お前のところの今年の卒業生だろう」
「寧ろ気絶したい……」
手で顔を覆い、さめざめと泣くセヴェリアーノを立ち上がらせる。
「ですがわたくしは、婚約破棄をされた身……」
「構いません。私は幼少の|砌「みぎり》より、あなたをお慕いしておりました。どうかこの手を取ってはいただけますまいか」
躊躇いながらもカヴァリエリ嬢はティベリオの手を取る。
茶番もここまでか、と声を上げようとした時、レナートは視界の端でひとりの令嬢の姿を捉えた。なぜ目についたのか、レナートにも分からない。ただ、彼女が笑みを浮かべたのがやけに印象に残った。まるで悪巧みが成功した子供のような、あどけない笑みを。
「ベル。あれはジュリアマリアの姉か」
「あれ? 黒髪の令嬢かい?」
「あぁ。1年前にアンヌンツィアータの養女となった、確かフェデリカといったか」
「うん。件のデアンジェリス嬢の姉で間違いないよ。女性貴族としては4番目かな、大学に進学してるよ」
「ふむ」
セヴェリアーノはレナートの横顔を見て息を飲む。
笑っていた。それはそれは美しく。苛立たし気に。
「レナ、」
「——なあ、ベル」
「あ、あぁ」
「あの娘、どうすれば合法的に尋問できるかな」
「は」
冗談だ、と全く冗談ではない顔で言って、レナートは人好きのする笑みを浮かべ直した。パン、とひとつ柏手を打つと、視線がこちらに集まる。
「――我が甥御殿。それより先は国王陛下の裁量だ」
建国祭の宴である。
とうの昔に見慣れた豪華絢爛な内装、着飾った貴族と外国からの賓客。国王の来場を待つ会場は既に賑やかだ。
レナートは二階席からホールを見下ろしシャンパンを傾けた。
「やぁ、レナート」
「おぉ、セヴァリアーノ。久しいな」
声を掛けてきたのは、旧くからのレナートの友人だ。貴族学園を統括する若き侯爵は、学園の卒業式典と建国祭、続く祭典に疲労しているようである。
「一年ぶりかな? 前に会ったのは君の外遊前だ」
「あぁ。子が生まれたそうだな。おめでとう、と改めて言わせてくれ」
「ありがとう」
セヴェリアーノは弾けんばかりの笑みを浮かべた。ひとつ年上の妻と結婚して6年、なかなか子が出来ずに悩んでいた折での懐妊に、友が喜び浮かれ、はしゃぎまわっていたのを知っている。
「名はなんだったか」
「アレッシオと名付けた。今度、見に来ておくれよ」
「暇になったら行こう」
他愛ないことを友人と語らっていると、突然耳にこんな宣言が飛び込んできた。
「カヴァリエリ令嬢! 私はここに、そなたとの婚約を破棄することを宣言する!」
水を打ったように静まり返ったホール内に、繊細な友人が落としたワイングラスが割れる音が細く響く。
「……レナート、今幻聴が」
「残念だな、幻聴ではないぞ。我が甥御殿――王太子殿下は婚約破棄すると宣言した」
レナートは階下を冷めた目で見下ろした。突然の騒動に、貴族たちや勅使たちは興味深そうな視線を向ける。
会場の中央、こちらからは表情が見えない方に王太子が、対峙する方に王太子の婚約者であるカヴァリエリ侯爵令嬢ヴェロニカが立っている。令嬢は困ったように笑みを浮かべていた。
「そなたは子爵家令嬢のジュリアマリアを妬み、嫌がらせを繰り返した! 悪評を流し、教科書を隠し、ドレスを裂き、剰え怪我をさせようとした!」
「身に覚えがございません」
ジュリアマリアなる令嬢はすぐに見つかった。彼女の周りだけ、ぽっかりと人がいなかった。亜麻色の髪と瞳、大して特徴もなさそうな令嬢だが、王太子はどこに惹かれたのだろう。婚約者の不貞に耐えきれず、流されたか。
「この証拠を見よ! 証言者がいるのだぞ!」
「このような場で証拠を検分するのはよろしくありません。後日、陛下と父を交えお話ししたく存じます」
「ならぬ!」
「殿下に恥をかかせぬためでございます」
「……何?」
「証拠の信憑性も分かりませんもの」
「しっかりとした証拠だ。宣誓書もあるのだぞ!」
レナートは目を瞬いた。神の名の下に宣誓を行うと記した宣誓書は、全ての文書の効力を高める。王太子がそれを持ち出してくるとは思わなかった。
「わたくしはこの場での検分は望まないと申し上げましたのに……仕方ありませんね」
カヴァリエリ嬢は紙を数枚拾い上げると、そこに書いてある証拠を次々否定していった。王妃教育で王宮にいた、友人邸でお茶をしていた……反駁の材料は、十分過ぎるほどだった。
勅使や貴族たちは興味深そうな顔をしているが、神殿関係者は厳しい顔をしている。
「ほぉ、これはなかなか面白い。甥御殿もその婚約者も、張りぼてが顕になっているぞ」
「面白い、の問題ではないだろう......殿下だけの問題では済まなくなってしまった」
「——それで、わたくしが何をしたと?」
「……っ、王太子に歯向かうとは不敬だぞ!」
「わたくしは過ちを正しただけですわ」
「黙れ! 貴様は……そなたは国外追放だ! 二度と顔を見せるなっ!」
そろそろ潮時か、と階下に声をかけようとした時だ。カヴァリエリ嬢に走り寄る者がいた。
「ヴェロニカ嬢。罪なきあなたが去ってしまうのならば、どうか私をお供に」
「ティベリオ様」
セヴェリアーノはとうとう倒れた。
「意識は保っておけ――全員お前のところの今年の卒業生だろう」
「寧ろ気絶したい……」
手で顔を覆い、さめざめと泣くセヴェリアーノを立ち上がらせる。
「ですがわたくしは、婚約破棄をされた身……」
「構いません。私は幼少の|砌「みぎり》より、あなたをお慕いしておりました。どうかこの手を取ってはいただけますまいか」
躊躇いながらもカヴァリエリ嬢はティベリオの手を取る。
茶番もここまでか、と声を上げようとした時、レナートは視界の端でひとりの令嬢の姿を捉えた。なぜ目についたのか、レナートにも分からない。ただ、彼女が笑みを浮かべたのがやけに印象に残った。まるで悪巧みが成功した子供のような、あどけない笑みを。
「ベル。あれはジュリアマリアの姉か」
「あれ? 黒髪の令嬢かい?」
「あぁ。1年前にアンヌンツィアータの養女となった、確かフェデリカといったか」
「うん。件のデアンジェリス嬢の姉で間違いないよ。女性貴族としては4番目かな、大学に進学してるよ」
「ふむ」
セヴェリアーノはレナートの横顔を見て息を飲む。
笑っていた。それはそれは美しく。苛立たし気に。
「レナ、」
「——なあ、ベル」
「あ、あぁ」
「あの娘、どうすれば合法的に尋問できるかな」
「は」
冗談だ、と全く冗談ではない顔で言って、レナートは人好きのする笑みを浮かべ直した。パン、とひとつ柏手を打つと、視線がこちらに集まる。
「――我が甥御殿。それより先は国王陛下の裁量だ」
9
あなたにおすすめの小説
毒姫ライラは今日も生きている
木崎優
恋愛
エイシュケル王国第二王女ライラ。
だけど私をそう呼ぶ人はいない。毒姫ライラ、それは私を示す名だ。
ひっそりと森で暮らす私はこの国において毒にも等しく、王女として扱われることはなかった。
そんな私に、十六歳にして初めて、王女としての役割が与えられた。
それは、王様が愛するお姫様の代わりに、暴君と呼ばれる皇帝に嫁ぐこと。
「これは王命だ。王女としての責務を果たせ」
暴君のもとに愛しいお姫様を嫁がせたくない王様。
「どうしてもいやだったら、代わってあげるわ」
暴君のもとに嫁ぎたいお姫様。
「お前を妃に迎える気はない」
そして私を認めない暴君。
三者三様の彼らのもとで私がするべきことは一つだけ。
「頑張って死んでまいります!」
――そのはずが、何故だか死ぬ気配がありません。
義務ですもの。
あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。
ベルガー子爵領結婚騒動記
文月黒
恋愛
その日、王都より遠く離れたベルガー子爵領は、俄かに浮き足立っていた。
何せ、ついに領民一同が待ち望んでいたベルガー子爵の結婚相手がやって来るのだ。
ちょっとだけ(当領比)特殊な領地の強面領主に嫁いで来たのは、王都の男爵家の末娘・マリア。
だが、花嫁は領主であるベルンハルトの顔を見るなり泣き出してしまった。
最悪な顔合わせをしてしまったベルンハルトとマリア。
慌てるベルンハルトの腹心の部下ヴォルフとマリアの侍女ローザ。
果たしてベルガー子爵領で彼らは幸せを掴めるのか。
ハピエン確定のサクッと読めるギャグ寄り恋愛ものです。
【完結】婚約を解消されたら、自由と笑い声と隣国王子がついてきました
ふじの
恋愛
「君を傷つけたくはない。だから、これは“円満な婚約解消”とする。」
公爵家に居場所のないリシェルはどうにか婚約者の王太子レオナルトとの関係を築こうと心を砕いてきた。しかし義母や義妹によって、その婚約者の立場さえを奪われたリシェル。居場所をなくしたはずの彼女に手を差し伸べたのは、隣国の第二王子アレクだった。
留学先のアレクの国で自分らしさを取り戻したリシェルは、アレクへの想いを自覚し、二人の距離が縮まってきた。しかしその矢先、ユリウスやレティシアというライバルの登場や政治的思惑に振り回されてすれ違ってしまう。結ばれる未来のために、リシェルとアレクは奔走する。
※ヒロインが危機的状況に陥りますが、ハッピーエンドです。
【完結】
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
裏で国を支えていた令嬢「不純物だ」と追放されるも、強面辺境伯と共に辺境を改革する ~戻ってきてと嘆願されましたが、それに対する答えは……~、
水上
恋愛
「君のような地味な不純物は不要だ」と婚約破棄され追放されたルチア。失意の彼女を拾ったのは、皆から恐れられる辺境伯レオンハルトだった。だが彼には意外な一面があって!?
ルチアはレオンハルトと共に、自らの知識や技術で領地を改革し始める。
一方、ルチアを追放した王国は、彼女の不在によって崩壊の危機に陥る。
今更戻ってきてほしいと嘆願されましたが、それに対する答えは……。
『めでたしめでたし』の、その後で
ゆきな
恋愛
シャロン・ブーケ伯爵令嬢は社交界デビューの際、ブレント王子に見初められた。
手にキスをされ、一晩中彼とダンスを楽しんだシャロンは、すっかり有頂天だった。
まるで、おとぎ話のお姫様になったような気分だったのである。
しかし、踊り疲れた彼女がブレント王子に導かれるままにやって来たのは、彼の寝室だった。
ブレント王子はお気に入りの娘を見つけるとベッドに誘い込み、飽きたら多額の持参金をもたせて、適当な男の元へと嫁がせることを繰り返していたのだ。
そんなこととは知らなかったシャロンは恐怖のあまり固まってしまったものの、なんとか彼の手を振り切って逃げ帰ってくる。
しかし彼女を迎えた継母と異母妹の態度は冷たかった。
継母はブレント王子の悪癖を知りつつ、持参金目当てにシャロンを王子の元へと送り出していたのである。
それなのに何故逃げ帰ってきたのかと、継母はシャロンを責めた上、役立たずと罵って、その日から彼女を使用人同然にこき使うようになった。
シャロンはそんな苦境の中でも挫けることなく、耐えていた。
そんなある日、ようやくシャロンを愛してくれる青年、スタンリー・クーパー伯爵と出会う。
彼女はスタンリーを心の支えに、辛い毎日を懸命に生きたが、異母妹はシャロンの幸せを許さなかった。
彼女は、どうにかして2人の仲を引き裂こうと企んでいた。
2人の間の障害はそればかりではなかった。
なんとブレント王子は、いまだにシャロンを諦めていなかったのだ。
彼女の身も心も手に入れたい欲求にかられたブレント王子は、彼女を力づくで自分のものにしようと企んでいたのである。
『やりたくないからやらないだけ 〜自分のために働かない選択をした元貴族令嬢の静かな失踪〜』
鷹 綾
恋愛
「やりたくないから、やらないだけですわ」
婚約破棄をきっかけに、
貴族としての役割も、評価も、期待も、すべてが“面倒”になった令嬢ファーファ・ノクティス。
彼女が選んだのは、復讐でも、成り上がりでもなく――
働かないという選択。
爵位と領地、屋敷を手放し、
領民の未来だけは守る形で名領主と契約を結んだのち、
彼女はひっそりと姿を消す。
山の奥で始まるのは、
誰にも評価されず、誰にも感謝せず、
それでも不自由のない、静かな日々。
陰謀も、追手も、劇的な再会もない。
あるのは、契約に基づいて淡々と届く物資と、
「何者にもならなくていい」という確かな安心だけ。
働かない。
争わない。
名を残さない。
それでも――
自分の人生を、自分のために選び切る。
これは、
頑張らないことを肯定する物語。
静かに失踪した元貴族令嬢が、
誰にも縛られず生きるまでを描いた、
“何もしない”ことを貫いた、静かな完結譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる