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第2章
14.魔力と孤児院①
しおりを挟む「今日の結果を学園側で考慮して魔術訓練のチーム編成をします。
測定結果は1週間後くらいに皆さんにもお渡します。
はい、じゃあ今日はここまで。皆さんお疲れ様でした。明日からも良い学園生活を。」
先生の話が終わると生徒たちが動き出す。
(少し疲れたな……)
あの後もクラスメイトと何人か会話ができたし、初日としては十分な走り出しだろう。
「ミラ、セレーネ様、また明日!」
ユノの声を合図に「またね」と手を振り、セレーネ様に一礼をする。
今日は兄と待ち合わせて一緒に帰る予定だ。
ミラは正門に向かう。
先に到着していた兄がこちらに気がついた。
「ミラ、お疲れ様。どうだった?」
「クラスメイトの皆も優しくて、初日としては順調でした。」
「どうやらルシアとイオと食堂で注目の的だったみたいだね。」
「!…何で知っているんですか…!」
今日の出来事なのに学園内の情報網は侮れない。
「可愛い妹のことならね。まあルシアなら安心かな…色々頼ると良いよ。」
「おそらくそんなに関わることはないと思いますよ…。」
学年も離れているし、積極的に関わる所以はない。
「ミラが頼らなくても…ね。」
兄が小さくと呟く。
「お兄様は今日一日中どうでしたか?」
今度はミラから問いかける。
その日はそのまま他愛の無い話をしながら帰宅した。
*
-数週間後
明日は日曜日。
孤児院のお手伝いをする日である。
パーティーの後、王妃様から正式な承諾書が届き、ミラは孤児院へ週2回お手伝いに行っている。
子供達と遊んだり、勉強を教えたりして過ごすうちに、最初に感じていた距離感もだいぶ縮まってきていると思う。
最近は懐いて笑顔を見せてくれることも多くなり、ミラの楽しみとなっていた。
コンコンッ
部屋がノックされる。
「ミラ、今ちょっと良いかな。」
「お兄様、どうされましたか。入ってくださって大丈夫です。」
部屋で読書をしていたミラは本を閉じて扉の方を向く。
「明日孤児院に行く日だよね。言い忘れていた事があって…。」
コクリ、と頷く。
「明日はルシアも行くみたいなんだ。良いかな?」
「えっ?!」
(というか、)
「それは私が良いかよりも、王妃様に確認することなのでは無いでしょうか…?」
「ああ、それは大丈夫。ルシアから言ったらしい。そしたら王妃様が『ミラちゃんが良いなら良いよ~。』って言ってたようで。」
「……。私がダメって言えないですよ…。」
「まあ大丈夫。ルシアは孤児院の視察と思って、ミラはいつも通りしておいで。」
「はい…。」
入学式の日以来、
殿下とは校舎で出会うと挨拶を交わしている。
(学校で会うのは慣れてきたけど、学校以外の場所で会うのは少し緊張するな…)
それに、『孤児院の視察』というのも、自分の振る舞いをチェックされるという緊張感がある。
(まあでも、いつも通りに過ごせば良いよね。)
ミラはいつも通りに明日の準備をした。
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