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しおりを挟む「カイン、君は第二王子の婚約者だからこそ、この名誉ある異世界人の教育係ならびにお世話をする権利を与える。
今は召喚されて戸惑ってらっしゃるが、しっかりと賢者様のお世話をするように。」
キラキラ輝くシャンデリアが何個も天井からぶら下がっているこの大広間には、金や宝石があしらわれた豪華な椅子に座るこの国の国王がいる
そして僕は、その国王からたった今任務を受けた
僕の名前はユーリ=カイン=メラトス(18)
メラトス公爵家の次男である
この白の国は神によって30歳になる迄、政略結婚は許されていないのだが、白の国の第二王子であるレイン王子が何故か僕に一目惚れしたらしく、仮の婚約者にされた
正直言って迷惑でしかない
運命の番でもないし、勝手に婚約者にされて今更第2王子を好きになるなんてあり得ない
この世界はエデン神と言う神が創り上げた世界で、遥か昔この世界を我が物にしようとした黒の王という人物を僕達の祖先達が成敗したらしい
しかし黒の王は呪いを残し200年に一度復活する
それをまた成敗するのが各国の選ばれた者達だ
白の国からは勇者、赤の国からは魔術師、青の国からは騎士、緑の国からは治癒師、そして異世界から賢者を召喚する
召喚された異世界人は二度と元の世界に戻る事は出来ない
なので付きっきりでお世話をし、この世界の事を教える教育係が必要となる
しかし、その教育係と異世界人が恋仲になっては国としては困るのだ
何故なら賢者は膨大な知識を保有している為、できるだけ国で管理し、国の中枢にいる者と結婚させたいのだ
今まで召喚された異世界人は一緒に戦った者の元へと嫁いだと記録が残っている
その為には、教育係は異世界人と年の近い既婚者と決められていた
しかし今回は異世界人と年の近い既婚者が居なかったらしく、苦肉の策として第2王子の婚約者である僕にその役回りが回ってきたのだ
近衛騎士に先導されながら、異世界人の居る部屋へカートを押しながら向かう
とても気が重い
そりゃそうだろう
国王から教育係の詳しい説明を聞いたが、現在異世界人は召喚された後すぐに部屋に連れて行き放置していると言うのだ
ありえないだろう
まずは信頼関係を築かなければならないのに、異世界人からすれば、拉致監禁されたと思うしかない状況なのだ
「メラトス様、こちらが賢者様が居られるお部屋です。隣の部屋が今日からメラトス様がご使用になられるお部屋となっております」
「わかりました。ありがとうございます。侍従長に僕の家から届いた荷物は運んで貰えるよう伝えてください。荷ほどきは自分でしますので。」
「畏まりました。」
近衛騎士は一礼し扉から離れ僕の後ろへと下がった
はぁ…………嫌だな………けど王命だからね…仕方ない…
意を決して、扉を叩いた
「失礼いたします」
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