異世界で大切なモノを見つけました【完結】

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それは突然の事だった

騎士の皆が剣を抜き、私達の周りを囲った

皆1点をジッと見ていて動かない

何だか怖い…扉の前まで何かが来ている…

人のようで人ではない者…


あれは何?


レインも凄く警戒してて、尻尾が膨らみ、耳が左右にパタパタしている


結界があって中に入れないのか、ひたすら結界を破ろうとしている

けどこの結界はパパとママが張った結界だから簡単に壊すことなんてできない

それに攻撃したらそれが自分に返って来るから、大抵はそこで力尽きるんだけど、今回の相手はそうじゃないみたいだ…




「アイネ、僕の背中に隠れて…今回の相手はちょっと厄介そうだ…」

レインが私の腕を引っ張る

「レイン…駄目だよ、私も戦う!」

「駄目だ!僕より魔力量も少ないし、魔法苦手だろう?」


そう言われて言葉に詰まる

確かに私は魔法が大の苦手…って言うか、使える魔法が限られているって言う方が正しい

攻撃魔法は補助魔法しか使えないし、治癒魔法とか生活魔法とかそういった魔法しかできない


「苦手だけど…それならレイン達の補助をするわ!私、ただ守られているだけとか絶対に嫌よ」


断固として譲らない私に、深くため息を吐いたレインは、結局私を背に隠した


「それなら僕の後ろで補助して。絶対に前に出ちゃ駄目だよ」


「……わかったわ。」


こんな事を話している間にも、敵は結界を壊そうとしている


本当はパパ達に知らせた方が絶対に良いのは分かってる

けど今はこの結界の外に出るのは得策じゃない


敵も焦っているのか、攻撃がどんどん大きくなっていく



ピキッという音が聞こえた


「ヤバい、結界が壊されるぞ……」


私はとっさに一人ずつ結界を張り、皆の攻撃力や速さを最大まで上げる


バリンっとガラスが割れたような音と共に結界が壊された



ユラリと入ってきたのは、背の高い真っ黒なボロボロの羽を生やした男だった


纏うオーラは禍々しく、負の感情を一身に背負っているような感じだ


何なのこの人……


ギロッと私達を睨み付けると、口元だけニヤッと笑った


気持ち悪い……


『オマエタチガ…ジョウキュウシン二ナル……?ワタシハモウ、ナンビャクネンモカキュウダッタノニ……ナゼオマエタチガジョウキュウニアガレルノダ?
ソンナノユルサナイ……ユルサナイ……ユルサナイ…ユルサナイ!!』


大きな声で叫んだ男は、攻撃魔法を放ちながら中に入ってきた


しかしそれは全て騎士の皆に弾かれた


『ジャマヲスルナ!!……ソノフタリノ…タマシイヲヨゴシテヤル……ソウシタラアイツラノタマシイモヨゴレル…』


さっきから一体何の事を言っているのか全く理解できないけど、標的が私とレインだと言う事は分かった



何度も攻撃を受け、それを跳ね返しこちらが攻撃する

どれくらいそんな事を続けていたのだろうか

皆の体力も徐々に削られていく


敵も同じだろうが、この敵はなかなかに強い……私達だけで倒せるのかしら…


レインは何かに気づいたように天井を見る

……この気配は…パパとラウ君??


接戦を極めていた私達の目の前に降り立ったのは、やっぱりパパとラウ君だった


「お前達、遅くなって悪かった。怪我はないか?」

パパが一瞬で私達に結界を張ってくれた

「大丈夫、アイネが1人1人に結界を張ってくれたから」

レインがそう答えると、パパはニッコリ微笑んで「アイネ、よくやった」って言ってくれた

「お前達も、よく耐えてくれたな。もう大丈夫だから下がっていなさい」

パパの言う通り、私達はできるだけ邪魔にならないよう後ろへ下がる


私は初めてラウ君の戦う姿を見るけど、凄いの一言だった


舞うように相手の攻撃を跳ね返し、素早く切り込む

相手は最初の攻撃以降防御しかできずにいるくらい動きが早くて、目で追うのも難しい


「…流石ラウ君……」


レインも同じことを思っていたのかそうこぼす


『ナゼダ!!ナゼオマエタチガ!!』


敵は大声でそう怒鳴ると標的をラウ君からパパに変えた

パパはまっすぐに腕を伸ばすと何かを囁いた


パパの手から光が溢れ敵を包み込む


『イヤダ!!ショウメツシタクナイ!!イヤダアアアアァァァァァァ!!』


光りが弾け、キラキラとした粒が空中に舞う


「さぁ終わったよ。」

「本当、よく耐え抜いたね」

パパとラウ君は優しく私達に微笑みかけた











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