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SIDE 静流
しおりを挟む1日目の夕飯は皆でバーベキューをする事にした
今日皆が遊んでる間に俺達は夕飯の下拵えをしていた
セイがお肉や野菜に下味を付けてくれ、焼くだけじゃなく、ちゃんとツマミも用意してくれている
なんでも、この旅行が決まってから龍洞財閥の社員食堂のコックに色々料理を教わったらしい
うちのコックは四つ星レストランの料理長を務め定年退職した人を再度雇い入れてあるので、社員食堂は毎日混雑する程の人気である
「こんだけあれば足りるでしょ。残れば明日のお昼ごはんの材料に回すし」
「お疲れ様、ありがとう」
米神にキスを贈りソファに座らせる
テーブルに冷えたミルクティーとアイスコーヒーを置き休憩を取る
「それにしてもあの二組いつくっつくのかな?」
ストローを咥えながら首をかしげる
「セイ気づいてたの?」
鈍感なセイにしては珍しい
「いやいや、わかり易すぎでしょ?虎さんは休憩中常に鷹さんを目で追ってるし、鷹さんは虎さんを見る目が恋する乙女だもん。
分かりにくいのは光一さんかなぁ…興味ないふりして、常に旬さんの事気にかけてるでしょ?
旬さん狙いの人に気づいたら、速攻で排除してるし。旬さんは光一さんがいる時といない時の雰囲気が全然違う」
「へー。鈍感だと思ってたけど、他の人の事はよく見てるんだね?」
セイ狙いの奴は俺が排除してるんだけど…自分が狙われてるのは気づいてないんだな…
「鈍感じゃないよ!失礼だなぁ!!」
ぷくっと頬が膨れ、ついその頬に手が伸びる
ムニュッと摘むと睨まれた
「ふふふっ可愛いなぁ」
ギューっと抱きしめる
「ちょっと!今日は俺達の主催なんだからね?時間厳守だよ?」
俺の悪戯を警戒して腕の中でもがくセイを動きを封じる様にもっと力を込めて抱きしめる
「ギブ!骨折れる!」
少し力を弱めて頭の天辺にチュッと軽くキスをする
「まだ夕飯まで時間あるし、ちょっとイチャイチャしたいなー?」
「………こんな素敵な所に来たのに部屋に籠もるの?」
「外でが良かったら外でもいいよ?」
「馬鹿!!」
真っ赤になっているであろうセイをそのまま押し倒す
「ちょっ……ここで?」
「うん、どうせ誰も来ないよ」
「そうかもしれないけど………」
「もう待てない」
唇を合わせて直ぐに舌をねじ込む
条件反射なのかいつも通りセイも舌を絡め始めた
そのまま2R程セイを堪能することができた
夕方になり、庭に皆が集まってくる
晶と璃一は安定のラブラブっぷりで、虎と鷹を見れば虎は見たこともない優しい顔で鷹を見ていて、鷹はそんな虎を見て顔を真っ赤にさせている
純情だな…と微笑ましく思う
問題はあっちのカップルだな
セイの作業を手伝う旬は一度も光一を見ようとしない
何かあったのか?
肉や野菜を焼きながらそんな事を思っていると、目の前にビールの缶が差し出された
「ありがとう」
受け取り光一を見る
光一はちょっと疲れた顔をしている
「何があったの?」
プルタブを開け一口飲む
「…何でも見通すなよ。」
「見通してないよ。お前達が態度に出過ぎ。セイが気づくほどに。」
「……マジかよ。いや、本当何かあった訳では無いんだ。ただ旬が浜辺で爆睡して、コテージに連れ帰ったんだけど全く離れなくて、しゃーなし一緒に横になったんだ」
「へー?それでムラムラしてまた手を出した?」
「出してねー……ちょっと待て……またって………」
目をむいて肉から俺に視線を移した光一に笑いが出る
「ストーカー襲撃事件のあの日、旬の処女奪ったろ?」
「な……何で…………」
「見てたらわかるから。旬が起きてきたらお前は目を泳がせ、旬は俺らを見て怖がったのにお前を見たらふやけた笑みを見せて直ぐに隣に座っただろ。
お前はお前で、嬉しそうな顔して旬を見てたしな。」
あの場にいた奴は全員分かってたんだけどな
「うわぁ…………」
「でも、その後は何も進展しなかったな。」
「そりゃそうだろ!俺達は親友だったんだぞ?」
ジュージューと肉の焼けるいい匂いが漂ってくる
「それ以上に愛してたくせに?」
「……親友だった奴に、急に性的な目で見られて襲われたんだぞ?アイツもあの日の事には一切触れてこなかった。
昔みたいな距離で話す事も無くなったし、アイツ俺の事避けるようになっただろ。」
「拗らせ過ぎだな………」
お互い素直になれば良いのに…
「お肉焼けたー?」
テーブルの方からセイがやってきた
「もうできるよ。皆にお皿持って来る様に伝えて」
「うん!あ…旬さんってお酒強いの?」
なんとタイムリーな話題
光一がむせた
「旬は……今はどうか知らないけど、俺達ほどは強くないよ?瓶ビール5本ほどで眠っちゃう感じ。」
「そっか、ちょっとピッチ早いから光一さん、しっかり見といてくださいね?」
セイはそう言うとにっこり笑って離れていった
「晶、これも美味しい!」
「ああ、ゆっくり食べろよ?」
「鷹、ビールとって」
「飲みすぎ!野菜も食べて!」
「鷹が食べさしてくれるなら食べる」
「もう!馬鹿!!」
「おい、飲み過ぎだぞ」
「……………」
「目座ってんじゃねーか。そろそろ辞めとけって」
「い…やー!……こーには関係ないだろ!」
「完璧酔ってんじゃねーか!その瓶よこせ!」
「やだ」
「ヤダじゃない」
「あっかんべーっだ!!」
「小学生か!」
「そろそろお開きだねー?あんなにあった食材ペロッと平らげちゃうなんてほんと凄いよ」
「体が資本の男が、4人も居るからな…特に璃一と鷹はあんな小さくて細いのに人一倍食ってたよ…」
「どこに入るんだろうね?にしても、旬さんって酔っ払うとあんな感じなんだね」
「そうだな。旬は本来弟ポジションタイプの人間だから、昔に戻ったって所かな」
「ふふふっ可愛い旬さんもいいねー」
「……旬の事好きなの?」
「……仲間としてね?」
「………ふーん?」
鉄板や網や炭を片付け、ゴミを一纏めにしておいた
光一は酒瓶を抱えて逃げる旬を捕まえ、一足先にコテージへ帰って行った
虎と鷹は残りは自分達がやるから、ゆっくりイチャついて来てくださいっていい、晶達も俺達も追い出された
まぁ、お言葉に甘えて今夜は沢山イチャつかせて貰います
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