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1章
seventeen
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「俺、ふっかーーつ!」
朝起きると清々しいほど太陽が出ていた。体はギシギシしていてよく寝たなと思う。
足元が重くてベットの端を見ると······
「うわっ!?」
「んん····朔?」
(あ、楓兄が起きた。)
兄達5人が床、ベットの端で寝ていた。
「お、おはよう····何でここにいるの?」
「ん~?朔が心配だから。」
「なんだそりゃ。」
「朔熱は?」
(熱?そういえば·····)
「多分ないよ。」
そう答えると楓兄はおでこをくっつけてきた。
(うひゃあ!イケメンの顔がっ!!クソっ!眩しすぎる!!!)
「うん。ないね。今日学校どうする?」
(あ、学校······忘れてた。)
昴·······今何を思ってるんだろう。
正直昴のことは今まだ完全に信じることは出来ない。でも、逃げてばっかりはタチが悪い。
「行く。1発昴にガチンと言ってやんよ!」
(それに······このままは嫌だし。)
その後は楓兄以外の兄が全員起きて俺は下敷きになった。
*****
(はぁぁあああぁぁあーーーーーー!)
気が重い。入学してから数日休んでたから俺だけ浮いてたらどうしよう·······。
ドアを開けて、席に着く。
昴はまだ来ていないらしい。
珀兄の元へ行こうと席を立った時、声をかけられた。
「おはよー!久しぶり?だね!」
(······?誰だっけ?)
「あれ?私覚えられてない?私は日比谷皐月!学級委員!」
「あ!あぁ!」
「その反応はガチ忘れですな?」
いやだって!ねぇ?この数日あったことが大きすぎて!!
「す、すみません。」
「いいよ~!水澄君が休んでる時に決まったんだけど······私達学級委員が各クラスに挨拶しに行かなきゃらしい。」
「え?」
「それがね、今日の帰りの会の時に行くらしいよ?」
「分かった。俺と日比谷さんで行くんだよね?」
「いっえーす!」
そう言って親指を立ててくれた。
可愛いくせにこういう事できるって凄いな。
日比谷さんと話し終わった時丁度昴が来た。
(やばい。なんか緊張する。)
一息ついて、昴の席に向かう。
「す、昴。」
「ん?·····って朔!?」
「あ、あのさ「ごめんっ!!」」
俺が話すより先に謝ってきた。
(ちょ!声でかいって!!)
クラスメイトの視線が俺達に集中する。
俺は昴の腕を引っ張って人目のつかない所に連れていった。
「え~と、「朔。俺から言わせて?」」
昴が真剣な目で見てきた。
「うん。」
「兄貴が朔にあーゆー事をしたって知ったのは朔の兄さんから教えてもらった時が初めてだった。」
「俺の兄さん?」
「うん。楓さん。」
(あぁ。楓兄か。)
「兄貴がした事は許されないことで朔に深い傷をつけた。俺は兄貴がそういう事をすると思っていなかった。」
(うん。)
あえて声には出さない。
昴の言葉を遮ってしまうから。
「言い訳なんだ。俺が事前に防いでおけばよかった。俺があの時あの場に居ればよかった。··········どうか、俺に怒ってくれ。」
(怒る······か。)
「正直、昴の事を完全に信じることは出来ない。理由は、大体分かると思う。」
「うん。」
「でも、俺と昴は中学からの仲でしょ?今更嫌いになんてなれないし、仲良くするなって言われても仲良くする自信しかない。」
「それに、今回の事は昴じゃなくて昴の兄貴のせいだと俺は思ってる。だから今回の事は水に流す。」
(もちろん昴が行ったことについてだよ。俺がやられたことは一生俺の記憶に残る。)
「水に流すから、次昴の兄貴が何かしてきたら守れとは言わないけど、手は貸して。」
昴が元凶じゃないしな。このぐらいで。
「そ、そんな事でいいの?」
「おうよ。」
「分かった。ここに誓う。」
そう言って右の拳を心臓部に当てた。
「頼むぜ。騎士君。」
こうして俺の第1章は幕を閉じた。
朝起きると清々しいほど太陽が出ていた。体はギシギシしていてよく寝たなと思う。
足元が重くてベットの端を見ると······
「うわっ!?」
「んん····朔?」
(あ、楓兄が起きた。)
兄達5人が床、ベットの端で寝ていた。
「お、おはよう····何でここにいるの?」
「ん~?朔が心配だから。」
「なんだそりゃ。」
「朔熱は?」
(熱?そういえば·····)
「多分ないよ。」
そう答えると楓兄はおでこをくっつけてきた。
(うひゃあ!イケメンの顔がっ!!クソっ!眩しすぎる!!!)
「うん。ないね。今日学校どうする?」
(あ、学校······忘れてた。)
昴·······今何を思ってるんだろう。
正直昴のことは今まだ完全に信じることは出来ない。でも、逃げてばっかりはタチが悪い。
「行く。1発昴にガチンと言ってやんよ!」
(それに······このままは嫌だし。)
その後は楓兄以外の兄が全員起きて俺は下敷きになった。
*****
(はぁぁあああぁぁあーーーーーー!)
気が重い。入学してから数日休んでたから俺だけ浮いてたらどうしよう·······。
ドアを開けて、席に着く。
昴はまだ来ていないらしい。
珀兄の元へ行こうと席を立った時、声をかけられた。
「おはよー!久しぶり?だね!」
(······?誰だっけ?)
「あれ?私覚えられてない?私は日比谷皐月!学級委員!」
「あ!あぁ!」
「その反応はガチ忘れですな?」
いやだって!ねぇ?この数日あったことが大きすぎて!!
「す、すみません。」
「いいよ~!水澄君が休んでる時に決まったんだけど······私達学級委員が各クラスに挨拶しに行かなきゃらしい。」
「え?」
「それがね、今日の帰りの会の時に行くらしいよ?」
「分かった。俺と日比谷さんで行くんだよね?」
「いっえーす!」
そう言って親指を立ててくれた。
可愛いくせにこういう事できるって凄いな。
日比谷さんと話し終わった時丁度昴が来た。
(やばい。なんか緊張する。)
一息ついて、昴の席に向かう。
「す、昴。」
「ん?·····って朔!?」
「あ、あのさ「ごめんっ!!」」
俺が話すより先に謝ってきた。
(ちょ!声でかいって!!)
クラスメイトの視線が俺達に集中する。
俺は昴の腕を引っ張って人目のつかない所に連れていった。
「え~と、「朔。俺から言わせて?」」
昴が真剣な目で見てきた。
「うん。」
「兄貴が朔にあーゆー事をしたって知ったのは朔の兄さんから教えてもらった時が初めてだった。」
「俺の兄さん?」
「うん。楓さん。」
(あぁ。楓兄か。)
「兄貴がした事は許されないことで朔に深い傷をつけた。俺は兄貴がそういう事をすると思っていなかった。」
(うん。)
あえて声には出さない。
昴の言葉を遮ってしまうから。
「言い訳なんだ。俺が事前に防いでおけばよかった。俺があの時あの場に居ればよかった。··········どうか、俺に怒ってくれ。」
(怒る······か。)
「正直、昴の事を完全に信じることは出来ない。理由は、大体分かると思う。」
「うん。」
「でも、俺と昴は中学からの仲でしょ?今更嫌いになんてなれないし、仲良くするなって言われても仲良くする自信しかない。」
「それに、今回の事は昴じゃなくて昴の兄貴のせいだと俺は思ってる。だから今回の事は水に流す。」
(もちろん昴が行ったことについてだよ。俺がやられたことは一生俺の記憶に残る。)
「水に流すから、次昴の兄貴が何かしてきたら守れとは言わないけど、手は貸して。」
昴が元凶じゃないしな。このぐらいで。
「そ、そんな事でいいの?」
「おうよ。」
「分かった。ここに誓う。」
そう言って右の拳を心臓部に当てた。
「頼むぜ。騎士君。」
こうして俺の第1章は幕を閉じた。
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