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朝食
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次の日の朝ーー
「ーーーーハッ」
シャーリーは目覚めた。
その時、外からは明かりが差し、鳥の声が聞こえてきたので朝だと分かった。
どうやら今の今まで眠っていたらしい。
そして、昨日の顛末を思い出す。
昨日のラウラとの婚約発表まで何も知らなかった。
それどころか、ジェイクとは上手くいっているとさえ思っていた。
まさか、ジェイクを奪われ、なおかつラウラが妊娠までしているなんて思いもよらなかった。
「ジェイク……」
シャーリーはポロリと1粒の涙を溢した。
ジェイクとの穏やかで楽しかった日々を思い出す。
初めてデートに行った日。
夕焼けの綺麗な海を見に行った日。
初めて手を繋いだ日。
「愛してる」と言ってくれた日。
全部、全部、台無しになってしまった。
「ジェイク……ジェイク……うぅ~」
ボロボロと大粒の涙が溢れ始める。
ジェイクとの思い出がシャーリーの胸に甦っては消えていく。
もう全ては終わった事なのに。
「うぅ~ジェイク……」
信じていた彼の言葉を。
信じていた彼の全てを。
すると横から思わぬ所から声が聞こえてきた。
「同じベッドで寝ているのに他の男の名前を言うなんて、何かショックだなぁ~」
「え?!」
シャーリーは、バッと横を見る。
「ロロロ……」
驚きすぎて中々声が出ない。
その間に渦中の人物は言う。
「初々しい反応ありがとう」
にこやかに笑って。
シャーリーは声を上擦らせて言う。
「ロ……ロビン王太子殿下じゃないですか?!
なぜ私なんかのベッドに」
すると「あーあ」と言った様子でロビンが両手を挙げる。
「昨日の事忘れたの?」
「昨日の事ですか?」
全く身に覚えがない。
ロビンが「はぁ~」と溜め息を吐いた。
そしてーー
「あんなに激しく愛し合ったのに」
「え?!」
シャーリーは思わずベッドのシーツを見た。
そこには紅い染みが……無かった。
「ブフッ!あはっあはははは!」
その様子を見たロビンが吹き出した。
「ごめん!ごめん!嘘だよ。ただ横で寝てただけ」
それでも笑いが止まらないらしく肩を揺らして笑いを堪えていた。
「ロビン王太子殿下ーーッ」
思わずシャーリーはロビンに怒りの籠った声を出してしまった。
「あははははごめん!」
ロビンはどこ吹く風といった様子で掴み所がない。
シャーリーがロビンを強い眼差しで見つめているとロビンは言った。
「それにしてもさ、昨日は酷かったね。
妹が婚約者を寝取った末に妊娠。
そして、その日の内に王太子と一晩過ごしたか。
君はきっと噂の中心になってるだろうね」
「ぐっ!」
痛い所を突かれた。
「僕からしたら良い所に巡り合わせたから良かったんだけどね」
「良い所……?」
「まぁ、それはこっちの話。君は気にしなくて良いよ」
「はぁ……そうですか」
シャーリーはロビンに着いていけてない。
するとロビンは立ち上がり、言う。
「じゃあ、そろそろ朝食でもとろうか」
「そ……そうですね。って、きゃっ!」
ロビンはシャーリーの手を取って立ち上がらせてくれた。
「女性は男がエスコートするものだろう?」
「は、はいっ」
そしてそのまま手を繋ぎながら食堂に向かった。
※※※
食堂に着くと父であるロイ子爵と母であるジェーン子爵夫人がビシッと立って待っていた。
「「ロビン王太子殿下おはようございます!」」
ロビンはまたも軽い口調でいなした。
「おはよ~」
するとロイ子爵は
「ささっ此方にお掛け下さい」
上座の方にロビンを案内する。
すると今度はジェーン子爵夫人が
「ささっ粗末なものですみませんが此方の朝食をどうぞ」
すでに用意されていた朝食を案内する。
「ありがと~」
気の抜けるロビンの声。
ロビンが朝食を食べ始める。
するとロイ子爵がシャーリーの元にやって来る。
耳元で言われた。
「やったな!お前!」
肩をビタンッと叩かれる。
「何ですか?お父様っ?」
急に肩を叩かれて驚くシャーリー。
しかし、そんな事はロイ子爵にとってはどうでも良い。
「このまま、どうにかロビン王太子殿下のご寵愛を頂くんだ」
「はいぃぃっ?」
シャーリーは何の事か分からない。
焦れったそうにロイ子爵が言う。
「玉の輿に乗れと言っているんだ」
「えぇ?!」
「何の話をしてるの?」
綺麗な作法で食事をとったいたロビンが聞く。
するとロイ子爵は慌ててこたえる。
「いえいえ、ちょっとした親子のコミュニケーションでして」
「そっか~」
そのままロビンは食事を終えると王宮からの馬車が来てあっという間に帰ってしまった。
「ーーーーハッ」
シャーリーは目覚めた。
その時、外からは明かりが差し、鳥の声が聞こえてきたので朝だと分かった。
どうやら今の今まで眠っていたらしい。
そして、昨日の顛末を思い出す。
昨日のラウラとの婚約発表まで何も知らなかった。
それどころか、ジェイクとは上手くいっているとさえ思っていた。
まさか、ジェイクを奪われ、なおかつラウラが妊娠までしているなんて思いもよらなかった。
「ジェイク……」
シャーリーはポロリと1粒の涙を溢した。
ジェイクとの穏やかで楽しかった日々を思い出す。
初めてデートに行った日。
夕焼けの綺麗な海を見に行った日。
初めて手を繋いだ日。
「愛してる」と言ってくれた日。
全部、全部、台無しになってしまった。
「ジェイク……ジェイク……うぅ~」
ボロボロと大粒の涙が溢れ始める。
ジェイクとの思い出がシャーリーの胸に甦っては消えていく。
もう全ては終わった事なのに。
「うぅ~ジェイク……」
信じていた彼の言葉を。
信じていた彼の全てを。
すると横から思わぬ所から声が聞こえてきた。
「同じベッドで寝ているのに他の男の名前を言うなんて、何かショックだなぁ~」
「え?!」
シャーリーは、バッと横を見る。
「ロロロ……」
驚きすぎて中々声が出ない。
その間に渦中の人物は言う。
「初々しい反応ありがとう」
にこやかに笑って。
シャーリーは声を上擦らせて言う。
「ロ……ロビン王太子殿下じゃないですか?!
なぜ私なんかのベッドに」
すると「あーあ」と言った様子でロビンが両手を挙げる。
「昨日の事忘れたの?」
「昨日の事ですか?」
全く身に覚えがない。
ロビンが「はぁ~」と溜め息を吐いた。
そしてーー
「あんなに激しく愛し合ったのに」
「え?!」
シャーリーは思わずベッドのシーツを見た。
そこには紅い染みが……無かった。
「ブフッ!あはっあはははは!」
その様子を見たロビンが吹き出した。
「ごめん!ごめん!嘘だよ。ただ横で寝てただけ」
それでも笑いが止まらないらしく肩を揺らして笑いを堪えていた。
「ロビン王太子殿下ーーッ」
思わずシャーリーはロビンに怒りの籠った声を出してしまった。
「あははははごめん!」
ロビンはどこ吹く風といった様子で掴み所がない。
シャーリーがロビンを強い眼差しで見つめているとロビンは言った。
「それにしてもさ、昨日は酷かったね。
妹が婚約者を寝取った末に妊娠。
そして、その日の内に王太子と一晩過ごしたか。
君はきっと噂の中心になってるだろうね」
「ぐっ!」
痛い所を突かれた。
「僕からしたら良い所に巡り合わせたから良かったんだけどね」
「良い所……?」
「まぁ、それはこっちの話。君は気にしなくて良いよ」
「はぁ……そうですか」
シャーリーはロビンに着いていけてない。
するとロビンは立ち上がり、言う。
「じゃあ、そろそろ朝食でもとろうか」
「そ……そうですね。って、きゃっ!」
ロビンはシャーリーの手を取って立ち上がらせてくれた。
「女性は男がエスコートするものだろう?」
「は、はいっ」
そしてそのまま手を繋ぎながら食堂に向かった。
※※※
食堂に着くと父であるロイ子爵と母であるジェーン子爵夫人がビシッと立って待っていた。
「「ロビン王太子殿下おはようございます!」」
ロビンはまたも軽い口調でいなした。
「おはよ~」
するとロイ子爵は
「ささっ此方にお掛け下さい」
上座の方にロビンを案内する。
すると今度はジェーン子爵夫人が
「ささっ粗末なものですみませんが此方の朝食をどうぞ」
すでに用意されていた朝食を案内する。
「ありがと~」
気の抜けるロビンの声。
ロビンが朝食を食べ始める。
するとロイ子爵がシャーリーの元にやって来る。
耳元で言われた。
「やったな!お前!」
肩をビタンッと叩かれる。
「何ですか?お父様っ?」
急に肩を叩かれて驚くシャーリー。
しかし、そんな事はロイ子爵にとってはどうでも良い。
「このまま、どうにかロビン王太子殿下のご寵愛を頂くんだ」
「はいぃぃっ?」
シャーリーは何の事か分からない。
焦れったそうにロイ子爵が言う。
「玉の輿に乗れと言っているんだ」
「えぇ?!」
「何の話をしてるの?」
綺麗な作法で食事をとったいたロビンが聞く。
するとロイ子爵は慌ててこたえる。
「いえいえ、ちょっとした親子のコミュニケーションでして」
「そっか~」
そのままロビンは食事を終えると王宮からの馬車が来てあっという間に帰ってしまった。
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