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そーおん部編続

名前教えちゃダメなのか?

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「ヤマト…俺の名を、勝手に愉快なじゃなくて…妙な名前に改名すな!の○○び太じゃねぇよ!ていうか、お前ら、タルタルソース!ついてたんなら教えてくれよ!」

「せっかくのオカズでしたので」

「それ、思っててもいっちゃダメなやつだろ?ヤッシー。」
「なんか、言いにくくてな?」
「…。」???意味不明だ。

「お友達?いや?彼氏?だったら悪いけど、俺、名前も教えられないほどの危険人物にみえるかな?それに、え~と、すぐばれる偽名をいうにしても、もうちょっとこう、山田 太郎くんとか言い様が…えっとザコタ…くん?ゴメン、君の口から本当の名前聞いてもかまわないかな?ザコタくんというのもなんか可愛いけど、君には、もっと可憐な名前が似合いそうなんだけど。」

「ヤマトは、彼氏じゃなくて、ただの幼なじみですから!俺の名前はさこ…もがっ!」

彼に名乗ろうとしたら、ヤマトに口を塞がれた!


「いきなり、頭の悪い口説き文句を言うような輩に貴方が名乗ってやる必要はございませんよ?友達前提で結婚してほしい?ご冗談は、そのふざけた顔だけにしていただきたいですね。」

やからって…やがらの親戚だろうか?

「あー、なんかすまん、正しくは結婚を前提にお友だちから始めましょうだった。つい、直感、そのまんまで気持ちが先走ってだな…。まず、日本の法律で同性婚が認められる日がくるのかどうか…いや、仮に生きている間に国の法律で認められなくてもこの気持ちに嘘はない。本気で交際を考えてほしいんだ。」

うん。いい間違えってよくあるよなー。なんか、親近感さえある。この人も、よくこうまで言われて怒りださないな?器、結構、広いよな?


「えっと、ヤッシー…。この人の顔の入れ墨?落書きはどーかとおもうけど、言い方きつくないか?でもって、ザコッチも、まさか、こんなピアス付けまくってるような人に惚れたとか言わないよな?」

「もががっ…」

その、まさかだ!でも口ふさがれてて言えない!
俺は、どっちかと言うと顔じゃなくて、演奏に一生懸命なとこに惹かれたんだけど…。ん?でも他の部員さんたちにはあんまり、興味ないな?なんでだ?


「このピアスは、安全なマグネット式だから!その、親に貰った体を傷つけるのもあれだし…これ、つけてるのも部活のときだけだから!俺、喧嘩もしたことないし無害だよ!」

ん~、どうしよう…いま正に好感度が爆発的に上がってる…。なぁ、この人に名前、教えちゃダメか?呼ばれたい。
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