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第3部 〝ペットテイマー〟、〝オークの砦〟を攻める 第4章 砦内部侵入
92. 砦の中へ
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全員が準備を整え隊列を整えた一行は遂に滝の裏にある洞窟、〝オークの砦〟につながっているであろう洞窟へと侵入を始める。
でも、歩き始めて数分したら、私の肩に止まっていたミネルが最前列のサンドロックさんの肩に止まりなにかを語りかけていた。
「全体止まれ」
明らかにミネルの指示だろう停止命令。
一体なんだろう。
「《ストームショット》」
「え?」
ミネルがいくつかのストームショットを奥の壁にばらまき、それが壁に着弾すると、壁が砕ける音……ではなく、なにか肉がはじけるような音が聞こえた。
これって一体?
「ミネル、いまのが監視用のモンスターか?」
『うむ。〝サーベイアイズ〟という遠隔監視専門のモンスターじゃ。やつらに発見されると、すべてのサーベイアイズがけたたましい警報音を鳴らしてしまう故、慎重に進まねばならぬな』
「うち漏らしなく進む方法は?」
『ゆっくり進んでもらうしかない。あれらはモンスターではあるが生きていないため《存在判別》に引っかからん。シズクを前面に呼んできても変わらぬからな』
「わかった。聞いての通りだ。ここから砦まで、さらに慎重にいくぞ」
サンドロックさんの進む速度はさらにゆっくりとなり、肩に止まっているミネルはせわしなく首を動かしては《ストームショット》を放ってなにか、おそらく、サーベイアイズを吹き飛ばし続ける。
少しでも急いでサーベイアイズに引っかかれば進軍途中でばれてしまうので、非常にゆっくりとしたペースでしか進めないけれど、これもまた仕方がないことなんだよね。
そうして、3時間ほど歩き続けた後、ようやく洞窟の一番奥、巨大な扉の前までたどり着くことができた。
ミネルも私の肩に帰ってきたし、これ以上の警戒は必要ないってことなんだろう。
でも、この重そうな扉、どうやって開けるんだろうか。
「ミネル。この先には罠はないよな?」
『扉にはないな。シラタマ、《存在判別》には?』
『小さな敵性反応が2つ向こう側にあるの。おそらく見張りなの』
「じゃあ、ぶった切っても構わねぇな」
『構わぬ。存分にやれ』
「じゃあ、遠慮なく。《ガイアブレイク》!」
サンドロックさんが両手剣で扉を攻撃すると真っ二つに切り裂かれて亀裂が走り、バラバラに崩れ落ちちゃった。
崩れ落ちる扉の隙間をかいくぐってモナカは呆気にとられていた門衛のハイオークたちも始末したし、門が崩れた音以外は大丈夫かな。
切り裂かれた扉の向こう側には地上に続いていく大きな階段がふたつと、地下を左右にいける通路がふたつの計4つの道が。
サンドロックさんはどう判断するんだろう?
「よし。左側の階段からは俺たちの部隊が上る。右側の階段からはデイビッドの部隊が上ってくれ」
「わかりました。スネイル、君たちの部隊は」
「手薄になるけど二分割するわ。左の通路を行く部隊と右の通路を行く部隊でわける。サンドロックギルドマスターたちは先に行って」
「助かる。いくぞ、デイビッド」
「スネイル、お前たちも気をつけて」
「ええ、ありがとう。サンドロックギルドマスターたちもご武運を」
サンドロックさんたち本隊は階段を駆け上がっていった。
そして、それと同時に激しい戦闘音も聞こえてくる。
やっぱり、この上が敵の本拠地なんだ。
「さて、敵の本拠地が判明したわけだけど、どう二分したものか。うち漏らした右ないことを考えると、シズクさんとそのペットの力はどうしても借りたいのよね」
『そういうことならば我らとシズクが別行動を取ればよい。我らはシズクと離れたところでできなくなることは話せなくなることくらいだからな』
「そう? それなら構わないけれど、シズクさんはいいの?」
「構いません。ミネルがああ言っているっていうことは、なにか考えがあるということですから」
「わかったわ。じゃあ、私はシズクさんを借りていく。シズクさんのペットは別働隊が連れて行く。これで問題ないわね」
「はい」
『構わぬ』
「じゃあ、早速行動開始よ。上の異変に気がつかれるとまずいわ」
行動開始ということで私たちは左方向につながっている廊下を進んで行くことになった。
その奥には等間隔に並べられた扉が複数あって、どれもがオークジェネラルはともかくオークバーサーカーなら入れそうなほど大きい。
これは、護衛としてオークバーサーカーもいると考えて間違いないね。
「これは……中にオークバーサーカーがいそうね。シズクさん、すぐに倒せる?」
「多少時間があれば倒せます。ただ、他の部屋には確実に気付かれます」
「でしょうね。どうしたものか」
これって、ドアから出られなくすればいいだけだよね?
なら、《大地魔法》を借りてきているし、うまくいくかも。
「私が全部のドアの前に《大地魔法》のバリケードを作っておきますか?」
「それって可能なの?」
「魔力的にも問題ありません。始めるなら急いだ方がいいですよね」
「そうね。お願いするわ」
「では行ってきます」
私は廊下の奥にある部屋の前に《ガイアウォール》の3枚掛けという豪華なバリケードを作って走り回った。
さすがに全部の部屋を塞ぐには魔力が足りてないけれど、マジックポーションも飲んだから平気!
10分ちょっとで閉鎖作業も完了しスネイルさんたちの元まで戻ってきた。
「おかえりなさい。バリケードの設置は終わった?」
「はい。各部屋の前に《ガイアウォール》のバリケードを3枚置いてきました」
「……オークバーサーカーでは壊せそうにないわね。ともかく、準備は整った。突入!」
さあ、ここからが本番!
絶対にオークどもを逃がさないんだから!
でも、歩き始めて数分したら、私の肩に止まっていたミネルが最前列のサンドロックさんの肩に止まりなにかを語りかけていた。
「全体止まれ」
明らかにミネルの指示だろう停止命令。
一体なんだろう。
「《ストームショット》」
「え?」
ミネルがいくつかのストームショットを奥の壁にばらまき、それが壁に着弾すると、壁が砕ける音……ではなく、なにか肉がはじけるような音が聞こえた。
これって一体?
「ミネル、いまのが監視用のモンスターか?」
『うむ。〝サーベイアイズ〟という遠隔監視専門のモンスターじゃ。やつらに発見されると、すべてのサーベイアイズがけたたましい警報音を鳴らしてしまう故、慎重に進まねばならぬな』
「うち漏らしなく進む方法は?」
『ゆっくり進んでもらうしかない。あれらはモンスターではあるが生きていないため《存在判別》に引っかからん。シズクを前面に呼んできても変わらぬからな』
「わかった。聞いての通りだ。ここから砦まで、さらに慎重にいくぞ」
サンドロックさんの進む速度はさらにゆっくりとなり、肩に止まっているミネルはせわしなく首を動かしては《ストームショット》を放ってなにか、おそらく、サーベイアイズを吹き飛ばし続ける。
少しでも急いでサーベイアイズに引っかかれば進軍途中でばれてしまうので、非常にゆっくりとしたペースでしか進めないけれど、これもまた仕方がないことなんだよね。
そうして、3時間ほど歩き続けた後、ようやく洞窟の一番奥、巨大な扉の前までたどり着くことができた。
ミネルも私の肩に帰ってきたし、これ以上の警戒は必要ないってことなんだろう。
でも、この重そうな扉、どうやって開けるんだろうか。
「ミネル。この先には罠はないよな?」
『扉にはないな。シラタマ、《存在判別》には?』
『小さな敵性反応が2つ向こう側にあるの。おそらく見張りなの』
「じゃあ、ぶった切っても構わねぇな」
『構わぬ。存分にやれ』
「じゃあ、遠慮なく。《ガイアブレイク》!」
サンドロックさんが両手剣で扉を攻撃すると真っ二つに切り裂かれて亀裂が走り、バラバラに崩れ落ちちゃった。
崩れ落ちる扉の隙間をかいくぐってモナカは呆気にとられていた門衛のハイオークたちも始末したし、門が崩れた音以外は大丈夫かな。
切り裂かれた扉の向こう側には地上に続いていく大きな階段がふたつと、地下を左右にいける通路がふたつの計4つの道が。
サンドロックさんはどう判断するんだろう?
「よし。左側の階段からは俺たちの部隊が上る。右側の階段からはデイビッドの部隊が上ってくれ」
「わかりました。スネイル、君たちの部隊は」
「手薄になるけど二分割するわ。左の通路を行く部隊と右の通路を行く部隊でわける。サンドロックギルドマスターたちは先に行って」
「助かる。いくぞ、デイビッド」
「スネイル、お前たちも気をつけて」
「ええ、ありがとう。サンドロックギルドマスターたちもご武運を」
サンドロックさんたち本隊は階段を駆け上がっていった。
そして、それと同時に激しい戦闘音も聞こえてくる。
やっぱり、この上が敵の本拠地なんだ。
「さて、敵の本拠地が判明したわけだけど、どう二分したものか。うち漏らした右ないことを考えると、シズクさんとそのペットの力はどうしても借りたいのよね」
『そういうことならば我らとシズクが別行動を取ればよい。我らはシズクと離れたところでできなくなることは話せなくなることくらいだからな』
「そう? それなら構わないけれど、シズクさんはいいの?」
「構いません。ミネルがああ言っているっていうことは、なにか考えがあるということですから」
「わかったわ。じゃあ、私はシズクさんを借りていく。シズクさんのペットは別働隊が連れて行く。これで問題ないわね」
「はい」
『構わぬ』
「じゃあ、早速行動開始よ。上の異変に気がつかれるとまずいわ」
行動開始ということで私たちは左方向につながっている廊下を進んで行くことになった。
その奥には等間隔に並べられた扉が複数あって、どれもがオークジェネラルはともかくオークバーサーカーなら入れそうなほど大きい。
これは、護衛としてオークバーサーカーもいると考えて間違いないね。
「これは……中にオークバーサーカーがいそうね。シズクさん、すぐに倒せる?」
「多少時間があれば倒せます。ただ、他の部屋には確実に気付かれます」
「でしょうね。どうしたものか」
これって、ドアから出られなくすればいいだけだよね?
なら、《大地魔法》を借りてきているし、うまくいくかも。
「私が全部のドアの前に《大地魔法》のバリケードを作っておきますか?」
「それって可能なの?」
「魔力的にも問題ありません。始めるなら急いだ方がいいですよね」
「そうね。お願いするわ」
「では行ってきます」
私は廊下の奥にある部屋の前に《ガイアウォール》の3枚掛けという豪華なバリケードを作って走り回った。
さすがに全部の部屋を塞ぐには魔力が足りてないけれど、マジックポーションも飲んだから平気!
10分ちょっとで閉鎖作業も完了しスネイルさんたちの元まで戻ってきた。
「おかえりなさい。バリケードの設置は終わった?」
「はい。各部屋の前に《ガイアウォール》のバリケードを3枚置いてきました」
「……オークバーサーカーでは壊せそうにないわね。ともかく、準備は整った。突入!」
さあ、ここからが本番!
絶対にオークどもを逃がさないんだから!
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