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第2部 『神樹の里』不満の解決と環境整備 第5章 風車小屋を作ろう
56.風車小屋、造ってみませんか?
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アクエリアの依頼を片付けたあとは平和になりました。
フロレンシオから買ってきた野菜の種もメイヤが品種改良をしてからシルキーたちが毎日食べる分だけを畑に植え、翌朝収穫して料理となり出してくれます。
野菜料理もいろいろあり、生野菜をふんだんに盛り付けただけの〝サラダ〟というのもありました。
〝ドレッシング〟というものをかけて食べましたが、それだけでも味が変わって美味しかったです。
ドレッシングの材料は油や果物それから〝酢〟というものらしいですが、いつの間にそんなものまで用意していたのか……。
ともかく、シルキーによるパンと野菜料理を食べたあとは神樹のところに行ってメイヤたちと朝食です。
今日はまだディーヴァとミンストレルが来ていないようなので、来るまでメイヤと話をして待っていましょうか。
『ふうん。シルキーたちは酢まで用意していたのね。用意周到なものだわ』
「酢というのは作るのが難しいのですか?」
『酒造りと似たようなものよ。パンといい野菜といい、シルキーはあなた方に果実以外の食べ物を食べさせたいようね』
「僕は果物だけでも満足しているのですが……」
「私もです、メイヤ様。毎日お腹いっぱい食べられるだけでも幸せなのに、いろいろなものまで食べさせていただくだなんて」
『シルキーもあなた方の境遇は聞いているのでしょうね。その上で、果物以外にも美味しい食べ物があることを知ってもらいたいのだと思うわ。彼女たちが好きでやっているのだもの、気が済むまで付き合いなさい』
「付き合うのは構わないのですが、なんだか申し訳ないです」
「はい。家事をしてもらっているだけでもありがたいのに、食事まで用意してくれるだなんて」
『それだけあなた方ふたりはシルキーにも愛されているということよ。感謝の心を忘れずに接してあげなさい』
「それはもちろんです」
「もちろん、感謝は忘れません」
『それで十分よ。さて、アクエリアの依頼からしばらく経ったけれど次のお願いを聞いてもらえるかしら? 本人たちは無理なら無理で構わないと言っているから軽い気持ちで聞いてもらいたいのだけれど』
「なんでしょうか? また困りごとでも?」
『困りごとというか……神樹の里の景観が寂しいっていう話が出ているのよ』
「そうなんですか、メイヤ様?」
『神樹以外に目立つものがないのも事実だからね。まあ、本人たちにとっては遊び場がほしいと言う理由もあるのでしょうが』
「遊び場……具体的に〝本人たち〟とはどのような者たちでしょうか?」
『風関係の者たちね。エアリアルとか』
ふむ、エアリアルなどですか。
欲しいものは〝遊び場〟ということですが……話だけは聞きましょう。
「それで、〝遊び場〟とはなにを求められているのですか?」
『〝風車小屋〟ね。ある程度の大きさがあれば目印にもなるし便利だろうって言うのがあちらの言い分』
「〝風車小屋〟?」
『あなた方は知らないでしょうね。風を受けて回る羽根の付いた小屋よ。私の聞いた話によると、ヒト族はその内部を機械状にして粉挽きができるようにしてあるものもあるらしいわ』
ふむ、粉挽き。
あれ、でも……?
「神樹の里に粉挽き装置っていりますか?」
『いらないわね。ヒト族が大量の麦を収穫して粉にするなら使うでしょうけれど、この里で粉を使うのはあなた方ふたりとエレメンタルエルフのディーヴァとミンストレルの4人だけ。それだってシルキーたちが必要に応じてやっていることだから大量の麦を製粉する必要も理由も意味もないわよ』
「……ではなんのために風車小屋を?」
『だから〝遊び場〟よ。風車の羽根を回して遊びたいだけなの。だから引き受けなくてもまったく構わないわけ。とりまとめはウィンディがやってくれるそうだけれど、どうする?』
「とりあえずウィンディに話を聞いてみましょうか。難しそうな依頼だったら諦めてもらうと言うことで」
『それでまったく構わないわよ。ああ、ディーヴァとミンストレルも来たみたい。朝食にしましょうか』
メイヤの言う通りディーヴァとミンストレルがやってきたので朝食に。
風車小屋の話題が朝食の場でも出たのでミンストレルが興味を持ち、ウィンディには4人で話を聞いてみることとなりました。
ウィンディは特にいる場所を決めていませんから念話で呼びかけて神樹の元まで来ていただきましょう。
呼び出すと彼女はすぐに現れました。
さすが風の五大精霊、動きが速い。
『お呼びでしょうか、契約者』
「はい。風車小屋の件なのですが」
『申し訳ありません。私の方でもみんなに待ってもらうように言い聞かせていたのですが、遂に抑えが利かなくなりました』
「別に責めるつもりはありません。ただ、僕たちは4人とも〝風車小屋〟どころか〝風車〟というものも見たことがないんですよ」
『そうでしたか。では最初に私がイメージを送らせていただきます。その通りに小さな置物を作っていただけますか?』
「わかりました。……イメージもわきました。まずはこれを形作ればいいんですね?」
『はい。何回か回数は重ねていただきますが風車の仕組みをお教えします』
「では。……イメージ通りだとこういう建物になりますが合っていますか?」
僕が作り出したのは4枚の板のようなものが中心で交わりそれが大きな建物に刺さっているもの。
イメージ通りだとこうなのですが……。
『はい、形は合っています。次は……羽根が回るようにしましょう』
「羽根?」
『この板状の部分です。中心の軸でくるくる回るようにしていただければ』
「その程度でしたら。……これでいいですか?」
『はい。これが〝風車〟の原型です。本来でしたら風を送って回るようにするのですが、まだその域には達していません。指で回してみましょうか』
ウィンディは〝風車の羽根〟をつまみ、指ではじきました。
すると中心部分を軸に羽根がくるくる回っています。
これには驚きました。
そして、ミンストレルが遊びたがっていたのでそのままあげることに。
これはまだ原型ですからね。
『次は風を受けて回る原理を教えましょう。お手数ですが、羽根の部分を曲げられるようにできますか?』
「曲げる?」
『はい。ミンストレルちゃん、一度貸してもらえる?』
「いいよ!」
『ありがとう。この部分の角度を指で変えるようにしたいのです。できますでしょうか?』
「中央部分と同じように回転させるようにできればいいんですよね? それなら可能です」
『よかった。ミンストレルちゃん、ありがとう。それでは契約者、お願いいたします』
「わかりました。……これでいいですか?」
『ええ、大丈夫です。羽根の角度は……これくらいかな? よく見ていてください、皆様』
そう言ってウィンディが風車に風を当てると指ではじいたわけでもないのに風車が回り始めました。
なるほど、これが風車の原理……。
『以上が風車の説明となります。小屋の部分は省略いたしますね。なにかを取り付ける訳でもないですし、頑丈で風を受けても動かない作りになっていれば問題ないものですから』
「わかりました。それで、これを作ればいいんですか?」
『はい。……ただ、サイズだけは大きくしていただかねばなりません』
「具体的にどの程度のサイズですか?」
『その……言いにくいのですが、森の木々の二倍程度くらい高さがほしいそうです。あと風車の羽根も森の木と同じくらいの長さがほしいと』
「……素材はなにがいいのでしょう?」
『それはなんでも構いません。小屋の部分はレンガで作っていただいても結構ですし、楽なのであればクリスタルでも大丈夫です。ただ、羽根は頑丈にしていただけると助かります。あと、よく回るようにしていただけるとなお』
「ウィンディも意外と注文が多いですね……」
『だめでしょうか?』
「可能な限りやってみます。だめでしたら諦めてください。あと、羽根の角度とかも大切ですよね、きっと」
『はい。角度が上手にできていないとよく回りません』
「では、そちらの実験もウィンディが手伝ってください。僕たちだけでは知識不足です」
『お手伝いできることならなんなりと。……正直、私も精霊や妖精からの要望で手を焼いておりますので一基でも作っていただければ助かります』
「では、その方針で。リンもそれなら構いませんよね?」
「うん。無理をしない範囲でなら」
『ご迷惑をおかけします、契約者、守護者』
こうして次なる依頼〝風車小屋造り〟が始まりました。
あと、風を送ると回る風車もミンストレルにあげることにします。
彼女、すごく目がキラキラしていましたからね。
フロレンシオから買ってきた野菜の種もメイヤが品種改良をしてからシルキーたちが毎日食べる分だけを畑に植え、翌朝収穫して料理となり出してくれます。
野菜料理もいろいろあり、生野菜をふんだんに盛り付けただけの〝サラダ〟というのもありました。
〝ドレッシング〟というものをかけて食べましたが、それだけでも味が変わって美味しかったです。
ドレッシングの材料は油や果物それから〝酢〟というものらしいですが、いつの間にそんなものまで用意していたのか……。
ともかく、シルキーによるパンと野菜料理を食べたあとは神樹のところに行ってメイヤたちと朝食です。
今日はまだディーヴァとミンストレルが来ていないようなので、来るまでメイヤと話をして待っていましょうか。
『ふうん。シルキーたちは酢まで用意していたのね。用意周到なものだわ』
「酢というのは作るのが難しいのですか?」
『酒造りと似たようなものよ。パンといい野菜といい、シルキーはあなた方に果実以外の食べ物を食べさせたいようね』
「僕は果物だけでも満足しているのですが……」
「私もです、メイヤ様。毎日お腹いっぱい食べられるだけでも幸せなのに、いろいろなものまで食べさせていただくだなんて」
『シルキーもあなた方の境遇は聞いているのでしょうね。その上で、果物以外にも美味しい食べ物があることを知ってもらいたいのだと思うわ。彼女たちが好きでやっているのだもの、気が済むまで付き合いなさい』
「付き合うのは構わないのですが、なんだか申し訳ないです」
「はい。家事をしてもらっているだけでもありがたいのに、食事まで用意してくれるだなんて」
『それだけあなた方ふたりはシルキーにも愛されているということよ。感謝の心を忘れずに接してあげなさい』
「それはもちろんです」
「もちろん、感謝は忘れません」
『それで十分よ。さて、アクエリアの依頼からしばらく経ったけれど次のお願いを聞いてもらえるかしら? 本人たちは無理なら無理で構わないと言っているから軽い気持ちで聞いてもらいたいのだけれど』
「なんでしょうか? また困りごとでも?」
『困りごとというか……神樹の里の景観が寂しいっていう話が出ているのよ』
「そうなんですか、メイヤ様?」
『神樹以外に目立つものがないのも事実だからね。まあ、本人たちにとっては遊び場がほしいと言う理由もあるのでしょうが』
「遊び場……具体的に〝本人たち〟とはどのような者たちでしょうか?」
『風関係の者たちね。エアリアルとか』
ふむ、エアリアルなどですか。
欲しいものは〝遊び場〟ということですが……話だけは聞きましょう。
「それで、〝遊び場〟とはなにを求められているのですか?」
『〝風車小屋〟ね。ある程度の大きさがあれば目印にもなるし便利だろうって言うのがあちらの言い分』
「〝風車小屋〟?」
『あなた方は知らないでしょうね。風を受けて回る羽根の付いた小屋よ。私の聞いた話によると、ヒト族はその内部を機械状にして粉挽きができるようにしてあるものもあるらしいわ』
ふむ、粉挽き。
あれ、でも……?
「神樹の里に粉挽き装置っていりますか?」
『いらないわね。ヒト族が大量の麦を収穫して粉にするなら使うでしょうけれど、この里で粉を使うのはあなた方ふたりとエレメンタルエルフのディーヴァとミンストレルの4人だけ。それだってシルキーたちが必要に応じてやっていることだから大量の麦を製粉する必要も理由も意味もないわよ』
「……ではなんのために風車小屋を?」
『だから〝遊び場〟よ。風車の羽根を回して遊びたいだけなの。だから引き受けなくてもまったく構わないわけ。とりまとめはウィンディがやってくれるそうだけれど、どうする?』
「とりあえずウィンディに話を聞いてみましょうか。難しそうな依頼だったら諦めてもらうと言うことで」
『それでまったく構わないわよ。ああ、ディーヴァとミンストレルも来たみたい。朝食にしましょうか』
メイヤの言う通りディーヴァとミンストレルがやってきたので朝食に。
風車小屋の話題が朝食の場でも出たのでミンストレルが興味を持ち、ウィンディには4人で話を聞いてみることとなりました。
ウィンディは特にいる場所を決めていませんから念話で呼びかけて神樹の元まで来ていただきましょう。
呼び出すと彼女はすぐに現れました。
さすが風の五大精霊、動きが速い。
『お呼びでしょうか、契約者』
「はい。風車小屋の件なのですが」
『申し訳ありません。私の方でもみんなに待ってもらうように言い聞かせていたのですが、遂に抑えが利かなくなりました』
「別に責めるつもりはありません。ただ、僕たちは4人とも〝風車小屋〟どころか〝風車〟というものも見たことがないんですよ」
『そうでしたか。では最初に私がイメージを送らせていただきます。その通りに小さな置物を作っていただけますか?』
「わかりました。……イメージもわきました。まずはこれを形作ればいいんですね?」
『はい。何回か回数は重ねていただきますが風車の仕組みをお教えします』
「では。……イメージ通りだとこういう建物になりますが合っていますか?」
僕が作り出したのは4枚の板のようなものが中心で交わりそれが大きな建物に刺さっているもの。
イメージ通りだとこうなのですが……。
『はい、形は合っています。次は……羽根が回るようにしましょう』
「羽根?」
『この板状の部分です。中心の軸でくるくる回るようにしていただければ』
「その程度でしたら。……これでいいですか?」
『はい。これが〝風車〟の原型です。本来でしたら風を送って回るようにするのですが、まだその域には達していません。指で回してみましょうか』
ウィンディは〝風車の羽根〟をつまみ、指ではじきました。
すると中心部分を軸に羽根がくるくる回っています。
これには驚きました。
そして、ミンストレルが遊びたがっていたのでそのままあげることに。
これはまだ原型ですからね。
『次は風を受けて回る原理を教えましょう。お手数ですが、羽根の部分を曲げられるようにできますか?』
「曲げる?」
『はい。ミンストレルちゃん、一度貸してもらえる?』
「いいよ!」
『ありがとう。この部分の角度を指で変えるようにしたいのです。できますでしょうか?』
「中央部分と同じように回転させるようにできればいいんですよね? それなら可能です」
『よかった。ミンストレルちゃん、ありがとう。それでは契約者、お願いいたします』
「わかりました。……これでいいですか?」
『ええ、大丈夫です。羽根の角度は……これくらいかな? よく見ていてください、皆様』
そう言ってウィンディが風車に風を当てると指ではじいたわけでもないのに風車が回り始めました。
なるほど、これが風車の原理……。
『以上が風車の説明となります。小屋の部分は省略いたしますね。なにかを取り付ける訳でもないですし、頑丈で風を受けても動かない作りになっていれば問題ないものですから』
「わかりました。それで、これを作ればいいんですか?」
『はい。……ただ、サイズだけは大きくしていただかねばなりません』
「具体的にどの程度のサイズですか?」
『その……言いにくいのですが、森の木々の二倍程度くらい高さがほしいそうです。あと風車の羽根も森の木と同じくらいの長さがほしいと』
「……素材はなにがいいのでしょう?」
『それはなんでも構いません。小屋の部分はレンガで作っていただいても結構ですし、楽なのであればクリスタルでも大丈夫です。ただ、羽根は頑丈にしていただけると助かります。あと、よく回るようにしていただけるとなお』
「ウィンディも意外と注文が多いですね……」
『だめでしょうか?』
「可能な限りやってみます。だめでしたら諦めてください。あと、羽根の角度とかも大切ですよね、きっと」
『はい。角度が上手にできていないとよく回りません』
「では、そちらの実験もウィンディが手伝ってください。僕たちだけでは知識不足です」
『お手伝いできることならなんなりと。……正直、私も精霊や妖精からの要望で手を焼いておりますので一基でも作っていただければ助かります』
「では、その方針で。リンもそれなら構いませんよね?」
「うん。無理をしない範囲でなら」
『ご迷惑をおかけします、契約者、守護者』
こうして次なる依頼〝風車小屋造り〟が始まりました。
あと、風を送ると回る風車もミンストレルにあげることにします。
彼女、すごく目がキラキラしていましたからね。
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