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第2部 森と花の国『マナストリア聖華国』 第3章 王宮での暮らし
29. シルキーの対価と新しい製造依頼
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ユニリス様とシルキーのお話しが終わったところでシルキー用の装備をつけてこの日は終了。
ユニリス様は早くシルキーに乗りたがっていたけど、言語部分の慣れが解決しないことには危ないそうだ。
そして翌日もまた朝からユニリス様はシルキーとお話し中。
ただし、今日は女王陛下を始め王家全員や各大臣も揃って見学中なんだけどね。
「……驚いたわ。本当に言語を理解して話している。マナトレーシングフレームね」
『だからそう言っただろう。我が造る機械兵だ。疑似人格くらい搭載させる』
女王陛下の驚きの声にヘファイストスが呆れたように応える。
でも、ほかの王族たちや大臣にとっても似たようなものらしい。
「いやあ、さすがに実際に見ないと信じられないさ。マナトレーシングフレームができました、なんてさ」
「ああ。そんな簡単に作れるものかって思ったよ」
「それが目の前にあるんですもの、ねぇ」
「いやはや、まったく。ちなみに、あれはいくらで引き取ればよろしいのですか?」
財務大臣の言葉にあたしはようやく気がついた。
今回はほかの王族たちに作ったレイピアとは違ってあたしたちの素材持ち出しだ。
ただとはいかないんだろうな……。
『ふむ。10メートル級のセイクリッドシルバーゴーレムを半分使う程度だ。あと、装甲に妖精銀も混ぜたが……』
「なるほど、素材代としてはそこまで高くはないと。しかし技術料が……」
『そんなもの、我はいらないぞ。アウラはほしいか?』
「あたしもいりません。でも、そういう問題じゃないんですよね?」
「はい。あれだけのものを素材代だけでもらってしまうなど、国にとっての恥となります。技術料もお支払いしたいのですが、完全新規のマナトレーシングフレームとなると……」
そうだよね。
マナトレーシングフレームってだけでも買値に困るのに、新しく造られたマナトレーシングフレームって時点で大問題だよね。
新しいお屋敷の人件費はもう国に払ってもらうことになっているし、どうしよう?
「ふむ。困っているようね」
「あ、女王陛下」
「女王陛下、困るなどというものではございません」
「でしょうね。さて、ヘファイストス。マナトレーシングフレームはまだ量産可能かしら?」
「女王陛下!?」
財務大臣が驚いているけど、あたしもビックリだ。
一体なにを始めようと言うんだろう?
『可能だ。疑似人格に使う魔導結晶がまだ残っている。まだほしいのか?』
「ほしいわ。私と旦那、今回作ってもらったユニリスと既にティターニアがいるふたりを除いた王族3人の分、合計5機」
『その程度だったら可能だ。サイズはどうする? シルキーは安全も考えて10メートル級にしたが』
「12メートル級でお願いできるかしら。それならティターニアとほぼ同じサイズになるわ」
『了解した。属性は?』
「属性まで決められるのね……そこは再度話し合って詰めるから待ってもらえる?」
『わかった。だが、属性がわからないと造り始められない。早めに決めてもらいたい』
「承知したわ。いまこの場で決めることにする」
女王陛下はほかの王族たちと集まり、それぞれの機体がどの属性を持つのかを話し合い始めた。
あれ?
支払いの話じゃなかったの?
「決まったわ。私が雷、夫が水、ネクタルが土、ソーマが火、ファミルが光よ」
『承知した。どれも可能だ。ただ、光は聖属性も混じるが構わないな?』
「そこはお任せするわ。どれくらいかかりそう?」
『1日2機が目安だ。3日もあればできるだろう』
「マナトレーシングフレームが3日で5機ね……驚きの速さだわ」
『それで、支払いの話はどうなるのだ?』
「それね。ユニリスの1機も含めて6機分の支払いとしてミラーシア湖に常駐部隊を置いてあげる。ミラーシア湖はかなり広いから管理が大変なのよ。不法な侵入者を取り締まる部隊を国から派遣するわ」
『ふむ。アウラどう思う? この話に乗れば人件費は浮くが、実質的に国から監視され続ける事になるぞ?』
うーん、監視され続けるのか。
それはなんだかいやだな……。
「ああ、部隊の指揮権はアウラさんに譲渡するわ。部隊そのものはアウラさんのもの。給与の支払いや増員などの手配だけ国で行うの」
「それは……どうなの、ヘファイストス?」
『先ほどよりはいい話だ。実質監視下に置かれるのは変わりないが、拒んだとしても大差はなかろう。受け入れるべきだな』
ヘファイストスがそういう判断をするなら大丈夫かな。
あたしとしても、湖なんて大きなものをもらって監視をどうするかとか考えていなかったもの、渡りに船なんだよね。
よし、この話に乗ろう!
「わかりました。この話、承ります」
「ありがとう。部隊の選定とかもあなたがミラーシア湖に行くまでに終わらせておくわ」
「はい。よろしくお願いいたします」
「ええ。さて、ヘファイストス。マナトレーシングフレームの外見は指定できるの?」
『可能だが、なにか意見があるのか?』
「もちろん。ああ、でも、私専用機が手に入るだなんて考えてもいなかったから、アイディアがまとまっていないのよね。少し時間をもらえるかしら?」
『我は構わない。ほかの者たちもか?』
どうやら、ほかの王族の方々も外見にこだわりたいけど、イメージがまだまとまらないみたい。
降って湧いた話だもの、仕方がないよね。
今日はこれで解散となり、また後日、できた人から造り出すことになった。
ちなみに、一番早かったのはファミル殿下。
エリスのティターニアによく似たデザインを持ち込んで来たよ。
どうやらティターニアに憧れを抱いていたらしい。
本物じゃないけれど、こうしてマナトレーシングフレームに乗る機会が訪れたのだからティターニアと同じような形にしてもらいたいそうだ。
やっぱりかわいらしいところがあるかも。
一番遅かったのは女王陛下。
こりにこって1週間もかかってしまった。
それでも完成したマナトレーシングフレームには満足していたようだしよかったよ。
あたしとしても不要なセイクリッドシルバーゴーレムの在庫が減って万々歳だね!
ユニリス様は早くシルキーに乗りたがっていたけど、言語部分の慣れが解決しないことには危ないそうだ。
そして翌日もまた朝からユニリス様はシルキーとお話し中。
ただし、今日は女王陛下を始め王家全員や各大臣も揃って見学中なんだけどね。
「……驚いたわ。本当に言語を理解して話している。マナトレーシングフレームね」
『だからそう言っただろう。我が造る機械兵だ。疑似人格くらい搭載させる』
女王陛下の驚きの声にヘファイストスが呆れたように応える。
でも、ほかの王族たちや大臣にとっても似たようなものらしい。
「いやあ、さすがに実際に見ないと信じられないさ。マナトレーシングフレームができました、なんてさ」
「ああ。そんな簡単に作れるものかって思ったよ」
「それが目の前にあるんですもの、ねぇ」
「いやはや、まったく。ちなみに、あれはいくらで引き取ればよろしいのですか?」
財務大臣の言葉にあたしはようやく気がついた。
今回はほかの王族たちに作ったレイピアとは違ってあたしたちの素材持ち出しだ。
ただとはいかないんだろうな……。
『ふむ。10メートル級のセイクリッドシルバーゴーレムを半分使う程度だ。あと、装甲に妖精銀も混ぜたが……』
「なるほど、素材代としてはそこまで高くはないと。しかし技術料が……」
『そんなもの、我はいらないぞ。アウラはほしいか?』
「あたしもいりません。でも、そういう問題じゃないんですよね?」
「はい。あれだけのものを素材代だけでもらってしまうなど、国にとっての恥となります。技術料もお支払いしたいのですが、完全新規のマナトレーシングフレームとなると……」
そうだよね。
マナトレーシングフレームってだけでも買値に困るのに、新しく造られたマナトレーシングフレームって時点で大問題だよね。
新しいお屋敷の人件費はもう国に払ってもらうことになっているし、どうしよう?
「ふむ。困っているようね」
「あ、女王陛下」
「女王陛下、困るなどというものではございません」
「でしょうね。さて、ヘファイストス。マナトレーシングフレームはまだ量産可能かしら?」
「女王陛下!?」
財務大臣が驚いているけど、あたしもビックリだ。
一体なにを始めようと言うんだろう?
『可能だ。疑似人格に使う魔導結晶がまだ残っている。まだほしいのか?』
「ほしいわ。私と旦那、今回作ってもらったユニリスと既にティターニアがいるふたりを除いた王族3人の分、合計5機」
『その程度だったら可能だ。サイズはどうする? シルキーは安全も考えて10メートル級にしたが』
「12メートル級でお願いできるかしら。それならティターニアとほぼ同じサイズになるわ」
『了解した。属性は?』
「属性まで決められるのね……そこは再度話し合って詰めるから待ってもらえる?」
『わかった。だが、属性がわからないと造り始められない。早めに決めてもらいたい』
「承知したわ。いまこの場で決めることにする」
女王陛下はほかの王族たちと集まり、それぞれの機体がどの属性を持つのかを話し合い始めた。
あれ?
支払いの話じゃなかったの?
「決まったわ。私が雷、夫が水、ネクタルが土、ソーマが火、ファミルが光よ」
『承知した。どれも可能だ。ただ、光は聖属性も混じるが構わないな?』
「そこはお任せするわ。どれくらいかかりそう?」
『1日2機が目安だ。3日もあればできるだろう』
「マナトレーシングフレームが3日で5機ね……驚きの速さだわ」
『それで、支払いの話はどうなるのだ?』
「それね。ユニリスの1機も含めて6機分の支払いとしてミラーシア湖に常駐部隊を置いてあげる。ミラーシア湖はかなり広いから管理が大変なのよ。不法な侵入者を取り締まる部隊を国から派遣するわ」
『ふむ。アウラどう思う? この話に乗れば人件費は浮くが、実質的に国から監視され続ける事になるぞ?』
うーん、監視され続けるのか。
それはなんだかいやだな……。
「ああ、部隊の指揮権はアウラさんに譲渡するわ。部隊そのものはアウラさんのもの。給与の支払いや増員などの手配だけ国で行うの」
「それは……どうなの、ヘファイストス?」
『先ほどよりはいい話だ。実質監視下に置かれるのは変わりないが、拒んだとしても大差はなかろう。受け入れるべきだな』
ヘファイストスがそういう判断をするなら大丈夫かな。
あたしとしても、湖なんて大きなものをもらって監視をどうするかとか考えていなかったもの、渡りに船なんだよね。
よし、この話に乗ろう!
「わかりました。この話、承ります」
「ありがとう。部隊の選定とかもあなたがミラーシア湖に行くまでに終わらせておくわ」
「はい。よろしくお願いいたします」
「ええ。さて、ヘファイストス。マナトレーシングフレームの外見は指定できるの?」
『可能だが、なにか意見があるのか?』
「もちろん。ああ、でも、私専用機が手に入るだなんて考えてもいなかったから、アイディアがまとまっていないのよね。少し時間をもらえるかしら?」
『我は構わない。ほかの者たちもか?』
どうやら、ほかの王族の方々も外見にこだわりたいけど、イメージがまだまとまらないみたい。
降って湧いた話だもの、仕方がないよね。
今日はこれで解散となり、また後日、できた人から造り出すことになった。
ちなみに、一番早かったのはファミル殿下。
エリスのティターニアによく似たデザインを持ち込んで来たよ。
どうやらティターニアに憧れを抱いていたらしい。
本物じゃないけれど、こうしてマナトレーシングフレームに乗る機会が訪れたのだからティターニアと同じような形にしてもらいたいそうだ。
やっぱりかわいらしいところがあるかも。
一番遅かったのは女王陛下。
こりにこって1週間もかかってしまった。
それでも完成したマナトレーシングフレームには満足していたようだしよかったよ。
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