異世界に無一文投下!?鑑定士ナギの至福拠点作り

花垣 雷

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ルミナスの街

告白と信頼

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「……ごめん、エリス。嘘だ。本当のことを話すよ。ただ、これから言うことは、絶対に誰にも……ギルドにも言わないでほしい」

あなたは部屋の扉に鍵がかかっていることを確認し、ベッドの下から、今日作ったばかりの『高純度の研磨剤』と、小さな『手作りのルーペ(拡大鏡)』を取り出しました。

「俺には、ガラクタを『価値のあるもの』に作り替える、少し特殊な魔法の才能があるみたいなんだ。名前は…【等価交換】。これで少しずつ、自分にできる範囲で困っている人を助けながら、路銀を稼いでいた」

エリスは目を丸くして、その研磨剤を手に取りました。

「これ、魔法で作ったの? 錬金術師でもこんな短時間で…。…そう、だからあの時も、急に砂糖やナイフを持ってたのね」

彼女はしばらく黙っていましたが、やがてフッと笑いました。

「……バカね。そんな面白い力があるなら、もっと早く言いなさいよ。一人でコソコソやって捕まったら、保証人の私の面目丸潰れじゃない」

新たな契約:『秘密の共同経営』

エリスは真剣な表情に戻り、机をコンコンと叩きました。

「いい? ナギ。その力は凄すぎる。バレたら国や大きな商会に拉致されて、一生地下で『魔法の道具』を作らされるわよ。ギルドが動き出してるのも本当。…分かった、私があなたの『窓口』になってあげる」

エリスが提案したのは、以下のようなプランでした。

• 表の顔: 腕のいい目利き冒険者「エリス」が、偶然貴重な品を見つけて売っていることにする。
• 裏の顔: あなたは「エリスの専属魔導士」として、彼女の装備のメンテナンスや、限られた顧客の依頼だけをこなす。
• メリット: あなたは安全に研究に没頭でき、エリスは装備の強化と仲介料を得られる。

「これなら怪しまれない。どう? 記憶喪失の相棒!私と組む気はある?」

エリスは悪戯っぽく笑いながら、右手を差し出してきました。

「ああ、よろしく頼むよ、エリス」

あなたは彼女の差し出した手を力強く握り返しました。彼女の温かく、剣ダコのある確かな手の感触に、この世界で一人ではないという実感が湧いてきます。
しかし、あなたは真剣な眼差しで言葉を続けました。

「ただし、一つだけ条件が…というか、釘を刺させてくれ。この商売は、あくまで『細く、長く』、そして『目立たないこと』を最優先にしたいんだ。金儲けに走って有名になりすぎれば、それこそエリス、君の身も危なくなる。俺の力が原因で君が狙われるような事態だけは、絶対に避けたいんだ」

あなたの言葉に、エリスは一瞬驚いたように目を見開きましたが、すぐに柔らかく微笑みました。
「…ナギ、あんたって本当に心配性ね。わかったわ。私の身のことまで考えてくれてるなら、文句はないわよ。派手に売り捌いたりせず、信頼できる相手にだけ、私の『ツテ』ってことで流すようにする。それでいいわね?」

一人で抱えていた秘密を共有したことで、胸のつかえが取れました。物語は「孤独な商人」から「最強のコンビ」へと動き出そうとしています!
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