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第1章:神を拾った竜殺し
第12話 男たちの沽券(3)
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リストリットが静かにノヴァに尋ねる。
「嬢ちゃんが『お前と同じ時間を歩む』ってのは、どういう意味だ?」
『俺と共に生き、共に死にたいのだろう。
だが俺は神だ。自分で死ぬことはできない。
この体が損傷しても、直して生きていくだろう。魂が力尽きることも無い。
つまり、誰かに破壊されるまで永遠を生き続ける。
彼女がそれを真に理解しているとは思えなくてな。
頭で考えるのと実際は違う。必ず生きることに疲れ果てる。
それは決して、幸福な人生とは呼べぬだろう』
「それをお前は嬢ちゃんに説明してないんだな?
それですれ違いが起こった――いや、『起こった』と判断したんだな?」
ノヴァが眉をひそめて尋ねる。
『なんだ? 何が言いたい?』
リストリットが頭を掻き、言葉を選んで口に乗せる。
「――いいか? まず、嬢ちゃんの状況を考えろ。
あの子の置かれた状況で、お前と共に歩む人生以外に幸福などない。
人間と共に歩もうとしても、必ず彼女の異質な部分が幸福の邪魔をする。
異質な自分を思い知らされ、孤独に苛まれる。
嬢ちゃんはお前となら、共に孤独を乗り越えて行けると確信したんだ。
『幸福になれる』とな。ここまではいいか?」
ノヴァが曖昧に頷いた。
リストリットも頷いて言葉を続ける。
「――よし、でだ。
お前はさっきの言葉を嬢ちゃんにきちんとぶつけてみろ。
必ずお前が納得する答えが返ってくるはずだ。ここまでも理解したか?」
再びノヴァが曖昧に頷いた。
リストリットが苦笑を浮かべつつ言葉を続ける。
「――まぁいいだろう。最後に、だ。
嬢ちゃんが生きるのに疲れたと思ったなら、嬢ちゃんと共に死ねる機能を追加することが、二人でならできるはずだ。
自分で死ねないのなら、嬢ちゃんに殺してもらえ。
どんな方法だろうと、必ず道はある――違うか?」
ノヴァはリストリットの言葉を唖然として聞いていた。
『……リストリット、お前は他人のことならよく見えるし、口も頭も回るんだな。
なるほど、ニアがお前に拘るのも納得だ。
だがそれがなぜ、ニアに対してだけはそんなに不器用なんだ?』
リストリットが頭を掻きながら、苦笑で答える。
「これでも人間の世界で、人の上に立つよう生まれ育ち、生きて来たからな。
人を見る目だけは長けてるつもりだ。
俺にはこんな説教をする資格なんて、本当はないのかもしれんがな」
ノヴァもまた苦笑で答える。
『お互い、女から“不甲斐ない”だの“意気地なし”だの言われて、情けない限りだな』
「それでもまた決心がつかないんだろう?
俺もなんだ……。
こんな態度を『腑抜けた態度』と言うのだろうなぁ」
リストリットが空を眺めながら呟いた。
ノヴァは地面を見つめながら呟く。
『だがアイリーンはそれを許さないと、はっきり口にした。
ならば彼女を失わない為に、俺は結論を出さなければならない。
“長くは待てない”とも言われたが、どれほど猶予を与えてもらえるのだろうか』
「あー……俺の経験上、その思考に陥ると抜け出せない罠が待ってるから踏み留まれ。
『待ってもらえる』などと考えるな。自分から踏み出せ」
その罠に嵌まったのが、リストリットとニアの十年なのだ。
ノヴァがニヤリと微笑んで告げる。
『なんだ、分かっているじゃないか。
分かっていて、なぜお前は自分で動けないんだ?』
「くそっ! 分かっていても動けないんだよ! 怖くてしょうがないんだ!
……そうか、神であるお前も怖くて結論を出せないのか。
神様ができないことなら、人間である俺ができなくてもしょうがないなぁ」
ノヴァが冷たい目つきでリストリットを睨み付けた。
『――貴様、俺を煽っているのか?』
リストリットが飄々と答える。
「ニアを煽って泣かせたことのお返しだ」
驚いた様子のノヴァの表情から力が抜け、少年の顔に戻っていった。
『……お前も聞こえていたのか』
「これでも耳は良いんだ。特にニアの鳴き声を聞き逃すことはない。
なぜ泣いてたのかまでは、分からなかったがな」
二人が顔を見合わせ、どちらともなく笑いだし、小さく笑い合っていた。
『そこまで大切に想っているのに、不甲斐ないな』と互いが互いの態度を、そして自分の態度を笑ったのだ。
しばらく笑い合った後、笑いが収まり、ノヴァが石段から腰を上げた。
ノヴァを見上げたリストリットが声をかける。
「行くのか?」
ノヴァが不敵な笑みで答える。
『結論を出すべきなのだろう? ならば出してやろう。
恩人とはいえ、人間に煽られたままでは“神の沽券”に関わるというものだ。
――お前はどうする?』
リストリットも石段から腰を上げて答える。
「当然、俺も行こう。
神とはいえ、子供に煽られっぱなしじゃ『王子の沽券』に関わるというものだ」
再び顔を見合わせニヤリと笑い合い、共に並んで宿の部屋へ戻っていった。
****
アイリーンとニアは買ってきた紅茶を飲みながら、思う存分に男たちをなじっていた。
『ノヴァがあんな分からず屋だとは思わなかったわ!』
「殿下だって、『いつもあと一歩』で言うべきことを仰ってくださらない甲斐性なしなのよ?!
十年間、何度期待を裏切られたと思う?!」
二人は意気投合しながら、ぎゃいぎゃいと男たちを罵り合い、慰め合っていた。
心の底から共感しあった二人は、心の内をすべてさらけ出していた。
「――はぁ。アイリーンちゃんも大変ね。
若くして突然、病に倒れて死んだと思ったら、未来に蘇って。
想いを告げる相手は神様で、そのくせ腰が引けてるだなんて」
『ニアさんだって!
それだけ言葉と態度を見せてあげたら普通、言葉で返してくれるんじゃないの?!
これ以上どうして女から譲歩してあげなきゃいけないのか、理解できないわ!』
ニアがため息をついた。
「そうよね、もうこれ以上は子供のお守りに近い感覚になってしまうのよね……。
どうして一から十まで、こちらから言ってあげなければいけないのかしら。
きちんと結果を見せてほしいわ――そう思い続けて十年よ?!
女の青春、その全てを捧げたわ!
もう充分じゃないかしら、そう思うんだけど、やっぱり諦めきれないのよね……」
アイリーンも小さく息をつく。
『わかるわ……。
私だって啖呵は切ったけど、あの縋る目をしたノヴァを残して死ぬ決心なんて、できる気がしないの……」
しんみりしかけた空気を打ち破るように、ニアが右手で拳を握り熱く告げる。
「それでもよ!?! 最後の砦というものが女にはあるわ!
それがいよいよ崩れる瀬戸際よ、私は!
次の機会が最後よ! それで腑抜けたら、今度こそ見限るわ!」
『私も“長くは待ってあげない”と言った以上、本当に猶予を与えるつもりはないわ。
もしも“まだ待ってくれ”なんて口にしたら、その場で機能停止してやる!』
しんみりした男たちに比べ、女たちの勢いは燃え上がるほどだった。
女は男より逞しい――それは時と場所を超えた真理のように、その場所に在った。
ここに居るのは、高位貴族令嬢に取って命にも等しい貞淑を賭けた女と、文字通り己の命で勝負をしかけた女である。
二千五百年を超えた女の友情が成立していた。
ひとしきり吐き出し終わり、疲れ切ったアイリーンとニアは、紅茶を口にしながらソファにもたれていた。
アイリーンが小さく息をつく。
『でも、それほど言い切っていても、いざとなったらリストリットさんを見捨てられないんでしょう?』
ニアも小さく息をついた。
「アイリーンちゃんこそ、ノヴァくんの目を見た瞬間に思い留まる姿しか思い浮かばないわよ?」
二人は顔を向け合い、クスクスと笑い合っていた。
「嬢ちゃんが『お前と同じ時間を歩む』ってのは、どういう意味だ?」
『俺と共に生き、共に死にたいのだろう。
だが俺は神だ。自分で死ぬことはできない。
この体が損傷しても、直して生きていくだろう。魂が力尽きることも無い。
つまり、誰かに破壊されるまで永遠を生き続ける。
彼女がそれを真に理解しているとは思えなくてな。
頭で考えるのと実際は違う。必ず生きることに疲れ果てる。
それは決して、幸福な人生とは呼べぬだろう』
「それをお前は嬢ちゃんに説明してないんだな?
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ノヴァが眉をひそめて尋ねる。
『なんだ? 何が言いたい?』
リストリットが頭を掻き、言葉を選んで口に乗せる。
「――いいか? まず、嬢ちゃんの状況を考えろ。
あの子の置かれた状況で、お前と共に歩む人生以外に幸福などない。
人間と共に歩もうとしても、必ず彼女の異質な部分が幸福の邪魔をする。
異質な自分を思い知らされ、孤独に苛まれる。
嬢ちゃんはお前となら、共に孤独を乗り越えて行けると確信したんだ。
『幸福になれる』とな。ここまではいいか?」
ノヴァが曖昧に頷いた。
リストリットも頷いて言葉を続ける。
「――よし、でだ。
お前はさっきの言葉を嬢ちゃんにきちんとぶつけてみろ。
必ずお前が納得する答えが返ってくるはずだ。ここまでも理解したか?」
再びノヴァが曖昧に頷いた。
リストリットが苦笑を浮かべつつ言葉を続ける。
「――まぁいいだろう。最後に、だ。
嬢ちゃんが生きるのに疲れたと思ったなら、嬢ちゃんと共に死ねる機能を追加することが、二人でならできるはずだ。
自分で死ねないのなら、嬢ちゃんに殺してもらえ。
どんな方法だろうと、必ず道はある――違うか?」
ノヴァはリストリットの言葉を唖然として聞いていた。
『……リストリット、お前は他人のことならよく見えるし、口も頭も回るんだな。
なるほど、ニアがお前に拘るのも納得だ。
だがそれがなぜ、ニアに対してだけはそんなに不器用なんだ?』
リストリットが頭を掻きながら、苦笑で答える。
「これでも人間の世界で、人の上に立つよう生まれ育ち、生きて来たからな。
人を見る目だけは長けてるつもりだ。
俺にはこんな説教をする資格なんて、本当はないのかもしれんがな」
ノヴァもまた苦笑で答える。
『お互い、女から“不甲斐ない”だの“意気地なし”だの言われて、情けない限りだな』
「それでもまた決心がつかないんだろう?
俺もなんだ……。
こんな態度を『腑抜けた態度』と言うのだろうなぁ」
リストリットが空を眺めながら呟いた。
ノヴァは地面を見つめながら呟く。
『だがアイリーンはそれを許さないと、はっきり口にした。
ならば彼女を失わない為に、俺は結論を出さなければならない。
“長くは待てない”とも言われたが、どれほど猶予を与えてもらえるのだろうか』
「あー……俺の経験上、その思考に陥ると抜け出せない罠が待ってるから踏み留まれ。
『待ってもらえる』などと考えるな。自分から踏み出せ」
その罠に嵌まったのが、リストリットとニアの十年なのだ。
ノヴァがニヤリと微笑んで告げる。
『なんだ、分かっているじゃないか。
分かっていて、なぜお前は自分で動けないんだ?』
「くそっ! 分かっていても動けないんだよ! 怖くてしょうがないんだ!
……そうか、神であるお前も怖くて結論を出せないのか。
神様ができないことなら、人間である俺ができなくてもしょうがないなぁ」
ノヴァが冷たい目つきでリストリットを睨み付けた。
『――貴様、俺を煽っているのか?』
リストリットが飄々と答える。
「ニアを煽って泣かせたことのお返しだ」
驚いた様子のノヴァの表情から力が抜け、少年の顔に戻っていった。
『……お前も聞こえていたのか』
「これでも耳は良いんだ。特にニアの鳴き声を聞き逃すことはない。
なぜ泣いてたのかまでは、分からなかったがな」
二人が顔を見合わせ、どちらともなく笑いだし、小さく笑い合っていた。
『そこまで大切に想っているのに、不甲斐ないな』と互いが互いの態度を、そして自分の態度を笑ったのだ。
しばらく笑い合った後、笑いが収まり、ノヴァが石段から腰を上げた。
ノヴァを見上げたリストリットが声をかける。
「行くのか?」
ノヴァが不敵な笑みで答える。
『結論を出すべきなのだろう? ならば出してやろう。
恩人とはいえ、人間に煽られたままでは“神の沽券”に関わるというものだ。
――お前はどうする?』
リストリットも石段から腰を上げて答える。
「当然、俺も行こう。
神とはいえ、子供に煽られっぱなしじゃ『王子の沽券』に関わるというものだ」
再び顔を見合わせニヤリと笑い合い、共に並んで宿の部屋へ戻っていった。
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アイリーンとニアは買ってきた紅茶を飲みながら、思う存分に男たちをなじっていた。
『ノヴァがあんな分からず屋だとは思わなかったわ!』
「殿下だって、『いつもあと一歩』で言うべきことを仰ってくださらない甲斐性なしなのよ?!
十年間、何度期待を裏切られたと思う?!」
二人は意気投合しながら、ぎゃいぎゃいと男たちを罵り合い、慰め合っていた。
心の底から共感しあった二人は、心の内をすべてさらけ出していた。
「――はぁ。アイリーンちゃんも大変ね。
若くして突然、病に倒れて死んだと思ったら、未来に蘇って。
想いを告げる相手は神様で、そのくせ腰が引けてるだなんて」
『ニアさんだって!
それだけ言葉と態度を見せてあげたら普通、言葉で返してくれるんじゃないの?!
これ以上どうして女から譲歩してあげなきゃいけないのか、理解できないわ!』
ニアがため息をついた。
「そうよね、もうこれ以上は子供のお守りに近い感覚になってしまうのよね……。
どうして一から十まで、こちらから言ってあげなければいけないのかしら。
きちんと結果を見せてほしいわ――そう思い続けて十年よ?!
女の青春、その全てを捧げたわ!
もう充分じゃないかしら、そう思うんだけど、やっぱり諦めきれないのよね……」
アイリーンも小さく息をつく。
『わかるわ……。
私だって啖呵は切ったけど、あの縋る目をしたノヴァを残して死ぬ決心なんて、できる気がしないの……」
しんみりしかけた空気を打ち破るように、ニアが右手で拳を握り熱く告げる。
「それでもよ!?! 最後の砦というものが女にはあるわ!
それがいよいよ崩れる瀬戸際よ、私は!
次の機会が最後よ! それで腑抜けたら、今度こそ見限るわ!」
『私も“長くは待ってあげない”と言った以上、本当に猶予を与えるつもりはないわ。
もしも“まだ待ってくれ”なんて口にしたら、その場で機能停止してやる!』
しんみりした男たちに比べ、女たちの勢いは燃え上がるほどだった。
女は男より逞しい――それは時と場所を超えた真理のように、その場所に在った。
ここに居るのは、高位貴族令嬢に取って命にも等しい貞淑を賭けた女と、文字通り己の命で勝負をしかけた女である。
二千五百年を超えた女の友情が成立していた。
ひとしきり吐き出し終わり、疲れ切ったアイリーンとニアは、紅茶を口にしながらソファにもたれていた。
アイリーンが小さく息をつく。
『でも、それほど言い切っていても、いざとなったらリストリットさんを見捨てられないんでしょう?』
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