mistress

桜 詩

文字の大きさ
6 / 46
第一章

6 ☆

しおりを挟む
社交シーズンが終わり、フェリクスも主領地に帰りアネリは再び誰も訪問しない日々に戻ることになった。
周りの屋敷もどんどん人が減り、寂しくなる。

「アネリ」
夜更けに急に部屋があき、アネリは驚いた。
「閣下…お久しぶりでございます」
ライアンが立っていた。

ひさしぶりにみる、男らしく整った容貌にアネリはドキリとした。
「アネリ、ティアレイク・アビーに行くか?」
「えっ?でも私は…」
「構わない。ここで寒い冬を一人で過ごすつもりかな?」
ウィンスレットの主領地から、少し離れたティアレイク・アビー邸。そこはアネリの辛い気持ちも思い出させる。
「遠目にだが、子供に会わせてやろう」
アネリは、断ることは出来ない!
ほぼ1年…大きくなったであろう。
4歳と3歳に。
ライアンは、デイジーとチェリーに支度を命じると、すぐに出発が決まった。
ライアンが乗ってきた馬車にアネリは乗り込んだ。
それから離れたところに用意されていた、ウィンスレット公爵家の紋章の入った豪奢な馬車があり、アネリは戸惑いつつも乗り込んだ。
「私が乗っても良かったのでしょうか…」
「気になるか?」
「ええ、もちろん。奥さまがお知りになったらどれ程ご不快かと…」
アネリはポツリと話した。
「あれ、は私が愛人を持つことは嫌だが、仕方がない。ということもわかっている」
あれ、とはたぶん妻の事だとわかった。その言い方にアネリは眉をひそめた。ライアンが微笑んだ
「あれは私を寝室にいれなくなって20年になる」
「入れないって」
アネリはそんな事があるのかとライアンの話をまった。
「子供をもう生みたくないのだそうだ。あれに言わせると二人も産んでやって感謝しろと言うことだな。私はもう一人男の子が欲しいからと頼んだが、あれは頑として譲らなかった」
「そんな、なぜ?」
男の子が二人いるのは貴族社会では望まれることで、長男に何かあったときに、次男はその代わりとなるので、望む家は多い。女子では財産を継げないということはアネリは身をもって知っている。
「お腹が大きくなり醜くなるのが耐えられないんだと。あと、セックス自体が嫌だからだと」
ライアンは言った。
「最初から月に3日だ。出来やすい時期にだけ、してもいいと」
くっとライアンは暗い笑みを浮かべた。
フェリクスを見るにきっと美しい女性なのだろう。彼の妻は。
その妻はこの魅力的な男を拒絶している…
「だからって浮気はゆるせないらしい。気位ばかりが高い貴族らしい女だ」
憎しみさえ見え隠れするしかないライアンの言葉にアネリは息をするのさえ辛くなった。

カタカタと車輪の音がしてしばらく静寂が訪れる。
「息子たちは…どこにいるのですか?」
「…ある子供の出来なかったという子爵の養子になった」
「二人ともずいぶんと馴染んだようだよ」 
「そうですか…養子に…」
アネリは窓の外を眺めた。王都を離れて、大街道に入ったようだ。

「フェリクスはどうだ?」
「とても高潔でまっすぐに育った方だと思いました」
「ふむ、で順調に通っているそうだが、上手くいってるのか?」
「ええ、仲よくしておりますわ」
「ほぅ、それは良かった」
ライアンがニヤリと微笑む。


まだ夏の終わり、王都より風が心地よいティアレイク。
アネリが、エレナとして結婚していた街は、最も向こう。
壮麗な邸が見えてきて、馬車は正面につけられた。
恩人であるハーヴィーたちに出迎えられたが、彼らは髪色が違い、手入れされ美しさを取り戻したアネリをみて、すぐにはわからなかったようだ。
無理もない、あの頃は手もあれ、髪もあれて痩せていて、産後で弱り果てていた。

アネリは通された部屋でバスルームで旅の汚れを落としたあと、メイドたちが用意してくれたお茶を淹れて飲んでいた。

部屋に通じる扉が開くと、くつろいだ衣服に着替えたライアンが入ってきた。アネリはなぜ?とおもった。
「来てはいけません、閣下。私は今はシルヴェストル侯爵の愛人です」
「ここではフェリクスは来ない」
ライアンがきっぱりと言いきり、立ち尽くしたアネリの唇を奪う。
「他ならない貴方がそうしたのではないの?なぜ私をまた…」
今から、抱くつもりかと、アネリは期待と不安と嫌悪でないまぜになった。
「なぜ?私は君が欲しいから、それだけではいけないかな?そして、今でも君は私のものには代わりない。私を拒否することは許さない…」
キスは、舌を絡めた濃厚なものにかわり、アネリはそれだけで崩れ落ちそうになる。
「だめです…いや…」
キスの合間に弱く拒絶の言葉を口にのせる。その言葉に力がないことをわかってもいたし、ライアンを止めることなど出来ないだろう。
ドレスの裾が持ち上げられ、ライアンの手が下着にかかりアネリの割れ目に指が忍び入ってきた。
キスで潤み始めたそこは、ライアンの指を歓びをもって迎え入れてあとからあとから蜜が溢れてきた。
ライアンの指が、蜜壺に入ると
「…キツいなアネリ。ひさしぶりなのか?」
はっとアネリは身を固くした。
「いいえ…」
嘘をついた。1度も、ライアンとのセックスを最後にしていない。
「ふぅん?」
ライアンの指は、アネリの中を緩急をつけて抜き差しされ、一番感じるところを指が捉えると、柔らかな指使いでアネリの官能を高まらせた。
ライアンは、隣室にアネリを抱き上げつれていくと、そこは寝室であった。
ベットの前でたたせると、
「ドレスを脱いで、見せるんだアネリ」
アネリは潤んだ瞳を向けると、後ろのボタンをライアンに向けて外してもらい、ドレスを床に落とした。
ライアンの手がコルセットの紐をほどき、薄い肌着一枚になり、
ライアンの視線をうけて、最後の一枚を脱ぎ去った。

「…綺麗だ、アネリ」
ライアンはアネリの首筋に唇を這わせてきつく吸い上げるとそこにはくっきりと赤いあとが残る。
「閣下…!」
舌と唇でライアンはわざと乳房を愛撫しながら跡をつけた。
白い乳房に赤い跡がひどく淫らだった。
頂にある先端を口に含まれて、アネリは後ろのベットに倒れるように横たわった。
ライアンの舌は飴を転がすかのようにアネリの敏感なそこを愛撫して、アネリの口から喘ぎを漏らさせた。
二つの乳房を愛撫してライアンは前をくつろげて、猛った男根をとりだし、ベットに腰をかけ声をかけた。
「さあ、アネリ」
アネリは、床にしゃがみライアンのそこを唇で愛撫し始めた。口腔には収まりきらないので、アネリは手も使ってしごくように動かした。
口の端からつと涎が垂れるが、ライアンが満足するまでアネリは疲れても夢中でしつづけた。
「いい…アネリ」
満足そうに言うと、ライアンはアネリを膝に座らせて、天を向いた男根の先端をアネリの蜜壺に当てた。
アネリはライアンの肩に手を回しながらゆっくりと腰を下ろしたが、狭くなったそこは抵抗があった。
アネリの膝が耐えきれなくなり、一気に奥まで貫かれると、痛みが少しありアネリはふるふると身を震わせた
「くっ…キツい」
ライアンが呻くように言った。
アネリがきついように、彼もきついようだ。
ライアンは、ひたとアネリに目を向けた。
「アネリ本当の事を言うんだ。フェリクスとはベットに入っていないんだな」
アネリは答えなかった
ライアンは答えを出そうと、下から腰を強く突き上げた。アネリは軽く悲鳴をあげた。
ひさしぶりな上に、充分な愛撫をされていなかったのだ。
それでも、何度かライアンのものが抜き差しされると、アネリの蜜壺は蜜をまいて、歓びのあまりひくひくと締め付けて奥へ奥へと導きだす。苦痛ではない喘ぎが漏れだすと、ライアンはアネリの体を、下にして脚を抱えた。
「言うんだ」
ライアンは、わざと奥までついてとまる。アネリの蜜壺がピクピクと締まった。
「してないんだね?」
優しい声音と、与えられない快楽にアネリはついにうなずいた
「ええ、そうよ…」
していなくて良かった。フェリクスともしそんな事をしていれば罪深さにさらに苦悩しただろう。
「なるほど…まぁいい」
ライアンは、滑らかに腰を動かし、奥から入り口まで動かし出した。
焦らされてる間にきりなく溢れた蜜がお尻の方まで垂れて、ライアンが打ち付けるたびにぐちゅと水音をたてて、蜜が飛び散った。
ライアンの腰が激しくアネリにひとしきり打ち付けると、アネリをうつ伏せにして、お尻をつき出されると、後ろからも激しく打ち付けて、アネリはあまりの快感に枕に顔を押し当て声を殺した。
打ち付けられるたびにゆさゆさと乳房が揺れて尖った先端がシーツにこすれ、それもまたアネリの官能を刺激した。
ライアンの指が花芯を捉えると、ぷっくりとふくれたそこを触られるとアネリはあっけなく達して、潮が噴き出されてアネリの胸や太ももに撒き散らされた。
「あっっーー!」
「いくよアネリ…」
ライアンはアネリの腰をきつくつかむと、中で精を放った。
「あっ、いけない…!」
中で精を出されては…! 朧気な意識が戻る。
「ひどいわ、閣下…!」
荒い息をしながらアネリは責めた。

ライアンはアネリの髪をかきあげて、乱れた髪から顔を出させる。
「アネリ、愛してるよ君を」
こんなに酷い嘘があるだろうか、
「残酷ね閣下。心にもないことを……軽々しく愛など。いくら私でも傷つくのは嫌なのです」
「いや、私なりに愛してるよ。君は美しい」
ライアンは笑うと
「なのに、フェリクスときたら何ヵ月も君になにもしていないとはね。1度男としての機能を調べた方がいいかな」
くっと笑った。

ライアンはアネリの乳房を両手で片方ずつ柔らかさを確かめるかのように、指と掌を蠢かせて、淫らに形を変えるそこを眺めた。
きゅっと先端を摘まむとこりこりと指先で愛撫すると、アネリは甘い吐息を漏らした。
「私は手が塞がっている。自分で触るんだよ…」
ライアンはアネリの脚を開かせると、アネリの手を割れ目に触れさせ
「こうして気持ちいいようにしてみるんだ」
アネリの指をおさえて花芯を愛撫させた
濡れそぼったそこは、指にぴったりと張り付くかのように柔らかくなっていた。
ライアンに胸を愛撫され、アネリはゆっくりと躊躇いながらも指を這わせはじめた
自然と脚は大きく開きはじめて、指淫でくちゅくちゅと音をたてる。しかし、自分の指ではなかなかもどかしく、イキきれない。
「か、っか…おねがい…」
「自分では無理そうかな?」
ライアンの優しい声音に、アネリは頷いた。
「さあ、1度イカせてあげよう」
ライアンはアネリの蜜壺に指を入れると、アネリの良い所をすぐに探しあて、あっさりと官能を高まらせて、じゅぷじゅぷと音をさせてアネリは官能の高みに達した。

くちゅっと音をたてて、ライアンの男根が蜜壺に入るとアネリを上に跨がらせた。アネリは腰をうねらせながら、上下に動いた。
激しく淫らな音をたててさせて、豊かな乳房がたぷんたぷんと動くその痴態にライアンは満足そうに微笑み、乳房を食んだ。
アネリの官能は高まったままだった。
「は、…ぁ…また」
アネリは背を反らせて、全身をわななかせてピクリとさせた。
「やれやれ、一人でイッてしまったね」 
「はぁ…ん…ごめんなさい…」
アネリはピクピクとさせながらもう一度腰を動かしはじめた。
すでに蕩けそうなほどの結合部分は恥ずかしいほどぬるぬるとしていた。
横たわったライアンに口づけをしながら、アネリは腰を蠢かしつづけた。
アネリの胸がライアンの胸に押し付けられ、柔らかく蕩けたようなアネリの蜜壺はライアンを柔らかく締め付けた。
「っはぁ…とても、いい…」
ライアンの掠れた声がしてクライマックスが近いことをアネリに伝えた。大きく膨らんだその昂りに、アネリの興奮も再び頂点が近づいてくる。ライアンの手が腰をもち、動きを早めるように促しライアンも下からガツガツと穿った。
低くうめくとライアンは白濁を放った。アネリも同時に身を震わせライアンを締め付けて、まるで搾り取るかのように蠢いた。

ライアンとアネリはしばらく抱き合ったまま、キスをしつづけた。これではまるで本当に愛し合っているようだ…。
アネリはぼんやりとそう感じた。
ライアンは優しくアネリの背を撫でつつキスをし続けた。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

なぜ、私に関係あるのかしら?

シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」 彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。 そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。 「…レオンハルト・トレヴァントだ」 非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。 そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。 「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」 この判断によって、どうなるかなども考えずに… ※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。 ※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、 ※ 画像はAIにて作成しております

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?

きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。 しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……

冷徹公爵の誤解された花嫁

柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。 冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。 一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

処理中です...