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スクールの思い出 [Keith]
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キース・アークウェイン10歳。
キースはアークウェイン伯爵の一人息子で、一つ年上の姉のマリーが一人いる。夫婦仲が冷えきった両親はすでに別居を決め込み、息子がどうしようと興味もないらしい…。
すでに母は家にいない。父はいるものの、顔すら会わさない。
親の放置の結果…キースは荒んだ目をした少年になっていた。
貴族の息子たちは、7歳くらいになると社交シーズンには王都にあるスクールに通うというのが一般的でキースももちろん例外ではなかった。
そして11歳になると、寄宿舎に入りで厳しい上下関係に身をおき、そこでは貴族の子息であろうと身の回りの事から、すべて自分でしなければならない。
そして高貴なる責務を叩き込まれるのだ。
キースは、来年からそこに身を置くことになっていた。キース自身はむしろ、家から離れたくてその日が待ち遠しくてならない。
スクール終了後、キースは友人のディーン、アルバート、ランスロット、エヴァン。同級生の彼らとキースは、一緒に行動することが多かった。この日も帰り道は一緒に帰ろうとしていた。
スクールの制服は、ベストにジャケット、チェックのハーフパンツにブーツ。リボンタイで学年がわかるようになっていた。
キースたちは黒で下に向かって青、緑、赤となる。だからタイを見れば誰が何歳かすぐにわかるのだ。
「キース、あれ誰か知ってる?」
すっとディーンが指を指した先には、金髪と緑の瞳で少女のように綺麗な美少年。
そう聞いたディーンも、金髪碧眼の美少年であるが、冷たく見えるほど整った顔は明らかに少年だとわかる。
その少年は、長く伸ばしたうねる金髪を首の後ろで無造作にくくり、下ろしていた。この年齢ではほとんどの男の子は短くしていたが、その少年には似合っていた。
タイの色は青。つまり一つ年下だとわかった。
「おい、お前名前は?」
いきなりキースは話しかけた。
「先に名乗れ」
年長者に対してはとても無礼な事に、その少年は鮮やかな緑の目を向けて、キースに言った。少年ながら長身のキースにさえ怯まず淡々と言った。
「お前……女みたいな癖に上級生に逆らうのか?」
キースは少年を脅すように見下ろした。普段なら……これで怯まない少年は見たことが無かった。
それは、通うスクールを出てすぐの王都の路上での事だった。
怒りに燃えた緑の瞳がキースを見たかと思うと、彼の肘が鋭くキースの腹部を狙う。
「…なっ…!」
避けたのは奇跡的だった。間髪いれずにすんなりとした脚がキースの足元を狙い、キースは慌てて力を込めて防御をする。
が、かなりのダメージが足に響いた。
「…くっ!」
キースも裏拳で腹部を狙ったが、腕で防御され、脚で膝下を払おうとするが、飛び上がる事で回避される。
ちっ…!
「お前……強いな!」
「そっちもな!!!」
彼は言いながら、キースの背中に飛び回し蹴りをくり出し、それはキースの背にヒットする。
ついにキースは膝をつき痛みにしばらく耐えた。悔しいが完敗だった。 負けは負けだ。
一つ下とはいえ、少年は強くキースは敵わなかった。
「……女みたいと言って悪かった…俺はキースだ。そっちは?」
ずきずきとしながら立ち上がると、彼は手を差し出して、引き起こす。
「レオ」
「レオ、か。強いなぁ完敗だった!」
ニヤリと、笑うとキースは握手の為に手を差し出した。
「レオ、大丈夫か…!?」
キースがレオと喧嘩をしているのを心配したのか、エドワードがレオに駆け寄ってきた。
「レオは今日入ったところだぞ、キース」
と睨み付けてきた。
レオと同じ一つ下のエドワードは優等生を絵にかいたようなタイプで、キースにも容赦がない。
「この通り仲直りしたさ、な?レオ」
レオはキースを見上げたが、ニヤリと、笑うと手を握り返した。
「よし、レオ。一緒に街に行かないか?」
レオは考えると、
「…あまり遅くまでは無理だ」
「了解だ!」
キースはレオを連れて、ディーンたちのところへ連れていき
「こいつ、レオ。めちゃくちゃ強いぞ!」
と紹介した。
キースたちは、良く帰りに本屋によったり、ふらふらすると、ロックハートのアイスを食べに行った。
レオもこの寄り道が気に入ったらしくて、それからというもの帰りに会うときに誘えば一緒に来るようになっていった。
キースは、レオをすぐに気に入った。
どんな時でも恐れず、そして曲がったことが嫌いで、キースが悪いことは悪いときちんと伝えた。
不思議とレオに怒られるのは全く嫌では無かったのだ。
「レオー、テニス勝負しようぜ!」
「俺が、勝つからな」
キースの誘いにレオはニヤリと、笑って受けてたった。
スポーツをしても、キースとレオは好敵手で大概が肉薄した、いい勝負になる。
しかし、剣はキースはレオに勝てないのだ!
力ならキースの方があるし、腕も長い。
なのに、いつの間にか巧みな剣さばきに、キースの剣は止められていた。
負けたことのないキースは躍起になって練習をした。
しかし、一朝一夕で身に付くはずもなく、悔しい思いをさせられたのだ…!
「なぁ…レオは騎士にでもなるのか?」
ふとキースはレオに聞いてみた。
「いや、特には考えていなかったな」
ふうん?とキース
はレオをみた。
形ばかりの貴族子弟が主につく近衛は美形揃いであると聞いている。レオもそこを目指すのかと思って聞いてみた。
実際貴族の子弟なら16から見習いとして王宮に行けるので、寄宿舎から通いつつ、目指す者もいる。
世継ぎでないなら、良い将来なのだ。
「そういえば、レオってどこの家?」
ランスロットの問いに、
「ブロンテ」
とボソッっと言った。
「伯爵のところは男の子は小さい子しかいないし、親戚かなにか?」
情報通の、ディーンがきいた。ディーンの父エヴァンス男爵は元々大きな商家で、その功績により男爵となった。ディーンは情報は何よりも大事だと父の考えを受け継いでいた。
「…まあ、そんなところかな…」
遠い目をしたレオは、なにか怪しかった。
しかしどこの家にも色々な事情があるものだろうし詮索はこれ以上してはならないというのがキースたちの共通の認識となった。
そしてこのスケールでももちろんこの先に進むき寄宿舎でも、家柄は気にしない、というのが鉄則なのだ。
キースはアークウェイン伯爵の一人息子で、一つ年上の姉のマリーが一人いる。夫婦仲が冷えきった両親はすでに別居を決め込み、息子がどうしようと興味もないらしい…。
すでに母は家にいない。父はいるものの、顔すら会わさない。
親の放置の結果…キースは荒んだ目をした少年になっていた。
貴族の息子たちは、7歳くらいになると社交シーズンには王都にあるスクールに通うというのが一般的でキースももちろん例外ではなかった。
そして11歳になると、寄宿舎に入りで厳しい上下関係に身をおき、そこでは貴族の子息であろうと身の回りの事から、すべて自分でしなければならない。
そして高貴なる責務を叩き込まれるのだ。
キースは、来年からそこに身を置くことになっていた。キース自身はむしろ、家から離れたくてその日が待ち遠しくてならない。
スクール終了後、キースは友人のディーン、アルバート、ランスロット、エヴァン。同級生の彼らとキースは、一緒に行動することが多かった。この日も帰り道は一緒に帰ろうとしていた。
スクールの制服は、ベストにジャケット、チェックのハーフパンツにブーツ。リボンタイで学年がわかるようになっていた。
キースたちは黒で下に向かって青、緑、赤となる。だからタイを見れば誰が何歳かすぐにわかるのだ。
「キース、あれ誰か知ってる?」
すっとディーンが指を指した先には、金髪と緑の瞳で少女のように綺麗な美少年。
そう聞いたディーンも、金髪碧眼の美少年であるが、冷たく見えるほど整った顔は明らかに少年だとわかる。
その少年は、長く伸ばしたうねる金髪を首の後ろで無造作にくくり、下ろしていた。この年齢ではほとんどの男の子は短くしていたが、その少年には似合っていた。
タイの色は青。つまり一つ年下だとわかった。
「おい、お前名前は?」
いきなりキースは話しかけた。
「先に名乗れ」
年長者に対してはとても無礼な事に、その少年は鮮やかな緑の目を向けて、キースに言った。少年ながら長身のキースにさえ怯まず淡々と言った。
「お前……女みたいな癖に上級生に逆らうのか?」
キースは少年を脅すように見下ろした。普段なら……これで怯まない少年は見たことが無かった。
それは、通うスクールを出てすぐの王都の路上での事だった。
怒りに燃えた緑の瞳がキースを見たかと思うと、彼の肘が鋭くキースの腹部を狙う。
「…なっ…!」
避けたのは奇跡的だった。間髪いれずにすんなりとした脚がキースの足元を狙い、キースは慌てて力を込めて防御をする。
が、かなりのダメージが足に響いた。
「…くっ!」
キースも裏拳で腹部を狙ったが、腕で防御され、脚で膝下を払おうとするが、飛び上がる事で回避される。
ちっ…!
「お前……強いな!」
「そっちもな!!!」
彼は言いながら、キースの背中に飛び回し蹴りをくり出し、それはキースの背にヒットする。
ついにキースは膝をつき痛みにしばらく耐えた。悔しいが完敗だった。 負けは負けだ。
一つ下とはいえ、少年は強くキースは敵わなかった。
「……女みたいと言って悪かった…俺はキースだ。そっちは?」
ずきずきとしながら立ち上がると、彼は手を差し出して、引き起こす。
「レオ」
「レオ、か。強いなぁ完敗だった!」
ニヤリと、笑うとキースは握手の為に手を差し出した。
「レオ、大丈夫か…!?」
キースがレオと喧嘩をしているのを心配したのか、エドワードがレオに駆け寄ってきた。
「レオは今日入ったところだぞ、キース」
と睨み付けてきた。
レオと同じ一つ下のエドワードは優等生を絵にかいたようなタイプで、キースにも容赦がない。
「この通り仲直りしたさ、な?レオ」
レオはキースを見上げたが、ニヤリと、笑うと手を握り返した。
「よし、レオ。一緒に街に行かないか?」
レオは考えると、
「…あまり遅くまでは無理だ」
「了解だ!」
キースはレオを連れて、ディーンたちのところへ連れていき
「こいつ、レオ。めちゃくちゃ強いぞ!」
と紹介した。
キースたちは、良く帰りに本屋によったり、ふらふらすると、ロックハートのアイスを食べに行った。
レオもこの寄り道が気に入ったらしくて、それからというもの帰りに会うときに誘えば一緒に来るようになっていった。
キースは、レオをすぐに気に入った。
どんな時でも恐れず、そして曲がったことが嫌いで、キースが悪いことは悪いときちんと伝えた。
不思議とレオに怒られるのは全く嫌では無かったのだ。
「レオー、テニス勝負しようぜ!」
「俺が、勝つからな」
キースの誘いにレオはニヤリと、笑って受けてたった。
スポーツをしても、キースとレオは好敵手で大概が肉薄した、いい勝負になる。
しかし、剣はキースはレオに勝てないのだ!
力ならキースの方があるし、腕も長い。
なのに、いつの間にか巧みな剣さばきに、キースの剣は止められていた。
負けたことのないキースは躍起になって練習をした。
しかし、一朝一夕で身に付くはずもなく、悔しい思いをさせられたのだ…!
「なぁ…レオは騎士にでもなるのか?」
ふとキースはレオに聞いてみた。
「いや、特には考えていなかったな」
ふうん?とキース
はレオをみた。
形ばかりの貴族子弟が主につく近衛は美形揃いであると聞いている。レオもそこを目指すのかと思って聞いてみた。
実際貴族の子弟なら16から見習いとして王宮に行けるので、寄宿舎から通いつつ、目指す者もいる。
世継ぎでないなら、良い将来なのだ。
「そういえば、レオってどこの家?」
ランスロットの問いに、
「ブロンテ」
とボソッっと言った。
「伯爵のところは男の子は小さい子しかいないし、親戚かなにか?」
情報通の、ディーンがきいた。ディーンの父エヴァンス男爵は元々大きな商家で、その功績により男爵となった。ディーンは情報は何よりも大事だと父の考えを受け継いでいた。
「…まあ、そんなところかな…」
遠い目をしたレオは、なにか怪しかった。
しかしどこの家にも色々な事情があるものだろうし詮索はこれ以上してはならないというのがキースたちの共通の認識となった。
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