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出会い編
ルピス・エレメント 6
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殿下からの思いがけない裏事情を聞いた僕は、やるせない思いを抱きつつも他種類の害獣の匂いを漂わせる袋を持たされているため、これから襲い掛かってくるだろう状況に対処する事を考え、大きく息を吐き出して、真剣に現状と向き合った。
殿下は離れた場所から見守っていると言って姿を消してしまい、どこから見ているのかは僕では分からなかった。
「群れで襲ってきませんように・・・」
殿下からは、泉の周辺を歩き回るように指示を受けていた。あの泉は水呑場として、喉の乾きを癒しに害獣が来るのだが、あまり群れでは来ずに単独でやってくることが多いらしい。
ただ、多いというだけで絶対に単独だというわけでもない。殿下も迷った末に泉を発見し、しばらく様子を伺っていた上での結論だということだ。実際、僕がこの泉に来た時点で殿下は3匹の害獣に囲まれており、単独で来るからという話に怪訝な表情を浮かべながら聞いていた。
そんな事もあり、僕は泉の周辺を歩き回り、害獣が来るなら単独で来て欲しいという願いを口に出しながら歩いていたのだが、それが災いしてしまったのか、遠くの方から『ズシーン!ズシーン!』と巨大な存在の足音が聞こえてきてしまった。しかも複数の・・・。
「・・・何で現実に起こって欲しくない願いって、こう現実になりやすいんだろう・・・」
その足音に僕は動きを止め、諦めと共に大きなため息を吐いた。既にアルマエナジーは顕在化している状態だったが、何が起こっても良いように身構えた。
そしてーーー
『『『ブモォォォォォ!!!』』』
複数の害獣の咆哮が重なって聞こえ、僕は身体を縮こまらせて萎縮してしまう。そうこうしている内に、地響きと砂煙と共に、5匹の害獣が僕の方を目指して一直線に突進してきている姿が目に入ってきた。
「5匹って・・・冗談でしょ?」
現実逃避な言葉を呟いてみても、目の前の事実を変えることはできない。そう実感したのは、1匹だけ突出して襲ってきたピッグディザスターに体当たりされた後だった。
「さ、さすがにこれだけ大きな生物が突進してくる様は、恐怖を覚えるな・・・」
『ドゴーン』という激しい衝突音を周囲に響かせたのにも関わらず、僕はその場から吹き飛ばされるどころか後ろに下がることもなかった。理由としては、僕の眼前に展開されているアルマエナジーの盾のお陰だ。
盾としては少々不格好な形をしているが、体長10mを越える害獣の勢いを完全に防ぎ止めてくれる頼もしい防御の要だ。
『ブルゥゥゥ???』
害獣からしてみれば、僕のような小さな人間一人殺すことも出来ず、弾き飛ばすことも出来なかった現状に疑問を抱いているのだろう。まるで困惑したような唸り声を漏らしていた。
「これで諦めて遠くに行ってくれれば良いんだけど・・・やっぱりそんな上手い話は無いよね・・・」
状況の整理が出来たのか、目の前のピッグディザスターは憤怒の表情と共に、お腹にズシンと響くような咆哮をあげ、その咆哮に共鳴するように残りのピッグディザスターも咆哮を轟かせた。
『ブモォッ!ブモォッ!!』
『『『ブモォッ!!ブモォッ!!』』』
「な、何だ???」
奇妙な雄叫びを上げるばかりで一向に襲ってこようとしない害獣達の行動を訝しんでいると、遠くからまた足音のような地響きが聞こえてくるのが分かった。
「ま、まさか仲間を呼んだのか?いくら極限状態でっていっても、これ以上害獣が増えるのはさすがに不味いんじゃないかな・・・」
僕が不安を募らせていると、焦った表情を浮かべた殿下が、既にアルマエナジーを具現化した状態で、額に汗を流しながら僕の隣に降り立った。
「ジールさん!」
「で、殿下?どうしーーー」
「すぐにここから逃げるです!私が渡した袋を捨てて、ついて来るです!!」
僕の言葉を遮ると、殿下は端的に指示を出して僕に行動を促してきた。その様子に、余程の状況が差し迫っているんだろうということが察せられた。
「わ、分かりました!」
言われるままに、リュックに入れておいた袋を取り出して遠くに投げ捨てると、ここから離れようと動き出そうとした瞬間、まるでそんな僕達を逃がさないというかのように、この場にいた5匹の害獣が突進してきた。
「くっ!邪魔なのです!!」
『ブモォッ!!』
殿下は、眼前に突進してきたピッグディザスターに対処しようと双剣を構えて迎え撃としたのだが、他4匹のピッグディザスターも呼吸を合わせるように襲い掛かってきた。
「くっ!」
『ブモモモ!!』
『ブモッ!』
『ブモ~~!!』
正面から突進してきたピッグディザスターが突如速度を緩めると、左右から別個体のピッグディザスターが、僕らを挟み込むようにして突進してきた。それはまるで、正面の個体が注意を惹き付ける囮の役割だったようだった。
眼前の個体に集中していた殿下は、左右からの挟撃に対処を変える必要を迫られ、体勢を崩しながらも素早い動きで迫りくる左右のピッグディザスターを迎撃していった。
しかし、この数で囲まれて連携されると、どうしても攻撃が浅くなってしまうようで、中々仕留められずに苦戦しているようだった。僕はただそんな殿下を見ていることしか出来ず、申し訳なさを感じていたが、今の攻防の中に僕が混ざっても邪魔になるだけだと考えて動けずにいた。
しばらく膠着状態が続いたが、次第に殿下の動きが鈍くなっていき、攻撃の手数も減っているのが明確に分かった。とはいえ害獣の方も無傷ではなく、一匹は仕留め、残りの4匹も所々流血しているが致命傷には至っていない。そんな状況に4匹のピッグディザスターは、忌々しげにこちらを睨みつけているようだった。
「はぁはぁ・・・」
肩で息をしている殿下から、恐らく体力の限界か、アルマエナジーの枯渇の兆候ではないかと感じた。そんな殿下の消耗具合を察したように、4匹のピッグディザスターが僕らを取り囲む配置を完了し、更に苛烈に連携して攻撃を仕掛けてきた。
(ヤバイ!前後左右に逃げ道がない!しかも、同時に攻撃するのではなく、時間差を使った連携なんて、こんなに害獣って頭が良いの?)
害獣の行動に驚愕する僕は、消耗している殿下をとにかく守らなければと考え、僕の前でその襲撃に構える殿下に後ろから覆い被さった。
「殿下!失礼します!!」
「えっ?きゃっ!」
僕の突然の行動に殿下は虚をつかれたようで、受け身も取れずに小さな悲鳴をあげた。地面に押し倒すような格好になってしまったが、僕はそれに構わず、殿下を上から抱き締めてピッグディザスター達からの攻撃に備えた。
『ブモモモ!!』
『ブモ~!』
背中越しに物凄い衝突音がガンガンと鳴り響くが、僕の身体にはその衝撃などは一切伝わってこなかった。しばらくはやり過ごせそうだと安堵すると、僕に抱き締められる格好になっている殿下が口を開いた。
「ジ、ジールさん?」
「殿下。無礼な行為、お許しください。僕が盾になって殿下をお守りしますので、今の内に回復を!」
「っ!!」
困惑した殿下の声に、僕は自分の行動の理由を説明した。その言葉に殿下の顔が赤くなったような気がしたが、今は防御に集中する必要があるので、とにかく殿下の身体が僕からはみ出ないように気を使うので精一杯だった。
「あ、ありがとうですジールさん・・・はぁ・・・素敵です」
消え入りそうな程の殿下のか細い声が聞こえた気がしたが、ピッグディザスターから踏みつけられる衝撃音で何を言っているのかは聞き取れなかった。
「・・・はっ!そうなのです!こんな悠長にしている場合ではないのです!!」
少しして殿下は我に返ったようで、焦りの表情を浮かべながら大きな声をあげた。
「ど、どうしましたか?」
「ろ、老成体のピッグディザスターがこちらに来るです!!」
「ろ、老成体!?それで殿下はあんなにも焦っていたのですね!で、ですがこの状況では逃げることも・・・」
既に4匹のピッグディザスターに囲まれ、アリの這い出る隙間もない状況に逃げ道がない。下手に動けば、消耗した殿下が先に犠牲になる可能性すらある状況だが、このままここで耐えていても老成体のピッグディザスターが来てしまえば、状況は更に絶望的だ。
身動きの取れない状況に歯軋りしていると、地面越しに巨大な何かが近づいてくる足音に気づいた。
「マ、マズイのです!」
「っ!!」
殿下の言葉に顔を上げて周囲を確認すると、まるで小山のような何かが近づいてくる様子が見て取れた。足音の間隔からゆっくりとした歩調であるにも関わらず、あっという間にこちらに迫ってくる速度から、その桁違いの巨大さを認識させられた。
「こ、こんなのどうすれば・・・」
見上げる僕の視線の先には、体高20m程の巨体を揺らし、8本の立派な牙を持ち、王者の風格を漂わせたピッグディザスターの老成体がこちらを睥睨しているようだった。
「に、逃げるのですジールさん!ボクの事は気にしなくてもいいのです!」
「そ、そんな事は出来ません!それに、既に逃げ道は・・・」
ピッグディザスターの老成体が現れた影響か、僕らを囲んで踏み潰そうとしていた4匹のピッグディザスターは、いつの間にか老成体に道を譲るように離れ、近くに控えていた。
『ブロォォォォォォ!!!』
「「っ!!」」
僕らに向かって威嚇するような老成体の咆哮に、心の底から恐怖心を掻き立てられるような感覚に陥ってしまい、まったく身体に力が入らなくなってしまった。
それは殿下も同様のようで、真っ青な顔をしながら恐怖からか、カチカチと歯を鳴らしていた。
(ど、どうしよう。このままじゃ僕も殿下も・・・何とか、何とかしないと・・・)
殿下は離れた場所から見守っていると言って姿を消してしまい、どこから見ているのかは僕では分からなかった。
「群れで襲ってきませんように・・・」
殿下からは、泉の周辺を歩き回るように指示を受けていた。あの泉は水呑場として、喉の乾きを癒しに害獣が来るのだが、あまり群れでは来ずに単独でやってくることが多いらしい。
ただ、多いというだけで絶対に単独だというわけでもない。殿下も迷った末に泉を発見し、しばらく様子を伺っていた上での結論だということだ。実際、僕がこの泉に来た時点で殿下は3匹の害獣に囲まれており、単独で来るからという話に怪訝な表情を浮かべながら聞いていた。
そんな事もあり、僕は泉の周辺を歩き回り、害獣が来るなら単独で来て欲しいという願いを口に出しながら歩いていたのだが、それが災いしてしまったのか、遠くの方から『ズシーン!ズシーン!』と巨大な存在の足音が聞こえてきてしまった。しかも複数の・・・。
「・・・何で現実に起こって欲しくない願いって、こう現実になりやすいんだろう・・・」
その足音に僕は動きを止め、諦めと共に大きなため息を吐いた。既にアルマエナジーは顕在化している状態だったが、何が起こっても良いように身構えた。
そしてーーー
『『『ブモォォォォォ!!!』』』
複数の害獣の咆哮が重なって聞こえ、僕は身体を縮こまらせて萎縮してしまう。そうこうしている内に、地響きと砂煙と共に、5匹の害獣が僕の方を目指して一直線に突進してきている姿が目に入ってきた。
「5匹って・・・冗談でしょ?」
現実逃避な言葉を呟いてみても、目の前の事実を変えることはできない。そう実感したのは、1匹だけ突出して襲ってきたピッグディザスターに体当たりされた後だった。
「さ、さすがにこれだけ大きな生物が突進してくる様は、恐怖を覚えるな・・・」
『ドゴーン』という激しい衝突音を周囲に響かせたのにも関わらず、僕はその場から吹き飛ばされるどころか後ろに下がることもなかった。理由としては、僕の眼前に展開されているアルマエナジーの盾のお陰だ。
盾としては少々不格好な形をしているが、体長10mを越える害獣の勢いを完全に防ぎ止めてくれる頼もしい防御の要だ。
『ブルゥゥゥ???』
害獣からしてみれば、僕のような小さな人間一人殺すことも出来ず、弾き飛ばすことも出来なかった現状に疑問を抱いているのだろう。まるで困惑したような唸り声を漏らしていた。
「これで諦めて遠くに行ってくれれば良いんだけど・・・やっぱりそんな上手い話は無いよね・・・」
状況の整理が出来たのか、目の前のピッグディザスターは憤怒の表情と共に、お腹にズシンと響くような咆哮をあげ、その咆哮に共鳴するように残りのピッグディザスターも咆哮を轟かせた。
『ブモォッ!ブモォッ!!』
『『『ブモォッ!!ブモォッ!!』』』
「な、何だ???」
奇妙な雄叫びを上げるばかりで一向に襲ってこようとしない害獣達の行動を訝しんでいると、遠くからまた足音のような地響きが聞こえてくるのが分かった。
「ま、まさか仲間を呼んだのか?いくら極限状態でっていっても、これ以上害獣が増えるのはさすがに不味いんじゃないかな・・・」
僕が不安を募らせていると、焦った表情を浮かべた殿下が、既にアルマエナジーを具現化した状態で、額に汗を流しながら僕の隣に降り立った。
「ジールさん!」
「で、殿下?どうしーーー」
「すぐにここから逃げるです!私が渡した袋を捨てて、ついて来るです!!」
僕の言葉を遮ると、殿下は端的に指示を出して僕に行動を促してきた。その様子に、余程の状況が差し迫っているんだろうということが察せられた。
「わ、分かりました!」
言われるままに、リュックに入れておいた袋を取り出して遠くに投げ捨てると、ここから離れようと動き出そうとした瞬間、まるでそんな僕達を逃がさないというかのように、この場にいた5匹の害獣が突進してきた。
「くっ!邪魔なのです!!」
『ブモォッ!!』
殿下は、眼前に突進してきたピッグディザスターに対処しようと双剣を構えて迎え撃としたのだが、他4匹のピッグディザスターも呼吸を合わせるように襲い掛かってきた。
「くっ!」
『ブモモモ!!』
『ブモッ!』
『ブモ~~!!』
正面から突進してきたピッグディザスターが突如速度を緩めると、左右から別個体のピッグディザスターが、僕らを挟み込むようにして突進してきた。それはまるで、正面の個体が注意を惹き付ける囮の役割だったようだった。
眼前の個体に集中していた殿下は、左右からの挟撃に対処を変える必要を迫られ、体勢を崩しながらも素早い動きで迫りくる左右のピッグディザスターを迎撃していった。
しかし、この数で囲まれて連携されると、どうしても攻撃が浅くなってしまうようで、中々仕留められずに苦戦しているようだった。僕はただそんな殿下を見ていることしか出来ず、申し訳なさを感じていたが、今の攻防の中に僕が混ざっても邪魔になるだけだと考えて動けずにいた。
しばらく膠着状態が続いたが、次第に殿下の動きが鈍くなっていき、攻撃の手数も減っているのが明確に分かった。とはいえ害獣の方も無傷ではなく、一匹は仕留め、残りの4匹も所々流血しているが致命傷には至っていない。そんな状況に4匹のピッグディザスターは、忌々しげにこちらを睨みつけているようだった。
「はぁはぁ・・・」
肩で息をしている殿下から、恐らく体力の限界か、アルマエナジーの枯渇の兆候ではないかと感じた。そんな殿下の消耗具合を察したように、4匹のピッグディザスターが僕らを取り囲む配置を完了し、更に苛烈に連携して攻撃を仕掛けてきた。
(ヤバイ!前後左右に逃げ道がない!しかも、同時に攻撃するのではなく、時間差を使った連携なんて、こんなに害獣って頭が良いの?)
害獣の行動に驚愕する僕は、消耗している殿下をとにかく守らなければと考え、僕の前でその襲撃に構える殿下に後ろから覆い被さった。
「殿下!失礼します!!」
「えっ?きゃっ!」
僕の突然の行動に殿下は虚をつかれたようで、受け身も取れずに小さな悲鳴をあげた。地面に押し倒すような格好になってしまったが、僕はそれに構わず、殿下を上から抱き締めてピッグディザスター達からの攻撃に備えた。
『ブモモモ!!』
『ブモ~!』
背中越しに物凄い衝突音がガンガンと鳴り響くが、僕の身体にはその衝撃などは一切伝わってこなかった。しばらくはやり過ごせそうだと安堵すると、僕に抱き締められる格好になっている殿下が口を開いた。
「ジ、ジールさん?」
「殿下。無礼な行為、お許しください。僕が盾になって殿下をお守りしますので、今の内に回復を!」
「っ!!」
困惑した殿下の声に、僕は自分の行動の理由を説明した。その言葉に殿下の顔が赤くなったような気がしたが、今は防御に集中する必要があるので、とにかく殿下の身体が僕からはみ出ないように気を使うので精一杯だった。
「あ、ありがとうですジールさん・・・はぁ・・・素敵です」
消え入りそうな程の殿下のか細い声が聞こえた気がしたが、ピッグディザスターから踏みつけられる衝撃音で何を言っているのかは聞き取れなかった。
「・・・はっ!そうなのです!こんな悠長にしている場合ではないのです!!」
少しして殿下は我に返ったようで、焦りの表情を浮かべながら大きな声をあげた。
「ど、どうしましたか?」
「ろ、老成体のピッグディザスターがこちらに来るです!!」
「ろ、老成体!?それで殿下はあんなにも焦っていたのですね!で、ですがこの状況では逃げることも・・・」
既に4匹のピッグディザスターに囲まれ、アリの這い出る隙間もない状況に逃げ道がない。下手に動けば、消耗した殿下が先に犠牲になる可能性すらある状況だが、このままここで耐えていても老成体のピッグディザスターが来てしまえば、状況は更に絶望的だ。
身動きの取れない状況に歯軋りしていると、地面越しに巨大な何かが近づいてくる足音に気づいた。
「マ、マズイのです!」
「っ!!」
殿下の言葉に顔を上げて周囲を確認すると、まるで小山のような何かが近づいてくる様子が見て取れた。足音の間隔からゆっくりとした歩調であるにも関わらず、あっという間にこちらに迫ってくる速度から、その桁違いの巨大さを認識させられた。
「こ、こんなのどうすれば・・・」
見上げる僕の視線の先には、体高20m程の巨体を揺らし、8本の立派な牙を持ち、王者の風格を漂わせたピッグディザスターの老成体がこちらを睥睨しているようだった。
「に、逃げるのですジールさん!ボクの事は気にしなくてもいいのです!」
「そ、そんな事は出来ません!それに、既に逃げ道は・・・」
ピッグディザスターの老成体が現れた影響か、僕らを囲んで踏み潰そうとしていた4匹のピッグディザスターは、いつの間にか老成体に道を譲るように離れ、近くに控えていた。
『ブロォォォォォォ!!!』
「「っ!!」」
僕らに向かって威嚇するような老成体の咆哮に、心の底から恐怖心を掻き立てられるような感覚に陥ってしまい、まったく身体に力が入らなくなってしまった。
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