ありがちな雨の日シチュエーション

やっすー

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やっぱり

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「夏帆、大丈夫か?」

真が優しく聞いてくれる。

「ありがとう、別に変なことされてないから大丈夫。」
いい終わると同時に真が上着をふんわりかけてくれた。
その上着には見覚えがあった。

「お前、その上着抱いて寝ただろ。」
「そ…そんなことするわけないでしょ…!」

なんでそんなこと言うのか私には理解できなかった。

「嘘つけ、おばさんが言ってたぞ。ご飯の時下から呼んでもこないから見に行ったらその上着に抱きついて寝てたって。」
あのババめ…。
もう、こうなったら白状するしかない。

「ごめん…。別に抱いて寝ようとしたわけじゃないの。起きたら抱いてたから…、その…。」

言い訳を必死に考えてみた。
いつもなら思いつくはずなのに今日に限って全然出てこない。

「その上着の代わりに俺じゃダメなのか?」

「は?何言ってんの?」 

「だから…、その…。えっちぃ意味じゃなくな…。普通に夏帆を抱き枕にして寝たいというか…。」

真の頭がおかしくなったらしい。
いくら幼馴染でも、こんな真の姿は見たことがなかった。
モゴモゴ何か言ったあと真は改まって

「夏帆、君と毎日を過ごしたい。今じゃなくていいから、高校卒業して俺がしっかり収入を得られるようになったら一緒に暮らそう。そして俺は毎晩夏帆を抱き枕にして寝たい。」

「はぁ?意味わかんない」
私はそう言って歩き出した。
「なぁー!返事はどうなんだよ!」
「まぁ、別にいいよ?あ、ロマンチックを目指したんだろうけど程遠いからね。」

後ろで真がうな垂れながらガッツポーズをしたのが見えた。
ちょっと素直じゃない真の告白の仕方はありきたりじゃなかったらしい。
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