沈む夕陽を見てた

陽紫葵

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沈む夕陽を見てた

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勇翔を見た時は、びっくりした。
でも、意外に普通だったことに、少しホッとした。
変わった性癖がある人だったら、がっかりもする。
でも、まだわからない。
勇翔からは連絡はなく、予定通りの日に行くことにした。
早めに出掛け、近くのコインパーキングに車を停め、時間まで待機していた。
丁度の時間に着くように行き、インターフォンを押した。
勇翔はすぐにドアを開けてくれて、
「場所すぐわかった?」
「はい」
この前とは違い、まるで恋人のような錯覚さえ感じる。
そう思っていたら、勇翔は
「あのさぁ、今日はもっと自由にしてて欲しい」
「自由って?」
「今まで、決められた時間で決められた事をする感じだと思うけど、もっとさ、フランクな感じってゆうか、もちろん、モラルは考えるよ。例えば、セックスの時は、ゴム付けるし」
「じゃあ、タツジさんに委ねてもいいですか?」
「うん、そうだね。それと、呼び方だけど、さんとかいらない。俺もサキって呼ぶよ」
益々、錯覚してしまうよ。
「サキ」
そう呼びながら、右腕を私の肩に回し、左手を頬に当て、キスをした。
もうダメ。
好きになってしまう。
割り切れなくなりそうだ。
それでも、そうゆう行為を、勇翔は望んでいるのかもしれない。
恋愛ごっこ?ゲーム?
本当に恋人と変わらない、濃密な時間を過ごした。
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