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断罪されます。中
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意味もなく段数を数えていた。10数えたところで、視界が一気に広がる。処刑台の上にたどり着いた。
台の周りには人間が群がっていた。処刑は娯楽。しかもこの国の頂点にいた人間が、今回の受刑対象だ。その歴史的瞬間を見逃すまいと、いつも以上に多くの人間が集まっている。
処刑方法は簡単。執行人が斧で処刑人の首をはねる。ギロチンなんて人道的なものはない。だから石造りの処刑台の上には、何もない。鎖を括りつける杭が1本、真ん中に刺さっているだけ。
杭に私の鎖がしばりつけられた。もうこれで逃げられない。
アンスリウムが処刑用の斧を持って現れた。彼が執行役を買ってでたようだ。憎き敵はこの手で討たないと気が済まないというわけか。
「待ってください父上!」
転がるようにしてカンナが現れた。急いでやってきたからか、息が切れている。服は男物のままだった。もう、きらびやかなドレスを着ても大丈夫なのに。
「やっぱり処刑はいけません! 他に罪を償う方法はいくらでもあります!」
「いいやカンナ。彼女は殺さねばならない。目の色で身分を決める時代に、終わりを告げる証として」
台に群がる人間が、カンナに向けてブーイングを放つ。殺せ、殺さねば気が済まぬと口々に叫ぶ。カンナは悔しそうに歯噛みした。
「では最期に、ソバナ様と話をさせてください」
アンスリウムは鷹揚に頷いて、斧の先を地面につけた。カンナが振り向く。痛みを堪えるような顔をしている。
「私に敬称をつける必要は、もうないわよ」
茶化すように言ったけど、効果はなかった。
「ならソバナと……いや、すみれと呼ばせてもらう」
眉間にしわをぐっと寄せた。そうしないと、驚いた顔を見せてしまいそうだったから。
「名前を間違えるなんて失礼じゃないかしら?」
「お前がすみれじゃないと理解できない。お前の態度が変わったのは、俺が夢の話をした後。あれが前世の話だって、気づいたんだろ? 俺が渡辺椿だと知って、『カン花』の主人公だと理解したんだろう? だからわざわざミタマから名前を取り上げて、俺に近づけさせた。俺がアサザ推しだったから」
赤い目に映る私は、眉をしかめて、口を引き結んで、まるで怒っているみたいな顔だった。椿にはどう映っているのだろう。その通りに見えていると、いいのだけれど。
「だけどすみれ、この世界は、『カン花』じゃない」
椿はぐるりと周囲を見回した。
「『カン花』に白鬼様なんていなかった。そこからおかしかったんだ。なのに俺は、『カン花』に転生したと思い込んで、俺たちの世界で流行っていた転生ものの小説ように、フラグを折ればお前は処刑されないと思い込んだ。でもここは『カン花』じゃないから、俺がお前の奴隷にアサザなんて名前を付けなくても、お前がデルを婚約者にしなくても、革命は起きた。変わらないのは、原因が俺だという点だ。俺が初代の王のしでかしたことを暴いて、それを父上に伝えてしまったから。俺がお前を、処刑ルートに追い込んでしまった」
視線が私に戻ってきた。その目から、涙がこぼれる。そんな顔をさせたくなかった。だから全部黙っているのに。
首を横に振って、彼女の言葉を拒絶する。
「私はすみれなんて女じゃないわ。私はソバナ。悪逆非道の政治を強いて国民を苦しませた、処刑されるべき女王よ」
私と椿の間に、冷たい風が吹き抜けた。
「カンナ、もういいだろう。刻限はとっくに過ぎている」
アンスリウムの言葉にぎくりとした彼女は、せわしなく辺りを見回した。目当てのものが見つからなかったのか、失望の色を見せる。そして再び私を見た。
「『カン花』と違うところがもうひとつあるんだ。お前の奴隷だ。あれはアサザじゃない。顔が全然違う」
椿の言葉に、思わず眉をひそめてしまう。
「お前が拾わなかった本物のアサザは、ゲーム通りネコヤナギの家で奴隷をやってたよ。アサザ推しの俺が間違えるはずない。女王様に奴隷を取られた後、新しく買い直したそうだ」
聞いたことがある名前だ。そうだ、4年前、馬車に轢かれそうになっていた子どもだ。私と、あのシロそっくりの奴隷が出会うことになったきっかけを作った人間。
あの時拾ったのは、ゲームのアサザじゃない? じゃあ、あの子は誰?
「カンナ! いい加減にしなさい!」
しびれを切らしたのか、アンスリウムが大きな声を出した。衛兵たちが現れて彼女を掴み、引きずるようにして私の傍から離した。そして処刑台を下りていく。まだ彼女は何か言っていたけれど、その声は群衆の喧騒に紛れてしまって、うまく聞き取れなかった。
「始めるぞ」
アンスリウムが冷たく合図をかける。彼が切りやすいようひざをついて、首を差し出した。逃げ出すつもりは毛頭ない。
彼の持っている斧では、首を落とすのに時間がかかる。その間、私はひどい苦痛を受けるだろう。耐えなければならない。
そっとまぶたを閉じる。前世と違って、何も思い残すことはない。そのはずだった。
脳裏に彼の姿が浮かんだ。
やっぱりダメだ。あの子がアサザじゃないんなら、彼はこの後どうなる?
剣が振り下ろされる気配がした。全身の毛が逆立つような恐怖に支配される。叫ぶ間もなく、私の首に斧が落とされた。
そう思った。だけど、私の首に落ちてきたのは痛みではなく、生暖かい水のような何かだった。
思わず目を開けて、顔を上げる。後頭部に軽くぶつかったものを見ると、斧の切っ先から私を守る手だった。その手からは鮮血が滴り落ちている。
「ミタマ?」
ポロリと零れた名前に、彼は目を細めた。
その色が、変わっていた。琥珀みたいな金色だったのに、アメジストのような紫色になっている。
ミタマは斧をぐいと自分の方に寄せた。呆然とするアンスリウムの手から、それは簡単に離れた。
彼は手の平に刺さるそれを抜いて、処刑台の上に捨てた。その手で、腰に差していた刀の柄を握り、抜刀する。
出てきた刀身は真っ白だ。その美しさに、初めて見た群衆が感嘆の息を漏らす。
刀は吸い込まれるように、私の枷をきれいに切断した。途端に体が軽くなったように感じる。
「お前、それは、白鬼様の角じゃないか! 聖堂から盗んだのか!?」
「これは俺のだ」
慣れた手つきで納刀すると、ミタマはさっき私に向けたのとは全然違う笑みをアンスリウムに向ける。その顔を見たアンスリウムは、驚愕に目を見張った。
「お前、目が……紫、に!?」
ざわつきが大きく広がった。その混乱の隙をついたのか、カンナが処刑台をよじ登ってきたのが視界の端に映る。
「白鬼様です」
誰かが言ったその言葉で、ぴたりとざわつきが止まる。口を開いたのは、聖堂を管理していた人間だ。
「白い髪に紫色の目。それに見なさい、手の平を。あれを神の御技と言わずしてなんという!」
その指は、ミタマの手に向けられていた。そこには、斧を掴んだ時にできたはずの傷が、まるで最初からそんなものはなかったかのようにきれいに消えていた。
みんながミタマに注目していた。彼は臆することなく、静かに立っている。
アンスリウムが膝をつき、頭を下げた。周りの人間もそれに倣う。やっていないのは私とカンナだけになった。
「ミタマ、あなたが本当に白鬼様なの?」
「そう呼ばれていた時もある」
ミタマが右手を差し出す。それを取ると、流れるようにお姫様抱っこをされてしまった。
顔が近い。頬に熱が集まる。
台の周りには人間が群がっていた。処刑は娯楽。しかもこの国の頂点にいた人間が、今回の受刑対象だ。その歴史的瞬間を見逃すまいと、いつも以上に多くの人間が集まっている。
処刑方法は簡単。執行人が斧で処刑人の首をはねる。ギロチンなんて人道的なものはない。だから石造りの処刑台の上には、何もない。鎖を括りつける杭が1本、真ん中に刺さっているだけ。
杭に私の鎖がしばりつけられた。もうこれで逃げられない。
アンスリウムが処刑用の斧を持って現れた。彼が執行役を買ってでたようだ。憎き敵はこの手で討たないと気が済まないというわけか。
「待ってください父上!」
転がるようにしてカンナが現れた。急いでやってきたからか、息が切れている。服は男物のままだった。もう、きらびやかなドレスを着ても大丈夫なのに。
「やっぱり処刑はいけません! 他に罪を償う方法はいくらでもあります!」
「いいやカンナ。彼女は殺さねばならない。目の色で身分を決める時代に、終わりを告げる証として」
台に群がる人間が、カンナに向けてブーイングを放つ。殺せ、殺さねば気が済まぬと口々に叫ぶ。カンナは悔しそうに歯噛みした。
「では最期に、ソバナ様と話をさせてください」
アンスリウムは鷹揚に頷いて、斧の先を地面につけた。カンナが振り向く。痛みを堪えるような顔をしている。
「私に敬称をつける必要は、もうないわよ」
茶化すように言ったけど、効果はなかった。
「ならソバナと……いや、すみれと呼ばせてもらう」
眉間にしわをぐっと寄せた。そうしないと、驚いた顔を見せてしまいそうだったから。
「名前を間違えるなんて失礼じゃないかしら?」
「お前がすみれじゃないと理解できない。お前の態度が変わったのは、俺が夢の話をした後。あれが前世の話だって、気づいたんだろ? 俺が渡辺椿だと知って、『カン花』の主人公だと理解したんだろう? だからわざわざミタマから名前を取り上げて、俺に近づけさせた。俺がアサザ推しだったから」
赤い目に映る私は、眉をしかめて、口を引き結んで、まるで怒っているみたいな顔だった。椿にはどう映っているのだろう。その通りに見えていると、いいのだけれど。
「だけどすみれ、この世界は、『カン花』じゃない」
椿はぐるりと周囲を見回した。
「『カン花』に白鬼様なんていなかった。そこからおかしかったんだ。なのに俺は、『カン花』に転生したと思い込んで、俺たちの世界で流行っていた転生ものの小説ように、フラグを折ればお前は処刑されないと思い込んだ。でもここは『カン花』じゃないから、俺がお前の奴隷にアサザなんて名前を付けなくても、お前がデルを婚約者にしなくても、革命は起きた。変わらないのは、原因が俺だという点だ。俺が初代の王のしでかしたことを暴いて、それを父上に伝えてしまったから。俺がお前を、処刑ルートに追い込んでしまった」
視線が私に戻ってきた。その目から、涙がこぼれる。そんな顔をさせたくなかった。だから全部黙っているのに。
首を横に振って、彼女の言葉を拒絶する。
「私はすみれなんて女じゃないわ。私はソバナ。悪逆非道の政治を強いて国民を苦しませた、処刑されるべき女王よ」
私と椿の間に、冷たい風が吹き抜けた。
「カンナ、もういいだろう。刻限はとっくに過ぎている」
アンスリウムの言葉にぎくりとした彼女は、せわしなく辺りを見回した。目当てのものが見つからなかったのか、失望の色を見せる。そして再び私を見た。
「『カン花』と違うところがもうひとつあるんだ。お前の奴隷だ。あれはアサザじゃない。顔が全然違う」
椿の言葉に、思わず眉をひそめてしまう。
「お前が拾わなかった本物のアサザは、ゲーム通りネコヤナギの家で奴隷をやってたよ。アサザ推しの俺が間違えるはずない。女王様に奴隷を取られた後、新しく買い直したそうだ」
聞いたことがある名前だ。そうだ、4年前、馬車に轢かれそうになっていた子どもだ。私と、あのシロそっくりの奴隷が出会うことになったきっかけを作った人間。
あの時拾ったのは、ゲームのアサザじゃない? じゃあ、あの子は誰?
「カンナ! いい加減にしなさい!」
しびれを切らしたのか、アンスリウムが大きな声を出した。衛兵たちが現れて彼女を掴み、引きずるようにして私の傍から離した。そして処刑台を下りていく。まだ彼女は何か言っていたけれど、その声は群衆の喧騒に紛れてしまって、うまく聞き取れなかった。
「始めるぞ」
アンスリウムが冷たく合図をかける。彼が切りやすいようひざをついて、首を差し出した。逃げ出すつもりは毛頭ない。
彼の持っている斧では、首を落とすのに時間がかかる。その間、私はひどい苦痛を受けるだろう。耐えなければならない。
そっとまぶたを閉じる。前世と違って、何も思い残すことはない。そのはずだった。
脳裏に彼の姿が浮かんだ。
やっぱりダメだ。あの子がアサザじゃないんなら、彼はこの後どうなる?
剣が振り下ろされる気配がした。全身の毛が逆立つような恐怖に支配される。叫ぶ間もなく、私の首に斧が落とされた。
そう思った。だけど、私の首に落ちてきたのは痛みではなく、生暖かい水のような何かだった。
思わず目を開けて、顔を上げる。後頭部に軽くぶつかったものを見ると、斧の切っ先から私を守る手だった。その手からは鮮血が滴り落ちている。
「ミタマ?」
ポロリと零れた名前に、彼は目を細めた。
その色が、変わっていた。琥珀みたいな金色だったのに、アメジストのような紫色になっている。
ミタマは斧をぐいと自分の方に寄せた。呆然とするアンスリウムの手から、それは簡単に離れた。
彼は手の平に刺さるそれを抜いて、処刑台の上に捨てた。その手で、腰に差していた刀の柄を握り、抜刀する。
出てきた刀身は真っ白だ。その美しさに、初めて見た群衆が感嘆の息を漏らす。
刀は吸い込まれるように、私の枷をきれいに切断した。途端に体が軽くなったように感じる。
「お前、それは、白鬼様の角じゃないか! 聖堂から盗んだのか!?」
「これは俺のだ」
慣れた手つきで納刀すると、ミタマはさっき私に向けたのとは全然違う笑みをアンスリウムに向ける。その顔を見たアンスリウムは、驚愕に目を見張った。
「お前、目が……紫、に!?」
ざわつきが大きく広がった。その混乱の隙をついたのか、カンナが処刑台をよじ登ってきたのが視界の端に映る。
「白鬼様です」
誰かが言ったその言葉で、ぴたりとざわつきが止まる。口を開いたのは、聖堂を管理していた人間だ。
「白い髪に紫色の目。それに見なさい、手の平を。あれを神の御技と言わずしてなんという!」
その指は、ミタマの手に向けられていた。そこには、斧を掴んだ時にできたはずの傷が、まるで最初からそんなものはなかったかのようにきれいに消えていた。
みんながミタマに注目していた。彼は臆することなく、静かに立っている。
アンスリウムが膝をつき、頭を下げた。周りの人間もそれに倣う。やっていないのは私とカンナだけになった。
「ミタマ、あなたが本当に白鬼様なの?」
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