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▼聖女の護衛を籠絡します
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教室の机に頬杖をついて、私は窓の外に広がる青空を睨んでいた。イライラのオーラを発しているせいで、誰もが私を遠巻きにしている。
苛立つのも無理はないと思ってほしい。籠絡したと思っていたプルートゥス・サンドストレームが、ミタマに恋をしてしまったのだから。
これで原作で主人公に恋をする3人のキャラのうち、2人がその通りになってしまった。原作どおりに話が進んだわけでもないのに。違うアプローチで、ミタマはふたりを籠絡してしまったのだ。
「こうなることが運命なのよ」と、むらくもかすみと主人公に笑われているみたいで、ものすごく腹が立つ。
「こうなったら、オグマ・カウッピネンを落とすしかないわね」
原作で主人公がオグマ・カウッピネンを籠絡したあらすじはこうだ。
主人公は魔法の実践授業で、主人公とアイテール・イェーゲルフェルトの仲を嫉妬している女子生徒から、攻撃を受ける。オグマ・カウッピネンがその攻撃から守ってくれるが、彼はさらに女子生徒へと反撃しようとするので、主人公が止める。そんなオグマ・カウッピネンを指して、生徒たちは『化け物』と怯える。主人公だけがオグマ・カウッピネンに普通に接するので、彼は主人公に「俺が怖くないのか」と尋ねる。主人公が「怖くない」と答えることで、オグマ・カウッピネンは主人公に恋に落ちるのだ。
はい、ありがちな展開。けどやるしかない。
ちょうど今日の午後から、ミタマとオグマ・カウッピネンのクラスと合同で、魔法の実践授業がある。原作でも確か、プルートゥス・サンドストレームの誕生日パーティが終わった後に起きた事件だったから、今日起きるかもしれない。今日じゃなくても来週もあるし。
そんなわけで午後。制服から運動着に着替えて、私たちは運動場に集合した。ミタマの隣にはオグマ・カウッピネンがいる。ちょっとイラっとする。
「今日は1対1で魔法を打ち合う練習をします。名前が呼ばれたら、こちらに来てください。まず……」
先生の声と共に、実践授業が始まった。そうそう、事件が起きるのは、1対1で魔法を打ち合う練習の時だった。
原作通りに進んでいることに満足しながら、私は生徒たちの練習を眺めていた。
「では次。タマヨリ・ミナミオオバヤシとリーア・スラッカ」
「はい」
「……はい」
名前を呼ばれたふたりが立ち上がった。リーア・スラッカは一瞬だけ、じろりとミタマを睨みつけた。その目はじっとりと暗い。
そういえば彼女は私のことも、いつも同じような目で見ていた。きっとアイテール・イェーゲルフェルトが好きなのだろう。間違いない。彼女がやらかす。
ふたりは前に出て、対峙した。
「ではスラッカさんから攻撃してください。ミナミオオバヤシさんは防御を」
「はい」
同時に返事をしたふたりは、腕を前に突き出して構えた。ミタマが防御の呪文を唱えると、真昼の太陽のような光を放つ半透明の壁が現れた。その美しさに、生徒たちが「さすが聖女だ」と感嘆の息を漏らす。
リーア・スラッカも呪文を唱える。しかしそれは、先生が指示した呪文ではなかった。先生はテニスボール大の球体を出すように言っていたのに、彼女はどす黒い大きな槍穂のようなものを出した。
「スラッカさん!? いけません、すぐ解呪しなさい!」
先生の制止も聞かず、リーア・スラッカはためらいもなく黒い槍穂をミタマの方に飛ばした。
大きな音がして、槍穂はミタマの作った防御壁にぶつかる。ミタマは歯を食いしばって攻撃を防ごうとしているが、壁にヒビが入っていくのが見えた。
ざわりと心が動く。
「ミタマ!」
思わず立ち上がり、駆け出そうとした。しかし私よりも早く、オグマ・カウッピネンが動いていた。
彼は走りながら魔法で黒い剣を生成すると、それを槍穂に勢いよく振り下ろした。槍穂にはヒビが入り、ガラスが割れるかのような音と共にバラバラになった。
オグマ・カウッピネンは即座に視線をリーア・スラッカに向けると、剣を彼女に向けて振るった。「ひっ」とリーア・スラッカが真っ青な顔で悲鳴を上げる。
ここだ。咄嗟に冷静になった私は、魔法で紫色の糸を生成すると、それをオグマ・カウッピネンに向けて放った。糸はオグマ・カウッピネンの体に巻き付き、彼は動きを止めざるを得なくなった。その剣先は、リーア・スラッカの顔にあと数ミリというところで止まっていた。間一髪というやつ。
リーア・スラッカは腰を抜かして地面に膝をついた。そして震える声で呟いた。
「ば、化け物……」
オグマ・カウッピネンの放つ殺気に気圧されているらしく、私たちの様子を見守っている生徒たちも、あまつさえ先生でさえ、顔を真っ青にして誰も動かない。
私の糸に縛られているオグマ・カウッピネンが、ゆっくりと首を動かしてこちらを見た。その緑色の目は殺気で爛々と光っていた。背筋が凍えた。怖い。だけど、そう思ったことを悟られてはならない。
「ディアーナ様、放してください」
「ダメよ。確かにあなたには、聖女を守るという役目がある。けどあなたのそれは、過剰防衛よ」
なんとか声を震えさせずに言えた。
オグマ・カウッピネンはじっと私を見つめていた。その間にも、ピリピリとした殺気は止まらない。
突然、オグマ・カウッピネンが笑い出した。
「ははは! 俺にそんな説教垂れるとは。ディアーナ様、あんたは俺が怖くないんですか? 俺は小さいころから、戦いってのが好きでしてね。相手を痛めつけすぎていたせいで『化け物』って呼ばれてるんですよ」
「知ってるわ。でも、怖くないわよ」
完全に虚勢だった。もう限界だ。今にも膝を着いてしまいそう。
その時、場の雰囲気をぶち破る甲高い声が聞こえた。
「オグマ、あなたったらそんなに怖い人だったのね! 私、あなたのこと、私を守ってくれる強くてかっこいい騎士だと思ってたのに……!」
ミタマだった。地面に膝をついて、目をうるませて怯えた表情でオグマ・カウッピネンを見ていた。
彼女のその気の抜けたセリフとわざとらしい態度に、私の中から恐怖が消えてしまった。おかげで、オグマ・カウッピネンの前で膝をつくという無様な真似をせずに済んだ。
一方のオグマ・カウッピネンは、ミタマの様子を見て鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。が、すぐにお腹を抱えて笑い出す。
「おいおい聖女、あんた俺を笑い死にさせる気か? 俺のこと怖いだなんて、全然思ってないくせに」
その言葉に、私とミタマは同時に「えっ?」と声を発した。ミタマが顔を引きつらせながら言った。
「な、何を言ってるのかしらオグマ。怖いわよ、めちゃくちゃ怖いわ。ほら見て、手がこんなに震えてる」
差し出されたミタマの手は、確かに震えていた。だけど気づいた。それは演技だ。
笑うのをやめたオグマ・カウッピネンは、ミタマに歩み寄るとその手を取って立ち上がらせた。顎に手を掛けて、顔の距離を詰める。
「目を見れば分かるんだよ。あんたは全然俺を怖がっていない。俺どころかナラカ山の竜も、目の前で燃え盛る火も、何も怖がっていなかっただろう?」
「え、え? 何……何で竜のこと……」
「俺もいたからな、あの場に」
「は? えぇ、全然気付かなかった……」
ミタマが冷や汗を流し始めた。私も気付かなかった。
オグマ・カウッピネンは、ミタマを見下ろしたままほくそ笑む。その表情を見て気付いた。彼は、とうの昔にミタマに恋をしていたのだと。
なんでそうなるのよ!と叫びたいのを、私は必死で堪えていた。
苛立つのも無理はないと思ってほしい。籠絡したと思っていたプルートゥス・サンドストレームが、ミタマに恋をしてしまったのだから。
これで原作で主人公に恋をする3人のキャラのうち、2人がその通りになってしまった。原作どおりに話が進んだわけでもないのに。違うアプローチで、ミタマはふたりを籠絡してしまったのだ。
「こうなることが運命なのよ」と、むらくもかすみと主人公に笑われているみたいで、ものすごく腹が立つ。
「こうなったら、オグマ・カウッピネンを落とすしかないわね」
原作で主人公がオグマ・カウッピネンを籠絡したあらすじはこうだ。
主人公は魔法の実践授業で、主人公とアイテール・イェーゲルフェルトの仲を嫉妬している女子生徒から、攻撃を受ける。オグマ・カウッピネンがその攻撃から守ってくれるが、彼はさらに女子生徒へと反撃しようとするので、主人公が止める。そんなオグマ・カウッピネンを指して、生徒たちは『化け物』と怯える。主人公だけがオグマ・カウッピネンに普通に接するので、彼は主人公に「俺が怖くないのか」と尋ねる。主人公が「怖くない」と答えることで、オグマ・カウッピネンは主人公に恋に落ちるのだ。
はい、ありがちな展開。けどやるしかない。
ちょうど今日の午後から、ミタマとオグマ・カウッピネンのクラスと合同で、魔法の実践授業がある。原作でも確か、プルートゥス・サンドストレームの誕生日パーティが終わった後に起きた事件だったから、今日起きるかもしれない。今日じゃなくても来週もあるし。
そんなわけで午後。制服から運動着に着替えて、私たちは運動場に集合した。ミタマの隣にはオグマ・カウッピネンがいる。ちょっとイラっとする。
「今日は1対1で魔法を打ち合う練習をします。名前が呼ばれたら、こちらに来てください。まず……」
先生の声と共に、実践授業が始まった。そうそう、事件が起きるのは、1対1で魔法を打ち合う練習の時だった。
原作通りに進んでいることに満足しながら、私は生徒たちの練習を眺めていた。
「では次。タマヨリ・ミナミオオバヤシとリーア・スラッカ」
「はい」
「……はい」
名前を呼ばれたふたりが立ち上がった。リーア・スラッカは一瞬だけ、じろりとミタマを睨みつけた。その目はじっとりと暗い。
そういえば彼女は私のことも、いつも同じような目で見ていた。きっとアイテール・イェーゲルフェルトが好きなのだろう。間違いない。彼女がやらかす。
ふたりは前に出て、対峙した。
「ではスラッカさんから攻撃してください。ミナミオオバヤシさんは防御を」
「はい」
同時に返事をしたふたりは、腕を前に突き出して構えた。ミタマが防御の呪文を唱えると、真昼の太陽のような光を放つ半透明の壁が現れた。その美しさに、生徒たちが「さすが聖女だ」と感嘆の息を漏らす。
リーア・スラッカも呪文を唱える。しかしそれは、先生が指示した呪文ではなかった。先生はテニスボール大の球体を出すように言っていたのに、彼女はどす黒い大きな槍穂のようなものを出した。
「スラッカさん!? いけません、すぐ解呪しなさい!」
先生の制止も聞かず、リーア・スラッカはためらいもなく黒い槍穂をミタマの方に飛ばした。
大きな音がして、槍穂はミタマの作った防御壁にぶつかる。ミタマは歯を食いしばって攻撃を防ごうとしているが、壁にヒビが入っていくのが見えた。
ざわりと心が動く。
「ミタマ!」
思わず立ち上がり、駆け出そうとした。しかし私よりも早く、オグマ・カウッピネンが動いていた。
彼は走りながら魔法で黒い剣を生成すると、それを槍穂に勢いよく振り下ろした。槍穂にはヒビが入り、ガラスが割れるかのような音と共にバラバラになった。
オグマ・カウッピネンは即座に視線をリーア・スラッカに向けると、剣を彼女に向けて振るった。「ひっ」とリーア・スラッカが真っ青な顔で悲鳴を上げる。
ここだ。咄嗟に冷静になった私は、魔法で紫色の糸を生成すると、それをオグマ・カウッピネンに向けて放った。糸はオグマ・カウッピネンの体に巻き付き、彼は動きを止めざるを得なくなった。その剣先は、リーア・スラッカの顔にあと数ミリというところで止まっていた。間一髪というやつ。
リーア・スラッカは腰を抜かして地面に膝をついた。そして震える声で呟いた。
「ば、化け物……」
オグマ・カウッピネンの放つ殺気に気圧されているらしく、私たちの様子を見守っている生徒たちも、あまつさえ先生でさえ、顔を真っ青にして誰も動かない。
私の糸に縛られているオグマ・カウッピネンが、ゆっくりと首を動かしてこちらを見た。その緑色の目は殺気で爛々と光っていた。背筋が凍えた。怖い。だけど、そう思ったことを悟られてはならない。
「ディアーナ様、放してください」
「ダメよ。確かにあなたには、聖女を守るという役目がある。けどあなたのそれは、過剰防衛よ」
なんとか声を震えさせずに言えた。
オグマ・カウッピネンはじっと私を見つめていた。その間にも、ピリピリとした殺気は止まらない。
突然、オグマ・カウッピネンが笑い出した。
「ははは! 俺にそんな説教垂れるとは。ディアーナ様、あんたは俺が怖くないんですか? 俺は小さいころから、戦いってのが好きでしてね。相手を痛めつけすぎていたせいで『化け物』って呼ばれてるんですよ」
「知ってるわ。でも、怖くないわよ」
完全に虚勢だった。もう限界だ。今にも膝を着いてしまいそう。
その時、場の雰囲気をぶち破る甲高い声が聞こえた。
「オグマ、あなたったらそんなに怖い人だったのね! 私、あなたのこと、私を守ってくれる強くてかっこいい騎士だと思ってたのに……!」
ミタマだった。地面に膝をついて、目をうるませて怯えた表情でオグマ・カウッピネンを見ていた。
彼女のその気の抜けたセリフとわざとらしい態度に、私の中から恐怖が消えてしまった。おかげで、オグマ・カウッピネンの前で膝をつくという無様な真似をせずに済んだ。
一方のオグマ・カウッピネンは、ミタマの様子を見て鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。が、すぐにお腹を抱えて笑い出す。
「おいおい聖女、あんた俺を笑い死にさせる気か? 俺のこと怖いだなんて、全然思ってないくせに」
その言葉に、私とミタマは同時に「えっ?」と声を発した。ミタマが顔を引きつらせながら言った。
「な、何を言ってるのかしらオグマ。怖いわよ、めちゃくちゃ怖いわ。ほら見て、手がこんなに震えてる」
差し出されたミタマの手は、確かに震えていた。だけど気づいた。それは演技だ。
笑うのをやめたオグマ・カウッピネンは、ミタマに歩み寄るとその手を取って立ち上がらせた。顎に手を掛けて、顔の距離を詰める。
「目を見れば分かるんだよ。あんたは全然俺を怖がっていない。俺どころかナラカ山の竜も、目の前で燃え盛る火も、何も怖がっていなかっただろう?」
「え、え? 何……何で竜のこと……」
「俺もいたからな、あの場に」
「は? えぇ、全然気付かなかった……」
ミタマが冷や汗を流し始めた。私も気付かなかった。
オグマ・カウッピネンは、ミタマを見下ろしたままほくそ笑む。その表情を見て気付いた。彼は、とうの昔にミタマに恋をしていたのだと。
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