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学園にて
悪い事を企もう
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「……で、考えたんだけど、シャルマン嬢に協力しようと思うのだけど?」
と相談したら、アンバーやエルサに「やめとけ」と止められてしまった。
「無理だって。今あの子に関わって得するような事ないよ?」
「サリーは未来の旦那さま探してるんでしょ?そのあたりを考えても、良いとは思えないわ…」
ふたりにシャルマン男爵令嬢への悪意は無い。かといって、彼女からの迷惑がかかってくるのはさすがに嫌だな、という。まぁ、分かる。
「男はぶっちゃけ、そのへんのを適当に攫ってくからいいんだけど……」
とチラリと見たら、隣りでしょーもない事を駄弁ってたユージーンとアミーくんが「やめてくれ」と苦笑してた。
「今の学園のこの雰囲気が嫌なの。何が原因かってったら、間違いなく王太子殿下でしょ?」
「サ、サリーっ!」
不敬だよ!とエルサが慌てた。
不敬なことあるもんか。優秀でないといけないなんて空気、さんざん落ちこぼれて苦渋を舐めてきた愚者のわたしにとっちゃ、ふざけんなって感じだよ。
「この空気を変えるためには、王太子殿下ご自身が変わってくれなきゃダメ」
それを出来るのが、フィーユ・シャルマン男爵令嬢なのだ。さんざん思い知らされてきたから、わたしには分かる。
「ほっといてもいつかはシャルマン男爵令嬢と王太子殿下は良い仲になるだろうけど、でもそのいつかを待ってたら、わたしの明るく楽しい学園生活もいつになるか分からない。その間、ずっとこの空気感の中で暮らすなんてゴメンだわ」
えー、あの二人が良い仲になんかなるかなぁ?とアンバーもエルサも顔を見合わせていた。全くピンときていない。いいんだよ、わたしが先に答え知ってるだけの話だから。
「わたしはシャルマン嬢を手伝って王太子殿下と仲良くなれるよう応援する。そのために最初にあの無謀なアタックをやめさせようと思うんだけど、どう?」
「あ、それなら賛成!」
一番の原因だし、わたしをはじめみんなの共通認識だったんだろう。ふたりもそれならと同調してくれた。
で、その上でシャルマン嬢に客観的なアドバイスをし、王太子殿下に相応しいレディーになってもらって、殿下の御心を変えてもらう。トップがラブラブな雰囲気になれば、この学園の空気だって当然弛むでしょう。
(なんだか夢でも似たような事をしようとしたようなしなかったような、そんな気がしなくもないような……)
よく覚えてないけど、まぁいいや。
「よし、それなら早速確保に行きますか!」
フィーユ・シャルマン男爵令嬢はすぐ隣りのクラスだ。放課後、殿下のとこに突撃される前にとっ捕まえる。
チャイムが鳴ってすぐ、他所のクラスのわたしたちがズカズカと教室に入ってきて、他の生徒たちがギョッと戸惑っていた。
シャルマン嬢は聞いてた通り孤立してるらしく、独りで佇んでいた。
「ちょっとコチラへ来てくださる?」
野次馬たちがわたしたちをジロジロ見てる。集団でいびりに来たみたいに思われたんだろう。けど、シャルマン嬢を助けて庇おうとするようなそぶりは誰もしない。
「……何の用ですか?」
怪訝に、でも怯む事なくわたしを見つめ返してくる。昨日の今日で不審感いっぱいだろう。
「わたしたちからお話しというか、ご提案がありますの。いっしょにお茶でもいただきながら、少しおしゃべりいたしませんこと?」
極力丁寧に言ったつもりなのに、それが妙に脅してるみたいに受け取られたみたい。教室の何ヶ所かで、(ほら、あれ『ラフネス』だよ。おっかね~…)みたいな声が聞こえた。失礼な。本気のラフネスはこんなもんじゃないって、一回味わってみるか?
あ、シャルマン嬢も素直に着いてきてくれるって?話が早くて助かるぅ~
と相談したら、アンバーやエルサに「やめとけ」と止められてしまった。
「無理だって。今あの子に関わって得するような事ないよ?」
「サリーは未来の旦那さま探してるんでしょ?そのあたりを考えても、良いとは思えないわ…」
ふたりにシャルマン男爵令嬢への悪意は無い。かといって、彼女からの迷惑がかかってくるのはさすがに嫌だな、という。まぁ、分かる。
「男はぶっちゃけ、そのへんのを適当に攫ってくからいいんだけど……」
とチラリと見たら、隣りでしょーもない事を駄弁ってたユージーンとアミーくんが「やめてくれ」と苦笑してた。
「今の学園のこの雰囲気が嫌なの。何が原因かってったら、間違いなく王太子殿下でしょ?」
「サ、サリーっ!」
不敬だよ!とエルサが慌てた。
不敬なことあるもんか。優秀でないといけないなんて空気、さんざん落ちこぼれて苦渋を舐めてきた愚者のわたしにとっちゃ、ふざけんなって感じだよ。
「この空気を変えるためには、王太子殿下ご自身が変わってくれなきゃダメ」
それを出来るのが、フィーユ・シャルマン男爵令嬢なのだ。さんざん思い知らされてきたから、わたしには分かる。
「ほっといてもいつかはシャルマン男爵令嬢と王太子殿下は良い仲になるだろうけど、でもそのいつかを待ってたら、わたしの明るく楽しい学園生活もいつになるか分からない。その間、ずっとこの空気感の中で暮らすなんてゴメンだわ」
えー、あの二人が良い仲になんかなるかなぁ?とアンバーもエルサも顔を見合わせていた。全くピンときていない。いいんだよ、わたしが先に答え知ってるだけの話だから。
「わたしはシャルマン嬢を手伝って王太子殿下と仲良くなれるよう応援する。そのために最初にあの無謀なアタックをやめさせようと思うんだけど、どう?」
「あ、それなら賛成!」
一番の原因だし、わたしをはじめみんなの共通認識だったんだろう。ふたりもそれならと同調してくれた。
で、その上でシャルマン嬢に客観的なアドバイスをし、王太子殿下に相応しいレディーになってもらって、殿下の御心を変えてもらう。トップがラブラブな雰囲気になれば、この学園の空気だって当然弛むでしょう。
(なんだか夢でも似たような事をしようとしたようなしなかったような、そんな気がしなくもないような……)
よく覚えてないけど、まぁいいや。
「よし、それなら早速確保に行きますか!」
フィーユ・シャルマン男爵令嬢はすぐ隣りのクラスだ。放課後、殿下のとこに突撃される前にとっ捕まえる。
チャイムが鳴ってすぐ、他所のクラスのわたしたちがズカズカと教室に入ってきて、他の生徒たちがギョッと戸惑っていた。
シャルマン嬢は聞いてた通り孤立してるらしく、独りで佇んでいた。
「ちょっとコチラへ来てくださる?」
野次馬たちがわたしたちをジロジロ見てる。集団でいびりに来たみたいに思われたんだろう。けど、シャルマン嬢を助けて庇おうとするようなそぶりは誰もしない。
「……何の用ですか?」
怪訝に、でも怯む事なくわたしを見つめ返してくる。昨日の今日で不審感いっぱいだろう。
「わたしたちからお話しというか、ご提案がありますの。いっしょにお茶でもいただきながら、少しおしゃべりいたしませんこと?」
極力丁寧に言ったつもりなのに、それが妙に脅してるみたいに受け取られたみたい。教室の何ヶ所かで、(ほら、あれ『ラフネス』だよ。おっかね~…)みたいな声が聞こえた。失礼な。本気のラフネスはこんなもんじゃないって、一回味わってみるか?
あ、シャルマン嬢も素直に着いてきてくれるって?話が早くて助かるぅ~
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