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「ちょっと待っていてくれよ……開いた!」
静寂の中、手錠を外し、目隠しを取るような音が聞こえた。
「えっ? 誰もいない」
「気を付けろよ! 武器あるか?」
「金属バットがあるけど……。というか、俺達以外誰もいない」
八重樫は外部犯だと思っていたのだろう。さらに、死体を見てもビックリした感じが無い。
「全員目隠しされているのか?」
「二岡以外は全員目隠しに手錠をされているようだな。二岡と六角はやっぱり死んでいるか……」
「死んだふりしてるかも知れない。要注意で!」
その時、俺の手錠が開けられた。
「ありがとう」
手錠の鍵を開けてくれた、八重樫であろう人物に俺は礼を言った。俺は目隠しを取り、周りを見渡した。八重樫は順番に全員の手錠を外してあげている。そして、地面には二岡と六角らしき人物がうつ伏せに倒れている。クラスメイトにとっては、誰もが目の前で死体を見るのは初めてだろう。だが、二岡と六角は頭に血が滲んでいるだけなので死体感が無い。ただ、うつ伏せに寝ているように見える。だから、八重樫はあまりビックリしなかったのだろう。八重樫の言う通り、二岡以外は全員目隠しに手錠をされていた。金属バット、金槌、ガムテープ、ハサミ、軍手、ん? 軍手はワンセットと片方だけか。
四天王寺が二岡と六角の様子を診た後、言う。
「これはダメそうだな……。取り敢えず警察に電話を……」
ガチャガチャガチャガチャ……
「ドアが開かないよ」
三橋さんがドアを開けようとしているが、ドアは開きそうにない。俺はドアの異変に気付いた。
「三橋さん! 下! 下! ドアストッパーがしっかり入っている!」
四天王寺が何とかドアストッパーを外し、ドアが開いた。
「荷物は外にまとめてあるぞ! 警察へ連絡しておく!」
四天王寺が叫んだ。
皆が各々自分に出来る事をする中、七瀬さんと九十九さんは放心状態なのか全く動かない。死体感が無いとは言え、実際に死体なんだ。女性には目を覆いたくなる状況だろう。そう考えると三橋さんは冷静だ。
「結局犯人は逃げたのか?!」
八重樫は入り口から外を見ながら聞いた。俺はドアストッパーを見つめながら言う。
「いや、逃げるのは無理だろう。ドアストッパーが内側から刺さっていたから密室だ」
「と言う事は、この中に犯人がいるって事?」
「……」
三橋さんが言い難い事を言った。
「八重樫が目隠しを取った時、皆、目隠しに手錠だったんだよな?」
俺は八重樫に問い掛けた。八重樫は思い出すように答える。
「二岡以外は多分そうだった」
「最初に俺の手錠を外したよな? 俺が見た時には、八重樫と二岡以外は目隠しをされていた。手錠までは確認できなかった」
「指紋とか付いているんだろうか?」
四天王寺が金槌を眺めながら尋ねた。三橋さんは金属バットと金槌を交互に見て答える。
「軍手をして殴ったんでしょうね。指紋は付いていないかも」
「とにかく、二岡に金属バットで殴られた痕があるかが重要だ」
俺は二岡の頭を触らないように気を付けながら見つめた。八重樫は不思議そうに尋ねる。
「何で?」
「殴られた痕がなければ、犯人の1人は二岡だ」
静寂の中、手錠を外し、目隠しを取るような音が聞こえた。
「えっ? 誰もいない」
「気を付けろよ! 武器あるか?」
「金属バットがあるけど……。というか、俺達以外誰もいない」
八重樫は外部犯だと思っていたのだろう。さらに、死体を見てもビックリした感じが無い。
「全員目隠しされているのか?」
「二岡以外は全員目隠しに手錠をされているようだな。二岡と六角はやっぱり死んでいるか……」
「死んだふりしてるかも知れない。要注意で!」
その時、俺の手錠が開けられた。
「ありがとう」
手錠の鍵を開けてくれた、八重樫であろう人物に俺は礼を言った。俺は目隠しを取り、周りを見渡した。八重樫は順番に全員の手錠を外してあげている。そして、地面には二岡と六角らしき人物がうつ伏せに倒れている。クラスメイトにとっては、誰もが目の前で死体を見るのは初めてだろう。だが、二岡と六角は頭に血が滲んでいるだけなので死体感が無い。ただ、うつ伏せに寝ているように見える。だから、八重樫はあまりビックリしなかったのだろう。八重樫の言う通り、二岡以外は全員目隠しに手錠をされていた。金属バット、金槌、ガムテープ、ハサミ、軍手、ん? 軍手はワンセットと片方だけか。
四天王寺が二岡と六角の様子を診た後、言う。
「これはダメそうだな……。取り敢えず警察に電話を……」
ガチャガチャガチャガチャ……
「ドアが開かないよ」
三橋さんがドアを開けようとしているが、ドアは開きそうにない。俺はドアの異変に気付いた。
「三橋さん! 下! 下! ドアストッパーがしっかり入っている!」
四天王寺が何とかドアストッパーを外し、ドアが開いた。
「荷物は外にまとめてあるぞ! 警察へ連絡しておく!」
四天王寺が叫んだ。
皆が各々自分に出来る事をする中、七瀬さんと九十九さんは放心状態なのか全く動かない。死体感が無いとは言え、実際に死体なんだ。女性には目を覆いたくなる状況だろう。そう考えると三橋さんは冷静だ。
「結局犯人は逃げたのか?!」
八重樫は入り口から外を見ながら聞いた。俺はドアストッパーを見つめながら言う。
「いや、逃げるのは無理だろう。ドアストッパーが内側から刺さっていたから密室だ」
「と言う事は、この中に犯人がいるって事?」
「……」
三橋さんが言い難い事を言った。
「八重樫が目隠しを取った時、皆、目隠しに手錠だったんだよな?」
俺は八重樫に問い掛けた。八重樫は思い出すように答える。
「二岡以外は多分そうだった」
「最初に俺の手錠を外したよな? 俺が見た時には、八重樫と二岡以外は目隠しをされていた。手錠までは確認できなかった」
「指紋とか付いているんだろうか?」
四天王寺が金槌を眺めながら尋ねた。三橋さんは金属バットと金槌を交互に見て答える。
「軍手をして殴ったんでしょうね。指紋は付いていないかも」
「とにかく、二岡に金属バットで殴られた痕があるかが重要だ」
俺は二岡の頭を触らないように気を付けながら見つめた。八重樫は不思議そうに尋ねる。
「何で?」
「殴られた痕がなければ、犯人の1人は二岡だ」
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