嫉妬が憧憬に変わる時

ジャメヴ

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最後の監視

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  俺が部屋に戻ると、山田さんから返信が入っていた。
『ああ、西大だから頭良いぞ。ただ、坂井は良い奴なんだけど気が弱くてな。空手はソコソコ強いくせに意見をハッキリ言えないタイプなんだ。寸止めじゃなかったら多分無理だな。それに優柔不断だしな。だから、周りにヤンキーが集まるんだ。いや、分かってると思うけど、俺はヤンキーじゃないからな』
俺は返信を送る。
『分かってますよ。そうなんですね、坂井さんの周りはヤンキーが多いってのも意味分かりますよ。何か俺、ボディーガードのメンバーと馴染めてませんから。何か全然喋ってくれないんですよね……』

  スマホを置き、タオルと歯ブラシを持って洗面台へ向かう。歯磨きを終え、部屋に戻り、部屋の鍵を閉め、服を脱ぎ、汗拭きシートで身体を拭く。風呂に入れないのが唯一の欠点だ。
  服を着て、スマホの目覚ましを5時半にセットし、ベットに入った。

  まあ、特に何もなくて良かったな。爆破予告とかも殆どがデマだしな。でも、脅迫状の事が気になって今日はゆっくり寝れないかも知れないな。


ピピピピピピピピ……
  目覚ましが鳴った。俺はいつの間にかグッスリ寝ていたようだ。歯ブラシとタオルを持ち、洗面台へ向かおうとしたけど、ドアを開ける寸前にサングラスとマスクを忘れていた事に気付いた。別に着けなくても良いけどなと思いながら、結局、サングラスとマスクを着ける。
ガチャ……バタン
  改めてドアを開け廊下へ出、一階へ降りて丸刈りと茶髪に小声で挨拶する。
「おはようございます」
2人は会釈だけした。何も変化は無いようだ。ホッと胸を撫で下ろす。
  俺は歯を磨き、トイレへ行き、部屋へ戻る。

  執事さんは3時の交代の時は起きたんだろうか?  まあ、別にどっちでも良いんだけど。

  俺は部屋の壁を使って倒立をする。毎朝の日課だ。

◆健康に最も良い運動とは何だろう?  ウォーキング?  ジョギング?  水泳?  筋トレ?  球技?
  もちろん全て良い。特に2人以上で行なうスポーツはコミュニケーションも取れて、身体だけでなく脳にも良い。では、健康に最も良い運動とは何だろう?  と聞かれた時、逆立ち歩きを推したい。短時間で沢山の効果が得られるからだ。もちろん、出来ない人は壁を使った倒立や頭をクッション等にのせた3点倒立でも良い。
◯ 筋力アップ
腕から肩にかけての筋力アップだけでなく、腹筋、背筋の体幹が鍛えられる。
◯ 血行促進
血液というのは、重力の為、下半身に滞りがちになる。逆立ちをする事で上半身へ血液が移動しやすくなり、血行を良くし、冷え症、肩凝り、頭痛等の改善に繋がる。
◯ 内臓のリセット
体幹が弱ってくると、内臓が下がり気味になり、酷くなると胃下垂等の症状も出てくる。逆立ちで正しい位置へ戻す効果が期待できる。
  永遠は頭がスッキリするという理由で、毎朝行なっていたのだが、知らないうちに、沢山の効果を得られていた。◆

  俺がスマホの時刻を確認すると午前5時55分。さて、最後の仕事だ。
ガチャ……バタン
  俺はドアを開けて廊下へ出た。黒髪パーマの男が既に来ている。
ガチャ……バタン
  ロマンスグレーの髪の執事もドアを開け、出て来た。
「おはようございます。では最後です。宜しくお願いします」
全員が会釈をする。丸刈りの男と茶髪の男とロマンスグレーの髪の執事は部屋へ戻った。
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