十和田くんはセフレだから。

ミネ

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それからまたショップをうろうろして、そのあと夜景を見に天望デッキに上がった。

高いところから見る窓一面の夜景はそれは見事で目を奪われた。しばらくじっと見ていたら、なんとなく視線をかんじて十和田くんのほうを向いたら目が合った。

なんで夜景を見ないでこっち見てんだろ。不思議そうに十和田くんを見つめたら、ふっ、て微笑まれた。きれいなお顔。

「あー‥。なに?」

「なんでもないです」

十和田くんはそっと手を伸ばすと俺の前髪にふれる。

「ハグしてもいいですか?」

「あ‥」

そうだ。楽しかったから忘れてたけど今日はセフレを解消するミッションがあったんだ。

「だ、だめです」

それを聞いた十和田くんは少し寂しげだ。

「外ですもんね。すいません」

「いや、ちがくて‥。十和田くんさあ、その、こういうのやめようか」

「え?」

「あの、セフレ」

「まだ何もしてませんけど」

そうだね。なんにもしてないね。そうだけど。だって俺にはハードル高いんだもん。

俺は気持ちが伝わるように真剣に十和田くんの目をじっと見つめながら口を開いた。

「セフレをやめたいです」

十和田くんも俺を見てきて、しばらく見つめ合いそして少し顔を赤らめた。

「それは‥。その、せ、正式なつきあいになると考えていいのでしょうか」

え?いや?ならないよ。なんでそうなる。

「あー、も、もとの大学生と職員の関係になりたいです‥」

俺が慌てて否定すると十和田くんが黙った。

かなりの沈黙。

「いやです」

そしてまさかの拒否。

「‥‥デートとか誘ってすいませんでした。その、次はちゃんとがんばるのでこのままセフレで居てほしいです」

え?セフレ続行?

というか今日デートだったの?

「絶対気持ちよくするんで」

なんの宣言?

でもその言葉に俺は思わずうなずいた。

絶対気持よくしてくれるって、そんなの惹かれないわけがない。
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