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第7章 姉妹の和解 リッチモンド・ハイベルク領編
第7話 海の都アラベスカ
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リーラ達はハイベルク城を出発した後、3日目にリッチモンド領都に入る。
ダリルとジョンは夏祭りの催しや隣国ベルク国との会談が重なっている隙を狙いゾーンが再びリーラを襲ってくるかも
しれないと道中、警戒を募らせたが問題なく領都へと入る事が出来た。
領都に近づくと青い海が見えて来た。
「なんだか匂いがする?」
「副隊長は初めてなのか?海の匂いだ」
アッシュがにかっと笑いながら教えてくれた。
「海……。海だー!!船がたくさんー!!」
南の方角を見ると青く輝く海が見え沢山の自国、外国の船が停泊している。
リーラ達はリッチモンド領都アラベスカにやって来たのだ。
リッチモンド侯爵邸は城ではなく、少し高台に屋敷を構えている。建物は真新しく、海と同じ青色の建物に黒の屋根をもつ屋敷はまさに海の都のシンボルとして街から見えている。高台の屋敷を守るように周りにリッチモンド騎士団や政を行う建物がある。リーラ達も滞在期間中はリッチモンド騎士団の宿泊施設に滞在することとなった。新しく大規模な収容人数ができる宿泊施設からリッチモンド領の豊かさからわかる。
リッチモンド領は漁業の他に他国との貿易の拠点となっている。特に港が整備されているので安全に船への物資や燃料供給ができる上、大型船対応の積み下ろしも設備されている。停泊料が高額だが利便性があり、多く国の船が中継港としてやってくる。この高額な停泊料なために金が次々と入ってくる金を産む港なのだ。その理由からリッチモンド領は潤っている。
ダリル達はリッチモンド領都に着くやいなや、リッチモンド騎士団との打ち合わせや救護、薬などの講義や相談に追われた。帝都と距離が離れているためになかなか連携が難しく時間を有効に使うために密なスケジュールが組まれていた。
ようやく一週間後に隊員達に休暇が与えられた。若者達は休みを指折り待っていたのだ。そう、リーラ達は初めての海に行きたかったのだ。
「ヤッホー、海だ!」
「海鮮食べるぞー!海~!」
「リーラ様と海~!」
ハイテンションの3人を恨めしそうに見つめるアンディ。
「クソッ、俺だって休みくらいゆっくり寝たいのに…。寝たいのに…」
「私達は護衛なんですから諦めて下さい」
アンディを諭すレン。
「私達も行くから、すまない、アンディ、レン」
「晩は食べたい物を奢るからさぁ~」
とダリルとジョンが申し訳なさそうに二人を宥めた。
リッチモンド侯爵の従者に近くの浜辺へと案内してもらう。
太陽の光が辺りキラキラと輝く海に三人は感動のあまり立ち尽くす。
「海って綺麗…」
「うわぁ~」
「本当だね……。よし、リーラ、ラディ、行くぞ!競争だ!」
「私がいちばーん!」
「待ってよ、二人とも~」
と三人浜辺まで走り、海の水をバシャバシャと蹴る。
「しょっぱい~!」
「本当ですね。リーラ様」
「見てよ、ラディ、リーラ!小さな魚が泳いでる!」
本当だと三人は必死に魚を獲ることに必死になる。
「こら、こら、三人とも、麦わら帽子被らないと顔が真っ赤になるよ~」
と軽やかにジョンは走りながらひょい、ひょいと一人ずつに帽子を被らせる。
「さすが、諜報部隊の長、身軽だなぁ」
とアンディが言うとレンを頷く。
「もしかして、ジョンは上司なのか?」
とダリルが問うと二人は頷いた。
一仕事を終え、ジョンがダリルの隣に腰掛けた。
「こんな風に遊んでいる姿を見るとまだまだ子供だな」
ダリルはふっと笑った。
「私は仕事ばかりだったから子供とこうやって遊びに来たのも初めてなんだ」
「そうだな。諜報部隊ならなかなか国にも戻れなかっただろう」
「諜報部隊ではなく普通の隊への希望を出しておけば子供達との時間を取れたのかもしれないと後悔してるよ」
ジョンは遊んでいる三人を見つめる。その瞳には亡くなった息子も一緒に見えているのだろうとダリルは思った。
リーラはお土産にと貝殻拾いに、ルディは木の棒を持つと小さな海辺の蟹とヤドカリ探しに集中、ラディは砂で何かを作るのに必死だ。リーラとルディはラディに近づくと何を作ってるいるのか尋ねるとユーリアム城と答えた。まだまだ完成に遠いと感じ、三人は城作りに没頭する。
気づけば昼は過ぎていた。
「そろそろ、港に昼を食べに行こう~」
ジョンが三人に声をかける。
グゥ~ッと三人同時に腹時計が鳴る。完成間近の城諦め、リーラ達は港街へと向かったのだ。
遠くから去り行くリーラ達を睨む少女がいた。
グリッ
そして、彼女は砂の城を踏み潰した。
リーラ達は監視されていたことも知らず海と港街での食事を楽しみ、休日を楽しんだのだ。
ダリルとジョンは夏祭りの催しや隣国ベルク国との会談が重なっている隙を狙いゾーンが再びリーラを襲ってくるかも
しれないと道中、警戒を募らせたが問題なく領都へと入る事が出来た。
領都に近づくと青い海が見えて来た。
「なんだか匂いがする?」
「副隊長は初めてなのか?海の匂いだ」
アッシュがにかっと笑いながら教えてくれた。
「海……。海だー!!船がたくさんー!!」
南の方角を見ると青く輝く海が見え沢山の自国、外国の船が停泊している。
リーラ達はリッチモンド領都アラベスカにやって来たのだ。
リッチモンド侯爵邸は城ではなく、少し高台に屋敷を構えている。建物は真新しく、海と同じ青色の建物に黒の屋根をもつ屋敷はまさに海の都のシンボルとして街から見えている。高台の屋敷を守るように周りにリッチモンド騎士団や政を行う建物がある。リーラ達も滞在期間中はリッチモンド騎士団の宿泊施設に滞在することとなった。新しく大規模な収容人数ができる宿泊施設からリッチモンド領の豊かさからわかる。
リッチモンド領は漁業の他に他国との貿易の拠点となっている。特に港が整備されているので安全に船への物資や燃料供給ができる上、大型船対応の積み下ろしも設備されている。停泊料が高額だが利便性があり、多く国の船が中継港としてやってくる。この高額な停泊料なために金が次々と入ってくる金を産む港なのだ。その理由からリッチモンド領は潤っている。
ダリル達はリッチモンド領都に着くやいなや、リッチモンド騎士団との打ち合わせや救護、薬などの講義や相談に追われた。帝都と距離が離れているためになかなか連携が難しく時間を有効に使うために密なスケジュールが組まれていた。
ようやく一週間後に隊員達に休暇が与えられた。若者達は休みを指折り待っていたのだ。そう、リーラ達は初めての海に行きたかったのだ。
「ヤッホー、海だ!」
「海鮮食べるぞー!海~!」
「リーラ様と海~!」
ハイテンションの3人を恨めしそうに見つめるアンディ。
「クソッ、俺だって休みくらいゆっくり寝たいのに…。寝たいのに…」
「私達は護衛なんですから諦めて下さい」
アンディを諭すレン。
「私達も行くから、すまない、アンディ、レン」
「晩は食べたい物を奢るからさぁ~」
とダリルとジョンが申し訳なさそうに二人を宥めた。
リッチモンド侯爵の従者に近くの浜辺へと案内してもらう。
太陽の光が辺りキラキラと輝く海に三人は感動のあまり立ち尽くす。
「海って綺麗…」
「うわぁ~」
「本当だね……。よし、リーラ、ラディ、行くぞ!競争だ!」
「私がいちばーん!」
「待ってよ、二人とも~」
と三人浜辺まで走り、海の水をバシャバシャと蹴る。
「しょっぱい~!」
「本当ですね。リーラ様」
「見てよ、ラディ、リーラ!小さな魚が泳いでる!」
本当だと三人は必死に魚を獲ることに必死になる。
「こら、こら、三人とも、麦わら帽子被らないと顔が真っ赤になるよ~」
と軽やかにジョンは走りながらひょい、ひょいと一人ずつに帽子を被らせる。
「さすが、諜報部隊の長、身軽だなぁ」
とアンディが言うとレンを頷く。
「もしかして、ジョンは上司なのか?」
とダリルが問うと二人は頷いた。
一仕事を終え、ジョンがダリルの隣に腰掛けた。
「こんな風に遊んでいる姿を見るとまだまだ子供だな」
ダリルはふっと笑った。
「私は仕事ばかりだったから子供とこうやって遊びに来たのも初めてなんだ」
「そうだな。諜報部隊ならなかなか国にも戻れなかっただろう」
「諜報部隊ではなく普通の隊への希望を出しておけば子供達との時間を取れたのかもしれないと後悔してるよ」
ジョンは遊んでいる三人を見つめる。その瞳には亡くなった息子も一緒に見えているのだろうとダリルは思った。
リーラはお土産にと貝殻拾いに、ルディは木の棒を持つと小さな海辺の蟹とヤドカリ探しに集中、ラディは砂で何かを作るのに必死だ。リーラとルディはラディに近づくと何を作ってるいるのか尋ねるとユーリアム城と答えた。まだまだ完成に遠いと感じ、三人は城作りに没頭する。
気づけば昼は過ぎていた。
「そろそろ、港に昼を食べに行こう~」
ジョンが三人に声をかける。
グゥ~ッと三人同時に腹時計が鳴る。完成間近の城諦め、リーラ達は港街へと向かったのだ。
遠くから去り行くリーラ達を睨む少女がいた。
グリッ
そして、彼女は砂の城を踏み潰した。
リーラ達は監視されていたことも知らず海と港街での食事を楽しみ、休日を楽しんだのだ。
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