SP24歳 女子高生始めました。

鍛高譚

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第17話 :SP、25歳、先輩はじめました

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 卒業式と送る会がようやく終わり、少しは落ち着けるかと思われた翌週――



 生徒会室で、澪が開口一番に言った。



「卒業式、卒業生を送る会が終わったばかりでなんですが……早速、新入生歓迎会の企画・運営の相談をしたいのですが」



 その言葉に、倉子と真子は机に突っ伏した。



「……意外に……ハードスケジュールっすね……」



「イベントの連投って、芸能人でも辛いやつよ……」



 そんなふたりをよそに、澪はにこやかに続ける。



「新入生には“先輩”として接することになりますし、皆さんの存在感はきっと心強いはずです」



「先輩、ね……」



「先輩になるのか……」



 倉子がぼそりとつぶやく。



 真子も続ける。



「やばいっす……SP、25歳、先輩はじめました……っす」



「いやぁぁぁぁっ!! 25歳、やばっ!!」



 ふたりは揃って頭を抱えた。



「新入生に“人生の相談”される年齢よ、これ……」



「むしろ進路指導室にいそうな雰囲気になってきてるっす…… 下手したら担任の人生相談も受けることになりそうっす……」「ありそうっす。あの先生だと……」と真子がうめいた。



 澪だけが、まったく動じずに頷いた。



「それでも、皆さんがいてくださるだけで、新入生たちは安心できると思います」



「……もしかして澪お嬢様、内心めちゃくちゃ楽しんでる……?」



 かくして、まだ春休みにも入っていないうちから、新年度に向けての戦いが始まる。



 SP25歳、副会長、そして――“先輩”。



 新たな肩書きに、ふたりは震えるのであった。



【第17章-1:歓迎会プログラム】



 生徒会室のホワイトボードに、澪が“歓迎会案”と大きく書き込んだ。



「歓迎会って、何するんっすか?」



 真子が真顔で問いかけると、澪は首を傾げず丁寧に答えた。



「えっと……生徒代表の歓迎の挨拶、これは私ですね。そのあと各部活の紹介と、それぞれの部長からの挨拶があります。時間は、部活紹介が各1分以内。最後に歓迎発表の順番決めですね」



「歓迎発表?」  倉子が不思議そうに眉をひそめる。



「申請があったのは、合唱部、吹奏楽部、軽音部です。セッティング込みで1団体10分、合計30分を見ています」



「……結構、面倒ですね」



「部活の数はいくつあります?」と倉子。



「えっと、30ですね」



「じゃあ、30分プラス30分……1時間ですか?」



「部活の紹介挨拶って、1分もいらなくないっすか?」と真子が口を挟む。



「はい。でも、全体で1時間見ておくと、後半の発表に向けての予備時間としても使えますし、余裕をもたせておきたいんです」



「……なるほど。じゃあ、順番を決めていこうか」



「50音順でよくないっすか? 混乱もしないし」



「それで行きましょう」



 こうして、歓迎会プログラムの骨子は静かに、しかし着実に決まっていった。



 その作業の途中で、ふと真子がつぶやく。



「先輩、なんでうちら、真面目に生徒会してるですかね? SPなのに……」



「……あっ……」



「一瞬、学生に戻ってましたね?」



「……一応、生徒として在席してるから、しょうがない……」



「あと2年もやるすっよね」



 倉子は深くため息をついた。



「……はぁ……」





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