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第21話 トラブル大統領の逆襲
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トラブル大統領の逆襲
ある日の朝、職員室で耳にしたニュースに、倉子と真子は思わず顔を見合わせた。
「トラブル大統領、再選されました」
「……嫌な予感しかしない」
真子はニュース画面に目を凝らしてつぶやく。
「でも、この期間、平日っすよ? うちらは学校あるんで“安泰”っす」
「……だと、いいんだけど」
そして放課後、悪夢は現実になった。
携帯に届いた“社長”からの緊急連絡。
『本日の学校での護衛任務終了後、大統領警備に参加するように。場所は滞在ホテル。詳細は現地指揮官と合流の上で伝える』
「はあ? 私たちには何の関係もないでしょ!? 向こうには本物の専属SPがいるはず……」
『向こうからの名指し指名だ。拒否は許されない』
「えええええええええ!?」
その日の夕刻、二人は制服のまま、大統領の滞在する超高級ホテルへ向かっていた。
ホテルのロビーで合流したのは、前回の来日時にも苦楽をともにしたアメリカ側のSPたち。
「やあ、二人とも。昨年以来だね」
「ご無沙汰っす……」
妙な親近感と同士のような空気が流れる。
「早速で悪いが、総理大臣官邸に同行してくれ」
「総理大臣官邸!? えっ、なにそれ……本当に行くんですか?」
「ずっと悪い予感が続いてる……」
その予感は的中する。
官邸の応接室に通され、スーツ姿でいつになく真面目な表情を浮かべた大統領が立ち上がった。
「二人のおかげで、我が軍に所属する兵士の愚かな行為が未然に防がれた。君たちは我が国の名誉を守った英雄だ。ここに“大統領自由勲章”を贈りたい」
「……は?」倉子
「……え?」真子
「えええええーーーー!?」
頭が真っ白になる中、隣に座っていた日本の総理大臣まで口を開いた。
「我が国としても、二人の行動に感謝を表したい。外務省と防衛省より、正式な表彰を検討している」
「ええええええええええええええ!???」
絶叫する二人の制服姿は、国際会談の場においてあまりにも異様で、だが誰よりも目立っていた。
こうして、“制服のSP”、世界に再び名を轟かせる。
――そして、地味に、だが確実に、伝説はまたひとつ更新されたのだった。
エピローグ:締めのトラブル
焼き鳥外交という名の悪夢が、ようやく一段落した……そう思ったのは、ほんの束の間だった。
「いやあ、実にうまかった! やっぱり日本の焼き鳥は最高だね」
満足げに串を手にしたまま、大統領がにこやかに言う。
「さて、締めにラーメン行きたいね」
倉子と真子の動きが止まる。
(……え? 締め?)
「うむ、予約を取った店があります」
何の躊躇もなく応じたのは、まさかの総理大臣だった。
(……え? 総理……?)
「地元でも評判のラーメン店です。ぜひご一緒に」
(いやいやいやいやいや! 総理! なんでそんなに前のめり!?)
二人は再び、両国の首脳に挟まれ、今度はラーメン屋の暖簾をくぐることになる。
国家規模で繰り広げられる“ラーメンの儀式”を、誰が想像できただろうか。
「……この流れ、終わる気がしない……」
「次はスイーツですかね……? もう笑うしかないっす……」
制服のSPに、明日も明後日も安息はない。
ある日の朝、職員室で耳にしたニュースに、倉子と真子は思わず顔を見合わせた。
「トラブル大統領、再選されました」
「……嫌な予感しかしない」
真子はニュース画面に目を凝らしてつぶやく。
「でも、この期間、平日っすよ? うちらは学校あるんで“安泰”っす」
「……だと、いいんだけど」
そして放課後、悪夢は現実になった。
携帯に届いた“社長”からの緊急連絡。
『本日の学校での護衛任務終了後、大統領警備に参加するように。場所は滞在ホテル。詳細は現地指揮官と合流の上で伝える』
「はあ? 私たちには何の関係もないでしょ!? 向こうには本物の専属SPがいるはず……」
『向こうからの名指し指名だ。拒否は許されない』
「えええええええええ!?」
その日の夕刻、二人は制服のまま、大統領の滞在する超高級ホテルへ向かっていた。
ホテルのロビーで合流したのは、前回の来日時にも苦楽をともにしたアメリカ側のSPたち。
「やあ、二人とも。昨年以来だね」
「ご無沙汰っす……」
妙な親近感と同士のような空気が流れる。
「早速で悪いが、総理大臣官邸に同行してくれ」
「総理大臣官邸!? えっ、なにそれ……本当に行くんですか?」
「ずっと悪い予感が続いてる……」
その予感は的中する。
官邸の応接室に通され、スーツ姿でいつになく真面目な表情を浮かべた大統領が立ち上がった。
「二人のおかげで、我が軍に所属する兵士の愚かな行為が未然に防がれた。君たちは我が国の名誉を守った英雄だ。ここに“大統領自由勲章”を贈りたい」
「……は?」倉子
「……え?」真子
「えええええーーーー!?」
頭が真っ白になる中、隣に座っていた日本の総理大臣まで口を開いた。
「我が国としても、二人の行動に感謝を表したい。外務省と防衛省より、正式な表彰を検討している」
「ええええええええええええええ!???」
絶叫する二人の制服姿は、国際会談の場においてあまりにも異様で、だが誰よりも目立っていた。
こうして、“制服のSP”、世界に再び名を轟かせる。
――そして、地味に、だが確実に、伝説はまたひとつ更新されたのだった。
エピローグ:締めのトラブル
焼き鳥外交という名の悪夢が、ようやく一段落した……そう思ったのは、ほんの束の間だった。
「いやあ、実にうまかった! やっぱり日本の焼き鳥は最高だね」
満足げに串を手にしたまま、大統領がにこやかに言う。
「さて、締めにラーメン行きたいね」
倉子と真子の動きが止まる。
(……え? 締め?)
「うむ、予約を取った店があります」
何の躊躇もなく応じたのは、まさかの総理大臣だった。
(……え? 総理……?)
「地元でも評判のラーメン店です。ぜひご一緒に」
(いやいやいやいやいや! 総理! なんでそんなに前のめり!?)
二人は再び、両国の首脳に挟まれ、今度はラーメン屋の暖簾をくぐることになる。
国家規模で繰り広げられる“ラーメンの儀式”を、誰が想像できただろうか。
「……この流れ、終わる気がしない……」
「次はスイーツですかね……? もう笑うしかないっす……」
制服のSPに、明日も明後日も安息はない。
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