追放される前に、迷宮を支配しました ~聖女は王国を見限る~

鍛高譚

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21話:アルファードの決断

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21話:アルファードの決断


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 王国の運命を決める時が来た。

 王宮の会議室では、貴族や軍の高官たちが緊迫した表情で座していた。

 広場では依然として暴動が続き、王国の各地では混乱が拡大していた。

 国民の間では、もはや**「この国に未来はないのではないか」**という絶望すら広がり始めている。

 その中心に立つのは、第二王子アルファード・エル=レグナード。

 彼は静かに、しかし確固たる決意を秘めた目で、会議の中心に立っていた。


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アルファードの宣言

 「サラ・ラップを迎えに行く。」

 その言葉が会議室に響いた瞬間、重苦しい沈黙が流れた。

 貴族の一人が、驚いたように口を開く。

 「し、しかし……サラ様はすでに王宮を去られたのでは……?」

 「いや、あの方をこのまま放置するわけにはいかない。」

 アルファードの声は冷静だった。

 「この王国の混乱を収めるには、彼女の力が必要だ。」

 「……だが、サラ様が王宮の要請に応じるでしょうか?」

 貴族たちがざわつく中、アルファードははっきりと言い放った。

 「それを説得するのが、私の役目だ。」

 会議室にいた全員が息をのんだ。

 彼の眼差しには、一切の迷いがなかった。


---

国王との対話

 国王は会議が終わった後、アルファードを呼び出した。

 彼の目には、深い疲れと後悔の色が浮かんでいた。

 「お前は、本当にサラを迎えに行くのか?」

 「はい。」

 アルファードは静かに答える。

 国王は息を吐き、椅子にもたれかかった。

 「……私は、彼女を追放すべきではなかったのかもしれないな。」

 その言葉を聞いても、アルファードは表情を変えなかった。

 「ですが、今さらそれを悔いても、何の意味もありません。」

 国王は苦笑した。

 「……その通りだな。」

 沈黙が流れた後、国王はゆっくりと口を開いた。

 「アルファード、お前にすべてを任せる。サラを迎えに行き、そして……王国を救え。」

 アルファードは深く一礼した。

 「必ず。」


---

アルファードの出発

 翌朝、王宮の前には一団の騎士たちが集結していた。

 彼らはアルファードに忠誠を誓う者たちであり、今回の任務のために選ばれた精鋭たちだった。

 アルファードは白銀の鎧をまとい、黒馬に跨る。

 王宮の門の前では、多くの者が見送っていた。

 「殿下、どうかお気をつけて……」

 側近が心配そうに声をかける。

 アルファードは小さく微笑んだ。

 「大丈夫だ。私は必ずサラを連れ戻す。」

 そう言い残し、彼は馬の手綱を引いた。

 「出発する!」

 騎士団の一行は、王宮を後にした。


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サラの元へ

 アルファードが目指すのは、サラがいるはずの場所——彼女が身を寄せているとされる辺境の村。

 サラが王宮を去ってから数日。

 彼女はどこへ向かったのか、正確には誰も知らない。

 しかし、王宮の密偵たちの情報によると、サラは王国の北部の村に立ち寄ったらしい。

 アルファードは、その情報を頼りに、馬を進めた。

 「……サラ。」

 彼の脳裏に浮かぶのは、かつての彼女の姿。

 王宮にいた頃、彼女は誰よりも慈愛に満ち、人々を癒していた。

 そして今、彼女を必要としているのは——

 王国そのものだった。


---

道中の危機

 騎士団が村へ向かう道中、突然、周囲の森から奇妙な音が響いた。

 「……何かいるな。」

 アルファードは手綱を引き、警戒する。

 すると、茂みの中から数十体の魔物が現れた。

 「襲撃だ! 構えろ!!」

 騎士たちが剣を抜き、迎撃態勢に入る。

 魔物たちは唸り声を上げながら、一斉に襲いかかってきた。

 しかし、アルファードは冷静だった。

 「各自、陣形を維持しろ! 混乱するな!」

 彼の指揮のもと、騎士たちは迅速に魔物たちと戦い始める。

 アルファード自身も剣を抜き、最前線に立って戦う。

 「この程度の魔物で足止めを食うわけにはいかん!」

 剣が閃き、魔物を一刀両断する。

 騎士たちも奮闘し、やがて魔物の群れは殲滅された。

 「……行こう。」

 アルファードは剣を収め、再び馬を走らせた。


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再会の時へ

 そして——

 旅を続けること数日、アルファードはついに目的の村へとたどり着いた。

 小さな村の入り口で、彼は馬を止める。

 「……ここか。」

 馬を降り、村へと足を踏み入れる。

 そして、村の中央に立つ小さな教会の前で——

 彼はついに、サラ・ラップと再会することになる。

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