公爵家の侍女見習い、王宮の帳簿を黙らせます―

鍛高譚

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32話 魔法? ただの暗算です

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32話 魔法? ただの暗算です

 その朝、王宮財務局の廊下は、妙に静かだった。

 静かだが、落ち着いているわけではない。

 むしろ逆で、誰もが少しずつ何かを待っている時の静けさに近い。通り過ぎる官吏たちは必要以上の音を立てず、扉の開閉も控えめで、書類を抱えた書記官たちでさえ足を速めすぎない。

 昨日の予算審議会の余波が、まだ王宮全体に残っているのだろう。

 国王が口にした一言――王の天秤。

 その言葉は一晩で、面倒なくらい綺麗に広がった。

 キャル・キュレイションは、それを知っている。

 知っているし、だからこそ朝から本気で嫌だった。

「増えていますね」

 控え室代わりの小部屋へ入った瞬間、机の上に置かれた紙束を見て、キャルは疲れた声を出した。

 予算審議会の再提出分。

 祭礼費の定常費組み替え案。

 親衛隊増員要求の翌年度影響込み再計算。

 南部防備費の備蓄差額説明。

 それに加えて、造幣局から戻ってきた通貨比価の追加整理まである。

 紙の山が本当に、昨日より一段高くなっていた。

 向かいで先に来ていたルネ・ベルティエが、小さく息を吐く。

「ええ」

「嫌ですね」

「そうですね」

 最近、このやり取り以外の朝の挨拶が減った気がする。

 だが事実なので仕方ない。

 キャルは机の端に新しい算具を置いた。木の枠に軸を通した、珠の揃った道具。もう即席の溝板ではない。王宮へ来てから、ようやく妥協ではない形へたどりついたものだ。

 それを見て、少しだけだけれど気持ちが整う。

 紙は増える。人は勝手に意味をつける。仕事は際限なく集まる。

 でも、少なくとも数字の方は、前よりずっと逃げにくくなった。

 珠を一つ指で弾いた時、乾いた音が小さく鳴る。

 その音を聞きながら、キャルはぼんやり思った。

 結局、自分はこういうものに少し救われているのだろう。

 人は面倒だ。身分社会はもっと面倒だ。だが数字は、少なくとも一定の規則に従って動く。

「キュレイション嬢」

 扉の向こうから声がした。

 財務局長だった。

「はい」

「陛下がお呼びだ」

 朝いちばんから、である。

 キャルは机に額を押しつけたい気分になったが、さすがにやめた。

「今ですか」

「今だ」

「嫌な予感しかしません」

 それには局長も否定しなかった。

「私もだ」

 この人がそう言うなら、本当にろくでもないのだろう。

 ルネと一緒に王宮の奥へ向かう途中、キャルは少しだけ口をへの字にしたまま歩いた。

「また何か増えるんでしょうか」

「たぶん」

 ルネの返答に迷いがなかった。

「嫌ですね」

「ええ」

「たまには違う返しをしてください」

「思いつきません」

 そこまで正直だと、もう責める気も起きない。

 通されたのは、前回の小会議室よりさらに内側の部屋だった。重々しさはあるが、謁見の間ほど形式ばっていない。つまり、表向きの儀式ではなく、もう少し実務寄りの呼び出しだ。

 中には国王と、財務局長、造幣局長、それにシリルがいた。

 やはりいたか、とキャルは思う。

 しかも今日のシリルは、いつものような軽い笑みをほとんど浮かべていなかった。その代わり、妙に落ち着いている。少しだけ嫌な予感が強くなる。

「参ったか」

 国王が言う。

「はい」

 キャルは正直に答えた。

「それは結構」

 何が結構なのか分からないが、たぶんこの場合の正解は愛想よく笑うことではない。国王もそれを求めていない顔だった。

「其方を呼んだのは、褒めるためだけではない」

「でしょうね」

 思わず口に出してから、少しだけまずかったかと思った。

 だが国王は気を悪くした様子もなく、むしろわずかに口元を動かした。

「その通りだ」

 一拍置く。

「財務宰相補佐として、正式に置こうという話が出ておる」

 部屋の空気が静かに止まる。

 キャル自身、数秒は意味が分からなかった。

 財務宰相補佐。

 それはつまり、もう侍女見習いだの臨時協力だのという枠の外へ出るということだ。

 最悪である。

 本当に、最悪である。

「嫌です」

 ほとんど反射だった。

 財務局長が軽く咳払いをした。造幣局長は視線を伏せ、ルネは完全に遠い目をしている。シリルだけが、少しだけ目を細めてこちらを見た。

 国王は静かに問う。

「理由は」

「立場が重すぎます」

 キャルははっきり言った。

「私は子爵令嬢であって、子爵ですらありません」

「知っておる」

「高位の貴族から見れば、そんなもの平民と大差ありません」

「それも聞いたな」

「ならなおさらです」

 キャルは少し息を吸った。

「紙を整えるのと、役職に就くのは話が違います」

 部屋の誰も、すぐには口を挟まない。

「今の私は、公爵家からの臨時協力です」

 言葉を選びながら続ける。

「だからまだ、公爵家の内側から仕事をしていると言えます」

「だが」

 財務局長が低く言った。

「実際には、もう王宮の数字の中枢へ踏み込んでいる」

「踏み込まされている、の間違いでは」

 キャルが返すと、局長はほんの少しだけ黙った。

 その沈黙だけで、図星なのは分かる。

「それでも、役職がつけば意味が変わります」

 キャルは続けた。

「持ち上げられることも、潰されることも、今とは比べものにならなくなります」

 国王はずっと静かに聞いていた。

 その視線には、王太子シリルのような近い熱はない。だが逆に、逃げ場のない重みがある。

「怖いか」

 不意にそう問われた。

 キャルは少しだけ目を伏せた。

「……怖いのは、人ではありません」

 一拍。

「貴族社会の残酷な現実です」

 また同じ言葉を口にしているな、とどこかで思う。

 けれど、それが一番正確だった。

 シリルがわずかに視線を動かしたのが分かった。たぶん、自分へ向けて言われた時のことを思い出したのだろう。

「王に近づくほど、人は勝手に意味をつけます」

 キャルは静かに言った。

「私はそれに抗えるほど強い家の娘ではありません」

 国王はしばらく黙っていた。

 その沈黙の間、キャルは妙に落ち着いていた。たぶん、ここで下手に飾るより、もう全部言ってしまった方がましだと分かっていたからだ。

 やがて国王が言う。

「では、役職は要らぬか」

「……はい」

「それでも仕事はするのだな」

 その問いに、キャルは少しだけ言葉に詰まった。

 紙を整理するのは嫌いではない。

 いや、好きなのかもしれない。

 読みにくいものを読みやすくし、揃っていないものを揃え、見えない差を見える形にする。それは面倒だ。面倒だが、自分には向いているとも分かっている。

 だからこそ、返事は一つだった。

「必要なら、します」

 国王の目が少しだけ細くなる。

「役職もなく」

「その方がまだましです」

 国王は、そこで初めてはっきりと笑った。

 大きな笑いではない。だが、その場にいた全員が「ああ、今笑った」と分かる程度の変化だった。

「面白い娘だ」

 それには、さすがにキャルも少しだけ顔をしかめた。

「それ、あまり好きではないです」

「知っておる」

「ならできれば」

「だが、そうとしか言えぬ」

 国王はすぐに続けた。

「名より仕事を取る。立場より現実を取る。そういう者は、珍しい」

 珍しいかもしれない。

 だが珍しいからといって、ありがたいわけではない。

 国王は椅子にもたれたまま、静かに言った。

「よろしい」

 一拍。

「なら役職は置かぬ」

 部屋の空気が少し動く。

 財務局長が目を上げる。造幣局長はほっとしたようでもあり、残念そうでもある。ルネは少しだけ肩の力を抜いた。

 シリルだけは、何か言いたそうにキャルを見ていた。

 だが国王は続ける。

「其方は引き続き、公爵家の立場のまま協力せよ」

 助かった、とまず思った。

 その次に、やはり完全には逃がしてもらえないのだな、とも思った。

「ただし」

 やっぱり続く。

「必要に応じて、王家からも直接紙を回す」

 最悪だった。

 本当に最悪だった。

 役職はなくても、紙は来る。しかも今度は公爵家経由だけでなく、王家からも来る。つまり後戻りしづらさだけはしっかり増える。

 キャルの顔が少しだけ死んだのを見て、シリルがほんのわずかに口元を動かした。笑ったな、とキャルは思った。

「……嫌そうだね」

 シリルが言う。

「嫌です」

 キャルは即答した。

「でも、役職はつかない」

「そこは助かりました」

「紙は来る」

「最悪です」

 シリルは今度は少しだけちゃんと笑った。

 国王の前で何をやっているんだこの人は、とキャルは思ったが、口には出さなかった。

 その代わり、国王へ向き直る。

「一つ、お願いしてもよろしいでしょうか」

 財務局長がほんの少しだけ表情を変える。

 だが国王は平然としていた。

「申してみよ」

「算術を教える場が欲しいです」

 部屋が少しだけ静まる。

 これは自分でも、口にしてから少しだけ驚いた。けれど前々から思っていたことでもある。

 紙が読みにくい。単位が揃わない。比価が頭の中でずれる。端数処理が雑になる。そういうものは全部、人が数字を苦手なまま放置しているせいでもある。

「教える場?」

 造幣局長が問う。

「はい」

 キャルは頷いた。

「今のままだと、数字の分かる人間が少なすぎます」

 国王はじっと聞いている。

「私一人が読みにくい紙を読むより、最初から読める人間を増やした方が早いです」

 局長が少しだけ息を呑んだ。

 たぶんそれは、彼にも見えていた未来なのだろう。財務局だけでなく、造幣局も、兵站局も、結局は数字を読める人間が欲しい。

「算術学校、か」

 国王がぽつりと言う。

 その言葉の重さに、部屋の空気がまた変わった。

 キャルとしては、そこまで大きくするつもりで言ったわけではなかった。せいぜい、教える場、くらいの感覚だ。

 だが国王はたぶん、それをもっと遠くまで見ている。

「陛下」

 財務局長が慎重に口を開く。

「それは」

「よい」

 国王は短く言った。

「まずは小さく始めよ。財務局、造幣局、兵站局から人を出せ」

 その一言で、話が動く。

 動いてしまう。

 キャルは少しだけ遠い目になった。

 また増えた。

 仕事が。

 だが同時に、それはたぶん、今までの延長線でもあった。読みにくいものを読むだけでは追いつかない。なら、最初から読める人間を増やすしかない。

 そういう意味では、筋は通っている。

 筋が通っているのが、一番困るのだが。

 国王が最後にキャルを見た。

「其方は引き続き、必要な時に必要なだけ働け」

 その言い方は、不思議と重すぎなかった。

 役職を押しつけるのではなく、枠だけを作った、そういう声音だった。

「はい」

 キャルは小さく答えた。

「そのつもりです」

 部屋を辞したあと、廊下へ出たところで、ルネが長く息を吐いた。

「……終わりましたね」

「本当にそうでしょうか」

 キャルが言うと、ルネは少しだけ笑った。

「確かに、終わったというより始まった感じがします」

「最悪です」

「ええ」

「でも」

 キャルは少しだけ言葉を選んだ。

「役職がつかなかったのは、かなり助かりました」

「そうですね」

 ルネは頷く。

「公爵家の立場のまま、というのは大きいです」

 そこは本当に、その通りだった。

 公爵家の侍女見習い。

 その看板が、いまの自分にとっては盾でもある。半端で弱い立場だが、同時に「ここから来た」という場所でもある。

 王宮のど真ん中で浮き上がらないためには、むしろ必要な半端さなのかもしれない。

 曲がり角のところで、シリルが追いついてきた。

「逃げるのが早いな」

「逃げてはいません」

「そうかな」

「そうです」

 シリルは歩幅を合わせる。

「役職、断ったね」

「嫌でしたので」

「知ってる」

「なのに出してきたのは殿下たちでしょう」

「私は賛成だった」

 その一言に、キャルは少しだけ眉を寄せた。

「……そうですか」

「でも、断る理由も分かった」

 シリルの声は思ったより静かだった。

「だから止めなかった」

 それが本当かどうか、キャルには分からない。だが少なくとも、今は変に軽く聞こえないのは確かだった。

「助かりました」

 素直にそう言うと、シリルは少しだけ目を細めた。

「珍しい」

「感謝すべきところにはします」

「じゃあ、もう一つ」

「何ですか」

「算術学校、いい案だった」

 またそういうことを言う。

 褒めるなら褒めるで、どうしてこの人は少しだけ距離の近い言い方をするのだろう。

「必要だと思っただけです」

「そこがいい」

「そういうの、まだやめてないんですね」

 キャルが言うと、シリルはわずかに笑う。

「やめるつもりはないよ」

「知っています」

「怖い?」

 不意に問われて、キャルは少しだけ足を止めた。

 その問いの意味は分かる。前にも似たようなことを話した。

「怖いのは、殿下ではありません」

 一拍置く。

「貴族社会の残酷な現実です」

 同じ答えを、また返す。

 シリルは今度はそれにすぐ頷いた。

「そうだったね」

 軽くではない。ちゃんと覚えている人の頷き方だった。

「でも」

 彼は少しだけ顔を傾ける。

「それでも私は、君を必要だと思っている」

 その言葉に、キャルは少しだけ黙った。

 こういう時、どう返せば正しいのかよく分からない。嬉しいわけではない。素直にありがとうと言うほど軽くもない。けれど、ただ拒めば済むところまで、もう状況が単純ではない。

「……必要だからって、引っ張り回されるのは困ります」

 結局、そう返すのが精一杯だった。

 シリルはまた小さく笑う。

「そこは気をつけよう」

「本当ですか」

「努力はする」

「信用していません」

「だろうね」

 そのやり取りに、どこか少しだけ前より柔らかいものが混ざっている気がして、キャルは内心で少しだけ警戒を強めた。

 慣れるのは良くない。

 相手が誰であれ、王太子であることに変わりはないのだから。

 それでも、前より少しだけ話が届くようになったのは事実だった。

 それが良いことなのか悪いことなのかは、まだよく分からない。

 その日の夕方、公爵家へ戻ったキャルは、久しぶりに自分の小机へ向かった。

 机の上には屋敷の消耗記録と、厨房の在庫控えが置かれている。

 読みにくい。

 相変わらず読みにくい。

 それを見た瞬間、なぜか少しだけほっとした。

「……やっぱり、これくらいがちょうどいい」

 ぼそりと呟いて、紙を引き寄せる。

 王の天秤だの、国家の知性の象徴だの、財務宰相補佐だの、算術学校だの。

 そういう大きな言葉は全部ひとまず脇へ置いて、目の前の塩と茶葉と石鹸の数字を揃える。

 それだけで、ずいぶん気持ちが落ち着いた。

 結局、自分はこういう人間なのだろう。

 大きな理屈より、まず数字。

 曖昧な評価より、まず差額。

 持ち上げる言葉より、まず読める紙。

 そして誰かがまた言うのだろう。

 魔法みたいだ、と。

 でも、キャルにとっては違う。

 珠を弾く。差を拾う。並べ直す。留める。

 それだけだ。

 キャルは机の端に置いた算具へ目を向け、ほんの少しだけ口元を緩めた。

「魔法?」

 小さく独り言のように呟く。

「ただの暗算です」

 その言葉だけは、最後まで変わらなかった。
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