日替わりメイド・ミリア 〜追い出されたけれど両家から引っ張りだこ! 最後に選ぶのは“恋”ですか?“居場所”ですか?〜

鍛高譚

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第8話(完全改訂・背後からモップ無双版)

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第8話(完全改訂・背後からモップ無双版)

御屋敷のセキュリティ管理は、メイドの裏の仕事ですわ

夕食後の片付けを終え、ミリアはいつものように夜の巡回に出た。

屋敷は静まり返り、灯りのない廊下には月明かりだけが落ちる。
ミリアは足音ひとつ立てず、影のようにすべる。

(さて、最後の施錠確認を……)

しかし――
中庭の物陰から、聞き慣れない靴音がした。

ミリアはわずかに目を細め、
そのまま廊下の角に立ち止まった。

(……侵入者、ですわね)

驚くでもなく、焦るでもなく。
いつもの業務の続き、程度の感覚だった。


---

◆◆黒ずくめの賊たち

中庭に数名の男たちが侵入している。
刃物を装備し、油断なく辺りを見回す。

「へへ……金目のものを頂いてくか」

「音を立てるな。見張りは少ないらしい」

ミリアは暗がりの奥で、静かに腰のモップを握り直した。

(ご主人様の安眠を妨げるのは……少し面倒ですわね)

その瞬間、
ミリアの気配がすっと消えた。

もともと薄い気配は、完全に“無”になる。


---

◆◆◆背後からの一撃

賊が一歩進み出る。

その背後に、
いつ姿を現したのか誰にも分からない速度で――

ミリアが立っていた。

振り向かれもしないうちに、
ミリアはモップの柄を、ためらいなく男の後頭部に叩きつけた。

――ゴンッ。

鈍い音。
男は悲鳴すら上げず、そのまま崩れ落ちる。

(ひとり目……静かに眠ってくださいませ)

ミリアは倒れた賊の身体を影の中へ引きずり、
物音ひとつ立てず並べていく。

まるで掃除のついでに家具を動かすような軽さで。


---

◆◆◆次々と“背後から”

二人目の賊が何かに気づき振り返る。

「おい、一人いねぇ――」

その言葉の途中で、
背後にいたミリアがモップを横薙ぎに振り抜いた。

――カンッ!

「がっ……!」

賊は目を白黒させ、そのまま痙攣して倒れた。

(あら、少し強く叩きすぎましたかしら)

三人目が仲間の倒れた音に気づき、警戒し始めた瞬間――
すでにミリアは背後にいた。

――ドンッ!

首筋を一点だけ強打。
無言のまま意識を刈り取る。

四人目は剣を抜いたが、
振り返ったときにはミリアの姿はもういない。

(な、なんだ……!?)

背後。

――ゴッ!!

「…………っ!」

一瞬で無力化。


---

◆◆◆ごみ出し完了

すべての賊が静かに横たわったころ、
ミリアは呼吸ひとつ乱れていない。

「……粗大ごみのゴミ出し、完了ですわ。、明日、回収にきてくださるかしら?」

まるで掃除の仕上げのように、
賊たちを**正門脇に整然と並べて“ゴミ出し”**した。

姿を見られた者はいない。
気づいた者もいない。

ミリア自身が消したのだ。


---

◆翌朝

巡回兵が絶叫した。

「な、何だこれは!? 賊が……整列して倒れている!!」

賊を尋問しても――

「う、後ろから……何かに殴られ……っ」

「姿が、見えなかった……!」

「音も……気配も……」

まるで幽霊に襲われたかのような供述ばかり。


---

◆アーロン、ミリアに確認する

「ミリア、昨夜賊が侵入したのだが……君は何か気づいたか?」

ミリアは心底驚いたように目を見開く。

「まあ、そんなことが……恐ろしいですわ。
 わたくし、昨夜は粗大ごみを少し整理しただけでしたのに……
 気づきませんでしたわ」

アーロンは額を押さえる。

(粗大ごみ……?
 いや、まさかな……だが……)

しかしミリアの気配はいつも薄く、
今日もノック音を聞き逃すほどだ。

本当に、何も知らなかったのかもしれない――
アーロンはそう思うしかなかった。

ミリアは笑顔で頭を下げる。

「では、ご主人様。朝食の準備をいたしますね♪」

アーロンはぽつりと呟いた。

「……やっぱり、ミリアはただのメイドだよな……?」

その言葉を裏付ける証拠は――
この日も、ただの一つも存在しなかった。


---

必要ならこの続き、
第9話:アーロン、ミリアの“気配ゼロ”に本気で困惑する回
を書きます!
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