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第5話 蒼乃③【トラウマとデートと夜雨】
しおりを挟む『蒼乃ちゃんの理想のデートを教えてください!』
いくつかの候補地とともに、優吾くんから来たメッセージのド直球さに癒された水曜日。
太々しい万引き犯に暴言を吐かれる木曜日。
駐禁をきったら舌打ちされた金曜日。
道案内に見せかけてしつこくナンパされた土曜日……。
半日勤務の予定が、不審者情報の通報で招集がかかり……いつもだったら、このあたりで榊くんに連れられて飲んだくれている。(実際誘われた)
優吾くんとの約束は、候補地も当日の服装もなかなか決まらないのに、ずっと気分を明るくさせてくれた。
一方で
(理想、理想かぁ……)
ごめんよ、優吾くん。
ちらつく経験値がろくでもないんだ……。
モテる、モテないの指針はよくわからないけれど、私の容姿は、ある一定の異性を引き寄せやすい。
黒髪に白い肌、母親譲りの黒目がちの瞳のせいで、榊くんに言わせれば「お嬢学校出身のおっとりしたOLっぽい印象」らしい。
この後「実際のところは脳筋ゴリラとか詐欺すぎてウケる」までがセット。「外見と性格と職業がちぐはぐ」なんだそうだ。
実際、デートした相手から
『なんか、ごめん。浅月さんって俺が思っていた人とは違うみたい』
と、鼻で笑われたことがあった。
この後、相性が良くなかったんだな、と引き下がったら、何故か『君にとっての俺ってそんなものなの?』と食い下がられたのだけれど……それは今は関係ないな、うん。
……優吾くん。がっかりしないといいな。
せめて、本命の誰かができたときの、練習台くらいになれたら本望だよ。
『もし嫌じゃなければ、梟カフェとかどう? 猫も捨てがたいんだけれど……』
理想のデートかどうかは別として……本気で気になっていたところのURLを送信。
即座に「いいね! 鳥類って全然触れ合う機会ないよな~」と返信。
『植物園も気になっているところがあるの。公園の中に温室があるところで……』
『いいね、この時期なに咲いてんの? ハイビスカス系?』
『〇〇の美術館の企画展が一風変わっていて、面白そうなのがあるの。優吾くん興味ある?』
『俺、美術3以上の評価貰ったことないけれど、蒼乃ちゃんが好きなら多分楽しめると思う! どういうの好きなのか知りたいし』
「もう! 決める気ある?!」
スマホ相手に吹き出してしまった。
優吾くん、全部「いいね!」って言っちゃうんだもん!
そして
『全部行きたい。全部行こう』
あ、どうしよう。
なんか、「どうせ」って、傷つかないための予防線が緩んだ。
「1日じゃ、全部は行けないよ」って言ったら、何度でもデートしようって、誘ってくれるのかな。
社交辞令でも、言ってくれそう。
例え「次」が、口約束だとしてもーー優吾くんが、私の興味があるものに目線を合わせてくれる、その姿勢が、たまらなく愛おしい。
「あーぁ……弁えろ、私」
だめだ。
心の柔らかいところに男の人を踏み込ませるのは、すごく、痛いことだから。……例えそれが、優吾くんであったとしても。
ぐるぐると渦巻く感情を、紐解いてしまったら、ろくでもないばけものが現れてしまう気がして、私は何度も蓋をする。
幼馴染のお姉さんとして、この一回きりのデートを、せめて、思い切り楽しませてあげなきゃ。
★
当日。「月島が家から近いのに、もんじゃってまだ食べていないかも」と送ったら、「梟カフェ」からの「美術館」からの「もんじゃ焼き屋」という、統一感のない遊びに興じることとなった。
「梟って軽いんだな~」
「ね。身体大きく見えるのに、ほとんど羽毛って……あの『シュッ』って細くなるところ、面白かったね」
「蒼乃ちゃん、相変わらず動物好きなんだね」
「うん。上京してからは触れ合う機会も少ないから……」
「都会の犬って『触らせてください』って言い辛いよね」
「……最近触ったのはシェパードかなぁ」
「それ警察犬だよね?!」
オフモードの警察犬は懐っこくてめちゃくちゃ可愛いんだよ。あぁ、犬も恋しくなる……。
梟カフェの店内にはエキゾチックアニマルが複数いた。
「蒼乃ちゃん、梟カフェの誰か『一晩お泊りOK』って言われたら誰がいい?」
「ハリネズミさんかなぁ……」
「梟じゃないんかい! 俺はハリポタに出てきた白い子がいいな~」
道中、こんな会話ばっかり。
美術館の方もしっかり楽しんだけれど、私は鑑賞が好きなだけなので教養は一切なく……「ムンクって叫んでいるのはムンクじゃないんだって」みたいな、アホな会話しかしていない。
息が詰まる瞬間なんて一度もなくて……。
呼吸がしやすいデートって、はじめてだった。
そして夕食。もんじゃ初体験の私達は土手から出汁を決壊させる初歩的ミスを犯したのち、
「あんたら下手クソか!」
お店の大将に笑われ、結局ほとんどやってもらって、現在はヘラでこげをつくってはせっせと口に運んでいる。
想像していたよりお菓子っぽい味なんだな、もんじゃって。お好み焼きと全然違う。
ラムネで乾杯したところ
「俺に気にしないで酒飲んでいいのに」
と、優吾くんは言ってくれたけれど、ビー玉の入ったラムネ瓶の方が魅力的だった。
「蒼乃ちゃんって酒飲むの?」
「人並みには……いや、どうなんだろ。一般女性と比較したらすごい飲めちゃう方なのかな」
「あぁ……職場の飲み会とかやばそう」
「職場よりも、同期会がひどいかな」
「同期会?」
「うん。この業界って、学校時代の同期を教官の名前を含めて『〇〇教場』って言ったりするの。私の代は……まぁ問題児? が多くて、その分結束力は強かったと思うんだけれど……酒好き、飲み屋好きが集まるとね……様子がおかしくなるのよ」
うん。この話題はあまり優吾くんに言いたくないな。
大人の嫌な部分を見せてしまいそうだ。……というか、警官の信用を損ないそう。
「……俺も飲みてーなぁ、酒」
「聞かなかったことにしてあげる」
「今じゃないって! 蒼乃ちゃんと飲み会できるようになりたいなぁって! あと8か月かぁ……なんで俺って4月1日なんて、嘘みたいな日が誕生日なんだろ」
そう、4月1日産まれは究極の早生まれで……小学生くらいまでは同級生とおおよそ1年ある成長の差に躓く子は少なくないらしい。
私と優吾くんが関わるきっかけも、それに大きく関係している。
「まーじでいいことなんてなんにもないんだよね。早生まれって」
「そうなの?」
「そーそー。今でこそ関係ないけれどさ、やっぱ子どもの頃は何をやっても遅れをとっていたと思うよ。身長もちっこいし、足も後ろから数える方が早い。工作だってお遊戯だって要領を得ない。落ちこぼれているのが自分でもわかっちゃうから、同級生と一緒にいるの、苦手だったんだよなぁ」
追加で頼んだ焼きそばをつっつきながらーー当時、本当に嫌なことがあったんだろうな。優吾くんの顔が渋い。でも……。
「まぁ、そんなんだから蒼乃ちゃんに世話を焼いて貰えたんだろうけれど」
だから、巡り巡って全部オッケーか、なんて。
にっと口元を釣り上げた優吾くんは、向日葵みたいに笑うの。
あっけらかんとしたところ、やっぱりすごく犬っぽい。
本人に行ったら怒られちゃうかな?
「私、優吾くんのこと、おちこぼれているなんて思ったことないよ」
「えぇー、ホントに? 俺の母ちゃん、未だに蒼乃ちゃんに感謝しているよ。『蒼乃ちゃんに出会っていなかったら、アンタはまともに成長しなかったかもしれない』って」
「それは言い過ぎ!」
私が、優吾くんと出会ったのは図書館の読み聞かせボランティアがきっかけだった。
私は、当時10歳だったかな。
土曜日の午前中に、小学生ボランティアが近所の図書館で絵本の読み聞かせをするイベント。まだぷくぷくの赤ちゃんみたいな優吾くんはお母さんに連れられてやってきた。
人見知り真っ只中の優吾くんは図書館にもキッズスペースにも全然なれなくて……私はよろよろてちてち歩く、ぷくぷくほっぺの優吾くんが可愛くて可愛くて……もうめろめろだった。
ボランティアの参加者は、弟、妹のお世話に慣れている子がほとんどで、読み聞かせに参加する小さい子達を一様に対応していたけれど、優吾くんは私にしか懐かなかった。
だから
「絵本の読み聞かせってさ、一冊を全員で見なきゃいけないわけじゃないし、蒼乃は優吾くん担当でいいんじゃない?」
リーダーの子の一声で即決となり、以降、6年生になるまで、私は優吾くんの読み聞かせ担当となった。
後から優吾くんのお母さんから聞いた話だけれど
「うちのこ、ママ、パパより先に喋ったの『あーの』なの」
言葉の発達にプレッシャーを感じていたらしい優吾くんのお母さんは
「蒼乃ちゃんに出会ってからいきなり信じられないくらい喋るようになった」
と笑っていた。……単純に読み聞かせの効果が出てきただけだと思う。
それほど大きくない町だから、子どもの遊び場も限られていて、町で開放している室内遊技場とか、それこそ図書館とかで、顔を合わすたびに優吾くんは私を必死に追いかけて来た。
住んでいる家も近所だったことも分かって、書道教室に行くところに出くわした時
「ぼくもやる!」
と言い出した時はさすがにどうしようかと思った。
優吾くんは当時5歳。
たぶん、ひらがなを書くことはまだできなかったと思う。鉛筆だって、正しく持てたのかな。
あのとき、私、なんて言ったんだっけ……。
もんじゃ焼き屋さんの店内には、墨で書かれたメニューが至るところに張られている。それを見ていたら、懐かしくなった。
「優吾くん、私と一緒に『お習字やる』って言ったの、覚えている?」
「めっっっちゃ覚えてる! あれだろ? 俺が『蒼乃ちゃんとしょどうする!』ってアホみたいに泣いた日! 母ちゃんから『わがまま言うな!』って怒られたなぁ」
「うん。さすがにちょっと驚いちゃった」
「そりゃそうだよな……あの時、俺、書道がなんなのかもわかってなかったもん」
アホだよなぁ、って恥ずかしそうに頬をかく。
「なんかさー。とにかく必死だったんだよね。蒼乃ちゃんと絶対会える日って、読み聞かせの日だけだったじゃん。どこに行っても探していた記憶あるわ」
「結局、書道の先生が面白がって、優吾くんもいいよって言ってくれたんだっけ?」
「そー! じいちゃん先生めちゃくちゃテキトーな人だったもんなぁ。俺さ、『墨でラブレターが書けるように面倒見てやる』って言われたの。当時なんのことかわからなかったのに『お願いします!』って言ったらしいぜ? 高校生になってもイジられたわ」
「え、高校まで続けたの?」
「んー。続けたっつーか、バイト? じいちゃん先生も歳だったから、小学生相手の時間は俺がアシスタントに入ったんだよね」
焼きそばを食べながら、少しだけ表情が曇った。
「あとさ……うちの地元も、結構放置子っぽい子が増えてて……」
「放置子……」
口内に苦いものが広がった。
多くは、親の関心の外側に追いやられてしまった子のことを言う。ネグレクトの一種で、近年、近所の徘徊や他人の家に長時間居座ってしまうことが問題視されている。
居場所がない児童たちだけれど「命が危ぶまれる程の脅威に追いやられているわけではない」と行政も後手に周りがちで、文字通り社会からも、『放置』されてしまうのだ。
「じいちゃん先生と相談してさ、行き場がないんだろうなーって感じの子を決まった曜日だけ面倒見てた感じ」
「……凄いね。ちゃんと先生してたんだ」
「ぜんぜん凄くないよ。……結構笑えない環境の奴もいてさ。気合い入った感じの悪ガキも多いわけ。ぜんっぜん言うこと聞かねぇから、ガキ相手にケンカばっかしてたよ」
優吾くんには悪いけれど、その光景は割と目に浮かぶ。
そして、優吾くんが思う以上に、そういう場所も存在も、本当の意味でセーフティーになることもあると……私は身を持って知っている。
「まぁ、俺の教えであいつらの字が上達したとは思えないけれどさ、学校だけは毎日ちゃんと行くようになったし、近所で悪さすることも減ったから、頑張ってよかったなーって……。なんっっっかいも辞めたかったけれど」
「あは! でも辞めなかったんでしょ? すごいじゃん」
「えー? 蒼乃ちゃんもやってたじゃん。子ども相手に教えるの」
「私の場合は……」
瞬時に、言葉が詰まった。
違う。
優吾くんが、おじいちゃん先生と決めたような背景はなくて。
むしろ、私の方が……。
「蒼乃ちゃん?」
言いかけて、止まった私を、優吾くんが不思議そうに見つめる。
脳裏に、緑にあふれた青い屋根の家がかすめる。
四季折々の花に囲まれた庭と、そこに佇むあの男。
いつ、どのタイミングで、現れるかもしれない男達から、逃げるために、私は……残像を振り払うように、ラムネを飲み下す。
ーーいなくなれ、炭酸の泡みたいに。
「……あのときは、アシスタントの代わりに授業料免除って感じだったから、もっと気楽だったよ」
「そっか……でも、俺の字が上手いのも蒼乃ちゃんのおかげだね」
「え?」
「俺ができることの大半は、蒼乃ちゃんがきっかけだもん。『教師っていいかもな~』って思ったのも、俺にとっての蒼乃ちゃんみたいな人が学校にいたら、勉強が苦手でも、学校に行くのは嫌じゃなくなるかなーって。なんでもいいから、好きなことを一緒に探すとかさ!」
俺に、本当に向いているかどうかはわかんないけどね、と。
照れたように続ける優吾くんは……嘗て私が憧れた方向に、同じように顔を向けていることが、眩しくて仕方がない。
私はそうはなれなかったから。
仮に、その道を選んだところで、私はあなたのようにはなれない。
対面する子どもの目線に合わせるだけではなく、理解を深めるために勉強し、背景を考えて行動できるあなたほどの情熱は、私にはなかったと思う。
「……優吾くんは、先生に向いていると思うな。教員を志望するだけなら学力でクリアできるけれど、自分から学ぶことを探せるのって、才能だと思うよ」
「うわー……いま、俺の人生、報われた気がする……生きててよかった……!」
「まだ10代のくせに何言ってるの。これからでしょ、優吾くんは」
追加で頼んだ焼きそばを食べ終わった頃、お皿を下げてくれた大将が「お兄さんは消防士さんか、警察官かい」と優吾くんに声をかけた。
「え、いや、学生っす」
「あー、そうなの。ガタイが良いからさ。あれか、なんかスポーツ選手か」
「普通に教員志望の学生っすよ」
「あー、そうなの。姉弟?」
大将はなんの気無しに、という感じだったけれど、優吾くんの表情が凍った。
私は……まぁそうだよねって、肩をすくめる。
幼馴染みです、と言おうとした私を制して、何やら耳打ちしている。
大将の表情が「そうか!」と、ぱっと明るくなった。
「そりゃ悪いこと言ったな! ほら、詫びだ。一緒に遊べ」
ぽいっと寄こされたのは
「ね……るやつだ、これ」
知育菓子だった。
粉と水を混ぜて、練って遊ぶあれ。何を食べているのか、最後の方よくわからなくなるやつ。
「ありがとうございます……うわ、懐かしい」
「駄菓子で酒飲みてぇってお客がけっこういるんだよ。兄ちゃんも成人したらうちで呑めや」
おぉ……下町っぽい。
大将のねじり鉢巻き姿も含め、謎に感動してしまう。
夜間で真っ暗とはいえ、雲行きが怪しくなったのは、お会計を済ませてお店を出た後だ。
最初は、ぽつぽつと……のちに、大粒の雨が降ってきて、「傘でも買おうか」なんてコンビニを探していた時、ドバァーっと、いきなりバケツをひっくり返したような雨にかわった。
「蒼乃ちゃん! 危ないから! 手ぇつなご!」
優吾くんが私の手を掴む。
自分の足元が見えなくなるほどのスコールは肌にぶつかると痛い。
駆け込んだコンビニには、同じような考えの人が多く、傘が次々に減っていく。
「一本だけでいい? ちゃんと家まで送るから」
優吾くんが少し迷ったように言う。
私たちが一本ずつ買ってしまったら、今駆け込んできた女の子とか、数が間に合わなくなっちゃうもんね。
……優しいな。
ちゃんと周囲をよく見ている。
私は優吾くんのこういうところを、本当に尊敬している。
「もちろん……あ、待って。なにか買ってビニール袋貰おう。スマホ、水没させないように」
「おっけ! タオル売ってるかな~」
お会計を済ませて、さぁ、頑張るか、と気合を入れた時……ふと、嫌な予感がした。交通機関の運行情報にアクセス。
あ、やっぱり……。
「優吾くん……全線電車、止まってる!」
「え?!」
「雨、強風の影響と……その直前に人身事故があったみたい」
「まじで?! うわ、バスも遅延だらけだ……」
タクシーは手段としてありえても、混雑は避けられないだろう。
「優吾くん、うちに来なよ。歩くと、さすがに距離あるけれど、こんな状態で乗り物乗るの、きつくない?」
「え……えぇー……ありがたい、けどぉ……!」
俺、この間格好つけたばっかりだよ? って、すごく微妙そうな顔をしている。
「緊急事態だよ」
「そ、うだよなぁ……でも……」
「来たくない? 私の家は嫌?」
「正直めちゃくちゃ行きたいです」
「私は素直な人が好きです」
「行きまーーーす! お邪魔させてください!」
はい、成立。
2台分のスマホをビニール袋に入れて、しっかり結び、バックへ。
「傘、意味ないじゃん!」
暴風雨に晒されながら、肩を抱かれた。
初デートで、ずぶぬれで……せっかく新調した服もメイクも台無しだけれど
「雨にずぶ濡れとか! 子どものとき以来じゃない?」
一周回って、なんか、楽しくなってくるから不思議。
「優吾くん!」
雨の中じゃ、叫ぶようにしか会話できない。
「なーにー?!」
「下着まで濡れてる?!」
「え?!」
「さっきコンビニで買えばよかった!?」
「あ! まじか! そうじゃん!」
ばっかだなー、て。
笑っていた私達は……お互いに上昇する緊張の心拍数を、雨で聞こえないことにしていたんだと思う。
私は、本当に、自分のこういうところが、すごく嫌になるんだけれど……。
私の家に向かう道中の優吾くんが、何度か、覚悟を決めるように息を飲んで、熱っぽい視線を伏せて、頬が赤くなったところを見てしまった。
視界をベールのように妨げる大雨は、火照る耳を隠せない。
ーーそれは、私にも、言えることだった。
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