歳下で純情でちょっと×××な優吾くん〜わんこ系幼馴染から8年分溺愛されます⁉︎〜

麻梨

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第7話 蒼乃④【期待と記憶と溺れる夜】

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 温度を肌で感じるような、むき出しの、躍動する筋肉。

 見ないように眼を反らしても、優吾くんの滑らかな素肌が何度も視界に入り、頬が火照る。

 そんなことを繰り返す私は、どうしようもなくはしたない。

 そして、そんな私に気が付かないふりをしてくれていた優吾くんの視線が……どろりと重たくなる瞬間を見てしまった。


 手を、伸ばされる。
 大きくて、知らない男の人みたいな手。
 指先に触れて、関節をなぞり、絡まる。


 たったそれだけの接触で、引いていたはずの一線が、波紋のように揺らめいた。


「あの、さ……蒼乃ちゃん……キスしていい?」


 熱っぽい視線を正面から向けられて、言葉を失う。

「あ……」


 咄嗟に、答えることができなかった。

 じっとりと湿度を上げるような、空気そのものが重たく……男女の匂いがたち込める。


「気、の迷い、じゃないかな」


 喉から振り絞るように出た言葉は、明確に、優吾くんを傷つける。

 わかっていても、止められない。


「……は?」

「私のこと、あ……憧れていてくれたのは知ってるよ? でも、こういうことをする相手は、わ、私じゃだめなんじゃ……」


 彼の眼を、見ることができない。

 私と優吾くんを取り巻く空気が、急速に冷え込む。



「間違えてない」


「ちょっと、冷静に……」


「ただの据え膳で襲ってやろうなんて思ってねぇよ」


 乱暴な口調を、初めて向けられた。

 優吾くん、怒ってる。
 どうしよう。
 怒らせた。

 わかっている。
 なにもかも私が悪い。

 年頃の男の子を夜に家にあげて、こんな距離で、こんな状況をつくって……。

 そもそも、思わせぶりなデートに乗ったのだって悪い。

 約束を守るだけの名目なら、普通に、もっと、お互いを意識しないようにすることだって……!


「蒼乃ちゃんは、俺が怖いの?」


 この場から逃げることしか考えていない私に、優吾くんが投げかけた言葉は、深く、突き刺さる。


「大人の男になった俺じゃ、だめ?」


 静寂を破る優吾くんの鋭い眼は、どこか遠くを、私を通り越した、その先を見つめているみたいだった。

 ふっと、緩むように笑う。
 切なさを、噛み締めたような顔。


「昔のままの、俺がいい?」


 優吾くんが、心の機微に敏感なのはわかっていた。だからこそ、その一言は、私の中で深く刺ささり、どろりと肉まで沁み込むんだ。


 違う、違うよ。
 私は、あなたを、可愛がるだけの、都合のいい男の子になんかしたくない。


 そう、続けたいのに。
 言葉が形にならない。
 制御しきれない願望が、べたべたと私の脳裏を這い回る。


 だって、


 昔から無条件に私を慕ってくれた男の子ならば、

言い寄っては離れていく不愉快で不躾な男たちのように……

私の価値を損なわせることに躍起だった父のように、

露骨に棘のある言葉で私を傷つけたりしないんじゃないかって……

再会した日からずっと思ってしまったから。


「……俺は、どんな形であっても蒼乃ちゃんのいちばん近くにいたい。だから、どんな風にでも求めて欲しい」


 私の眼を覗き込み、私の手のひらに顔を寄せる。

 すり、と。滑らかな肌。
 少し硬い髪。
 猫を真似たようなその仕草は、まるで愛玩動物のようでーーぞくっと。

 背徳と欲望が湧き上がる。


 雄々しくも、大人しく「待て」をする。そんな彼に、貪られたら、どれほど気持ち良いだろう。


 ふっと、照明が落ちるように、どこまでも昏く、深い夜のような双眸が私を射抜く。


「嫌がることはしないから。逃げないで。お願い。俺から、逃げたりしないで」」


 ……知らない。

 優吾くんの、一縷も見逃さないような獣のように鋭い眼も。

 組み敷こうと思えば簡単な状況で、歯を食いしばり理性を手繰り寄せる扇状的な表情も。

 知らない男の人になった優吾くんが、そこにいる。


「言いたくないなら、深くは聞かない……でもさ、蒼乃ちゃん。ひとつだけ聞かせて。蒼乃ちゃんが踏み止まるのは、相手が俺だから? それとも前に、……誰か、他の男に嫌なことをされたの?」


 なんで。

 なんで、なんで、なんで!


 隠していたはずのものを、いちばん知られたくないあなたが、剥がしてしまうの……?


 喉が渇いた。ひりひりと、痛い程。

 言わなきゃ。言いたくない。

 知って欲しい。知られたくない。

 触れて欲しい。触れないで。


 私を、拒絶しないで。


 言葉の成れの果てが、いつまでも形成できない。そのくせ、涙だけは溢れそうになる。


「……蒼乃ちゃんは、本当は、なにが怖いの?」


 優吾くんの手は、私の頬に伸びて、耳を伝い、うなじへゆき、髪に埋まる。

 優吾くんの匂いがする。お日様みたいに、暖かい。
 あんなに雨に打たれたのに、優しくて……その手で触れられた場所、全部が、気持ち良くてたまらない。


 誰かの温度が怖くてたまらない私が、あなたのことだけは怖くない。

 我慢しなくてはいけないのに、弁えなくてはならないのに。

 喉から手が出るほど、あなたに傍に、いてほしい。
 

「お、男の人……大人の、男の人は、怖い……。な、なじられるのも、思ったのと違うって、期待外れって言われるのも、怖い……」


 喉の奥が、ぐぅって、嫌な音を立てた。

 夏、そう、あの日もうんざりするほど暑い日で。

 耳の奥で日暮の声が聞こえる。

 自身の二の腕に這う、あの温度が蛇のようにとぐろを巻いて……ぎゅぅっと、優吾くんにしがみつく。

 肺一杯に、優吾くんの匂いを感じるまで、ぞわぞわと湧き上がる、あの男の……。


「こ、高校生のとき、父の、会社の人がうちに来て……庭でバーベキューをしていたの……そのうちのひとりがね、距離が近いのが、ずっと、ずっと嫌だった……それとなく逃げても、ヘラヘラ笑いながら迫ってきて……」

 苦しい。
 息が、続かなくなりそう。

 苦しい、苦しい、ダメだ、吐き出せ。全部、全部!


「う、腕……腕をなぞられたの。日焼けしているの、勿体無いって……に、逃げたの! 逃げたのに、いきなり、覆いかぶさって、それで……! ひ、必死に逃げて、父に抗議して……」

 舌が重たい。
 胃がひっくり返りそう。

 アルコールの臭い、焼けた肉の臭い、饐えた汗の……ちがう、ここにいるのは、優吾くんだ。お日様と、私と同じシャンプー、柔軟剤……優吾くんの匂い……。

 溢れる。
 私の中の、膿と泥が。

「『ちょっとふざけただけだろう』『それくらいのことで騒ぎ立てるな』『シラけさせるなよ』『腕を掴まれたくらいで』矢継ぎ早に、父に言われたの。…………あの日から、私、男の人の、体温が苦手で……。け、警察学校に入校してから、だいぶ落ち着いてきたから、治ったと思っていて……でも、その後、私、私に告白してくれた人と、手を、繋げなくて……!」


 醜いものがぼろぼろとこぼれていくような、ひどい臭いがした。

 虚勢の臭いだ。

 あなたの前では、頼りになるお姉さんな、蒼乃ちゃんでいたかったのに。


「『それでもいい』って言ってくれたのに、いつのまにか『思ったのと違う』って……。がっかりされて、不機嫌になって、機嫌を取り戻すまで、謝り続けるのも、顔色を伺い続けるのも、もう嫌……」


 溢れた本音は、盆には帰れない。
 こんなこと、言うはずじゃなかったのに。


「い、痛いのは耐えられるの。性行為が……いつまでも受け入れられないのは、私の問題だから。でも、でもね、それを、『きみは不感症だ』って、『誰のことも受け入れられない身体なんだな』って、拒絶されたのが……しんどくて……」


 私に好意を寄せてくれた相手を、自分も好きだと感じた時。
 多幸感にまどろみ、世界が明るくなるというのに。

 むき出しの皮膚が近くなると、あんなにも離れがたかった存在が、たちまちに一遍してしまう。


 呼吸が浅くなり、緊張感が指先まで支配して、皮膚はゴムみたいに無機質で、触れられた場所がぞわぞわした。


 最初は「はじめてなんでしょ?」で、済まされた。

 二回目は「男に慣れていないんだね。可愛いね」。

 三回目は「緊張しているんだね」。

 四回、五回……「ねぇ、まだ?」


 やがて、吐き気がする。


 恋人を受け入れられない私に?

 潤わない私に、乾いた指を突き立てるあの人に?

 あの人の後ろに……私の腕を掴み、覆いかぶさる、悍ましい男を重ねてしまったから?

 あの人の、不機嫌で私を支配しようとする顔が父に似ていたから?


 わかっているーー全部、だ。


 私は、後に、こっぴどくフラれる。
 別れ際


『君は結局、俺のことなんて好きじゃなかったんだよ』


と、吐き捨てられる。


 そんなことない、と。
 私は追い縋ることができなかった。
 きっと、彼はそんな私を、許せなかったんだ。


 可愛げがない。

 不感症。

 誰のことも受け入れられない身体。

 君みたいな人間は、恋人なんてつくっちゃいけない。


 打ち込まれた言葉の銃弾は、私の体内でどろりと溶けて、指先の隅々まで犯す。

 私があの人を好きになったのは、「お前の容姿に価値なんてない」と、呪いをかけ続ける父と真逆のことを言ってくれたからなのに。

 もう二度と、私は私のまま、誰かと添い遂げる夜は来ないんだって。

 泣いて、泣いて、自分の涙で溺れるくらい、泣いて……夜を一つ、また一つ迎えのに。


 私の意識は、あの日に取り残されたまま、じっと蹲ったままなんだ。


 ★


 ーーどれくらい時間が経ったんだろう。


 そっと私を引き寄せて、抱きしめてくれる優吾くんに甘えて、彼の肩口に額を置いてしまった。

 触れた箇所も、そうでない場所も。
 蕩けるように甘く、ふわふわと気持ち良い。

 そろそろ、離れなきゃ。

 ごめん、か。
 ありがとう、か。

 惑う私が身を引こうとしたときだ。

「あ……」

 ぎゅう、と。
 きつくきつく、抱きしめられた。

 慰めるために寄り添うそれではなくて、胸が、触れ合って、形をかえてしまうほど、強く。


「優吾、くん……?」


「痛いのは耐えられたって、なに」


「え?」


「耐えなきゃできないようなことは、やっちゃだめだろ。そんなん、ただの暴力じゃねぇか」


 顔は見えないけれど、震えるような声音でわかる。

 優吾くんは、怒っている。

「あー……クッソ……ごめん、泣かせるつもりはなかった。けどさ……あー、なんだろ、言葉にならんわ」

 困惑する私をよそに、ぎゅうぎゅうと抱きしめて、そして

「蒼乃ちゃん……俺のことは、怖い?」

 絞り出すような声音に、心臓がきゅっとした。

 私が、あなたを、拒絶する日なんて一生来ないのに。

「……怖くない」

「本当に? 男だし、そこら辺の野郎より、体格もいいよ?」


「怖くない。優吾くんのことだけは、いちども、怖かったことなんてない」


 再会したあの時ですら、ずっと。
 あなたのことだけは、私の全身が肯定している。


 優吾くんは「そっか」と頷いた。

「よかった」とも。

そして、すぅううう、と思い切り深呼吸をして……。

 がばっと、身体を放し、正面から向き直るんだ。




「あのね。俺、童貞なの」




「……うん?」

 待って。
 それは、告白……?
 驚き過ぎて涙が引っ込んだ。


「テクニックとか、磨きようもないというか、素人です。でもね、蒼乃ちゃんのことは元カ……歴代クソ野郎どもの誰よりも絶対好きです」

「歴代というほどいないよ……」

「俺、男として、魅力ない?」

「それはない! すごく優しいし、格好いいし、でも……」

「年齢差とか、幼馴染だから刷り込み効果なんじゃとか。そういうの聞きたくねぇよ? この期に及んで俺の気持ちを疑わないで」


「あ……ごめ……ん」


「……とはいえ、信用はないと思う。だから、蒼乃ちゃんがさ、欲しいって、本気で思って、身体がそうなるまで、絶対に本番は我慢するから……蒼乃ちゃんに触れさせて欲しい。蒼乃ちゃんが『誰のことも好きになれない身体』じゃないって、俺に証明させて」


 こういうとき、わかりやすく弱くなれたらいいのに。可愛く甘えて、彼を喜ばせられたらいいのに。

 どういう顔をしたらいいんだろう。
 どうしたら、優吾くんは……。

 震える唇に、彼のそれが、重なった。


「……俺に、好かれようとか、考えないで」


 一瞬、触れるだけの、柔らかいキス。


「どんな蒼乃ちゃんのことも好き。俺がいちばん、絶対に」


 空気の一切も許さない、重たいキス。

 角度を変えて、やわらかく、沈むように、深く……。

 交わるということが、どういうことなのか、触れ合う微熱に身体が教え込まれる。

「ん……ふ、……んぅ……」


 食まれた唇が熱い。
 ふにふにと弄ばれるようにすると、下腹部がじんわりと火照る。

 すり、と皮膚がふれあうと、恥ずかしいのに、確かな気持ち良さを求めてしまって、じんじんとした疼きに眼が潤んだ。


「……可愛い……口、あけて?」


 キスの最中も、じっと見つめられていたんだって、このときわかった。

 やめて、見ないでって、言いたいのに、熱っぽい視線に逆らえない。

 私を見る目が幸せそうだなんて、ずるい。

 拒むことなんて、できなくなる。


「ん……」


 恐る恐る口を開ければ、ぬるりと口内に入ってくる。

 初めて触れた優吾くんの舌は厚く、すごく太く感じた。

「あけて?」なんて、可愛くおねだりしたくせに、口内を蹂躙するように這いまわり、歯列をなぞって……上顎をすり、と擦る。


「ふ、ん、んんっ……!」


 びり、って。
 くすぐったいような、気持ちいいような、ちょっとぞわってする、甘い痺れが背筋に走る。

 なんで? 触れられているのは上顎なのに、背筋と、お腹の下が、じんじんするの……?


「あ、む……んぁ……あぁっ」


 口の端から溢れる唾液がぬぐえない。

 それどころか、優吾くんが全部からめ取ってしまう。

 舌先でこちゅこちゅとほじるように舐められるのも、舌の腹ですりすりと擦られるのも、腰が砕けそうになって……!

 ぢゅう、と。

 キツく舌を吸われた瞬間に、身体の奥がひどく、きゅんって……収縮した。

 暴れる心臓の鼓動は、苦しいのに気持ちいい。
 
 優吾くんの汗の匂いにくらくらして、皮膚の温度に興奮している。潜められた眉間の皺が……求められていることがわかる表情に心臓がきゅんと甘く痛むの。

「蒼乃ちゃん……可愛い……キス、下手なの、すげぇ興奮する……」

 耳元で囁かれた瞬間、もうだめだって思った。

 私、優吾くんに食べられたくて、たまらないんだ……。

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