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しおりを挟む「ディアナ公女。お待ちしておりました」
「お待たせしてしまって申し訳ございません」
レスターの部屋を後にした私はその足で王宮のさらに奥へと足を進めた
レスターの扉よりもさらに高さのある扉を前に一つ息を吐く
扉の前に立つ女性は確か王太后の侍女長だ
先程でとは打って変わって緊張感のある空気を感じ、自然と背筋を伸ばしてしまう
「こちらでお待ち下さい」
ゆっくりと開いた扉の中に入ると部屋の中央に2人分の椅子と色とりどりのスイーツと紅茶が置かれたテーブルが鎮座していた
一つの椅子に腰をかけ、王太后を呼びに侍女長が部屋を退室する
『さっきのことを話すのよね?』
(「勿論。王太后は味方につけておかなきゃ」)
ふわふわと私の周りをいったりきたりするディアナ
久しぶりに会う王太后にそわそわしているようだ
ーー
「待たせてしまったわね」
「ベルトラ家長女が、ディアナが王太后陛下にご挨拶申し上げます」
30分経ってからやっときたのは先ほどのレスターと同じ金髪とアメジストの瞳を持つ王太后陛下だ
最上級のカーテシーを披露して頭を下げる
「久しぶりねディアナ。ちょっと見ないうちに立派なレディになったようね」
頭を上げてちょうだい。と優しい声色で語りかけてくる王太后の言葉にゆっくりと頭を上げてニコリと笑う
「公爵夫人が亡くなってから全く姿を見れなかったから心配していたのよ。公爵に聞いてもはぐらかされるし、王妃教育に来ているのは妹君だったから困惑していたのよ?」
「申し訳ございません。話せば長くなるのですが…」
セバスと同じ年頃の王太后に今までの話をオブラートに包んで話した
ーー
「私が不甲斐ないばかりにこのような結果になってしまって申し訳ございません」
「……頭を上げて。はぁ…貴女の話を聞いてやっと理解できたわ。公爵夫人が病に伏せる前に私に「ディアナをお願いします」と伝えてきたのよ」
『「お母様が?」』
王太后の言葉を聞いてディアナと2人して首を傾げる
「必死な形相だったから何事だと思ったけれど、そう、このことだったのね…」
「??陛下、お話がよくわからないのですが…」
ふぅ、とため息をつきながら頬に手を添える王太后は静かに昔の話を始めた
ーー
「そのような、ことがあったのですね…」
王太后の話を聞いて私とディアナは驚愕した
話の内容を要約すると、
ディアナのお母さんは、ディアナのお父さんが娘たちに興味がないこと、そして妹さんの加虐的な本性に気付いていた
自分の命がそう長くないことを感じたディアナのお母さんは、自分が亡き後、ディアナの将来を心配した
「「内気なこの子がどうか心穏やかに過ごせるよう、どうか、どうかディアナをよろしくお願いします。」そう彼女に言われていたの」
『お母様…!!』
王太后の言葉を聞いたディアナは私の横で静かに涙を流していた
その頭を撫でたい衝動に駆られたが今は王太后の御前だ
「だからね、貴女のお願いはなんでも聞いてあげるわ」
ね?とふわりと私の手を握りしめてくれた王太后の顔をじっと見つめる
「…レスター殿下との婚約破棄を。そして私を次期公爵として推してください」
私の言葉に場の空気がピシッと固まった
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