泣いて許しを乞いなさいよ〜復讐代行〜

Ruhuna

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「ヴィオラから聞いているぞ、お前がまともに部屋からも出ず、やっと出てきたかと思ったら癇癪を起こしてヴィオラに暴力を振るっていると!」


「まあ。」


「白ばくれるな!ヴィオラは素晴らしい女性だ。姉の尻拭いをさせられているにも関わらずめげずにお前に少しでも王妃教育を教えたい、と学んでいたのだぞ!」


「へえ。」


「~~~!!!なんだその返事は!馬鹿にしているのか?!!」



先程までの青い顔とは真逆で真っ赤な顔をして唾を吐きながらレスターは必死に私に対する暴言を吐いていく
せっかくのに、その馬鹿さ加減に自然と口角が上がってしまう
幸い、扇子のお陰で口元は見えていない


「図星だろう!お前は国母たる未来の王妃には相応しくない!」


ふーん。へー。と適当に相槌を打つ私の態度を肯定と誤解釈したのか鼻息荒くそう宣言するレスター


「お前とは婚約破棄して、俺はヴィオラと婚約するぞ!!」


「左様ですか。では、婚約破棄に向けて早速働きかけましょう。」


失礼します。と言いソファから立ち上がる私を、キョトンとした顔で見つめてくるレスター


差し詰め私が泣いて縋るとでも思っていたのか、その目はキョロキョロとしだした


「良い、のか?俺と婚約破棄したら王妃になれないのだぞ…?」


「(よくある常套句だこと。)はぁ、お飾りの王妃にはなるぐらいなら公爵として働く方がよっぽどマシですから」


「え……」


スタスタとレスターの声も無視して歩き出す
目指すのはレスターの後ろにある内扉


「侍従殿。外にいる我が家の騎士を連れて来てくださるかしら?」

「騎士、をですか?」

「ええ。証人は多い方が良いですから」


「なにをっ」


バンッッッと、勢いよく内扉を開けた私の行動に唖然とする周囲の人々
外扉からはぞろぞろと公爵家の騎士たちが3名
いずれも名だたる名家の次男や三男たちである


「まぁまぁまぁまぁ!!これはすごいわね!」


開かれた内扉の向こうにはレスターの主寝室が広がっている
そしてキングサイズのベッドの上に散りばめられたドレスと、ラグジュアリーなビスチェたち


「なんだこれはぁぁぁぁぁ!!」


私の後ろから勢いよく部屋に入ったレスターは部屋の有様に頭を抱えていた


「ほら、みんな確認して。…しっかりとベルトラ公爵家の紋章が入ってるわね」


一番手前にあったドレスとビスチェを手に取って騎士たちにそれを確認させる



「これはたしかにベルトラ公爵家のものですね。」
「メイドインアリーと書いてあるので公爵家御用達のドレスショップですね。」
「ではそこに確認すればディアナお嬢様かヴィオラお嬢様の物かはっきりするな」


「ま、待て待て!これは違うんだ!!」


3人の騎士たちがそう話すのを聞いたレスターは慌てて騎士たちに縋りつきながら必死に言い訳をしていた


(「ありがとうディアナ」)

『朝飯前よ!でも、まさかこんなに私物を置いてたなんてちょっとびっくり…』


私の後ろにそっとやってきたディアナにお礼を伝える
実はこのドレスたちは彼女に頼んでやってもらったことだ
ディアナはポルターガイストよろしく、念力みたいなのが使えるらしい


パンパン


「さて、が見つかりましたので、私はこれにて失礼しますわ。」


いきましょう。みなさん、と伝え部屋を後にした


レスターは膝をついて呆然としていた
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