就活婚活に大敗した私が溺愛される話

Ruhuna

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「アレックスお兄様は、私のことが、好きじゃないの…?」

「そんな言葉一言も言った記憶がない」

「だってプレゼント…」

「従姉妹にプレゼントをあげるぐらい普通だろ?」

「私の好みのものばかり…」

が喜ぶものをリサーチしてたからな」

淡々と答えるアレクのその態度が一貫して変わらないことに気づいたエリーゼさんは力が抜けたのかその場にペタリと座り込んでしまった
私はそんなエリーゼさんにかける言葉が見つからなくてソワソワとしてしまう

「私の勘違い…?」

「そうだ」

「…エリーゼさん、床は冷えますからソファに、「うるさい!触らないで!」…あっ」

「フィー!」

床に座り込んだ彼女をソファに座らせようと手を差し伸べた手は彼女自身によって振り払われてしまった
決して強くはない力だったが、彼女の気持ちを考えるとその力は強く感じてしまった
振り払われた私の手を心配してかアレクが私の横にそっと立つ
私の腰を右腕で寄せた彼の広い胸元にそっと頭を預けた

「~~ッ!!なによ!!みせつけてんじゃないわよ!もう知らない!叔母様に言い付けてやる!!」


激昂した彼女は勢いよく立ち上がると扉へと急足で駆けていった
その後を彼女たち付きのメイドと護衛が急いで追いかけた


「エリーゼさん…!!」

「放っておこう」

伸ばしかけた私の手をアレクがそっと包み込む
彼女の気持ちを考えると同じ女心にキュッとくるものがある

彼女の勘違いではあったが、きっと彼女は純粋にアレクのことが好きだったのかもしれない

でも、アレクは私のものよ。絶対にあげないんだから

「お義母様から何か言われるかな?」

「何も言ってこないと思うが、一応連絡はしておこうか」


チュッと私の額に唇を落とすアレクの首に両腕を回す
ぎゅっと抱きしめられたその安心感にホッとした







ーー





「お義母様からお手紙?」


エリーゼさんが帰った日から3日後
帝国にいるアレクのお母様から早速返信が届いた
昔は1ヶ月近くかかってた手紙の郵送も今じゃ1週間もかからないほどの早さだ


上質な紙と、テンパートン家の紋章で綴じられた蝋の封を開封する


「えっと『この度は姪であるエリーゼ・マルクリーが迷惑をかけたようで私から謝罪致します。彼女にはよくよく、私から話しておきます。貴女が良き妻でアレックスを支えてくれている事は存じています。どうかこれからもよろしくお願いいたします』……アレクったらお義母様になんて言ったのかしら」


丁寧な、でもどこか他人行儀なその手紙に苦笑する
お義母様とは実は一回も会ったことがない
結婚式もデナムでそそくさと行ってしまった為にアレクの親戚側(帝国在住)の方たちは間に合わなかったからだ


手紙をアイラに手渡して目の前に置かれた紅茶を一口嚥下する
最近寒さが厳しくなってきた
パチパチと暖炉から上がる火をぼんやりと眺める

「眠い…」

色々なことがあったから疲れたのか最近すごく眠たい
もちろんアレクに朝方まで付き合わされてるのもあるかもしれないが、それでもこんなに眠たいのは何故だろうか


「フィー、ここにいたのか」

「アレク…おかえりなさい」

ウトウトとしている私の元に仕事帰りのアレクがやってきた
時計を見ると時刻は午後3時
いつもよりかなり早めの帰宅に私は首を傾げた

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