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しおりを挟む(「ラウラはまだかしら」)
キャットファイトよろしく、10代の若い2人の取っ組み合いは20代の私からしたらとても力強く、そして無様に見えた
仲間割れした2人を止める理由もなく、私はラウラが呼びに行った応援がいつくるかと待ち侘びていた
「キャァァァァァア!!!」
「なに!!?」
ギャーギャーと喚き散らしていた2人だったが私が少し視線をずらしたその瞬間にデルフィーナ様の悲鳴が部屋中に響き渡った
驚いた私は視線を急いで2人に戻した
「デルフィーナ様!!」
「ぐっ……」
「はぁはぁ、あなたが、貴方がいけないのよ!!」
「アイシラ様!!」
デルフィーナ様の腹部から鮮血が溢れ出していた
急いでデルフィーナ様の元に駆け寄り床に倒れ込んだ彼女の腹部を圧迫した
デルフィーナ様の血で真っ赤に染まった手元を見開いた目で見つめているアイシラ様は短剣を手にしていた
ふらふらとしているアイシラ様の目は狂気に染まっていた
「ふふふ、コレいいでしょう?デルフィーナさまぁ、どうですか、自分が準備した探検に刺されるのは?」
狂気じみた表情を浮かべるアイシラ様にゾッとしながらうずくまり痛みに堪えているデルフィーナ様へと視線を向けた
どくどくと溢れ出す血液は床に張られた絨毯に吸い込まれていく
(「まずいわ…!!早く止血しなければ」)
ビリビリとドレスの裾を引きちぎる
心の中でラウラにごめん!と謝りながら包帯のようにちぎったドレスの裾をデルフィーナ様の腹部に強く押し当てた
「ふふふふふふふふ。デルフィーナさまがいなくなったから、次はあなたの番ね」
「アイシラ様…なにをっ」
「そうよ。最初からこうしておけばよかったのよ!邪魔者は消さないと…ね?」
「ちょっ!!」
短剣の先を私に向けて勢いよく走り出したアイシラ様に背を向けて私も走り出した
デルフィーナ様には申し訳ないが私も刺されるわけにはいかない
急いでドアを開いて廊下に出る
「待ちなさいよおおおおお!!」
般若のごとく迫り来るアイシラ様から必死に逃げる
ヒールを脱ぎ捨てて、破れかけたドレスの裾を思いっきりやぶき膝から下が丸見えになってしまったがこの際構わないと走り出した
「シャリー!!」
「フィル様…!!」
大広間に向かって必死に走っていると目の前に騎士達を連れたフィル様達の姿が見えた
その方向に向かって走っていた私はフィル様の姿を見てホッと安堵した
「きゃぁ!!」
「シャリー!」
安堵した為か、震えながらも必死に走り続けていた足がガクッともつれてしまった
床に体を打ちつけた私は、ハッと後ろを振り向いた
目の前には短剣を振りかざすアイシラ様
その反対側からは焦った様に走っているフィル様
全てがスローモーションでゆっくりと、でも確実に近づいてきて
「死ねぇぇぇぇぇぇえええ!!」
「シャリー!!やめろ!!」
お腹に強い衝撃を受けた私はそこからの記憶がない
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