見習いスーツアクターは異世界でガチバトルさせられる

随想アルファ

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始まり。あいつとの再会へPrat3

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更に近づく。

あの異常過ぎる四角い大地へ。
何か、途中で引っ掛かりを感じたが。
その直後からはとても鮮明に見えている。

このまま行くと激突か?

勘弁してくれ。

また・・・。
会いたい。
おやっさんと。
おっかちゃんに。

皆と打ち上げしたい。

会えるかな?・・・。

かなり、デカいな。この大陸?島?浮島?・・・ああ・・・リアル浮遊大陸だな、これは。
どうも向かっているのは中央付近の建造物が多くある場所らしい。

召喚魔法なら、前の時とは何故違うんだろ?
しかも。
何か次々とウィンドゥが開いてこの大陸の成り立ちっぽいのが見えている。
まるでゲームか前話までのあらすじだな・・・。
人の営み。
ここは普通に商売や狩り農業や工業が有るらしいな。
まあ、中世くらいと云うよりも独自って感じだな。

ちょっと、こりゃ・・・いい加減な気がして来たぞ?
普通に生活はできそうだが。
電気製品が壊滅で、魔法が使えるのが大きな違いか。
だが、田舎に見える地域の方が魔道具なんだろうけど、電化製品によく似たものが多い気がする。
都会に見える方は、もう、未来的な状態になってんな。
魔法って括りで良いんか?
自動車なんて無いのは理解できるけど、道の上を人やら物やらが凄い勢いで走っているぞ。
瞬間移動もしているっぽいが。
動く歩道どころじゃない・・・よく見ると・・・魔法陣が光っていて足元にあるのが判る。
成る程、それで立ったままでビュンビュンと行き交っているのか、足を動かしているケースでは水平にジャンプしているんだ・・・。
おいおい。

「うお!っと」
なんか急に別方向に引っ張られた。
加速感がリアルになって来た。

行く先は森?らしい。
なんか広い街道と、それに並行している道・・・なんかだいぶデコボコしているが・・・見えた。
っていうか、その道に沿って・・・走っている?飛んでいる?
相変わらず風圧が感じていないが、バーチャルゲームの雰囲気だな。
地面と平行に移動中。
うん、ありえんな。

カッ

おお・・・なんか光った・・・。
《ワレノヨビカケニコタエシモノ。チカラヲホッスルカイナヤ》
おおう。声が聞こえたぞ、片言でおまけにかすれているけど。
「誰だ」
声かけには答えないとな。
返事は期待していないけど。

・・・。
やっぱり返事はないな。

前に何か見えて来た。
なんか・・・雰囲気が・・・険しいような。

っと、ありゃ・・・どう見ても剣士だな。騎士の方か。
奇麗な金髪のロングヘアと青いマントと装飾の施された甲冑と長剣。
斬撃を交わしている相手は・・・。
!!
オークじゃん。
ファンタジーそのまんまだな。

豚顔・・・いや牙が有るので猪と、平面な顔なのでブルドックもミックスされてんな。
脂肪もたっぷりと。
けど、あの筋肉は脅威だな。重さと相まって、気が抜けないぞ。
それと切り結んでいる騎士の膂力もすげぇ。
あ~魔法で強化か・・・そうだよな。

脇にはひっくり返っている馬車。
なんか変わった形だな。
シンデレラに出て来るカボチャのにイメージが近いが・・・ありゃあ転がっているんでいいんだよな?
車輪が横についてて馬車なんて無いしな。
馬も・・・変だよな。
なんていうか。
埴輪?

まあ、いきもんって感じじゃないな。
ダメージを受けているんだが、破片とか飛び散っているし、出血も無いし、何より火花が散ってんぞ?
でもロボットというよりこの場ではゴーレムか。
ゴーレムに火花か?

その先に青い色の小柄なのが2~3体。
棒とか折れた剣とか散らばっているな。
まあゴブリンだな。
形が崩れているようだが、どうせ騎士にやられたんだろ。
やられ役だしな。

凄い切り合いを続けているけど、騎士が押されてきている。
「助けが居るな」

《我を持ちてチカラを呼べ。汝の助けと成ろう》

また声だ。今度ははっきり聞こえたし片言では無い。
渋い声だ。

ガインンッ

やべっ。騎士の剣が弾かれた。
しかも体勢が崩れているし。
僅かの時間が有れば持ち直せるだろうが。

オークが見逃すとは思えんな。

その刹那。
両者の中間に。
何かが・・・現れた。

大きくは無い。けど。存在感がスゴイ。

装飾の有る・・・金属?質感はプラスチックぽいような。

出て来たそれは空中に停まっている。
声の主だな。
ああもう。
どうせ、こうなったらアレを掴まなきゃ終わんねぇんだろ?
いんや、始まりか!
自棄も込みで。やってやらあ!


けど、どうやったらこの加速、止まんだ?
ぶつかるんじゃ・・・。

そう思っている間にも近づいてっているんで。

両者の中間、それは斬撃の場所。

アレを。掴むしかなさそうだ。

何故か、とても良い位置で。
こちらも中腰の姿勢で。
いままで止まっていたかのような時間が動き出して。
再び斬撃が始まるその刹那。
俺はそのド真ん中に中腰で現れた。
軽く伸ばした左手には。
アレを握っている。
身体に重力を感じて、風の匂いと、生臭い異臭と、日差しの暑さを受けた。
そして、オークの一太刀が迫る。

ドッゴオォン

剣戟の音じゃない。
しかも。

バリバリバリバリ
バチンバチンバチン

火花が散ってんぞ。
顔を逸らすと、姿勢を整えた騎士と目が合ったな。
なんだコイツはって表情だ。

うん。
同感だ。

更に視線を後方の馬車に向ける。
何か動きを感じたんで。
扉が開いて・・・いや普通の位置に有るが?
出て来た人影が二つ。
息を飲んでいる気配。

同感しますよ。

火花は相変わらず凄いが、顔をオークに向けて睨み付ける。
ああ、やっぱり。
オークも事態を飲み込めていない感が全力で顔に出てら。

同感はしてやるが、往生せいや。
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