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始まり。あいつとの再会へPrat4
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騎士の視点
なんだ?
こいつ・・・。
突然現れた。
戦っている、私の前に。
どこから?
正直な話。
姿勢を崩していて。
そのままだと、戻す前にやられていた。
助かったが。
誰だ?
見知らぬ服装。
少し見覚えがあるな?
ああ、ガクゲン準爵殿が偶に着ている作業着か。
変わった服だ。
あの獣人の専属メイドも着ている事が有ったな。
色とか違うが。
手触りは良かったな。
寒い時には暖かそうだし・・・今度頼んでみようかと思っていたんだっけ。
そう。
思い出す。
準爵家に来た理由。
私が所属している騎士団は、この地を治めるゲラル・ゲラロン・ザキバス辺境伯に仕えていて、今回はヒロ・グレートエルフ・ガクゲン準爵を可及的速やかに辺境伯邸に来てもらう事。
その為、護衛兼御者として選ばれたのだ。
まあ、腕に自信が有るのは準爵もで、彼は数の限られた竜の騎士の証の所有者だ。
称号は賢者。
更に秘密が有ると打ち明けられている。
幼馴染だしな。
ただ、何が秘められているかは聞いていないし、聞くことはない。
彼は不遇でも有ったし、苦労を知っている貴族の一人だ。
辺境伯との至急の会見は、最近の活性化が異常に進んでいる魔獣や魔物と、崩れ物と呼ばれる変異群についてと対応策だ。
準爵の発明した、「三式新軽量型強化鎧」の実用と運用に期待が高まっている。
この大地の濾過機能から生成される心無き物が変異群、崩れ物と一般に呼ばれるそれらは10体までのゴブリンと数体のオークとレイスから成るチームを結成して我々に攻撃を仕掛けて来る。
不思議なのは連中は食事を必要としない事、しかし、食料を襲う事。
商人はこの奇襲を用心しなければならない。
奴らは一定時間が来ると消滅するが、その時間はバラバラである。
準爵は、顕現時間は何かを摂取しているのではないかと、言っているが・・・。
可能性が有るなら魔力か?
確かに「禊」と呼ばれるこの土地には満ち満ちているが。
「裏側」からの侵入者ではない事も眼前で顕現の目撃が有るので否定されているし。
しかし。
最大の脅威は、そのチームが全滅しそうになると行われるオークとゴブリンの融合と、レイスの実体化を兼ねた合体だ。
騎士団や冒険者が魔獣や魔物を相手にするより苦戦する。
聖魔法くらいでは浄化できない。
物理攻撃だけでも無理だ。
時間切れを待つのもこちらの消耗が大きすぎる。
さすがに竜の騎士なら打ち滅ぼせるが。
奴らと対抗するのに準爵の発明が有効なのだ。
実戦配備が急務。
特別な魔道具として、辺境伯領をあげて対応しているが。
準爵の発明は驚くことが多い。振動が無く姿勢を保つ馬車とそれを牽く馬のゴーレムも称えられている。
これも量産が急がれている。
私はその数少ない馬車の御者をする事となった。
もっともする事はない。
行き先を馬のゴーレムに伝えれば連れていくから。
それでも、不測の事態に備えなければならない。
襲撃者が来ない事も無いのだから。
初撃の不意を突いた魔法攻撃は躱せた。
しかし連携を巧みにさせたゴブリンとオークに翻弄された。
馬車に居る主に助力を請う事は出来ない。
しかし、馬車はコントロールを失い転倒。
くっ・・・失態だ。
しかし、馬車は横になったが、客室は地面に対して上下を維持している。
それに馬達の接続部も無事で馬も無事。
喜んではいられない。
足が止まっているんだ。迎え撃つ一択のみ。
転がる途中の馬車の御者台からすでに飛び退いていた私は抜刀し、接近してくるゴブリンを切り伏せる。
しかし数が多い。
メイスの魔法は混戦しているので大きいのは来ないだろうが、気は抜けない。
最初はそれでも私が優勢だったが、オークが参戦して来た。
それにつれて、ゴブリンが馬を狙う。それも集中的に。
馬には防衛の為に蹴る事も可能だが、如何せん数が多い。
遂には組み付かれてあっと言う間にやられてしまった。
馬車からの切り離しが出来なかったのも大きいな。
罰を受けるとか叱責を聞くとか考えている暇はない。
最悪奥義の発動で、私と引き換えにしてでもこの場を切り抜けてやる。
身体にリキみが過ぎたのだろう。
オークのカチ上げを食らってしまった。
姿勢を戻すのは出来る。
けど。
オークとの距離が良くない。
刹那の時間が惜しい。
ここまでか?
悔しすぎる。
せめて逃がせるくらいはしたかった。
鍛練が少なかった!!
くそ。
無念だ。
諦めかけた、その時。
何が起きているのだろう、私の目の前で。
姿勢を低くして、男が現れた。
そして。
左手をオークに掲げていて。
オークの剣戟を受けていた。
素手か?素手だったよな。
剣を持っていたとは見えない。
なのに。
男とオークの間には盛大に火花が散っていた。
私は目を見開いた。
余りに異常だから。
あ・・・こっち向いた男と目が合った。
黒眼、黒髪・・・少し中性的な面立ち。
まだ若いな。
私と同じくらいだろうか。
体勢がブレていない。
鍛えているのだろうか。
ちょっと。
私の好みだ。
いや・・・。
どストライク。
誰?
あっ、馬車の扉が開いた。
転がったのに全く無事・・・さすがだわ。
出てきますよね?準爵殿・・・。
気まずいよう・・・。
目の前の男も気が付いたな、視線をオークに戻した。
チラっと準爵の方を見遣る。
おお。
さすがに驚いている。
けど、両手には魔道具が握られている。
三式鎧だ。
オークはこのままにして、ゴブリンか。
あれ。
固まっているのゴブリンもか。
チャ~ンス。
メイスが気には成るけど・・・倒すしかない!
なんだ?
こいつ・・・。
突然現れた。
戦っている、私の前に。
どこから?
正直な話。
姿勢を崩していて。
そのままだと、戻す前にやられていた。
助かったが。
誰だ?
見知らぬ服装。
少し見覚えがあるな?
ああ、ガクゲン準爵殿が偶に着ている作業着か。
変わった服だ。
あの獣人の専属メイドも着ている事が有ったな。
色とか違うが。
手触りは良かったな。
寒い時には暖かそうだし・・・今度頼んでみようかと思っていたんだっけ。
そう。
思い出す。
準爵家に来た理由。
私が所属している騎士団は、この地を治めるゲラル・ゲラロン・ザキバス辺境伯に仕えていて、今回はヒロ・グレートエルフ・ガクゲン準爵を可及的速やかに辺境伯邸に来てもらう事。
その為、護衛兼御者として選ばれたのだ。
まあ、腕に自信が有るのは準爵もで、彼は数の限られた竜の騎士の証の所有者だ。
称号は賢者。
更に秘密が有ると打ち明けられている。
幼馴染だしな。
ただ、何が秘められているかは聞いていないし、聞くことはない。
彼は不遇でも有ったし、苦労を知っている貴族の一人だ。
辺境伯との至急の会見は、最近の活性化が異常に進んでいる魔獣や魔物と、崩れ物と呼ばれる変異群についてと対応策だ。
準爵の発明した、「三式新軽量型強化鎧」の実用と運用に期待が高まっている。
この大地の濾過機能から生成される心無き物が変異群、崩れ物と一般に呼ばれるそれらは10体までのゴブリンと数体のオークとレイスから成るチームを結成して我々に攻撃を仕掛けて来る。
不思議なのは連中は食事を必要としない事、しかし、食料を襲う事。
商人はこの奇襲を用心しなければならない。
奴らは一定時間が来ると消滅するが、その時間はバラバラである。
準爵は、顕現時間は何かを摂取しているのではないかと、言っているが・・・。
可能性が有るなら魔力か?
確かに「禊」と呼ばれるこの土地には満ち満ちているが。
「裏側」からの侵入者ではない事も眼前で顕現の目撃が有るので否定されているし。
しかし。
最大の脅威は、そのチームが全滅しそうになると行われるオークとゴブリンの融合と、レイスの実体化を兼ねた合体だ。
騎士団や冒険者が魔獣や魔物を相手にするより苦戦する。
聖魔法くらいでは浄化できない。
物理攻撃だけでも無理だ。
時間切れを待つのもこちらの消耗が大きすぎる。
さすがに竜の騎士なら打ち滅ぼせるが。
奴らと対抗するのに準爵の発明が有効なのだ。
実戦配備が急務。
特別な魔道具として、辺境伯領をあげて対応しているが。
準爵の発明は驚くことが多い。振動が無く姿勢を保つ馬車とそれを牽く馬のゴーレムも称えられている。
これも量産が急がれている。
私はその数少ない馬車の御者をする事となった。
もっともする事はない。
行き先を馬のゴーレムに伝えれば連れていくから。
それでも、不測の事態に備えなければならない。
襲撃者が来ない事も無いのだから。
初撃の不意を突いた魔法攻撃は躱せた。
しかし連携を巧みにさせたゴブリンとオークに翻弄された。
馬車に居る主に助力を請う事は出来ない。
しかし、馬車はコントロールを失い転倒。
くっ・・・失態だ。
しかし、馬車は横になったが、客室は地面に対して上下を維持している。
それに馬達の接続部も無事で馬も無事。
喜んではいられない。
足が止まっているんだ。迎え撃つ一択のみ。
転がる途中の馬車の御者台からすでに飛び退いていた私は抜刀し、接近してくるゴブリンを切り伏せる。
しかし数が多い。
メイスの魔法は混戦しているので大きいのは来ないだろうが、気は抜けない。
最初はそれでも私が優勢だったが、オークが参戦して来た。
それにつれて、ゴブリンが馬を狙う。それも集中的に。
馬には防衛の為に蹴る事も可能だが、如何せん数が多い。
遂には組み付かれてあっと言う間にやられてしまった。
馬車からの切り離しが出来なかったのも大きいな。
罰を受けるとか叱責を聞くとか考えている暇はない。
最悪奥義の発動で、私と引き換えにしてでもこの場を切り抜けてやる。
身体にリキみが過ぎたのだろう。
オークのカチ上げを食らってしまった。
姿勢を戻すのは出来る。
けど。
オークとの距離が良くない。
刹那の時間が惜しい。
ここまでか?
悔しすぎる。
せめて逃がせるくらいはしたかった。
鍛練が少なかった!!
くそ。
無念だ。
諦めかけた、その時。
何が起きているのだろう、私の目の前で。
姿勢を低くして、男が現れた。
そして。
左手をオークに掲げていて。
オークの剣戟を受けていた。
素手か?素手だったよな。
剣を持っていたとは見えない。
なのに。
男とオークの間には盛大に火花が散っていた。
私は目を見開いた。
余りに異常だから。
あ・・・こっち向いた男と目が合った。
黒眼、黒髪・・・少し中性的な面立ち。
まだ若いな。
私と同じくらいだろうか。
体勢がブレていない。
鍛えているのだろうか。
ちょっと。
私の好みだ。
いや・・・。
どストライク。
誰?
あっ、馬車の扉が開いた。
転がったのに全く無事・・・さすがだわ。
出てきますよね?準爵殿・・・。
気まずいよう・・・。
目の前の男も気が付いたな、視線をオークに戻した。
チラっと準爵の方を見遣る。
おお。
さすがに驚いている。
けど、両手には魔道具が握られている。
三式鎧だ。
オークはこのままにして、ゴブリンか。
あれ。
固まっているのゴブリンもか。
チャ~ンス。
メイスが気には成るけど・・・倒すしかない!
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