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眩しい笑顔
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結婚式を6ヶ月後に控える私たちは式場選びで苦戦したことを反省に結婚式のプランを早めに立てようと。今はまさにそのプランを練っているところだ
「私、昔の写真を見せるなんて絶対に嫌だからね!特に中学生の頃のやつは」
「どうして、中学生のすずも十分可愛かったよ」
「可愛くなんてない。それに、式場の人だってプロジェクターが壊れてるとか何とか言ってたじゃない」
「それは僕たちの結婚式の時には新しいのに変えてるって話だよ」
「とにかく私は嫌なの」
この調子で案を出しても私が渋って全然
予定が決まらないでいる
「お母さんの頼みなんだし、ここは親孝行だと思ってぐっと我慢してみたら?すずの晴れ舞台なんだしさ」
「そうだけど、あの時の眼鏡姿はもう見たくないの、同僚の子たちだってあんな姿見たら
オタクだったんだって幻滅するに決まってる」
「それだけで嫌う子なんていないよ」
「いやする、だって私ならそうするもん」
「すず」
分かってる私の我儘のせいで雄介が困ってること。けど、この結婚式は私の晴れ舞台でもあるから、我慢なんてしたら納得のいくものにはならない。そうしたら思い出に残る式にもきっとできない。そう思い雄介の顔をちらりと見る。申し訳なさそうに俯いていた。
「、、、分かった、お母さんのためにも我慢する。」
「すず、、、」
「私達の晴れ舞台だもの雄介がそんなに言うなら我慢の一つや二つしてみせますよ
式場選びは雄介に譲ってもらったし」
「ありがとう、すず」
「けど!条件として私のお願い一つ聞いてもらうからね」
「お願いって?」
「とびっきりのサプライズを用意してちょうだい。そして、一生忘れない結婚式にしてよね。これ破ったら離婚だから」
「ん~、責任重大だね」
少し困ったように苦笑して人差し指で頬をかく、彼の癖。それを見るとなぜだか心が痛くなる。時計の針が6を指し、彼がそれを見るとご飯つくるねと言ってキッチンに向かった。私は椅子に座ってパソコンを開き、膝を置いて頬杖をつく。また彼を困らせている。本当は二人で笑いながら楽しく決めたいはずなのに、自分の気持ちといつも違う方向にいっちゃう、彼の優しさに甘える自分がほんと嫌いだ
「小松菜の味噌汁飲む?油揚げ入れたやつ」
「うん」
小松菜を切る軽快な音が部屋に残る。他愛もない質問だけど私にとってはとても温かな質問。私は料理ができないのに雄介は私の好きなものを入れてくれる。ほんとうに彼は優しい、たまには自分の好きな物でいいのに、我儘言ってもバチは当たらないのに。
それを言うと『僕は好きなものとかあまりないから何でも美味しいと思って食べるよ』と、彼の本心かもしれないけれど我慢してくれてるのかなとも取れるその言葉が私に少しの疑念を抱かせる。勝手な思い込みだけど雄介は私といたくないんじゃないかな、と
「ねぇ雄介、雄介はさ私と暮らしてて不満とかない?」
「そりゃあるよ不満の一つや二つ」
「やっぱり、、、」
私が俯くまま語り始める彼
「話す時に目を合わせてくれないし我儘は多いし」
「そうだよね、私ってやっぱり、、、」
そう言う私の様子を見てあなたは声を優しくする
「でもそういう見た目とは裏腹に子供らしいところがすずの可愛いさなんだよ」
そう言って彼は笑いかけてくれる。その眩しい笑顔に寄りかかりたくなる。けれども、心がそれを許しはしない。こんなにも優しい彼の側に私のような人がいてもいいのだろうかと
「私、昔の写真を見せるなんて絶対に嫌だからね!特に中学生の頃のやつは」
「どうして、中学生のすずも十分可愛かったよ」
「可愛くなんてない。それに、式場の人だってプロジェクターが壊れてるとか何とか言ってたじゃない」
「それは僕たちの結婚式の時には新しいのに変えてるって話だよ」
「とにかく私は嫌なの」
この調子で案を出しても私が渋って全然
予定が決まらないでいる
「お母さんの頼みなんだし、ここは親孝行だと思ってぐっと我慢してみたら?すずの晴れ舞台なんだしさ」
「そうだけど、あの時の眼鏡姿はもう見たくないの、同僚の子たちだってあんな姿見たら
オタクだったんだって幻滅するに決まってる」
「それだけで嫌う子なんていないよ」
「いやする、だって私ならそうするもん」
「すず」
分かってる私の我儘のせいで雄介が困ってること。けど、この結婚式は私の晴れ舞台でもあるから、我慢なんてしたら納得のいくものにはならない。そうしたら思い出に残る式にもきっとできない。そう思い雄介の顔をちらりと見る。申し訳なさそうに俯いていた。
「、、、分かった、お母さんのためにも我慢する。」
「すず、、、」
「私達の晴れ舞台だもの雄介がそんなに言うなら我慢の一つや二つしてみせますよ
式場選びは雄介に譲ってもらったし」
「ありがとう、すず」
「けど!条件として私のお願い一つ聞いてもらうからね」
「お願いって?」
「とびっきりのサプライズを用意してちょうだい。そして、一生忘れない結婚式にしてよね。これ破ったら離婚だから」
「ん~、責任重大だね」
少し困ったように苦笑して人差し指で頬をかく、彼の癖。それを見るとなぜだか心が痛くなる。時計の針が6を指し、彼がそれを見るとご飯つくるねと言ってキッチンに向かった。私は椅子に座ってパソコンを開き、膝を置いて頬杖をつく。また彼を困らせている。本当は二人で笑いながら楽しく決めたいはずなのに、自分の気持ちといつも違う方向にいっちゃう、彼の優しさに甘える自分がほんと嫌いだ
「小松菜の味噌汁飲む?油揚げ入れたやつ」
「うん」
小松菜を切る軽快な音が部屋に残る。他愛もない質問だけど私にとってはとても温かな質問。私は料理ができないのに雄介は私の好きなものを入れてくれる。ほんとうに彼は優しい、たまには自分の好きな物でいいのに、我儘言ってもバチは当たらないのに。
それを言うと『僕は好きなものとかあまりないから何でも美味しいと思って食べるよ』と、彼の本心かもしれないけれど我慢してくれてるのかなとも取れるその言葉が私に少しの疑念を抱かせる。勝手な思い込みだけど雄介は私といたくないんじゃないかな、と
「ねぇ雄介、雄介はさ私と暮らしてて不満とかない?」
「そりゃあるよ不満の一つや二つ」
「やっぱり、、、」
私が俯くまま語り始める彼
「話す時に目を合わせてくれないし我儘は多いし」
「そうだよね、私ってやっぱり、、、」
そう言う私の様子を見てあなたは声を優しくする
「でもそういう見た目とは裏腹に子供らしいところがすずの可愛いさなんだよ」
そう言って彼は笑いかけてくれる。その眩しい笑顔に寄りかかりたくなる。けれども、心がそれを許しはしない。こんなにも優しい彼の側に私のような人がいてもいいのだろうかと
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