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騙し
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結婚式まであと3ヶ月準備は順調だけど最近
雄介とあまり話していない。家にはいるけど
暇さえあればすぐ自室に籠ってしまう。何をしているのか聞いてもはぐらかされる。終には、ふたりで会話をするのは食事の時ぐらいになってしまった。
「最近あんまり話してないよね」
「うん、、、 そうだね」
あくびをしながらそう呟くあなた
まな板を叩く音が聞こえる。トントントン
コンロに火をつける音。カチッ ボッ
お湯が沸く音。グツグツグツグツ
スマホの着信音が鳴るブルルルルプルルルル
「なってるよ、私でようか?」
「待って!僕が出る」
彼はスマホを取ると勢いよく玄関に向かって行った。いつもはリビングで電話に出るのに
「はいもしもし、あはは、ー」
何を話してるのかは分からないけど彼の楽しそうな声が聞こえてきて胸のところがなんだかモヤモヤする
「誰と話してたの?」
「あーこの前電話してきた高校の時の友達だよ、海行かないかって誘われてさ」
慌てた様子で答える彼
「そうなんだ」
「男の友達だよ」
「女の人かなんて聞いてないよ」
「そんなに怒らないでよ」
「怒ってない」
確かに無愛想な態度になっているが怒っているわけじゃない。遊びに行く約束だけであんなに楽しそうにしてるのを少し変に思っただけで、最近の態度と比べて話し方が全然違うから嫉妬してるとかそういうのじゃない。
と思う
「それで行くの?」
「いやぁ行かないよ、結婚式も近いしさ」
「たまには息抜きに行ってみたら、まだ3ヶ月先だしさ」
「いやーまだやることも残ってるし。別に仕事の疲れも溜まってないしさ」
「仕事だけじゃなくて家にいる時でも疲れはたまるでしょ」
「家事は好きでやってるよ」
「そうじゃなくて、、、最近あまり部屋から出てこないし、この間から私たち食事の時しか話してないんだよ!」
「それは、、、すず、どうしたのさそんなに僕のこと心配?僕なら平気だって」
「そうじゃなくて!あなたが私のことをどう思ってるのかこの間からずっと分からなくなってるの!」
「、、、、、、」
彼のこんな顔付き合ってから初めてみた。あの太陽のような輝きがあった笑顔とは対照的な視線の落ちた曇った表情。窓の外は雲で覆われている、今にも雨が降りそうだ。
胸が痛い
「私ちょっと外に出てくる」
手を伸ばし止めようとするが彼の声が喉を通ることはなかった。
私は走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走ったはしった。はぁはぁはぁはぁはぁ
息が切れ、足が止まる。疲れて近くの公園のベンチに腰掛けた。何かを振り切ろうと足を早めたはずのにまだ頭の片隅に靄がかかっている。どうしてあんな態度取ったんだ私は、あんな顔を見るために言ったんじゃないのに、
(馬鹿だわたし)
空は暗く、追いかける足音は聞こえない。
いつも自分勝手なことばかり言ってあの人を傷つける。雄介が私をどう思ってるか?
そんなの決まってるでしょ
聞かなくても分かるでしょ
本人に直接聞いたらそんなの答えられないに決まってるでしょ!
少しはあの人のことも考えてよ!!私!
「、、、、、、、、、」
雲から一粒また一粒と雨粒が落ちる、木々の葉をつたり、頬を撫でる。視界が徐々にぼやけていく。どうしてこんなにも不器用なのよ。雄介と話したくて、一緒にいたくて、愛してほしいはずなのに、これじゃあ嫌われる一方だ。彼が部屋にいるのがどうしてか薄々気づいてるのに。どうせサプライズの準備でしょ、私の冗談、真に受けてくれたんだよね。だって雄介優しいもん。そのせいで寝不足になって、疲れてるんだよね。それなのに私ときたら、、、うんん
こんなんじゃいけない早く雄介に会って謝らないと雄介に、
バシャ!どこからか水しぶきが飛ぶ音が聞こえる。誰かが公園に向かって走って来る。
「すずー!すずー!どこだ、すずー!」
(雄介!)
ずぶ濡れになりながら急いで駆け寄ってくる
「雨で服びしょびしょになってるよ、髪も」
「はぁはぁ、急いで、来たから、はぁ」
また、視界が揺らいでいく
「ごめんね、ほんとにごめんね」
「僕こそごめん、すずを不安にさせるようなことして」
「あれは私が悪いのあなたが大変なのを知っておきながら気持ちを確かめらようなことをした私が悪いの」
「それくらい気にしないよ」
「私、雄介とこれからも一緒に暮らしたい
同じ時間を共に歩きたい、愛していたい
もう我儘なんて言わない、あなたの気持ちを探ったりしない、家事も手伝うから、
だから」
「ほんとうに?家事手伝ってくれるの?」
「うん、、、、週一ぐらい」
「少ないよ」
「だったら、、、」
「大丈夫、家族ってのは支え合いだ。仕事をしてお金を稼いで、家に帰ったら家事をして、話をしてそれぞれの思いを伝え合う。
これからも2人で支え合って生きていこう
僕たちもこれからは家族なんだから
愛してるよ、すず」
彼の温度が伝わる。とってもあったかくて心の氷が溶かされていくような、凄くあったかい彼の温もり。ずっとこのままでいたい
ぶえっくしゅ!
「このままじゃ風邪ひいちゃうね早く帰ろっか」
「うん」
重なる足音で家の前まで帰り、見つめ合い
2人でドアを開ける。ここに帰りたいと今心からそう思える。この2人の家に
「タオル持ってくるね」
「、、、ありがとう」
体は冷えてるのにこんなにも落ち着けるなんて、滴り落ちる水にぐしゃぐしゃな顔が写ってるんだろうな。
「はいどうぞ、今日は久々に一緒に入ろっか」
寒そうに肌をさするあなたがくれるタオルは柔らかく肌を包み込み、体の強張りを消してくれる
「、、、うん」
ほんとに久しぶりだね一緒に入るのと笑顔で語りかけてくれるあなたが素敵でつい見入ってしまう。その表情を見るたびに寒さも不安も消えていく。
雨で濡れた服を脱いでお湯に浸かる。
「2人で入るのいつ以来だっけ、大学2年の春とか?」
「もう少し前、大学1年の時だよ。あの時
すごく緊張してたよね」
「それは、、、女の子と入るのはじめてだったから」
「可愛かったよ」
「からかわないでよ、もう」
こんな彼を見るとつい笑ってしまう。小動物みたいに可愛くて、でも頼り甲斐のあるところもあって寄りかかりたくなる。
「どう?あったまってきた?」
そう言って腕をまわしてくる。白くて細い腕なのに私を守ってくれる強さがあって、彼に抱かれていたい。この温もりをずっと感じていたい。あぁずっとこのままだったらいいのになぁ。ねぇ雄介あなたもそう思わない?
そう思って私たちは眠る。
結婚式当日、私たちの式は思い出に残るものにはならなかった。
雄介とあまり話していない。家にはいるけど
暇さえあればすぐ自室に籠ってしまう。何をしているのか聞いてもはぐらかされる。終には、ふたりで会話をするのは食事の時ぐらいになってしまった。
「最近あんまり話してないよね」
「うん、、、 そうだね」
あくびをしながらそう呟くあなた
まな板を叩く音が聞こえる。トントントン
コンロに火をつける音。カチッ ボッ
お湯が沸く音。グツグツグツグツ
スマホの着信音が鳴るブルルルルプルルルル
「なってるよ、私でようか?」
「待って!僕が出る」
彼はスマホを取ると勢いよく玄関に向かって行った。いつもはリビングで電話に出るのに
「はいもしもし、あはは、ー」
何を話してるのかは分からないけど彼の楽しそうな声が聞こえてきて胸のところがなんだかモヤモヤする
「誰と話してたの?」
「あーこの前電話してきた高校の時の友達だよ、海行かないかって誘われてさ」
慌てた様子で答える彼
「そうなんだ」
「男の友達だよ」
「女の人かなんて聞いてないよ」
「そんなに怒らないでよ」
「怒ってない」
確かに無愛想な態度になっているが怒っているわけじゃない。遊びに行く約束だけであんなに楽しそうにしてるのを少し変に思っただけで、最近の態度と比べて話し方が全然違うから嫉妬してるとかそういうのじゃない。
と思う
「それで行くの?」
「いやぁ行かないよ、結婚式も近いしさ」
「たまには息抜きに行ってみたら、まだ3ヶ月先だしさ」
「いやーまだやることも残ってるし。別に仕事の疲れも溜まってないしさ」
「仕事だけじゃなくて家にいる時でも疲れはたまるでしょ」
「家事は好きでやってるよ」
「そうじゃなくて、、、最近あまり部屋から出てこないし、この間から私たち食事の時しか話してないんだよ!」
「それは、、、すず、どうしたのさそんなに僕のこと心配?僕なら平気だって」
「そうじゃなくて!あなたが私のことをどう思ってるのかこの間からずっと分からなくなってるの!」
「、、、、、、」
彼のこんな顔付き合ってから初めてみた。あの太陽のような輝きがあった笑顔とは対照的な視線の落ちた曇った表情。窓の外は雲で覆われている、今にも雨が降りそうだ。
胸が痛い
「私ちょっと外に出てくる」
手を伸ばし止めようとするが彼の声が喉を通ることはなかった。
私は走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走った走ったはしった。はぁはぁはぁはぁはぁ
息が切れ、足が止まる。疲れて近くの公園のベンチに腰掛けた。何かを振り切ろうと足を早めたはずのにまだ頭の片隅に靄がかかっている。どうしてあんな態度取ったんだ私は、あんな顔を見るために言ったんじゃないのに、
(馬鹿だわたし)
空は暗く、追いかける足音は聞こえない。
いつも自分勝手なことばかり言ってあの人を傷つける。雄介が私をどう思ってるか?
そんなの決まってるでしょ
聞かなくても分かるでしょ
本人に直接聞いたらそんなの答えられないに決まってるでしょ!
少しはあの人のことも考えてよ!!私!
「、、、、、、、、、」
雲から一粒また一粒と雨粒が落ちる、木々の葉をつたり、頬を撫でる。視界が徐々にぼやけていく。どうしてこんなにも不器用なのよ。雄介と話したくて、一緒にいたくて、愛してほしいはずなのに、これじゃあ嫌われる一方だ。彼が部屋にいるのがどうしてか薄々気づいてるのに。どうせサプライズの準備でしょ、私の冗談、真に受けてくれたんだよね。だって雄介優しいもん。そのせいで寝不足になって、疲れてるんだよね。それなのに私ときたら、、、うんん
こんなんじゃいけない早く雄介に会って謝らないと雄介に、
バシャ!どこからか水しぶきが飛ぶ音が聞こえる。誰かが公園に向かって走って来る。
「すずー!すずー!どこだ、すずー!」
(雄介!)
ずぶ濡れになりながら急いで駆け寄ってくる
「雨で服びしょびしょになってるよ、髪も」
「はぁはぁ、急いで、来たから、はぁ」
また、視界が揺らいでいく
「ごめんね、ほんとにごめんね」
「僕こそごめん、すずを不安にさせるようなことして」
「あれは私が悪いのあなたが大変なのを知っておきながら気持ちを確かめらようなことをした私が悪いの」
「それくらい気にしないよ」
「私、雄介とこれからも一緒に暮らしたい
同じ時間を共に歩きたい、愛していたい
もう我儘なんて言わない、あなたの気持ちを探ったりしない、家事も手伝うから、
だから」
「ほんとうに?家事手伝ってくれるの?」
「うん、、、、週一ぐらい」
「少ないよ」
「だったら、、、」
「大丈夫、家族ってのは支え合いだ。仕事をしてお金を稼いで、家に帰ったら家事をして、話をしてそれぞれの思いを伝え合う。
これからも2人で支え合って生きていこう
僕たちもこれからは家族なんだから
愛してるよ、すず」
彼の温度が伝わる。とってもあったかくて心の氷が溶かされていくような、凄くあったかい彼の温もり。ずっとこのままでいたい
ぶえっくしゅ!
「このままじゃ風邪ひいちゃうね早く帰ろっか」
「うん」
重なる足音で家の前まで帰り、見つめ合い
2人でドアを開ける。ここに帰りたいと今心からそう思える。この2人の家に
「タオル持ってくるね」
「、、、ありがとう」
体は冷えてるのにこんなにも落ち着けるなんて、滴り落ちる水にぐしゃぐしゃな顔が写ってるんだろうな。
「はいどうぞ、今日は久々に一緒に入ろっか」
寒そうに肌をさするあなたがくれるタオルは柔らかく肌を包み込み、体の強張りを消してくれる
「、、、うん」
ほんとに久しぶりだね一緒に入るのと笑顔で語りかけてくれるあなたが素敵でつい見入ってしまう。その表情を見るたびに寒さも不安も消えていく。
雨で濡れた服を脱いでお湯に浸かる。
「2人で入るのいつ以来だっけ、大学2年の春とか?」
「もう少し前、大学1年の時だよ。あの時
すごく緊張してたよね」
「それは、、、女の子と入るのはじめてだったから」
「可愛かったよ」
「からかわないでよ、もう」
こんな彼を見るとつい笑ってしまう。小動物みたいに可愛くて、でも頼り甲斐のあるところもあって寄りかかりたくなる。
「どう?あったまってきた?」
そう言って腕をまわしてくる。白くて細い腕なのに私を守ってくれる強さがあって、彼に抱かれていたい。この温もりをずっと感じていたい。あぁずっとこのままだったらいいのになぁ。ねぇ雄介あなたもそう思わない?
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