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5、あいつの指のあとが消えない

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「「 ガラガラガラ、ペッ 」」

二人は芳樹の家につくなり、並んで口をすすいだ。ファーストキスの味にしては、口に広がるザーメンの味は気持ち悪すぎる。最悪、マジ最悪だ。

「あーなんか嫌な感じだった。」

「やっぱ、せーえきなんて食い物じゃねえな。」

「やめてくれよ、マジで。しかもなんで飲むんだよ、最悪だろ。」

「だって、お前なんか困ってたじゃん?なぜか知らねえけど、あんま抵抗なかったんだよな。」

て、抵抗ゼロ??男のチンチンくわえるなんて、俺には無理。

「やだよ、汚いだろ?まさか、お前があんな事さー」

こいつがフェラするなんて……でも、でもさ、嫌じゃなかった、気持ちよかった。

感触を思い出すと、また股間に熱が集まる。

「よしよし、2階上がろうぜ、誰もいないし。クッキーとコーラならあるからさ。持ってくる!」

2人で2階の芳樹の部屋に上がる。
昼飯代わりにお菓子食って、コーラ飲んで一息つくと、部屋を見回した。
最近この部屋来てないよなーって思う。
乱雑にエロ本っぽいのがいっぱい転がっているけど、全部男の娘系の同人誌だ。

「何だよこれ、お前最近こんなんばっか読んでるの?」

「あー、それ姉ちゃんの。まあ、相手は生えてるけど、男の娘だし。
俺はノーマルだぜ?!ノーマル!……って、もう言えねえなあ。
ごめんな、チンチンくわえた口でキスしちゃって。」

「んーん、俺も何か興奮してたから。
まあ、ビックリしたけど、助けてもらって感謝してる。」

気持ちよかったし……は言えなかった……

「今は?落ち着いた?」

「うん……少し、なんかさ、感触が残ってて。なんかさ。」

良一が横座りして、モジモジと足を落ち着き無さそうにすりあわせ上下する。

「感触か、なんかまた立ってきてねえ?」

「やだ、見るなよ。だってさ、だって、あいつ、メッチャ上手かったんだもん。」

「ふうう~ん」

何となく、芳樹がムッときた。
赤い顔してコーラ飲む良一の唇を見て、ペロリと唇を舐める。
午前の映画途中で出たから、家族の帰る時間には余裕がある。
みんな用があって日が沈む頃まで留守だ。

立ち上がって、ティッシュの箱を2つ、ウェットティッシュも持ってくる。

「よし、やろうぜ、続き。」

「え?なんの?」

「トイレの続き!」

「や、やだよ!」

「ウソつけ、そんな潤んだ目してさ、お前やり足りないっての全開じゃん。」

「で、でも、何するのか僕は。」

へっ、ウブな感じで可愛いじゃん。

「読んだろ?姉貴の買った本。十分予習してるじゃん。
この部屋二重サッシであんま音漏れ無いから、多少声出してもいいぜ。
俺、夢精がひどいときあって、これ敷いて寝てるんだ。
丁度いいじゃん。」

芳樹が布団にキャンプシート敷いて、バスタオル2枚かぶせ、ワセリン見せる。

「準備万端!あいつより、俺がうんといいって事見せる!」

そして、カーテン引いて部屋に鍵をかけ、サッと服を脱ぎ始めた。

「やだよ、怖いもん。なんで芳樹とエッチするんだよ。」

「まあまあ、指だけで十分だろ?チンチンは最初じゃ入らないだろうし。
指だけでしてやるよ。」

喉が、ゴクリと鳴った。

「指だけ?」

「指だけ」

いまだ僕の腰は、股間は、ジンジンうずいてる。
芳樹はさっさとパンツ脱いで、裸になってベッドに座る。
手招きされると、誘われるままよろよろと彼の前に立った。
芳樹が僕の服を脱がせて、そして抱きしめると軽くキスをする。

「俺さ、知識だけはあるから。まかせろ。
あんなジジイの感触なんか、忘れさせてやるから。」

「うん」

僕はその言葉にわなわな震えて、涙があふれた。
あいつの指の感触が、鮮烈に残っていた。
消えるのか、忘れられるのか、怖くてたまらない。

芳樹が下着だけになった僕をゆっくりベッドに横たえる。
髪を撫で、見つめ合うとまた、口づけをする。
それは、トイレの時よりも優しくて、そして比べものにならないほど深いディープキスだった。

クチュッ、チュッ、くちゃっ、チャッ、チュッ

「ん……んう、チュッ」

ああ、ファーストキスが同性とのディープキスなんて何人いるんだろう。

芳樹の手が、シャツの下から侵入してくる。
腹を撫で、胸を撫でて乳首をつまむ。

「んチュッ、ん、ああ、やだ。乳首やだ……」

首筋を舐められ胸元に降りて行く舌に恥ずかしくて指を噛み、首を振ると、シャツを上げて乳首をべろりとなめる。

「あっ」

口でコロコロと舌で転がし、もう片方はつまんで指で何度も撫でた。
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