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三木風雅ルート

入学式3~委員会決め~

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「所属する委員会を決めるぞ。

委員長・副委員長はくじ引きで、風紀委員は運動神経がいいやつが優先だ。」




 委員長・副委員長は仕事の関係上、生徒会の人と
関わる機会が他の人よりも多いらしい。
成績は常に上位、家柄がよくお金持ちな彼らに近づきたがる人は後を絶たない。




「適当に引いてけ。」




 別に委員長か副委員長になりたい訳ではないし、
何番目に引こうとも確率は変わらない。




「落ち着いたら行こっか。」


「うん。」




 栞と友紀も同意見みたい。
友紀は編集委員に入りたいらしいしね。


 全員紙を引き終わり、着席した。
切り替えのよさから流石は進学校だと思った。




「開いていいぞ。」




 一斉にバッと開いた。




「ちくしょう!」


「私じゃない!」


「誰なの!?」


「誰なんだ?」




 生徒会の人達は男子にも人気あるのか。
女子のみならず、男子からも悲観の声が上がる。


 さて自分も見よ。




(………………えー。)




 紙には副委員長という文字。なんか恨まれそう。
実際、「誰なの?呪う。」って声が聞こえるし。
本当に呪われそうな声色。




「委員長は誰だ?」


「はい。」




 八重崎蒼真だった。まあ知り合い?だしよかった。




「副委員長は?」


「………はい。」


「椎名、な。

2人はこの後の委員決めを仕切ってくれ。」


「はい。」


「分かりました。」




 まあ、任命されたからには頑張ろう。




「椎名さんは決まった人の名前を書いてくれる?」


「あ、うん。」


「風紀委員から決めるよ。

運動神経に自信がある人はいる?」


「おう、自信あるぜ。」


「男子、他にいない?」




 いないようだ。




「じゃあ風紀委員男子は火村蓮で決定。

女子は…………あ、久保田さんが手を上げてるね。
他はいない?」




 いないようだ。




「順に決めてくよ。」




 委員長・副委員長決め以外は特に騒ぎは起きず、
スムーズに進んだ。
本当に委員長・副委員長以外はどうでもいいんだな。




「明日は部活動紹介と交流会だ。
交流会は立食形式で飲み物と茶菓子が食べ放題だぞ。」




 食事制限があるからそんなに食べれないんだよなあ。
お菓子という誘惑に勝てるだろうか?
………食べたらその分消費すればいいか。




「連絡事項は以上。解散!

あ、椎名は渡す書類があるから残れ。」


「はい。」


「楓、待ってる?」


「ん~、時間かかるだろうし帰っていいよ。」


「また明日!」


「じゃあね!」




 先生のところへ行く。




「ほい。」




 入部届か。




「入部届には部長と顧問のサインが必要だ。
ちなみに俺が顧問。」


「そうなんですか。」


「俺の分はサインしてるから三木の所に行ってこい。」


「はい。」
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