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どうして?
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かご一杯にお菓子を作り、騎士団へと足を運ぶ。
先日の卒業ダンスから五日経っていた。あの後すぐに、ルディは第四、第五部隊と共に討伐遠征へ行き、今日戻ってくる予定だ。
一刻も早く会いたいと思ってしまった私は、皆への差し入れを持って行くことにしたのだ。
ライ兄様には今朝、出かける前に言っておいたのでまずライ兄様の執務室へと向かう。
ノックをして入るとそこにはルイージ団長とジャンヌ副団長が揃っていた。
「アンジー、よく来たわ」
すぐにジャンヌ副団長に抱きしめられる。
「お久しぶりです。お会いしたかったです」
「ああ、やっぱりアンジー可愛いわ。もう一度騎士団に入って欲しいくらいよ」
「お、別にいつでも歓迎するぞ。やるか?アンジェロ坊主」
ルイージ団長も歓迎してくれる。
「いや、もう勘弁してください。俺が仕事に集中できないんで」
「普段からそんなに集中していることはないので大丈夫ですよ」
書類を持って入ってきたエミリアーノ副隊長が言った。
ライ兄様がもうアンジェロは来ないという話をした時になんと、アンジェロは女の子ではないかと言い当てたのがエミリアーノ副隊長だったらしい。
冷静沈着で勘の働く方だと思ってはいたけれど本当に鋭い。ライ兄様はそこで観念してエミリアーノ副隊長にだけ真実を話したという事なのだ。
「そうよねえ。ライが真剣に頑張るのなんて剣の訓練だけだもの。エミリアーノがいなかったらこの書類一つ、まともにこなせないんじゃない?」
「こなせないって訳じゃなくてですね、そもそも机に大人しく座ってるというのが難しいんですよねえ」
「そうだよなあ。机に向かっていると叫び出したくなるもんな」
「ですよねえ」
二人の大男だけ意見が合っている。
「これだから脳筋はイヤよ」
「はは、ですよねえ。いい加減僕も誰か助手が欲しいです」
「助手ねえ。グイドも脳筋に寄ってるし、誰かいるかしらねえ」
「私、手伝えますよ」
「え?」
「ホント?」
「はい、たまにですがお父様が持ち帰った書類を、案件ごとにまとめたり緊急かどうか判断して分けたりくらいですがしておりました」
「素晴らしい!」
「あっ、でもドルフに確認してからじゃないと殺されそうね」
「いいぞ。俺から言っておいてやる」
「団長、そんな安請け合いしちゃっていいの?」
「ああ、その方が堂々と通って来られるだろう。俺としてもアンジーは可愛い秘蔵っ子だから、毎日でも会いたいもんな」
私の頭を撫でながら言う。
「ふふ、ありがとうございます」
「じゃあ朝は俺と一緒に来ればいい。帰りは第一の誰かに必ず送らせるようにするし」
「フィエロ殿下に言って、ちゃんと給金を出すようにするからな」
「わあ、嬉しいです」
「よし、そうと決まればちょっくらフィエロ殿下の所に行って来るから。お茶でも飲んで待っていろ」
「あ、私お菓子をたくさん持って来たんです。皆さんに召し上がって頂こうと思って。団長の分もちゃんとあるので待ってますね」
「くう。なんかもう娘が出来た気分だ。わかった。速攻で戻ってくるから」
そう言うと、あっという間に走り去って行ってしまった。
「速っ、団長って速く走れたんですね」
「ライ、それ私も今初めて知ったわ」
「僕もですよ」
三人でゲラゲラ笑い出してしまった。
その時、コンコンとのノック音がして扉が開いた。
「ライ、団長かジャン知らないか?」
入ってきた人の姿にドキッとしてしまう。
「……アンジー?」
「ルディ、おかえりなさいませ」
「どうしてここに?」
「今日がお帰りになる日なので、差し入れを持ってお迎えしようと思いまして」
すると、スタスタと私の前まで近づき突然ぎゅっと抱きしめられる。
「アンジェリーナ、会いたかった。一刻も早く会いたいと、単身で馬を駆って帰ってきた甲斐があった」
「単身で?」
「ああ、第四も第五も隊長がオヤジだから、帰り支度をするのが遅くてな。待ちきれないから帰ってきた」
「討伐はどうでしたか?お怪我はされていませんか?」
「ああ、今回は熟練揃いだったからな。何の問題もなく終わったよ」
「それは良かったです、改めておかえりなさいませ」
「ああ、ただいま」
「ねえ、ドルフってこんなに甘々な男だったの?」
「俺が知る訳ないでしょ。ってか兄的に妹のラブシーン見るとか微妙なんですけど」
「いやあ、いいですねえ。僕も彼女欲しいなあ」
三者三様の反応を見せる中、バンっと扉が開く。
団長が血相を変えて部屋へ入ってきた。
「大変だ!!ドルフとアンジーの婚約が無効にされている」
「は?」
「ドルフ、お前らの婚約無効の書類に国王のサインがされているんだ」
「何を言ってるのか理解出来ませんが」
「だからー」
「団長、落ち着いてください。私から説明しますので」
団長の後ろからジル兄様が現れて私たちを見た。
先日の卒業ダンスから五日経っていた。あの後すぐに、ルディは第四、第五部隊と共に討伐遠征へ行き、今日戻ってくる予定だ。
一刻も早く会いたいと思ってしまった私は、皆への差し入れを持って行くことにしたのだ。
ライ兄様には今朝、出かける前に言っておいたのでまずライ兄様の執務室へと向かう。
ノックをして入るとそこにはルイージ団長とジャンヌ副団長が揃っていた。
「アンジー、よく来たわ」
すぐにジャンヌ副団長に抱きしめられる。
「お久しぶりです。お会いしたかったです」
「ああ、やっぱりアンジー可愛いわ。もう一度騎士団に入って欲しいくらいよ」
「お、別にいつでも歓迎するぞ。やるか?アンジェロ坊主」
ルイージ団長も歓迎してくれる。
「いや、もう勘弁してください。俺が仕事に集中できないんで」
「普段からそんなに集中していることはないので大丈夫ですよ」
書類を持って入ってきたエミリアーノ副隊長が言った。
ライ兄様がもうアンジェロは来ないという話をした時になんと、アンジェロは女の子ではないかと言い当てたのがエミリアーノ副隊長だったらしい。
冷静沈着で勘の働く方だと思ってはいたけれど本当に鋭い。ライ兄様はそこで観念してエミリアーノ副隊長にだけ真実を話したという事なのだ。
「そうよねえ。ライが真剣に頑張るのなんて剣の訓練だけだもの。エミリアーノがいなかったらこの書類一つ、まともにこなせないんじゃない?」
「こなせないって訳じゃなくてですね、そもそも机に大人しく座ってるというのが難しいんですよねえ」
「そうだよなあ。机に向かっていると叫び出したくなるもんな」
「ですよねえ」
二人の大男だけ意見が合っている。
「これだから脳筋はイヤよ」
「はは、ですよねえ。いい加減僕も誰か助手が欲しいです」
「助手ねえ。グイドも脳筋に寄ってるし、誰かいるかしらねえ」
「私、手伝えますよ」
「え?」
「ホント?」
「はい、たまにですがお父様が持ち帰った書類を、案件ごとにまとめたり緊急かどうか判断して分けたりくらいですがしておりました」
「素晴らしい!」
「あっ、でもドルフに確認してからじゃないと殺されそうね」
「いいぞ。俺から言っておいてやる」
「団長、そんな安請け合いしちゃっていいの?」
「ああ、その方が堂々と通って来られるだろう。俺としてもアンジーは可愛い秘蔵っ子だから、毎日でも会いたいもんな」
私の頭を撫でながら言う。
「ふふ、ありがとうございます」
「じゃあ朝は俺と一緒に来ればいい。帰りは第一の誰かに必ず送らせるようにするし」
「フィエロ殿下に言って、ちゃんと給金を出すようにするからな」
「わあ、嬉しいです」
「よし、そうと決まればちょっくらフィエロ殿下の所に行って来るから。お茶でも飲んで待っていろ」
「あ、私お菓子をたくさん持って来たんです。皆さんに召し上がって頂こうと思って。団長の分もちゃんとあるので待ってますね」
「くう。なんかもう娘が出来た気分だ。わかった。速攻で戻ってくるから」
そう言うと、あっという間に走り去って行ってしまった。
「速っ、団長って速く走れたんですね」
「ライ、それ私も今初めて知ったわ」
「僕もですよ」
三人でゲラゲラ笑い出してしまった。
その時、コンコンとのノック音がして扉が開いた。
「ライ、団長かジャン知らないか?」
入ってきた人の姿にドキッとしてしまう。
「……アンジー?」
「ルディ、おかえりなさいませ」
「どうしてここに?」
「今日がお帰りになる日なので、差し入れを持ってお迎えしようと思いまして」
すると、スタスタと私の前まで近づき突然ぎゅっと抱きしめられる。
「アンジェリーナ、会いたかった。一刻も早く会いたいと、単身で馬を駆って帰ってきた甲斐があった」
「単身で?」
「ああ、第四も第五も隊長がオヤジだから、帰り支度をするのが遅くてな。待ちきれないから帰ってきた」
「討伐はどうでしたか?お怪我はされていませんか?」
「ああ、今回は熟練揃いだったからな。何の問題もなく終わったよ」
「それは良かったです、改めておかえりなさいませ」
「ああ、ただいま」
「ねえ、ドルフってこんなに甘々な男だったの?」
「俺が知る訳ないでしょ。ってか兄的に妹のラブシーン見るとか微妙なんですけど」
「いやあ、いいですねえ。僕も彼女欲しいなあ」
三者三様の反応を見せる中、バンっと扉が開く。
団長が血相を変えて部屋へ入ってきた。
「大変だ!!ドルフとアンジーの婚約が無効にされている」
「は?」
「ドルフ、お前らの婚約無効の書類に国王のサインがされているんだ」
「何を言ってるのか理解出来ませんが」
「だからー」
「団長、落ち着いてください。私から説明しますので」
団長の後ろからジル兄様が現れて私たちを見た。
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