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記憶が戻った後の話
34 ビンタ
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イライラする私にお構いなく、義母の自分語りは続く……
「しかし罪人であっても、腹を痛めて産んだ我が子なのです。
今もあの子が日の当たらない暗くて寒い地下牢にいると思うと、胸が張り裂けそうになりますわ」
けっ! 一度も地下牢に会いに行ってないくせによく言うわ。
「あの子の側にいて一緒に罪を償いたい。あの子の心の痛みを分かち合いたいと、何度思ったことか……グスッ、グスン……」
悲劇のヒロイン……、じゃなくて悲劇を装った極悪オバさんに私の我慢は限界を迎えた。
よーし!
「奥様……、泣かないで下さいませ。
王妃殿下、奥様は姉と一緒に死にたいと口にするほど自分を追い詰めておりました。そんな奥様に何とか立ち直ってもらいたいと思い、今日のお茶会に一緒に参加してもらったのです」
「「奥様?」」
私が義母を奥様呼びすると、夫人達の反応はとても早かった。
王妃殿下はそんな私に興味深そうな目を向ける。
「アリシアはベント伯爵夫人を〝奥様〟と呼んでいるのね。
ふふっ……。親子の関係は色々あるわよねぇ」
お姉様じゃなくて王妃殿下、ナイスフォローよ!
「アリシア、何を言っているのかしら? 奥様じゃなくてお義母様と呼ぶのよ。私達は親子なのに、この子ったら……」
義母の笑顔が引き攣っているわ。ザマァ!
「しかし、私が記憶喪失になる前に書いた日記には、私生児の私は伯爵家の娘とは認められてないから、義母と呼ばずに奥様と呼んでいたと確かに書いてありましたわ。
奥様、私は記憶を失っても私生児として身の程を弁えていますからご心配なく。
そういえば、奥様の親友のミッチェル伯爵夫人が『可愛いがっていた一人娘を失って塞ぎ込んでいる』と、奥様を心配しておられましたわよ」
「「一人娘?」」
ここでも夫人達の反応は早かった。
「まあ! ベント伯爵家には夫人の実の娘の他にアリシアもいて一人娘ではないのに、ミッチェル伯爵夫人は何かを勘違いしていたのかしら?」
「王妃殿下、伯爵夫人が格上のアンダーソン公爵夫人の気分を害すようなことを言えるはずがありませんわ。きっと、ミッチェル伯爵夫人は何かを勘違いされていたのでしょうね」
「あの方ならあり得ますわ。ふふっ!」
夫人達の冷ややかな反応を見て思った。やっぱりミッチェル伯爵夫人は小物だから、高位貴族の夫人達は相手にしてない。
そして、この場で色々とバラされた私への怒りで顔を赤くしている義母も全く相手にされていない。
「アンダーソン公爵夫人は、記憶を失う前よりも今の方が親しみが持てますわ。
よろしければ、私のお茶会にも来て下さいまし」
「私も招待状を出しますので、次はアンダーソン公爵夫人だけで来て下さると嬉しいですわ」
他の夫人達はお茶会に誘ってくれるが、サラッと義母は連れて来んなよって言ってる。
「ありがとうございます。楽しみにしておりますわ」
義母はどうだか知らないけど、私は普通に楽しいお茶会になった。
◇◇
「アリシア、どういうつもりなの?
私に恥をかかせたわね!」
馬車に乗り込んで二人きりになった瞬間、私を睨みながら怒鳴りつける義母。
あー、はいはい。そう来ると思っていましたよ。
「クスクス……年甲斐もなくド派手なドレスに身を包み、周りのご婦人方から白い目で見られていることにすら気づかない奥様は存在自体が恥ですわ。
お茶の飲み方やカーテシー、歩き方など全然美しくないですし、いくら伯爵夫人であっても成金育ちは隠し切れないようですわね。一緒にいる私が恥をかきました」
「アリシア! 私生児の分際で誰に向かって言っているの?」
「私生児の私が元成金男爵令嬢の奥様に話をしましたわ」
パーン!
痛っ! 義母のビンタが飛んできた。
ふふっ……。面白くないとすぐ殴る悪い癖は相変わらずね。しかもあの姉の母だけあって馬鹿力で殴るから、頬は腫れるし下手すると口から出血するのよ。
アリシアは伯爵家で理不尽に殴られることが多かった。
義母は私達の立場が変わっても、弱っちいアリシアを馬鹿にして態度を改めようともしなかったのだ(公爵がいる時は除く)。
その結果、未だに私を見下していて、少し煽ってやっただけでこうやって簡単に手を上げてしまうのよ。あの父ですら、私の雰囲気が変わったことに気付いて態度を改めたのに。
「伯爵夫人が公爵夫人に暴力を振るったということでよろしいですわね?」
「あ……」
やってしまったというような表情の義母を見た後、私は大声を上げる。
「キャー!! 誰か助けて下さいませぇ」
「奥様! 失礼します」
その瞬間、私の護衛騎士が馬車のドアを開けた。
実は事前に、馬車に乗り込んでも声を掛けるまでは出発しないで欲しいと御者と護衛騎士達に頼んでおいたのだ。
ちなみにここはお茶会をした王宮で、色々な貴族の馬車が乗り入れをする非常に目立つ場所でもある。
「奥様……、頬が腫れて……口から出血が……」
義母が思いっきり殴ってくれたので、騎士は私の頬が腫れていることにすぐに気づいてくれた。
「伯爵夫人が私に暴力を……」
弱々しく話す私を見た騎士の動きは早かった。
「ベント伯爵夫人! 今すぐご同行願います」
「ち、違うわ! 私は……」
義母は公爵家の騎士達によって、馬車から引き摺り下ろされた。
この瞬間も色々な貴族に目撃されているだろうから、ベント伯爵夫人がアンダーソン公爵家の騎士に連行されていたとすぐに噂になるだろう。
ここは王宮なので、義母は公爵家の騎士から王宮を警備する近衛騎士に引き渡されたようだ。
ふふ……、ザマァ!
姉と共に散々アリシアを虐めてくれた義母に仕返しができ、スカッと清々しい気分で公爵家に帰るが、厄介な男が私を待っているのである。
「しかし罪人であっても、腹を痛めて産んだ我が子なのです。
今もあの子が日の当たらない暗くて寒い地下牢にいると思うと、胸が張り裂けそうになりますわ」
けっ! 一度も地下牢に会いに行ってないくせによく言うわ。
「あの子の側にいて一緒に罪を償いたい。あの子の心の痛みを分かち合いたいと、何度思ったことか……グスッ、グスン……」
悲劇のヒロイン……、じゃなくて悲劇を装った極悪オバさんに私の我慢は限界を迎えた。
よーし!
「奥様……、泣かないで下さいませ。
王妃殿下、奥様は姉と一緒に死にたいと口にするほど自分を追い詰めておりました。そんな奥様に何とか立ち直ってもらいたいと思い、今日のお茶会に一緒に参加してもらったのです」
「「奥様?」」
私が義母を奥様呼びすると、夫人達の反応はとても早かった。
王妃殿下はそんな私に興味深そうな目を向ける。
「アリシアはベント伯爵夫人を〝奥様〟と呼んでいるのね。
ふふっ……。親子の関係は色々あるわよねぇ」
お姉様じゃなくて王妃殿下、ナイスフォローよ!
「アリシア、何を言っているのかしら? 奥様じゃなくてお義母様と呼ぶのよ。私達は親子なのに、この子ったら……」
義母の笑顔が引き攣っているわ。ザマァ!
「しかし、私が記憶喪失になる前に書いた日記には、私生児の私は伯爵家の娘とは認められてないから、義母と呼ばずに奥様と呼んでいたと確かに書いてありましたわ。
奥様、私は記憶を失っても私生児として身の程を弁えていますからご心配なく。
そういえば、奥様の親友のミッチェル伯爵夫人が『可愛いがっていた一人娘を失って塞ぎ込んでいる』と、奥様を心配しておられましたわよ」
「「一人娘?」」
ここでも夫人達の反応は早かった。
「まあ! ベント伯爵家には夫人の実の娘の他にアリシアもいて一人娘ではないのに、ミッチェル伯爵夫人は何かを勘違いしていたのかしら?」
「王妃殿下、伯爵夫人が格上のアンダーソン公爵夫人の気分を害すようなことを言えるはずがありませんわ。きっと、ミッチェル伯爵夫人は何かを勘違いされていたのでしょうね」
「あの方ならあり得ますわ。ふふっ!」
夫人達の冷ややかな反応を見て思った。やっぱりミッチェル伯爵夫人は小物だから、高位貴族の夫人達は相手にしてない。
そして、この場で色々とバラされた私への怒りで顔を赤くしている義母も全く相手にされていない。
「アンダーソン公爵夫人は、記憶を失う前よりも今の方が親しみが持てますわ。
よろしければ、私のお茶会にも来て下さいまし」
「私も招待状を出しますので、次はアンダーソン公爵夫人だけで来て下さると嬉しいですわ」
他の夫人達はお茶会に誘ってくれるが、サラッと義母は連れて来んなよって言ってる。
「ありがとうございます。楽しみにしておりますわ」
義母はどうだか知らないけど、私は普通に楽しいお茶会になった。
◇◇
「アリシア、どういうつもりなの?
私に恥をかかせたわね!」
馬車に乗り込んで二人きりになった瞬間、私を睨みながら怒鳴りつける義母。
あー、はいはい。そう来ると思っていましたよ。
「クスクス……年甲斐もなくド派手なドレスに身を包み、周りのご婦人方から白い目で見られていることにすら気づかない奥様は存在自体が恥ですわ。
お茶の飲み方やカーテシー、歩き方など全然美しくないですし、いくら伯爵夫人であっても成金育ちは隠し切れないようですわね。一緒にいる私が恥をかきました」
「アリシア! 私生児の分際で誰に向かって言っているの?」
「私生児の私が元成金男爵令嬢の奥様に話をしましたわ」
パーン!
痛っ! 義母のビンタが飛んできた。
ふふっ……。面白くないとすぐ殴る悪い癖は相変わらずね。しかもあの姉の母だけあって馬鹿力で殴るから、頬は腫れるし下手すると口から出血するのよ。
アリシアは伯爵家で理不尽に殴られることが多かった。
義母は私達の立場が変わっても、弱っちいアリシアを馬鹿にして態度を改めようともしなかったのだ(公爵がいる時は除く)。
その結果、未だに私を見下していて、少し煽ってやっただけでこうやって簡単に手を上げてしまうのよ。あの父ですら、私の雰囲気が変わったことに気付いて態度を改めたのに。
「伯爵夫人が公爵夫人に暴力を振るったということでよろしいですわね?」
「あ……」
やってしまったというような表情の義母を見た後、私は大声を上げる。
「キャー!! 誰か助けて下さいませぇ」
「奥様! 失礼します」
その瞬間、私の護衛騎士が馬車のドアを開けた。
実は事前に、馬車に乗り込んでも声を掛けるまでは出発しないで欲しいと御者と護衛騎士達に頼んでおいたのだ。
ちなみにここはお茶会をした王宮で、色々な貴族の馬車が乗り入れをする非常に目立つ場所でもある。
「奥様……、頬が腫れて……口から出血が……」
義母が思いっきり殴ってくれたので、騎士は私の頬が腫れていることにすぐに気づいてくれた。
「伯爵夫人が私に暴力を……」
弱々しく話す私を見た騎士の動きは早かった。
「ベント伯爵夫人! 今すぐご同行願います」
「ち、違うわ! 私は……」
義母は公爵家の騎士達によって、馬車から引き摺り下ろされた。
この瞬間も色々な貴族に目撃されているだろうから、ベント伯爵夫人がアンダーソン公爵家の騎士に連行されていたとすぐに噂になるだろう。
ここは王宮なので、義母は公爵家の騎士から王宮を警備する近衛騎士に引き渡されたようだ。
ふふ……、ザマァ!
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