元アラサー転生令嬢と拗らせた貴公子たち

せいめ

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マリーベル編〜楽しく長生きしたい私

やられた

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 正門の横には、かっこいい騎士様こと、フィル兄様が既に待っていた。怒ってないかしら?私に気付くと、優しく微笑んでくれる。ふぅー、大丈夫そうね。レジーナやユーリア達がフィル兄様に挨拶している。フィル兄様は、とにかく感じのいい好青年だから、みんな喜んでいるわね。最近、過保護なのが気になるところだけど。
 そう言えば、この人は恋人とかいるのかしら?もしいるなら、ただの従兄妹の1人に過ぎない私なんかに構っていないで、恋人を優先して欲しいわね。帰りの馬車の中で聞いてみようかな。

 みんなとサヨナラして馬車に乗り込む。フィル兄様は私の隣にピッタリとくっついて座る。

「フィル兄様は、恋人とか婚約者はいらっしゃるのでしょうか?」

「急にそんな事を聞くなんて、どうしたの?」

「もしいらっしゃるのなら、私なんかより、恋人や婚約者の方を優先して欲しいと思いまして。」

「へぇ。マリーはそう思っていたんだ。」

 あれっ?何となく怒っている?どうしてー!すると、フィル兄様は私をギュッと抱きしめる。ちょっとー!貴方のそれは刺激が強いのよ!

「恋人も婚約者もいないよ。マリーは好きな奴はいるの?」

「私ですか?まだいません。」

「そう。じゃあ、私を好きになってよ。」

「えっ?」

 この人、私を揶揄ってる?フィル兄様の顔を見上げると

「んっ。んっ…んっ。」

 えー、これってキス。しかも、すごく上手い?慣れてるよね。何でー!
 抵抗するが、現役の騎士の力には敵わないし、キスが上手すぎて、ヤバい、クラクラしてきた。

「ハァ、フィル兄様は私が子供だからって、揶揄ってるのですか?酷いです。キスも初めてなのに…。」

 生まれ変わって初めてのキスを突然奪われて、アラサーのつもりだけど、涙が出てきたわよ。

「泣かないで。揶揄ってないし、私はマリーが好きだから、我慢出来ないだけ。マリーは全く私を異性として見てないから、意地悪したくなった。ごめん。」

 そう言って、私の目や額にキスをする。何となく、遊びなれているような気が。でも、年上のイケメンなら、多少の経験は当たり前か。黙っていても令嬢が寄ってきて、困ってそうだしね。

「フィル兄様は、モテて困っているから、私を女避けにするつもりなのですか?」

「モテるのは否定はしないけど…。マリーは全然私の気持ちを理解してないんだね。」

 すると、ドサっと馬車の座席に押し倒される私。何でー!
 さっきよりも、更に濃厚なキスをされ、ポーッとする私。ヤバい、流されちゃう。この人の色気はヤバいわー!

「ハァ、ハァ…。フィル兄様、やめて…、んっ。」

「マリーって、そういう色っぽい顔するんだね。そんな顔見せられたら、止められなくなるよ。」

 その時、馬車が減速しているのが分かる。邸に着いた?助かったわね!

「マリー、助かったって思ってるでしょ?」

 フィル兄様が黒い笑みを浮かべる。ひぃー、怖いわ!

 邸の正面に止められる馬車。同時にドアを開けるフィル兄様。

「マリーが疲れてぐったりしているから、私が部屋に運ぶから。」

 出迎えた家令に話すフィル兄様。何言ってんの?

「大丈夫です。自分で歩けますわ。」

「無理しちゃダメだよ。今無理して、体調を崩したら、またどこにも行けなくなっちゃうよ。マリーもそれは困るよね?」

 目がマジだ!ひえー!怖い。しばらく外出禁止にするってこと?優しいフィル兄様は、本当は腹黒だったのね。
 何も言い返すことが出来ず、お姫様抱っこでドナドナされる私。

「お嬢様、確かに顔色が悪いですわね。」

 フィーネが心配そうに言う。

「慣れないことをして、疲れてしまったようなんだ。今日は部屋で休ませてあげよう。父上と母上は、陛下達と夕食会でそのまま王宮に泊まるって言ってたし、今日は私がマリーについているから。マリーがゆっくり眠れるように、人払いしておいて。あっ、喉が渇いていると思うから、レモン水は、今すぐ持って来てくれる?」

 そうだったー!おば様達は留守だったー!血の気が引く私。

「かしこまりました。」

 フィーネはすぐに飲み物を取りに行ってしまった。私、このまま餌食にされるのね…。
 部屋に入ると、そのままベッドに運ばれる。すると、ドアがノックされ飲み物を持ってきたフィーネの姿が見える。フィル兄様は入り口でそれを受け取り、

「じゃあ、後はやっておくから。」

「かしこまりました。」

 ドアがバタンと閉まる。飲み物をテーブルに置き、フィル兄様はこっちに来る。ああ、フィル兄様がこんな危険人物だったなんて。

「マリー、そんな顔しないで。ただ、私がどれだけマリーが好きか分かって欲しくて。その困った顔ですら、可愛くてしょうがない。」

 色気たっぷりのフィル兄様に、そのままベッドに押し倒された私は、またあの濃厚なキスをされ、制服をあっさりと脱がされてしまった。抵抗してもびくともしない、フィル兄様の素敵な胸板が憎い。
 ううっ。恥ずかしい。

「泣かないで。もう、マリーが可愛い過ぎて止められないんだ。ごめん。優しくするから。それに、今はまだ全部はしないから、安心して。」

 フィル兄様は、私に、あんなことや、こんなことを沢山しまくるのであった。何度も執拗に責められた私は、そのまま意識を無くしてしまった。




 そして、次の日の朝…

 ……何だか体が熱い。うーん。寝返りをして、離れようとするが…。ぐいっと引っ張られ、腕に閉じ込められる。熱いから離してー。

 あれ?そういえば、私は昨夜は……。バチって目覚めると、そこには。うっ、どアップのフィル兄様が裸で寝ているし!うわー鼻血が…、じゃなくて、早く起きて服を着ないと、誰かに見られちゃう。
 慌てて、フィル兄様の腕から逃げ出そうとするが、がっちりと抱きしめられて、出られない。

「マリー、起きたの?もしかして、逃げようとしている?」

 うっ。起きているのね。

「フィル兄様、早く起きませんと、誰かに見られてしまいますわ。」

「見られても、私は困らないけど。マリーはそんなに嫌なの?」

「嫌というか、恥ずかしいですし。勘違いされたら困るじゃないですか。」

「私とマリーはこんな関係だって、私は知ってもらいたいけど。隠すような関係でいたくないし。」

 どんな関係だ!

「お願いです!服を着たいので、離してほしいのです。」

「逃げないって約束出来る?」

「約束するので、離してください。」

「分かった。絶対に逃げないでね。………これからも。」

 慌てている私は、最後の言葉まで聞こえていなかった。
 フィル兄様は、軽いキスをして離してくれる。早く何かを着ないと。部屋をキョロキョロする私。

「マリーの体、すごく綺麗。他の誰にも見せたり、触れさせたりしちゃダメだよ。」

 フィル兄様は、背後から私を抱きしめ、首筋にキスをする。
 何でこの人は余裕なの?
 慌てて、見つけたナイトワンピースを着る私。しかし、フィル兄様は普通に裸…。しかも、いい身体してるし。

「兄様、早く服を着て、お部屋にお戻り下さい。」

 昨日脱ぎ捨てていたシャツを着せて、ボタンを素早く留める。この人、手が掛かるな!年上の弟みたい。

「マリー、慌ててボタンを留める姿が可愛すぎる。」

 そのまま、ぎゅっと抱きしめるフィル兄様。だから、急いでよー!
 何とか服を着てもらい、私の部屋から出て行ってもらえた。昨日脱がされて、散らかった制服や下着を片付ける私。ああ、本気で疲れたわ。ぐったりね。

 まだ、一応は処女だけど…、これは下手するとそのうち奪われるわ。愛情表現なのか、軽い男なのかよくわからないけど、初体験が従兄妹でした…なんて、何かの体験談みたいじゃない。近いうちに、寮に帰るようにする?おば様達には何て言おうか?

 しかし、かっこよくて、あの色気は反則ね。中身アラサーだから、ギリギリ理性?を保っているつもりだったけど、それでも流されちゃったし。普通の10代の汚れなき少女だったら、あっさりフィル兄様に落ちているわね。
 ああ、本当にやられたわ!

 私は背中からお尻に付けられた、幾つものキスマークに気付かないのであった。







 

 

 




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