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ヒロインがやって来た
転校生と生徒会長
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ピンクの令嬢が謹慎処分になって2週間くらい経つ頃。彼女はやっと謹慎が解かれて、学園に復帰したらしい。本当はAクラスに入って来たいようだが、Aクラスに立入禁止になったようで、入れないらしい。廊下をウロつき、近くの警備騎士に注意され、口論になっている姿をよく見る。ここまで来ると、ただの問題児だわね。顔は可愛いのに、勿体無いわ。
この前の騒ぎでは、義兄やその友人達からの家門と、学園長から男爵家に抗議したようだ。しかも、義兄や友人達に対しての付き纏いが禁止になったらしい。破ったら、また謹慎だって!ストーカーかよ!
あの転校して来た1日で、ここまでやるなんて、義兄や友人達の怖さを改めて、知ったわね。でもミッシェルは、他のしつこい令嬢達に対しても、見せしめになっていいんじゃない?と言っていた。
しかし、ピンクの令嬢は義兄達を諦めてないようで、ランチの時も近くをうろついている。私達は、変な人を観察するというスタンスで、その様子を見て楽しんでいるのだが、他のクラスの令嬢達は許せないらしく、嫌がらせのようなことをするグループも出てきた。
レストランでランチをしている時に、事件は起こる。
「ちょっと貴女!お目当ての殿方に、声を掛けてもらいたいからと、食事の場をフラフラしないで下さいます?とても、見苦しくてよ。」
「ふふっ。この方は、少し前までは平民だったらしいですわ。男爵と元使用人の子供だとか!だから、食事のマナーも分からないのでしょうね。」
「マナーも勉強も出来ないのに、意中の殿方を射止めることには、一生懸命なのね。さすが、あのウッド男爵家の御令嬢だわ。」
フルボッコだわね。しかし、あの子はなんか嬉しそう。ドMなのかしら?いや、違う。もしかして、虐められるのを待っていた?まぁ、どちらにしても、変な人だわ。
「そんなぁ。身分で差別するなんてぇ、酷いですぅ。」
目をウルウルさせるピンク。何となく、義兄達をチラ見してない?もしかして、助けを待ってる?
しかし義兄達は、ピンクを気にすることなく、男友達数人で楽しそうにランチをしている。完全にスルーしてるわね。しかも、今気付いたけど、義兄のいる円卓のテーブル席は、義兄の友人達で席が埋まっている。席が空いていると、同席されちゃうから、考えたわね!
その時、違う方向から声が掛かるのだった。
「君たち、やめなさい。食事の場で騒々しい。」
ピンクに絡んだ先輩の令嬢方は黙る。生徒会長の、ファーエル公爵令息が注意したのだから当然か。しかし、ピンクはここでもやらかす。
「うそっ!カッコいい!もしかしてぇ、アラン様ですかぁ?」
えっ?義兄の時と一緒だわ。何で、いきなり下の名前を呼んでるの?
なんか街中で、大好きな芸能人に会った時に、言いたくなるようなセリフだわね。
「元平民の転校生とは聞いていたが、ここまで礼儀がなってないとは…。フォーレス侯爵家やムーア侯爵家、ウィリアムズ伯爵家、デービス伯爵家が揃って抗議するなんて、どれだけ酷いのかと気になっていたのだが、思っていた以上だな。」
常識人の生徒会長ですら、不快感を隠してないわね。
「アラン様ぁ、このセンパイ達が、虐めるのですぅ。」
空気が読めないのね。生徒会長から、冷気が漂っているわ。レストランの中もシーンと静まりかえっている。
「確かに令嬢が3人揃って、1人の後輩に、このような場で絡むのはよろしくないが、君も言われても仕方がない行動を取っているだろう。元平民とはいえ、今は男爵令嬢なのだから、それなりの礼儀やマナーが出来てなければ、注意をされてもしょうがない。君は謹慎処分を受けている間、何をして来たのだ?反省して、少しは学んで来なかったのか?何の為の謹慎だったのだ?」
「アラン様ぁ!私はただ皆様と、仲良くなりたいだけなのですぅ。」
「なぜ私が、君に名前で呼ばれなければならないのだ?うちの公爵家も、随分と下に見られたものだ。」
「誤解ですわぁ。それに、私ならアラン様の心を癒して差し上げますわぁ。」
「君は何を言っているのだ?」
ヤバいわ!あの生徒会長が、青筋を立てている。ピンクはもう黙りなさい!心で叫ぶ私。しかし、当然だが彼女には届かなかった。
「アラン様はぁ、前にアラン様が乗っていた馬車が、女の子を轢いてしまって、亡くなってしまったことで、一部の地区の領民との関係に、ひびが入って悩んでいましたよねぇ。今からでもぉ、亡くなった女の子の両親に謝りに行けば、謝罪は受け入れてもらえますよぉ。亡くなった女の子が憧れていた、ピンクの薔薇の花を持って行って、墓前に手向けたいと言えばいいみたいですよぉ。私が一緒に行きますから大丈夫です!いつ行きましょうかぁ?」
この子、何で馬車事故を知っているの?でも、女の子は私が助けたはず。それとも、違う事故があったのかしら?いや、ただの妄想?不気味だわ!それよりも、あの生徒会長が殺気立っているわ。終わったわー!
「君は何かの病気なのか?これは、私が注意してどうにかなるレベルではないな。ファーエル公爵家からも、正式に抗議させてもらう。男爵家ごときに、ここまでバカにされるとは。不愉快極まりない。」
ここまで言われて、やっと自分のヤバさに気づいたピンクは、顔色が悪くなる。
「えっ。どうして怒るの?アラン様ルートは、馬車事故が鍵だったよね?」
ぶつぶつ言うピンクは、また警備騎士に連行されて行ってしまった。
今、アラン様ルートって言ってた?もしかして、あの子は転生者?そして、ここはやっぱり乙女ゲーム?ひぇー!う、うっ。呼吸が苦しい。ハァ、ハァ。
「マリー?どうしたの?顔色が悪いわ!」
「大丈夫?呼吸がおかしいわ!」
「マリー!大丈夫?誰か、医務官を呼んで下さいませ!」
「マリー?医務室まで私が運ぶ!」
義兄がすぐ来てくれたようだ。
やっぱり、私は死ぬの?ああ、呼吸が苦しい。
「マリー、大丈夫か?もうすぐ医務室に着くからな。」
義兄が泣きそうな顔で、私をお姫様抱っこしている。気分が悪すぎて、何も言えない。
そのまま、私は意識を失うのであった。
パチっと目が覚めると、医務室らしい。そして、義兄がいた。
「マリー、大丈夫か?過呼吸を起こしたらしいが…。医務官の先生は、恐怖とか不安とかを受けると過呼吸は起こりやすいと言っていたが。あの意味の分からない女が原因か?」
うっ!無駄に鋭いわ!
「お兄様、心配掛けてごめんなさい。私も原因は分かりませんけど、もう大丈夫ですわ。」
「…そうか。今日は、心配だから一緒にフォーレス家に帰ろう?スペンサー家には、連絡を入れるから。」
「そうですね。たまにはお兄様と一緒に帰るのも悪くはないですね。」
この人は、私を守りたいと言ってくれたから、安心だわね。
「兄様と一緒に帰りたいって言って欲しかったけど。まあ、いいか!」
久しぶりに、義兄と一緒にフォーレス侯爵家に帰ることにした私。フォーレス侯爵家でゆっくり過ごして、次の日の学園はお休みさせられた。
私が過呼吸で倒れたと知った、おじ様とフィル兄様が、落ち着かなくて大変だったと、おば様から後日、聞かされるのであった。あの2人も過保護だからね。
ピンクの令嬢は、今度は一か月の謹慎処分になったようだ。公爵家の力は恐ろしいわね。生徒会長も怒らせないように気を付けよう。
この前の騒ぎでは、義兄やその友人達からの家門と、学園長から男爵家に抗議したようだ。しかも、義兄や友人達に対しての付き纏いが禁止になったらしい。破ったら、また謹慎だって!ストーカーかよ!
あの転校して来た1日で、ここまでやるなんて、義兄や友人達の怖さを改めて、知ったわね。でもミッシェルは、他のしつこい令嬢達に対しても、見せしめになっていいんじゃない?と言っていた。
しかし、ピンクの令嬢は義兄達を諦めてないようで、ランチの時も近くをうろついている。私達は、変な人を観察するというスタンスで、その様子を見て楽しんでいるのだが、他のクラスの令嬢達は許せないらしく、嫌がらせのようなことをするグループも出てきた。
レストランでランチをしている時に、事件は起こる。
「ちょっと貴女!お目当ての殿方に、声を掛けてもらいたいからと、食事の場をフラフラしないで下さいます?とても、見苦しくてよ。」
「ふふっ。この方は、少し前までは平民だったらしいですわ。男爵と元使用人の子供だとか!だから、食事のマナーも分からないのでしょうね。」
「マナーも勉強も出来ないのに、意中の殿方を射止めることには、一生懸命なのね。さすが、あのウッド男爵家の御令嬢だわ。」
フルボッコだわね。しかし、あの子はなんか嬉しそう。ドMなのかしら?いや、違う。もしかして、虐められるのを待っていた?まぁ、どちらにしても、変な人だわ。
「そんなぁ。身分で差別するなんてぇ、酷いですぅ。」
目をウルウルさせるピンク。何となく、義兄達をチラ見してない?もしかして、助けを待ってる?
しかし義兄達は、ピンクを気にすることなく、男友達数人で楽しそうにランチをしている。完全にスルーしてるわね。しかも、今気付いたけど、義兄のいる円卓のテーブル席は、義兄の友人達で席が埋まっている。席が空いていると、同席されちゃうから、考えたわね!
その時、違う方向から声が掛かるのだった。
「君たち、やめなさい。食事の場で騒々しい。」
ピンクに絡んだ先輩の令嬢方は黙る。生徒会長の、ファーエル公爵令息が注意したのだから当然か。しかし、ピンクはここでもやらかす。
「うそっ!カッコいい!もしかしてぇ、アラン様ですかぁ?」
えっ?義兄の時と一緒だわ。何で、いきなり下の名前を呼んでるの?
なんか街中で、大好きな芸能人に会った時に、言いたくなるようなセリフだわね。
「元平民の転校生とは聞いていたが、ここまで礼儀がなってないとは…。フォーレス侯爵家やムーア侯爵家、ウィリアムズ伯爵家、デービス伯爵家が揃って抗議するなんて、どれだけ酷いのかと気になっていたのだが、思っていた以上だな。」
常識人の生徒会長ですら、不快感を隠してないわね。
「アラン様ぁ、このセンパイ達が、虐めるのですぅ。」
空気が読めないのね。生徒会長から、冷気が漂っているわ。レストランの中もシーンと静まりかえっている。
「確かに令嬢が3人揃って、1人の後輩に、このような場で絡むのはよろしくないが、君も言われても仕方がない行動を取っているだろう。元平民とはいえ、今は男爵令嬢なのだから、それなりの礼儀やマナーが出来てなければ、注意をされてもしょうがない。君は謹慎処分を受けている間、何をして来たのだ?反省して、少しは学んで来なかったのか?何の為の謹慎だったのだ?」
「アラン様ぁ!私はただ皆様と、仲良くなりたいだけなのですぅ。」
「なぜ私が、君に名前で呼ばれなければならないのだ?うちの公爵家も、随分と下に見られたものだ。」
「誤解ですわぁ。それに、私ならアラン様の心を癒して差し上げますわぁ。」
「君は何を言っているのだ?」
ヤバいわ!あの生徒会長が、青筋を立てている。ピンクはもう黙りなさい!心で叫ぶ私。しかし、当然だが彼女には届かなかった。
「アラン様はぁ、前にアラン様が乗っていた馬車が、女の子を轢いてしまって、亡くなってしまったことで、一部の地区の領民との関係に、ひびが入って悩んでいましたよねぇ。今からでもぉ、亡くなった女の子の両親に謝りに行けば、謝罪は受け入れてもらえますよぉ。亡くなった女の子が憧れていた、ピンクの薔薇の花を持って行って、墓前に手向けたいと言えばいいみたいですよぉ。私が一緒に行きますから大丈夫です!いつ行きましょうかぁ?」
この子、何で馬車事故を知っているの?でも、女の子は私が助けたはず。それとも、違う事故があったのかしら?いや、ただの妄想?不気味だわ!それよりも、あの生徒会長が殺気立っているわ。終わったわー!
「君は何かの病気なのか?これは、私が注意してどうにかなるレベルではないな。ファーエル公爵家からも、正式に抗議させてもらう。男爵家ごときに、ここまでバカにされるとは。不愉快極まりない。」
ここまで言われて、やっと自分のヤバさに気づいたピンクは、顔色が悪くなる。
「えっ。どうして怒るの?アラン様ルートは、馬車事故が鍵だったよね?」
ぶつぶつ言うピンクは、また警備騎士に連行されて行ってしまった。
今、アラン様ルートって言ってた?もしかして、あの子は転生者?そして、ここはやっぱり乙女ゲーム?ひぇー!う、うっ。呼吸が苦しい。ハァ、ハァ。
「マリー?どうしたの?顔色が悪いわ!」
「大丈夫?呼吸がおかしいわ!」
「マリー!大丈夫?誰か、医務官を呼んで下さいませ!」
「マリー?医務室まで私が運ぶ!」
義兄がすぐ来てくれたようだ。
やっぱり、私は死ぬの?ああ、呼吸が苦しい。
「マリー、大丈夫か?もうすぐ医務室に着くからな。」
義兄が泣きそうな顔で、私をお姫様抱っこしている。気分が悪すぎて、何も言えない。
そのまま、私は意識を失うのであった。
パチっと目が覚めると、医務室らしい。そして、義兄がいた。
「マリー、大丈夫か?過呼吸を起こしたらしいが…。医務官の先生は、恐怖とか不安とかを受けると過呼吸は起こりやすいと言っていたが。あの意味の分からない女が原因か?」
うっ!無駄に鋭いわ!
「お兄様、心配掛けてごめんなさい。私も原因は分かりませんけど、もう大丈夫ですわ。」
「…そうか。今日は、心配だから一緒にフォーレス家に帰ろう?スペンサー家には、連絡を入れるから。」
「そうですね。たまにはお兄様と一緒に帰るのも悪くはないですね。」
この人は、私を守りたいと言ってくれたから、安心だわね。
「兄様と一緒に帰りたいって言って欲しかったけど。まあ、いいか!」
久しぶりに、義兄と一緒にフォーレス侯爵家に帰ることにした私。フォーレス侯爵家でゆっくり過ごして、次の日の学園はお休みさせられた。
私が過呼吸で倒れたと知った、おじ様とフィル兄様が、落ち着かなくて大変だったと、おば様から後日、聞かされるのであった。あの2人も過保護だからね。
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