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ヒロインがやって来た
外堀を埋められた
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ずっと気になっていたことを聞く私。
「フィル兄様、本当に私自身を見て好きになったのでしょうか?フィル兄様の大好きだったお姉様に似ているから、私が好きなのではないですか?」
「……誰かに何か言われた?」
真面目な表情になるフィル兄様。
「いえ。」
「確かに始めは、大好きだった姉上そっくりのマリーに興味を持ったことは認めるよ。マリーは、父上と母上が認めるくらいに、姉上そっくりだからね。でも、最近、似てないところを沢山見つけて、そこが可愛くて仕方がないことに気付いてしまったんだよね。」
「似ていないところですか?」
「うん。例えば、私の機嫌をとる為に、腕を絡ませて変な演技したり、売られた喧嘩は絶対に買うし、腹黒いところもあるし。見た目は妖精のようなのに、剣術とか魔術とかやって、魔物を討伐するくらい御転婆なところかな。」
ボロクソじゃないのよ。どこが、かわいいんだ?
「…あまり嬉しくはない話ですわね。」
「ファーエル公爵令息が、マリーを面白いって言ってたけど、私もマリーといると楽しいんだよね。そう言えば、ファーエル公爵令息に私のことを従兄妹だって言ってたけど、もう次からはちゃんと恋人って言ってね。分かった?」
「恋人って言うのですか?どうして?」
「もう、こんな裸の関係だし、恋人でしょ。遊びでこんなことはしないよね?ただの従兄妹もこんなことしない。恋人じゃないと出来ないよね?マリーも、結局受け入れてくれているし。私もみんなにそう話すからね。分かった?」
はっ?アナタ、本気にならない、遊びの女の子が過去に何人かいたはずなのに、何言ってんの?
「でも、これは、フィル兄様が強引に。それに私は、まだそこまでの気持ちは…。」
「マリー、愛してるんだ。お願い。」
そんな目でお願いしないでー!
「フィル兄様、私を裏切ったりしませんか?」
「ああ、誓う。絶対に裏切らない。」
「私を殺したりもしません?」
「マリー、何を言ってるの?どうして、そんなこと?……ああ、そういう事か。まだ苦しんでいるってこと?」
フィル兄様は泣きそうな表情だ。えー、その表情も反則よ!
「私はマリーを命をかけても守るよ。大切にするって約束する。だから、ずっと一緒にいよう。」
うっ。ここまで言われたら、さすがに…
「約束してくれるなら。じゃあ、付き合ってみます?でも、あまり束縛はしないでくださいね。フィル兄様も束縛は嫌いですよね?」
「本当?嬉しい。束縛はしないように気をつけるよ。ただ、心配で口は出すと思うけど。」
「でも、婚約の話はまだ別ですからね。私には、まだ早いと思うので。」
「学生のうちは、強引に婚約はしないよ。でも私が、いずれはマリーと婚約して、早く結婚したいって気持ちでいるってことは覚えておいて。それと前にも言ったけど、絶対に私から逃げたりしないでね。分かった?」
この人からは、簡単に逃げれないような気がする。本能的にそう感じるのだ。
「分かりました。でも、浮気や女遊びは絶対に許しませんからね。」
「ああ。絶対に裏切らない。マリー、ありがとう。大好きだよ。」
フィル兄様は、私に濃厚なキスをして、いやらしいことを沢山しまくるのであった。何度も何度も執拗に責められ、気付くと、私は気を失っていたようだった。
そして早朝に、パチっと目覚める私。目の前には、お約束のフィル兄様。私を抱きしめたまま眠っている。フィル兄様は、きちんと婚約するまでは、最後までしないと言っていたが…。割と、スレスレのことをしてくるよね。
でもこの先、乙女ゲームのシナリオとやらが、どうなるかが分からない今、婚約はしばらく出来ないわね。
フィル兄様は好きだけど、そこまで決心がつくほど好きかというと、まだそこまでではないと思う。攻略対象者かもしれないと、警戒して過ごしてきた時間が長かったからね。それにかっこ良過ぎて、恋愛というよりは、見て楽しみたいタイプとして位置付けていたし。
だけど、結局は強引なフィル兄様に負けてしまった。さっぱりしてそうに見えたのに、そんなことは全然なかったわね。私は完全に、フィル兄様のペースに巻き込まれている。
「…はぁー。」
「マリー、ため息ついてどうしたの?」
起きていたのね。
「フィル兄様、そろそろお部屋に戻らないといけませんよ。」
「まだ一緒にいたいよ。こうやって、マリーと裸でくっついてると、すごい幸せなんだ。」
「誰かに見られたら、大変ですから、そろそろ起きてくださ…んっ、んっ。あっ、はぁはぁ。やめて、兄様あっ。」
「恋人になれて、嬉し過ぎて、マリーともっと色々したくなっちゃった。マリー、朝から可愛い。私のものだからね。誰にも渡さない。覚悟して?」
この人、どんだけ体力あるの?昨夜だって、嬉しいとか言って、結構凄かったのに。愛してくれているのは痛いほど分かるが、体はキツいのよぉ。
結局、またしつこい程、色々なことをされてしまって、意識を失ってしまったようだ。
気がつくと、いい時間になっていた。昨夜、休みだから、ゆっくり寝ていると言っておいたからか、フィーネは、起こしには来なかったようだ。フィル兄様は、自分の部屋に戻ったようで、居なくなっていた。しかも、私のナイトドレスを着せて行ってくれたらしく、服を着ていた私。脱がせるだけでなく、着せるのも上手いの?どんだけ女慣れしてるんだよ!
あれっ?何か唇がガサガサなんだけど。しかも喉が少し痛い。声を出し過ぎた?ヤバい、誰かに聞かれてないよね。でも、そんな大きな声は出てなかったとは思うけど。大丈夫だよね?
とりあえず、喉と唇に治癒魔法をかけておこう。体も洗いたいな。自分の魔法で、シャワーが出来るから、湯浴みしちゃおうか。浴室でナイトドレスを脱いだ私。
「ひっ!何これ?」
服を脱いで気付いた。体中に沢山のキスマークが。なんか、薔薇の花びらが散ったように、いっぱい付いていた。知らずに、フィーネやメイドに着替えや湯浴みを手伝ってもらっていたら、今頃大変なことになっていたわね。セーフ、危なかったわ。
こんなに沢山付けなくても…。あの人は何を考えているのかしら?
キスマークも、治癒魔法で消えるよね?それっ!ああ、良かった。綺麗に消えたわ!全部消しておこう。ついでに疲れた顔のクマを消して、寝不足で艶のない肌も治しておくか。治癒魔法は便利ねー!
シャワーでスッキリして、部屋に戻ると、ノックされる。
「お嬢様、お目覚めですか?」
フィーネが来てくれた。着替えを終えて、遅めの朝食を食べにダイニングへ行く。今日は週末でみんな休みなのに、誰もいない。お茶会にでも行ったのかしら?のんびりお茶を飲んでいると、フィーネが朝食を持って来てくれた。
「お嬢様。旦那様と奥様、フィリップ様は先程、お出掛けされました。昼食までには戻るので、一緒に食べようと話されてました。」
「ありがとう。3人一緒に出かけるなんて、珍しいわね。」
「ええ。あの…、これはお嬢様に話して良いものか、分からないのですが…。でも、少し気になってしまいまして。」
「フィーネ?何かあったの?」
「実は朝食前に、フィリップ様が、旦那様と奥様に大事な話があると話されてまして。3人で執務室に話をしに行かれたようなんです。その後、朝食に来られた旦那様と奥様が、その、なんて言うか…、とにかく嬉しそうにしていまして。急いで話をつけて来ないといけないわねと、奥様は張り切ってまして。」
「えっ?何か嬉しいことでもあったのかしら?」
「奥様が、急だけどフォーレス侯爵家に行きましょうと言われまして。急遽、3人で行かれたようです。フォーレス侯爵家は、お嬢様のご実家ですよね?ちょっと気になってしまったので、内緒でお嬢様にお伝えしておこうかと思ったのです。」
「…フィーネ。教えてくれてありがとう。私はフィーネがいてくれて、とても心強いわ。これからも、何かあったら、こっそり教えてね。」
「お嬢様、勿体ないお言葉でごさいます。私もお嬢様の為に、これからも精一杯、務めさせて頂きます。」
フィル兄様、おじ様とおば様を味方に付けたわね。しかもおば様を使って、うちの両親まで押さえようとしている?まだ始まったばかりの、ただのお付き合いなのに。やっぱり合わないので、お付き合いは無かったことにして、とは言えないじゃない!私が寝ている間に動くなんて!やられた。
あの人、優しそうな顔してやっぱり腹黒。外堀をさっそく埋めて来たわね。
こうしてはいられないわ。
「フィーネ、あなたにお願いがあるの。」
「フィル兄様、本当に私自身を見て好きになったのでしょうか?フィル兄様の大好きだったお姉様に似ているから、私が好きなのではないですか?」
「……誰かに何か言われた?」
真面目な表情になるフィル兄様。
「いえ。」
「確かに始めは、大好きだった姉上そっくりのマリーに興味を持ったことは認めるよ。マリーは、父上と母上が認めるくらいに、姉上そっくりだからね。でも、最近、似てないところを沢山見つけて、そこが可愛くて仕方がないことに気付いてしまったんだよね。」
「似ていないところですか?」
「うん。例えば、私の機嫌をとる為に、腕を絡ませて変な演技したり、売られた喧嘩は絶対に買うし、腹黒いところもあるし。見た目は妖精のようなのに、剣術とか魔術とかやって、魔物を討伐するくらい御転婆なところかな。」
ボロクソじゃないのよ。どこが、かわいいんだ?
「…あまり嬉しくはない話ですわね。」
「ファーエル公爵令息が、マリーを面白いって言ってたけど、私もマリーといると楽しいんだよね。そう言えば、ファーエル公爵令息に私のことを従兄妹だって言ってたけど、もう次からはちゃんと恋人って言ってね。分かった?」
「恋人って言うのですか?どうして?」
「もう、こんな裸の関係だし、恋人でしょ。遊びでこんなことはしないよね?ただの従兄妹もこんなことしない。恋人じゃないと出来ないよね?マリーも、結局受け入れてくれているし。私もみんなにそう話すからね。分かった?」
はっ?アナタ、本気にならない、遊びの女の子が過去に何人かいたはずなのに、何言ってんの?
「でも、これは、フィル兄様が強引に。それに私は、まだそこまでの気持ちは…。」
「マリー、愛してるんだ。お願い。」
そんな目でお願いしないでー!
「フィル兄様、私を裏切ったりしませんか?」
「ああ、誓う。絶対に裏切らない。」
「私を殺したりもしません?」
「マリー、何を言ってるの?どうして、そんなこと?……ああ、そういう事か。まだ苦しんでいるってこと?」
フィル兄様は泣きそうな表情だ。えー、その表情も反則よ!
「私はマリーを命をかけても守るよ。大切にするって約束する。だから、ずっと一緒にいよう。」
うっ。ここまで言われたら、さすがに…
「約束してくれるなら。じゃあ、付き合ってみます?でも、あまり束縛はしないでくださいね。フィル兄様も束縛は嫌いですよね?」
「本当?嬉しい。束縛はしないように気をつけるよ。ただ、心配で口は出すと思うけど。」
「でも、婚約の話はまだ別ですからね。私には、まだ早いと思うので。」
「学生のうちは、強引に婚約はしないよ。でも私が、いずれはマリーと婚約して、早く結婚したいって気持ちでいるってことは覚えておいて。それと前にも言ったけど、絶対に私から逃げたりしないでね。分かった?」
この人からは、簡単に逃げれないような気がする。本能的にそう感じるのだ。
「分かりました。でも、浮気や女遊びは絶対に許しませんからね。」
「ああ。絶対に裏切らない。マリー、ありがとう。大好きだよ。」
フィル兄様は、私に濃厚なキスをして、いやらしいことを沢山しまくるのであった。何度も何度も執拗に責められ、気付くと、私は気を失っていたようだった。
そして早朝に、パチっと目覚める私。目の前には、お約束のフィル兄様。私を抱きしめたまま眠っている。フィル兄様は、きちんと婚約するまでは、最後までしないと言っていたが…。割と、スレスレのことをしてくるよね。
でもこの先、乙女ゲームのシナリオとやらが、どうなるかが分からない今、婚約はしばらく出来ないわね。
フィル兄様は好きだけど、そこまで決心がつくほど好きかというと、まだそこまでではないと思う。攻略対象者かもしれないと、警戒して過ごしてきた時間が長かったからね。それにかっこ良過ぎて、恋愛というよりは、見て楽しみたいタイプとして位置付けていたし。
だけど、結局は強引なフィル兄様に負けてしまった。さっぱりしてそうに見えたのに、そんなことは全然なかったわね。私は完全に、フィル兄様のペースに巻き込まれている。
「…はぁー。」
「マリー、ため息ついてどうしたの?」
起きていたのね。
「フィル兄様、そろそろお部屋に戻らないといけませんよ。」
「まだ一緒にいたいよ。こうやって、マリーと裸でくっついてると、すごい幸せなんだ。」
「誰かに見られたら、大変ですから、そろそろ起きてくださ…んっ、んっ。あっ、はぁはぁ。やめて、兄様あっ。」
「恋人になれて、嬉し過ぎて、マリーともっと色々したくなっちゃった。マリー、朝から可愛い。私のものだからね。誰にも渡さない。覚悟して?」
この人、どんだけ体力あるの?昨夜だって、嬉しいとか言って、結構凄かったのに。愛してくれているのは痛いほど分かるが、体はキツいのよぉ。
結局、またしつこい程、色々なことをされてしまって、意識を失ってしまったようだ。
気がつくと、いい時間になっていた。昨夜、休みだから、ゆっくり寝ていると言っておいたからか、フィーネは、起こしには来なかったようだ。フィル兄様は、自分の部屋に戻ったようで、居なくなっていた。しかも、私のナイトドレスを着せて行ってくれたらしく、服を着ていた私。脱がせるだけでなく、着せるのも上手いの?どんだけ女慣れしてるんだよ!
あれっ?何か唇がガサガサなんだけど。しかも喉が少し痛い。声を出し過ぎた?ヤバい、誰かに聞かれてないよね。でも、そんな大きな声は出てなかったとは思うけど。大丈夫だよね?
とりあえず、喉と唇に治癒魔法をかけておこう。体も洗いたいな。自分の魔法で、シャワーが出来るから、湯浴みしちゃおうか。浴室でナイトドレスを脱いだ私。
「ひっ!何これ?」
服を脱いで気付いた。体中に沢山のキスマークが。なんか、薔薇の花びらが散ったように、いっぱい付いていた。知らずに、フィーネやメイドに着替えや湯浴みを手伝ってもらっていたら、今頃大変なことになっていたわね。セーフ、危なかったわ。
こんなに沢山付けなくても…。あの人は何を考えているのかしら?
キスマークも、治癒魔法で消えるよね?それっ!ああ、良かった。綺麗に消えたわ!全部消しておこう。ついでに疲れた顔のクマを消して、寝不足で艶のない肌も治しておくか。治癒魔法は便利ねー!
シャワーでスッキリして、部屋に戻ると、ノックされる。
「お嬢様、お目覚めですか?」
フィーネが来てくれた。着替えを終えて、遅めの朝食を食べにダイニングへ行く。今日は週末でみんな休みなのに、誰もいない。お茶会にでも行ったのかしら?のんびりお茶を飲んでいると、フィーネが朝食を持って来てくれた。
「お嬢様。旦那様と奥様、フィリップ様は先程、お出掛けされました。昼食までには戻るので、一緒に食べようと話されてました。」
「ありがとう。3人一緒に出かけるなんて、珍しいわね。」
「ええ。あの…、これはお嬢様に話して良いものか、分からないのですが…。でも、少し気になってしまいまして。」
「フィーネ?何かあったの?」
「実は朝食前に、フィリップ様が、旦那様と奥様に大事な話があると話されてまして。3人で執務室に話をしに行かれたようなんです。その後、朝食に来られた旦那様と奥様が、その、なんて言うか…、とにかく嬉しそうにしていまして。急いで話をつけて来ないといけないわねと、奥様は張り切ってまして。」
「えっ?何か嬉しいことでもあったのかしら?」
「奥様が、急だけどフォーレス侯爵家に行きましょうと言われまして。急遽、3人で行かれたようです。フォーレス侯爵家は、お嬢様のご実家ですよね?ちょっと気になってしまったので、内緒でお嬢様にお伝えしておこうかと思ったのです。」
「…フィーネ。教えてくれてありがとう。私はフィーネがいてくれて、とても心強いわ。これからも、何かあったら、こっそり教えてね。」
「お嬢様、勿体ないお言葉でごさいます。私もお嬢様の為に、これからも精一杯、務めさせて頂きます。」
フィル兄様、おじ様とおば様を味方に付けたわね。しかもおば様を使って、うちの両親まで押さえようとしている?まだ始まったばかりの、ただのお付き合いなのに。やっぱり合わないので、お付き合いは無かったことにして、とは言えないじゃない!私が寝ている間に動くなんて!やられた。
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