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接触
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王宮でのパーティーだから両親に会うだろうと予想はしていたが、まさかこんなに早く会うとは……
「アリー。前より元気になったようで嬉しいわ。
ドレスもアクセサリーも素敵よ!
公爵様に大切にしていただいているのね」
「アリー、また綺麗になったな!
ダンスを踊っている姿が見えたが、とても美しかったぞ。私の自慢の妹だ」
母と兄が笑顔で話しかけてくる。
何が素敵なの? 私のどこが自慢の妹なの?
よくもそんな都合のいい言葉を口に出来るものだわ。
楽しい気分でいたのに、一気に心が凍りついてくる。
「……」
「……アリエル、大丈夫か?
義父上や義母上、エリックはアリエルにずっと会いたがっていたんだ」
その時、周りにいる人たちからの視線を感じる。
今日の夜会で私は何をしても目立つ存在のようだ。
ハァー。会話すらしたくないけど、この場では名ばかりの家族に合わせて話をするのが無難ね……
「ご無沙汰しておりました。
皆さまの元気そうなお姿が見られて私も幸せですわ」
今さら『お父様』『お母様』『お兄様』だなんて呼びたくなかった。
「アリー。せっかく会えたのだから、別室で話でもしないか?
父上も母上も、アリーとゆっくり話をしたがっていたんだよ」
兄は皆の見ている前なら、私が断れないのを知っていてこんなことを言っているのだろう。
本当に最悪な人達だわ。私が避けていることを知りながら、この場で誘ってくるなんて……
「アリエル、どうする?
久しぶりの夜会で体調が心配だから、無理に受けなくてもいいんだ。
今日じゃなくても、後日、義父上たちを公爵家に招待することも出来るからな」
旦那様なりの気遣いかしら。でも、父たちを公爵家に招待するほうが長時間拘束されそうで面倒だと思った。
「旦那様。せっかくですから、両親と少し話して来ますわ」
「私も行こう」
旦那様は一緒に来てくるつもりでいたようだが……
「オーウェン、すまない。
久しぶりに家族だけで話をさせて欲しいんだ」
兄が断っている。旦那様抜きで何を話すつもりなのかしら?
「……アリエル、一人で大丈夫か?
君が望むなら、私も同席させてもらうが……」
旦那様が一緒の方がいいけど、それでは両親たちが何を企んでいるのかが分からない。
「旦那様、私は大丈夫です。
すぐに戻って来ますからここでお待ち下さいませ。
戻りましたら、国王陛下に挨拶をしに行きましょうか?」
「……分かった。私はここで待つ」
不本意な表情を隠そうともしない旦那様を残して、両親が控室として手配していた部屋に移動する。
夜会のホールから少し離れたその部屋は人気がなく、静かな場所だった。
「アリー。今日は会えて嬉しい。
ずっと会いたいと思っていたんだ」
ソファーに座らされると、すぐに父が口を開いた。
「このような場所に私を呼びつけて、今日は何のお話をされるのでしょう?
ヴィーの話でも聞かせてくれるのでしょうか?
あんなことがあったとはいえ、あなた方はとても可愛がっていたのですから、修道院に送られたとしても手紙のやり取りくらいはしているのですよね?」
その場には私達しかいないので、遠慮なく冷ややかな態度が出てしまう。
「あの女とはもう関わらない。学生時代の親友の娘で気の毒だと思って引き取ったのが間違いだった。
アリー、私があんな女を引き取ったせいでお前を不幸にしてしまった。申し訳ない……」
「私の身代わりに政略結婚の駒に利用しようとしておきながら、あっさり見捨てたのですね……」
「アリー……、そんなに私達を拒絶しないで欲しいの。
私達は後悔しているのよ」
この両親は泣きそうな顔を向ければ何とかなると思っているのかしら?
「申し訳ありません。
拒絶され続けた記憶しかありませんので、このような物言いになってしまったようです」
「……っ! ……ごめんなさい。
お母様を許して。貴女のお父様もエリックも苦しんでいるのよ」
「別に怒っているわけではありませんので、謝罪はもう結構ですわ。
ところで、何か大切な話があるのでしょうか?
特にないのであれば、旦那様が待っていますので私はそろそろ戻りたいと思います」
意味のない謝罪を聞かされ続けるのが苦痛に感じた私は、すぐに退室しようとした。
しかし……
「待ってくれ! アリー、お前は今の生活は幸せなのか?
辛いならすぐに帰ってきてもいいんだ」
厳格そうな父だと思っていたのに……
王命で結婚した娘に帰ってきてもいいだなんて、何を考えているのか?
ますます理解が出来なかった。
「アリー。前より元気になったようで嬉しいわ。
ドレスもアクセサリーも素敵よ!
公爵様に大切にしていただいているのね」
「アリー、また綺麗になったな!
ダンスを踊っている姿が見えたが、とても美しかったぞ。私の自慢の妹だ」
母と兄が笑顔で話しかけてくる。
何が素敵なの? 私のどこが自慢の妹なの?
よくもそんな都合のいい言葉を口に出来るものだわ。
楽しい気分でいたのに、一気に心が凍りついてくる。
「……」
「……アリエル、大丈夫か?
義父上や義母上、エリックはアリエルにずっと会いたがっていたんだ」
その時、周りにいる人たちからの視線を感じる。
今日の夜会で私は何をしても目立つ存在のようだ。
ハァー。会話すらしたくないけど、この場では名ばかりの家族に合わせて話をするのが無難ね……
「ご無沙汰しておりました。
皆さまの元気そうなお姿が見られて私も幸せですわ」
今さら『お父様』『お母様』『お兄様』だなんて呼びたくなかった。
「アリー。せっかく会えたのだから、別室で話でもしないか?
父上も母上も、アリーとゆっくり話をしたがっていたんだよ」
兄は皆の見ている前なら、私が断れないのを知っていてこんなことを言っているのだろう。
本当に最悪な人達だわ。私が避けていることを知りながら、この場で誘ってくるなんて……
「アリエル、どうする?
久しぶりの夜会で体調が心配だから、無理に受けなくてもいいんだ。
今日じゃなくても、後日、義父上たちを公爵家に招待することも出来るからな」
旦那様なりの気遣いかしら。でも、父たちを公爵家に招待するほうが長時間拘束されそうで面倒だと思った。
「旦那様。せっかくですから、両親と少し話して来ますわ」
「私も行こう」
旦那様は一緒に来てくるつもりでいたようだが……
「オーウェン、すまない。
久しぶりに家族だけで話をさせて欲しいんだ」
兄が断っている。旦那様抜きで何を話すつもりなのかしら?
「……アリエル、一人で大丈夫か?
君が望むなら、私も同席させてもらうが……」
旦那様が一緒の方がいいけど、それでは両親たちが何を企んでいるのかが分からない。
「旦那様、私は大丈夫です。
すぐに戻って来ますからここでお待ち下さいませ。
戻りましたら、国王陛下に挨拶をしに行きましょうか?」
「……分かった。私はここで待つ」
不本意な表情を隠そうともしない旦那様を残して、両親が控室として手配していた部屋に移動する。
夜会のホールから少し離れたその部屋は人気がなく、静かな場所だった。
「アリー。今日は会えて嬉しい。
ずっと会いたいと思っていたんだ」
ソファーに座らされると、すぐに父が口を開いた。
「このような場所に私を呼びつけて、今日は何のお話をされるのでしょう?
ヴィーの話でも聞かせてくれるのでしょうか?
あんなことがあったとはいえ、あなた方はとても可愛がっていたのですから、修道院に送られたとしても手紙のやり取りくらいはしているのですよね?」
その場には私達しかいないので、遠慮なく冷ややかな態度が出てしまう。
「あの女とはもう関わらない。学生時代の親友の娘で気の毒だと思って引き取ったのが間違いだった。
アリー、私があんな女を引き取ったせいでお前を不幸にしてしまった。申し訳ない……」
「私の身代わりに政略結婚の駒に利用しようとしておきながら、あっさり見捨てたのですね……」
「アリー……、そんなに私達を拒絶しないで欲しいの。
私達は後悔しているのよ」
この両親は泣きそうな顔を向ければ何とかなると思っているのかしら?
「申し訳ありません。
拒絶され続けた記憶しかありませんので、このような物言いになってしまったようです」
「……っ! ……ごめんなさい。
お母様を許して。貴女のお父様もエリックも苦しんでいるのよ」
「別に怒っているわけではありませんので、謝罪はもう結構ですわ。
ところで、何か大切な話があるのでしょうか?
特にないのであれば、旦那様が待っていますので私はそろそろ戻りたいと思います」
意味のない謝罪を聞かされ続けるのが苦痛に感じた私は、すぐに退室しようとした。
しかし……
「待ってくれ! アリー、お前は今の生活は幸せなのか?
辛いならすぐに帰ってきてもいいんだ」
厳格そうな父だと思っていたのに……
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ますます理解が出来なかった。
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