悪い魔女

底に

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第3章 期末テスト好きな人いる?

勉強好きな人いる?②

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授業が終わり、寮へ戻る。

「久しぶりにあいつに話しかけてみよう」

本棚へ行き、喋る本のエミオンを出してみる。

「お、ニナ、久しぶりなのだ。どうしたのだ?」

「いやー、最近勉強が憂鬱でねー。ちょっと気分転換に話しかけてみたの」

「気分転換って、いつも遊んでばっかりじゃないかなのだ」

「なっ、どうしてそれを」

「我輩はこの寮の寮長なのだ。知っていて当然なのだ」

「寮長?ただの本じゃないの?」

「本は仮の姿なのだ。本当は、こう、クールで、スラーっとして…と、とにかく!ニナたちの管理も我輩の仕事なのだ!」

「管理って、まだあれから一度も見かけてないけど」

「陰ながら見守れる、そういう魔法があるのだ。全知全能!我輩に使えない魔法などないのだ!」

ホォー 良いことを聞いた。

「ねぇーエミえもーん。期末テストやばいんだよー。何か簡単に学年1位取れる魔法ないのー」

「ええい、やめい!我輩はそんなロボットと一緒にするなー!しかも赤点回避とかじゃなくて学年1位とは!どこまでがめついのだ!」

知らない人から見れば本と会話している寂しい子に見られているかも。

と、友達はいるし!

「真面目に勉強、これが一番なのだ!分からないことは教えてやってもいいのだ」

「あーあ。でも全知全能のエミオン様でも、次の期末テストの内容は知らないだろうなあ」

「な!馬鹿にするでないぞ!それくらい知っていているのだ!次は各授業でやった応用、特に操獣学、初級使杖学からだされるぞ!」

「へぇ~。ありがとね」

「はっ!わ、忘れるのだ!あーー、ナツド先生に怒られるのだ!」

「ナツド先生?あの入学式にいた頭が音符の先生?どういう関係なの?」

「ナツド先生は今回の期末テストの監督をされるのだ。あ、これも内緒なのだ」

「ほー」

意外といい情報が聞けた。
普通の人はここで引き下がるが
私は欲張りなのだ。

「でもー、もうちょっとだけ、詳しい話しがしりたいなー」

「もう十分喋ったのだ。ホントにこれ以上知らないのだ」

「仕方ない。ナツド先生にこの事と入学式になんであんな事になったか話s」

「あーー!わかった!わかったのだ!うーん、そうだなあ…」

エミオンが少し首をかしげ考える。
勿論首なんて無いから想像の話だが。

「遊びも、勉強。ということなのだ」

【ニヤリ】

何となく、笑ったような気がした。


その夜、自分の部屋でベットに寝転びながら考える。

「中級使杖学はともかく、操獣学もあるのか。仕方ない、勉強するか」

ヨシ ウーー ウトウト ハッ! スー

私は起き上がろうとしたが
私の睡魔がそれを許さなかった。

「明日から頑張ろう」

明日やろうは馬鹿野郎?

私の場合

明日やろうは蜃気楼

儚く夢に消えてゆく
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